梶井基次郎のレビュー一覧

  • 檸檬

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    学生の頃に読んで、勝手な解釈で映像化した。
    檸檬。ベートーヴェンの楽譜を見てうっとりするような、舶来物好きなインテリ純朴青年の梶井氏は、自らの命の短さに絶望しながら、気詰まりに感じるようになった丸善を希望の象徴として木っ端微塵にする事で、欲望と魂の浄化と共にこの世を去ったのだろう。

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    2025年09月30日
  • 檸檬

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    心理描写と情景描写のバランスがいいのか、単純に両方上手いからなのか、とても読みやすい短編集だった。
    特に「泥濘」という短編が印象に残った。
    まず「泥濘」という字がとても綺麗。「ぬかるみ」とも「でいねい」とも読むらしく、個人的にはでいねいが好み。濘はさんずい(水)+寧(安らぐ)で構成されていて、柔らかい雰囲気がある。
    作品としては、日常の停滞感や重苦しさをリアルに感じられるものだった。不活発と活発を繰り返しつつ、結局は同じ場所に留まっているような、足を取られて進みにくい様な感覚や心境に共感できた。構成上は逆だが、これを読んだ後に「檸檬」を読んでも面白い気がした。

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    2025年09月17日
  • 檸檬

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    やはり檸檬が好き。
    多くの人が感じたことがあるであるだろう、漠然とした正体の見えない不安感なようなものに共感する人が多いのではないだろうか。

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    2025年09月14日
  • 檸檬

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     描写される陰鬱な感情に、あまりにも身に覚えがあり過ぎる。
     日常の小さな場面を切り取って表現する能力が高くて、情景と自分の肌が溶け合うような、境い目がなくなるような感覚がした。

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    2025年08月24日
  • 檸檬

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    その時代に生きていたら感じ方が変わったのかもしれないが、少なくとも情景描写の巧緻さには、自分が理解できないレベルのものがあったと言える。

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    2025年08月16日
  • 文豪死す

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    文豪たちの遺作を集めた本。
    太宰治のグッドバイ、初めて読んだけど続きがめちゃくちゃ気になる…!!!

    各作家の作品のあらすじ紹介がわかりやすくて、面白そうで、読んでみたいのをたくさん見つけられた。
    名作系にハードルの高さを感じていたけど、作家のあらすじや経歴をみて、だいぶハードルが下がった。

    夢野久作知らなかった!女坑主は読み終えたあと「あの時のあのセリフはどういう意味?」ってなって読み返してしまった。

    読んでみて良かった。自分の読める小説が広がりそう。

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    2025年06月15日
  • 乙女の本棚4 檸檬

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    乙女の本棚シリーズの一冊。
    乙女でなくても楽しめた。乙女ではない自分には、小説と絵の距離が近いほうがいいのだということがわかった。絵本というくくりで読んでいるからなのかな。

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    2025年05月06日
  • 檸檬

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    現実の生活が重苦しい。焦燥。嫌悪。憂鬱。肺尖による熱。ある日、果物屋で一個の檸檬を買う。檸檬はひんやり冷たい。香りを嗅ぐと温かい血のほとぼりが昇ってくる。憂鬱が紛れる。書店(丸善)に入る。すると憂鬱がまた立ち込めてきた。画集(美術)の棚に行き、重い本を積み上げてみる。奇怪な幻想的な(本の)城。その城壁の頂に恐る恐る檸檬を据えた。檸檬の周囲だけ変に緊張している。書店を出る。檸檬が大爆発し、気詰まりな丸善がこっぱみじんになる姿を想像した。梶井基次郎『檸檬』1925

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    佐藤春夫『田園の憂鬱』1919

    あめあめ ふれふれ かあさんが じゃのめ(和傘)で おむかえ うれしいな ピッチピッチ

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    2026年05月22日
  • 乙女の本棚4 檸檬

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    絵が付いていて、読みやすくなっていた。
    病気で身体が弱っていて辛く感じているのを随所で読める。
    でも丸善の本屋さんで大型書籍をたくさん出しっぱなしにして帰ってしまうのは、どうかなあ。
    檸檬が爆発する想像が絵になっているのは良かったね。

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    2024年12月05日
  • 檸檬

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    梶井の文は難しいようで、生々しく共感しやすいところが面白いと思います。
    私は檸檬、桜の樹の下には、ある崖上の感情が特に好きだったのですが、愛撫の出だしを読んだ瞬間なんて奴なんだと1度本を閉じました。梶井の頭の中は色んな意味で凄いのだと再実感。
    とても楽しく読ませていただきました。

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    2024年10月25日
  • Kの昇天(乙女の本棚)

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    はい、32オネエかな?

    いやもう画集やん!
    普通に画集やん!

    陳腐すぎる感想で申し訳ないんだが、梶井基次郎さんの世界としらこさんの世界がピタッとハウス過ぎて、今回も立東舎ほんと仕事出来るなと唸る

    文章が美しいのよな

    不知不識(しらずしらず)とか絶対どこかでしれっと使いたい
    ひまわりめろんさん凄い文章書くなとか思われたい
    燐寸(まっち)とかもいつかレビューで使いたい
    ひまわりめろんさん放火魔かとか思われいや思われたくないわ!

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    2024年10月09日
  • 檸檬

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    苦労を重ね(原因が身体にあるにしても)参ってしまった人間の、暗いモヤモヤした日常を正確に描いている。
    不思議と負の感情は少なく、小さなことに幸福や安心を見出したり、また暗闇に落ち着いたりする。

    精神的に病んだ経験がある人ほど共感を得やすいかもしれない。
    多くの人が漠然と持っていたりする、あまりに抽象的な感覚が日本語でハッキリと表現されていてハッとする。

    このような精神状態を文学として言葉にして表現された例はあるのかないのか知らないが、ここまでリアルな感覚は他にないのだろう。

    非常に独特の読後感。
    梶井基次郎の世界観に飲まれて脱力する。
    現代の忙しさから逆行する感覚がある。
    唯一無二である

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    2024年09月04日
  • 文豪死す

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    文豪6名の最後を飾った作品を集めたもの。同じような趣旨で、デビュー作代表作を集めた「文豪誕生」も読んで出版社の策にとても共感している。
    表装は今風というかアニメタッチな文豪が1人、芥川だろうかと想像する。
    登場する6名の文豪、初めましての方もいて、読書の門扉が少し開けた気がする。
    それでも好きになったかと言うとそこまでではないが、この点が点と合って線になっていくんだろうなと思う。
    特に芥川龍之介はこの作品でちょっと興味をもった。そして梶井基次郎は檸檬の他に機会があって良かったと思う。

    文豪死すも文豪誕生も、名前は知っているけどそこまでじゃないと言う人にはぴったり。機会があったら読んでみると良

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    2024年08月15日
  • 梶井基次郎全集 全一巻

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    文章うまいし短編ばかりだし読む価値あり。
    「早逝したのは残念だがあれが絶頂期だった」と知り合いが言っていたが、個人的にはまだまだこれから伸びていく人だったなと思う。
    一人称の作品が多いので、もっと三人称を描けるようになる梶井さんを見たかった。
    心理描写もさることながら、会話文が一番好きです。

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    2024年07月20日
  • 文豪死す

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    「文豪たちの最期を飾った名作を読む」
    それぞれの作家の年表、代表作品ガイド、人物相関図、ゆかりの地、行きつけの店も記載されていてとても面白く読めました。

    やっぱり太宰治の『グッド・バイ』はものすごく面白いので未完なのがとても残念です。続きが読みたいです。中島敦『李陵』はほとんどが漢字で読みにくくて挫折してしまいました。
    また、泉鏡花の『縷紅新草』は、非常に文体の美しい傑作と言われているようですが、なんとなく雰囲気は掴めるものの読むのに苦労してしまいました。

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    2024年07月10日
  • 梶井基次郎全集 全一巻

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     習作、遺稿を含めたすべての作品が収録されている。そのため、作品のいくつかは話が似ており、梶井基次郎が作品を完成させるまでの過程と苦労がわかる。また本書の末尾に、実際に梶井基次郎と親交があった宇野千代の文章も収録されており、宇野から見た梶井の人物像を垣間見える。それによると、人と話すのが好きでしかも話が面白かったという。その反面、自身の話については語ることは少なく、病気を患ったこと(それにもかかわらず激流の川の中に飛び込んだ)についても周囲に打ち明けなかったらしい。さらに解説によると、梶井は青春や病気に捉われたことで、日ざしや雲などといった世界を発見して、それが感情や感覚となって揺れ動いた自己

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    2024年06月18日
  • 乙女の本棚4 檸檬

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    ネタバレ

    絵がとても綺麗。
    病気だとか貧困だとか、健康だとか、
    そういうので、人の幸せの価値観はガラリと変わるのだなと思った。
    不吉の塊は、誰の心にもある気がする。
    得体の知れない、何かわからないけれど憂鬱な気分。何かわからないから解決策も見つけられない。
    多分、色んな黒いものが混ざっている。
    そんな中、明るくてパキッとした黄色のレモンに惹かれたのかな。
    おまけに香りまで爽やかだし。
    小さな爆弾は、絵もあって気分爽快。
    そんな風に、想像するのは自由だよね。実際にやったらダメだけど。

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    2024年06月05日
  • 檸檬

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    ネタバレ

    檸檬しか読んでないが、いつでもどこでも読める分量と、いつものインパクトを与えてくれる。個人の深いところに焦点が当てられ、だれしも一度は考えたことのある、個人的な思惑を代表するようなワンシーンだった。

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    2024年05月29日
  • 乙女の本棚4 檸檬

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    久しぶりのこのシリーズ。『檸檬』もちゃんと読んだのは初めてなのですが、ちょっと印象が変わったかも。最初の方、裏通りを歩きながら遠く離れた街にいるような錯覚を起こそうとするシーンが好き。
    あと、花火や、びいどろ、南京玉の描写。いいですよね!と本のこちら側でひとり頷いてみたり。
    檸檬のシーンは美しいけれど、後片付けする羽目になった店員さんのストレスが…、といらんことを考えてしまったり。発表されてからこの方、多数の人が思ってるんだろうけど。

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    2024年08月15日
  • 乙女の本棚4 檸檬

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    乙女の本棚3連発の2作目。何気にちゃんと読んだのは初めての、檸檬。

    イラストも相まってとても美しくビビッドな作品でした。真っ暗なところからみずみずしい黄色い檸檬に情景が変わるところがありありと目に浮かび、だから檸檬一つで心持ちが変わる主人公の気持ちも理解できました。

    それにしてもマジで爆弾だったんだ(文ストで知ったのが先って言う)

    2024.3.24
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    2024年03月24日