梶井基次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
抒情的な本を読みたい。そう思ってAIに「明治〜昭和15年までで、叙情的な小説を書く文豪を紹介して」と頼んだ。真っ先に出てきたのは、この梶井基次郎「檸檬」だった。
朝の家事を終え、のんびりとこたつに足を伸ばしながら読み始めた「檸檬」は、AIの紹介文に書かれた通り、そしてタイトルの爽やかさとは裏腹に、不吉で意味の分からない話だった。
確か学生の頃、名作として紹介されていた気がする。
「……これが?」
真っ先に浮かんだのはそんな疑問だった。
鬱々とした主人公の日常に、爽やかな刺激を与える檸檬の香り。鬱々の原因となる丸善。末路は唖然としたものだ。荒唐無稽甚だしい。
でも鬱々とした人とはあんなもの -
Posted by ブクログ
孤独で憂鬱といった負の感情に悩む主人公
果物屋にある檸檬をみて驚き感動します
“いったい私はあの檸檬が好きだ_”
“いったい…”という言葉の奥に
“一体いつからだろうか…私は昔から檸檬が好きだ”という
心情が隠されているのではないかと思いました
言葉を短縮しながらも
美しい日本語だと感じました
そして檸檬は
主人公の心の状態を表す象徴的な存在で…
みすぼらしいが美しい…という檸檬の姿を
主人公の心の状態と重ねていきます
最後はその檸檬を
ふと抱いたいたずらな感情とともに
洋書店の本棚に置いてきます…
檸檬を通して
一時的に憂鬱を忘れさせてくれる
心の安定剤でも