梶井基次郎のレビュー一覧

  • 檸檬

    購入済み

    なんてことない。

    なんてことない一日の中の1シーンを切り取ったような作品です。短いながら、残る余韻は格別。
    ただひたすらに雰囲気が秀逸で、なんだかレモンの香りが嗅ぎたくなります。
    読み終えてとても不思議な気分になりました。
    短いので是非一度。

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    2021年04月04日
  • 檸檬

    ネタバレ 購入済み

    檸檬の魔力

    主人公は病気で以前のような生活を送れなくなった。でもそんな時に八百屋で出会ったレモンの果実。それに惹きつけられる主人公の心情の変化が面白かったです。

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    2021年03月30日
  • 梶井基次郎全集 全一巻

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    うつ病で一人部屋の隅にいた時にこの本を繰り返し読んでいた。この作者の作品群に共通して垣間見える孤独な感じが自分の心を癒してくれるような気がした。でも、少し幸せになった今は本棚から取り出す事がめっきり減った。
    そんな作品。

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    2018年04月16日
  • 梶井基次郎全集 全一巻

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    自分の影と対話するような面と、母親や友人との、やりきれなさや苛立ちを抱えつつ、それでもどこか縋るような透明な関係性に共感して引きつけられる。
    「檸檬」(角川文庫)になかった初読の作品では「路上」、習作の「卑怯者」「彷徨」が特に印象的だった。

    「路上」では崖の道をあえて滑ってみたり、「冬の蝿」では病を抱えているのに山奥に置き去りにしてもらって遠くの温泉地まで夜中に一人歩く話が出てくるんだけど、実際の梶井さんも重症の肺結核で友人の前で川に飛び込んで泳いでみたりしたというから、病んでる人の持つ反転したエネルギーの凄さよ…。

    ちなみに宇野千代さんの寄稿では、梶井さんの行動は彼女を心配させることを目

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    2017年10月07日
  • 梶井基次郎全集 全一巻

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    「檸檬」「桜の樹の下には」が収録。夜桜を観に行く前に「桜の樹の下には」を読んでいくと風情?がでていいかもしれません。

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    2016年03月28日
  • 梶井基次郎全集 全一巻

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    この「ちくま文庫」が個人全集刊行を始めた、わりあい早い時期のものだったはず。「全集全1巻」なら、私も「梶井、読んだよ」なんて言えるなあ、と、そういう浅はかな思いが過ったことを告白します。檸檬と丸善があまりにも有名で、だからなんとなく知ったような気になっていた夭折の梶井基次郎、習作や遺稿や解説も含めたものを文庫で手にすることができるなんて、と欣喜したことも憶えています。ちょうどそのころ、梶井基次郎を偏愛していて「あんた、檸檬以外を知らないの?」と言う先輩がいたので、ともかくも、との意地もあって手に入れたフシもあり。ただしそれだけではなくて、「断片の迫力」に気圧されたことは鮮明です。断片だから、「

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    2011年07月19日
  • 梶井基次郎全集 全一巻

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    「檸檬」は国語の教科書にも載っていました。
    文字数の少ない文章からは
    インパクトの強さと新しい風を感じます。


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    2009年10月04日
  • ちくま日本文学全集梶井基次郎

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    幻視。丸善に弾ける檸檬爆弾の清冽な香気、桜の樹の下には艶かしく死体が溶ける。若くて天賦の感性があって、死に身近だとこうも研ぎ澄まされるのかな。  

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    2009年10月04日
  • ちくま日本文学全集梶井基次郎

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    無人島にひとつだけ持っていくならこれ。人生を変えられた本。多分これからも一生好きな本。愛してやまない作家。

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    2009年10月04日
  • 梶井基次郎全集 全一巻

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    好きすぎて何にもいえない。梶井の潔癖ともいえる清廉さは、まわりまわってエロッチクといえてしまいます。

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    2009年10月04日
  • 檸檬

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    誰ってんじゃないが僕の友人を見ているようだった。「そこ」か「ここ」かにある得体の知れない恐怖がいよいよ実体を持とうとしているのを、どこか心待ちにしているような、不本意な他人事というか、究極の他力本願というか。『ある崖上の感情』が好き。「歩け。歩け。歩き殺してしまえ。」「闇!」

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    2025年11月21日
  • 檸檬

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    得体の知れない不吉な塊
    抽象的な表現が多い中で、この感覚で作品に共感できるようになった。
    レモンに希望を見出す読後感の気持ちいい作品ですが、鬱鬱とした現実との表裏一体を想像できる背景が面白かったです。

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    2025年11月03日
  • Kの昇天(乙女の本棚)

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    今まで読んだ乙女の本棚シリーズの中では絵が写実的。
    もっと漫画っぽい絵の方が好みかなぁ。
    溺死してしまったKの夜中の海辺の散歩や影や月への情景が、主人公の共感?ドッペルゲンガーのように分裂?それともBL?と毎回読み込もうとしてしまうな。

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    2025年10月10日
  • 檸檬

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    学生の頃に読んで、勝手な解釈で映像化した。
    檸檬。ベートーヴェンの楽譜を見てうっとりするような、舶来物好きなインテリ純朴青年の梶井氏は、自らの命の短さに絶望しながら、気詰まりに感じるようになった丸善を希望の象徴として木っ端微塵にする事で、欲望と魂の浄化と共にこの世を去ったのだろう。

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    2025年09月30日
  • 檸檬

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    心理描写と情景描写のバランスがいいのか、単純に両方上手いからなのか、とても読みやすい短編集だった。
    特に「泥濘」という短編が印象に残った。
    まず「泥濘」という字がとても綺麗。「ぬかるみ」とも「でいねい」とも読むらしく、個人的にはでいねいが好み。濘はさんずい(水)+寧(安らぐ)で構成されていて、柔らかい雰囲気がある。
    作品としては、日常の停滞感や重苦しさをリアルに感じられるものだった。不活発と活発を繰り返しつつ、結局は同じ場所に留まっているような、足を取られて進みにくい様な感覚や心境に共感できた。構成上は逆だが、これを読んだ後に「檸檬」を読んでも面白い気がした。

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    2025年09月17日
  • 檸檬

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    やはり檸檬が好き。
    多くの人が感じたことがあるであるだろう、漠然とした正体の見えない不安感なようなものに共感する人が多いのではないだろうか。

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    2025年09月14日
  • 檸檬

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     描写される陰鬱な感情に、あまりにも身に覚えがあり過ぎる。
     日常の小さな場面を切り取って表現する能力が高くて、情景と自分の肌が溶け合うような、境い目がなくなるような感覚がした。

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    2025年08月24日
  • 檸檬

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    その時代に生きていたら感じ方が変わったのかもしれないが、少なくとも情景描写の巧緻さには、自分が理解できないレベルのものがあったと言える。

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    2025年08月16日
  • 文豪死す

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    文豪たちの遺作を集めた本。
    太宰治のグッドバイ、初めて読んだけど続きがめちゃくちゃ気になる…!!!

    各作家の作品のあらすじ紹介がわかりやすくて、面白そうで、読んでみたいのをたくさん見つけられた。
    名作系にハードルの高さを感じていたけど、作家のあらすじや経歴をみて、だいぶハードルが下がった。

    夢野久作知らなかった!女坑主は読み終えたあと「あの時のあのセリフはどういう意味?」ってなって読み返してしまった。

    読んでみて良かった。自分の読める小説が広がりそう。

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    2025年06月15日
  • 檸檬

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    『檸檬』、『桜の樹の下には』などは存在は知っていたが初めて読んだ。頽廃にして清澄、と言われれば、なるほど確かにと思う。

    自分は分かりやすく面白い『ある崖上の感情』が好きだったな

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    2025年06月13日