梶井基次郎のレビュー一覧

  • 冬の日

    購入済み

    いつもながらの、暗い

    病んだ主人公の日常描写である。細緻な筆致で風景や風俗が描かれている。その筆力は、当然卓越したものであるのだが、作品としての焦点が奈辺にあるのかが不明。特に工夫もない。従って『檸檬』を既に読んでれば、余り高く買うことの出来ない作品である。強いて読みどころを挙げるなら、質屋での小店員とのやり取りと、友人との刃のような会話とであろうか。最後に檸檬が一個あるか否かで作品の読後感はこうも違うものか、と思わざるを得ない。

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    2014年06月12日
  • 梶井基次郎全集 全一巻

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    読み終わったばかりの時は感動も薄かったけど、数カ月たっている今も少し覚えているということは、何かココロに残っているのかな。

    でもはやはり、私にはすっきりしないものが多かったような気がする...

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    2014年03月22日
  • 梶井基次郎全集 全一巻

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    心理描写が真に迫っている感じがした。普段言葉で言い表せずにいたもやもやとした感覚が見事に表現されていてすっとした。

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    2013年05月02日
  • 梶井基次郎全集 全一巻

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    最初の出会いは教科書。年齢バレるかな? 別にいいけど。
    まったく興味が湧かなかったことだけは憶えている。“授業のテキスト”じゃ無理もないだろう。
    思い返せば、中島敦も三好達治も教科書が最初だ。教科書、意外と侮れない。

    その後どういった経緯で再び梶井作品に触れることになったのか、もはや思い出すことは困難だ。新潮社版の奥付には、昭和六十二年五月二十五日 第四十一刷とあるから、えぇと…………いつ?(笑)
    とにかく今から20年以上前ってことだ。そのくらいに、梶井と三好達治に、分からんけど何かハマった。

    三好達治のことはここでは置いておいて(梶井と三好は同人仲間)、梶井作品については、私自身若かった

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    2013年01月17日
  • 梶井基次郎全集 全一巻

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    きれーな心の人。わからない方がいいことだってきっとある。頭のいい中学生の書いたものを読んでいるような、ププッと済ませたい夢見がちな作風。このテイストで子どもが迫ってきたら、大概のものは買ってあげるでしょう(笑)。

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    2011年05月08日
  • ちくま日本文学全集梶井基次郎

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    【檸檬】
    再読。
    今まで憧れていても、居づらかった丸善。
    そこへお気に入りの果物屋で買った檸檬を手に
    まるで武器を持ったかのように入る。
    それでもやっぱり居心地は悪く、
    落ち着かなかったが、檸檬を思い出し
    積み上げた本へ檸檬を置く。

    丸善を彼が生きづらいと感じた社会とするなら、
    檸檬は文才が光る彼自身なのかなぁと再読して思いました。

    【鼠】
    大きな人間が小さな鼠が猫に囚われているのを眺めている。
    鼠にとっては恐ろしいことだとしながらも、
    猫と戯れているようだと愛らしくも眺めながら。

    【栗鼠は籠にはいっている】
    日がさんさんと照っている時には籠の中にいながら
    車を回している栗鼠を革命家だと

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    2011年08月26日
  • 梶井基次郎全集 全一巻

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    音楽会の最中の静けさに孤独を思う「器楽的幻覚」
    猫の耳を切符切りでぱちんとしたい、猫の爪を切ってしまいたい、
    そう想像しながら猫の前足を瞼に乗せる「愛撫」
    桜の神秘的なほどの美しさの理由を見出す「桜の樹の下には」
    影の中に別の人格を見ていたK君が溺死した「Kの昇天」
    崖の上から期待を持って開いた窓を見つめる「ある崖の上の感情」
    新任の先生につけたあだ名が勝手に広まるのを恐れ出す「大蒜」
    なかなか帰ってこない小学生の弟2人を嫌々探しに行く「夕凪橋の狸」
    土手の上から眺めた雲の恐怖を覚える「蒼穹」
    ほか全27編に梶井の手紙を加えた全集。
    装丁:安野光雅

    本人も病を患っているからか病気の人物が多く

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    2019年01月16日
  • 梶井基次郎全集 全一巻

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    『Kの昇天』―Kという青年が海で溺死したと手紙で知らされた語り手は、手紙の差出人に彼の死の謎について語ります...
    ソログープの『光と影』と共通するものがあるみたいなことを書かれていたのを見たのがこれを読むきっかけになったと思う。どちらも美しい話です。シーンと静まり返って時間が止まったようなひんやりした夜中に読むと素敵だと思います。

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    2009年10月04日
  • 梶井基次郎全集 全一巻

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    『檸檬』
    高校の授業でやったけど読み直してみた。
    この作品の文章、なぜか頭の中に残ります。
    『闇の絵巻』
    ・・・病んでる。笑

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    2009年10月04日