詠坂雄二のレビュー一覧

  • 5A73

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    ★2.8
    「暃」。JISコード"5A73"。
    読みも、意味もない、幽霊文字。
    なのに、連鎖的な自殺事件の傍に、「暃」。


    謎めいた記号の正体と、それを取り巻く人々の暗い心模様が絡み合う物語は、じわじわと不気味な空気を醸し出す。

    刑事の捜査パートと自殺者の回想パートが交互に進み、読み手は少しずつ真相に近づく構成は巧みだ。文字自体の細かい考察も知的好奇心を刺激し、作品に厚みを与えている。

    と思いきや、だ。
    最後に待っているのはオカルト的な超自然要素と、作者自身が物語に介入するメタフィクションの展開。
    いいのだが、ミステリとしての爽快な謎解きや論理的な解明を期待していたわた

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    2025年06月10日
  • シークレット~綾辻行人ミステリ対談集in京都~

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    2020年。若い作家との対談集in京都。
    「詠坂雄二」未読。メンドくさそうな性格w
    「宮内悠介」未読。
    「初野晴」読んだことある。
    「一肇」未読。
    「葉真中顕」未読。
    「前川裕」未読。
    「白井智之」大好き。
    「織守きょうや」最近名前知った。
    「道尾秀介」もう大御所だったのね。未読。
    「辻村深月」トリはそうだよね。
    後輩を育てたい、という気持ちが伝わってくる。さくっと読めるし、作家の人となりもなんとなく伝わり、対談集よいね。

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    2025年04月05日
  • 5A73

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    ネタバレ

    途中まで好きだったけど正直結末があんまりかなあ
    これは展開の好みの問題だと思うが…
    色々漢字について知れたり、文字の解釈の仕方が面白かったのが良かったです

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    2025年03月28日
  • 5A73

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    ネタバレ

    中盤まではぐいぐい読めて面白かった。
    幽霊文字である「暃」のさまざまな解釈も面白いし、幽霊文字の成り立ちなどの学術的な話も興味深かった。
    ただ、ずっと主役然としていた刑事が最後韮澤に乗っ取られてしまったこと、それと犯人のような何かが超人的なものであることには少し脱力してしまった。
    物語内で頻繁に「暃」の解釈を検討しているので、読者にも「暃」の解釈を考えさせようとする構成にはゾクッとした。取り憑かれてないといいな…。
    なんだかんだで面白かったが、かなり人を選ぶ作品だとは思う……。
    個人的には「彼岸」という解釈が好み。

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    2025年03月19日
  • 遠海事件~佐藤誠はなぜ首を切断したのか?~

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    なぜ佐藤の下でバイトをしている書店員の時野のその後に
    ついて言及が無いのだろうか?
    佐藤に殺されてしまったとか

    一地方の警察署の刑事の阿比留が警視庁捜査一課の刑事を殴るって言うのは有り得ないと思うんだが

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    2025年03月08日
  • 5A73

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    ネタバレ

    聞き馴染みのない幽霊文字にまつわるミステリーで、序盤は物語に関係あるのかわからないような文字の考察が続き、何度か挫折しかけた。中盤から自殺者同士の繋がりが徐々に明らかになり、犯人らしき人物に迫る展開は読み応えがあった。
    一方で、終盤のミステリーなのかドキュメントなのかよくわからない展開は、まさに登場人物のセリフにあったような整合性に囚われないホラーの強みを体現していたのかもしれない。
    今まであまり読んだことないタイプの小説だった。

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    2025年02月19日
  • 電氣人間の虞

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    一部の地域で子どもたちに噂され、名前を呼ぶと現れて人を殺すなどとされる電気人間。民俗学の観点から卒業論文のテーマに選んだ赤鳥。電気人間発祥の地と思われる防空壕に入るが、その直後に変死する。外傷も無く心不全とされて処理されたが、それに疑問を感じた幼馴染の日積は、赤鳥の足跡を追いかけていくのだが…。

    何だこれ?ミステリとしておくが、解決するんだかしないんだか、怪しい人、危なそうな子供たちに終わらず、とうとう作者(詠坂氏)まで出てくる始末。

    前半は電気人間の怪談ぽい話で、怪しい人物などは出てこない。話自体も読みやすいのでスルスルと進んでいく。

    後半になると、解決に向かって進んでいくようにしか見

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    2025年01月28日
  • 電氣人間の虞

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    ネタバレ

    「電気人間って知ってる?」
    一部の地域で語られている都市伝説。語ると現れ、人の思考を読み、電気で人を殺すという。真相に近づくものは次々と死んでいく、電気人間は実在するのか。
    ライターの柵馬もまた謎の解明に乗り出すが……。


    特定の地域だけで語られる都市伝説、「電気人間」をめぐる噂と事件を描いた一冊。
    ホラーなのかミステリなのか何なのか、一言でジャンル分けするには難しい本ですが、意外と楽しく読みました。
    小学生のキャラクターは、大人びすぎていてあまり小学生っぽくないかな? 中高生でも良かったのではと思わなくもないですが、彼らが語る「普通でない理屈」の話や、作中で出てくる都市伝説論も興味深く面白

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    2024年11月30日
  • 5A73

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    ネタバレ

    個人的には面白かった。
    幽霊文字っていうテーマがそもそも新鮮で、へぇーそんなものがあるんだって思いながら読み進めた。それぞれの文字を解釈していく過程がすごく面白かったと思う。もちろん自分にそんな発想はない。

    最後の展開には驚き。ずっとミステリーだと思ってたのに、急にホラー展開。
    急にヘッドフォンの主人公感満載の人物出てきてちょっと浮いた感じかあったかな?

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    2024年11月16日
  • 5A73

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    奇妙な事件を題材にした犯罪ミステリー
    かと思って読んでいたら、ラストで違う
    方向に方向転換した後に着地して驚きました。

    何なのか分からないものを調べ続けることや
    解がわからないとこを考え続けること、
    ひとつの物事に囚われて思考も行動も
    身動きが取れなくなるって、ある種の呪い
    と呼べるのかもしれない。

    ーーーーー
    一見して自殺とも考えられるが、
    体に不可思議な形を記した死体が
    続けて発見された事がきっかけで
    別々と思われていた事件が一本に繋がっていく。

    共通点は読みも意味も分からない形、
    目にしたことがあるような気がする一方で
    何なのか判別がつかず、特定ができない
    不思議なもの。

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    2024年10月21日
  • 5A73

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    ネタバレ

    漢字一文字にここまで連想して世界を膨らませられるのはすごいと思ったし、読んでいて文学部の研究者の気分になった。漢字一文字でもこんなに見る人の立場や人生によって変わってくるんだなあ。この世の中で、誰一人として同じ景色を見ている人はいないんだろうなと思った。

    読みながら薄々感じてはいたけど、幽霊文字5A73の意味は結局納得できる形では終わらなかった。実際に幽霊文字なんだから、その意味は確定させず終わるのは納得なんだけど、結末がオカルトというか非現実的で、驚きというより「あーそういう感じかー」ってなった。

    自殺していく人たちが、段々元々自殺を日常的に考えていない人たちになっていくことが、よりなぜ

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    2024年09月05日
  • 5A73

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    [こんな人におすすめ]
    *"ドキドキ"より"ゾクゾク"が好きな人
     得体の知れない感覚や、結末が読めなくてゾワっとする感覚が好きな人におすすめです。

    [こんな人は次の機会に]
    *ミステリー小説が大好きな人
     ミステリーっぽく始まりますがミステリー要素はわずかです。ご注意ください。

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    2024年08月17日
  • 5A73

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    自殺体に残された幽霊文字「暃」の話。暃を追う警察と暃を紡いでいく人達、暃をどう読むか興味深いしうっかり考えてしまって足を踏み入れてしまった感がある。私はムカデみたいやなってこの漢字気味悪く見えた。あと個人的に究極に気になる韮澤、韮澤側の話ない?ちょっと読みたい。

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    2024年08月14日
  • 5A73

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    ネタバレ

    「暃」という幽霊文字だけで、これだけの分量・物語が作られる事に感銘した。話の構成もあまり見たことないもので面白く新鮮味を感じることができた。最後の結末が幽霊であり、結局全ては解明されないで終わってしまうため、ミステリー小説ではあるとは思うが本格派ミステリーが好きな方には刺さらない作品なのかなと感じた。逆に自分みたいなあまりミステリーが好みじゃない人間ほど、あのような終わり方を受け止めやすく面白いと感じるのではないだろうか。

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    2024年07月18日
  • 5A73

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    おもしろかったんだけど、なんか消化不良。
    最後は予想外の展開で、それはそれで面白かったけど、それならそれでそっちの方にもうちょっと振り切ってもよかったんじゃない?と思った。
    全体的にぬるっとしている。

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    2024年06月08日
  • 電氣人間の虞

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    フーンという読後感だったけど解説のおかげで小説の仕掛けに気づきなるほどと納得した。
    小学生ふたりの会話が不自然で頭に入ってこない

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    2024年05月13日
  • 5A73

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    ネタバレ

    テレビで紹介されていた本だったかと。幽霊文字にまつわる事件かな〜と思いきや、タイトルと事件は関係ないと言えばないし、そもそも元を辿るとこの字ですらないという…新しい知見は得られたけれど。シリーズものっぽい雰囲気があるので、気が向けばまた読むかな、というところ。

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    2024年04月12日
  • 5A73

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    全体的にはミステリー調で、登場人物の理屈っぽいセリフが多く、なかなか読みづらい部分がありましたが、最後はオカルトの要素も出てきて、不思議な読後感でした。

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    2024年03月18日
  • 5A73

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    表紙の文字の印象が強すぎて背表紙見てもピンとこなかった。文字の解釈が面白い。漢字って思っちゃうとそんな発想出てこない。

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    2024年03月16日
  • 5A73

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    ネタバレ

    自分の身体に幽霊文字のタトゥーシールを貼って自殺をする謎の自殺が頻発する

    自殺願望がある人
    幽霊文字の意味を探る人
    捜査する警察

    まるで数珠繋ぎのように不思議につながっていく

    設定もおもしろいしワクワクしたけど、結末が、、どうなんでしょう。。

    あと文字の意味を考える会話が長すぎてところどころダレてしまった

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    2024年02月21日