詠坂雄二のレビュー一覧

  • 電氣人間の虞

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    「電気人間って知ってる?」一部の地域で根強く語られている奇怪な都市伝説。真相に近付く者は次々に死んでいく。語ると現れ、人の思考を読むという電気人間は存在する!? ライターの柵馬朋康もまた謎の解明に乗り出すが、複数の仮説を拒絶する怪異は、彼を出口の見えない困惑の迷宮に誘う――。ミステリか、ホラーか。ジャンルの枠を軽妙に超越する鮮烈の問題作!

    遠海事件の時にも感じたのだが、この作者はミステリ通な人たちには、受け入れられる要素が多い作風だと思う。

    電気人間という都市伝説に関わった人間が、不自然な死を遂げていき、物語の方向性(ホラーなのか?ミステリなのか?)がわからないままに、徐々に本格ミステリと

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    2017年06月23日
  • 遠海事件~佐藤誠はなぜ首を切断したのか?~

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    ノンフィクションのような、ドキュメンタリー犯罪小説。86件以上もの完全犯罪を自白した佐藤誠。そのうちの2件。どうして遺体を残し、首を切断したのか?

    佐藤誠の経歴、人物像をコラム形式という特殊な方法で紹介し、秀逸な構成でサクサクと、読み進める。

    真相については一部分に関しては、想像しやすいきらいがあるが、とてつもなく大掛かりなミスディレクションと、ひれくれた構造が大きな衝撃をあたえる。

    さらに今までに体感したことのないサプライズを、最後の一行、巻末資料、さらにその後(ここで大爆笑)意表をついて読者にもたらす。

    なんとも感慨深い気持ちになる(ある意味…)作品であり、本ミスファンでもこのよう

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    2017年03月24日
  • 電氣人間の虞

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    なるほど。。。やられましたね。。。
    ただ最後の展開は、いろいろな意味で「えっ??」というか「はあ?」となりました。

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    2017年02月15日
  • ドゥルシネーアの休日

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    こういう小説だと一言では言い表せない。3章まで全て毛色の違う物語になっていて、それでいて全体としての統一感はある。ここまで読ませる要因の一つは狂気だろうか。読み始めたら止められない。そんな小説。

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    2016年04月11日
  • 電氣人間の虞

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    ネタバレ

    読みながら何度後ろを振り返ったことかw

    ホラー?ミステリ?と思いながら読み進めたら、まさかのホラーオチ。普段ならこの手のオチ(真犯人の正体は幽霊です的なやつ)は本を投げ捨てたい衝動に駆られるのだけど、この作品はそこへ行くまでのバランスがすごく良く出来ていて、オチも納得。

    解説も遊びすぎw

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    2016年02月14日
  • 遠海事件~佐藤誠はなぜ首を切断したのか?~

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    伏線回収、謎の引っ張りと真相開示、
    ラストのそうきたかー感、そして広告に至るまで
    全てにおいて計算尽くされた仕掛けが完璧に決まった傑作だった。

    驚きとやられたーという一本取られた感が
    ミステリーの醍醐味だとすれば、
    こんなミステリーもあるんだという目が覚めた快作。

    最終盤のあ、あれはあの人だったねという気付き
    (計算された気づかせ方)からのあれ?○○が違う・・、
    そうきたか!で終わるラストがホント秀逸だった。

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    2015年06月13日
  • 遠海事件~佐藤誠はなぜ首を切断したのか?~

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    あまり期待せずに読んだのだが、当たりの作品だった。物語は徹底したドキュメンタリー形式で展開し、最後の最後まで面白い仕掛けに翻弄される。そして、読み進むうちに創作であるはずの物語が次第に現実味を帯びて来る。

    86件の殺人を自供した元有能な書店員の佐藤誠。佐藤誠が関わった遠海市の2件の異常な殺人事件の真相は…

    もちろん、ミステリーとしての仕掛けも見事であり、中盤からの意表を突いた展開に驚いた。本作が詠坂雄二の第2作ということで、今後も楽しみな作家である。

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    2015年05月09日
  • 遠海事件~佐藤誠はなぜ首を切断したのか?~

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    小野不由美氏推薦!
    「物語も仕掛けも世界観も。
     詠坂雄二は最高にcoolだ」
    詠坂雄二・連続刊行第3弾!

    八十件以上の完璧な殺人を犯した男、佐藤誠。
    ただ一つの例外を除いては……。

    副題になっている、佐藤誠。
    彼は八十件以上の殺人を自供し、死刑執行された。
    彼の人物像は――、一般論で言えば「とんでもないヤツ」なのだろう。
    その犯罪はいつも完璧に計画的。殺人から死体を処理する証拠隠滅まで、徹頭徹尾にわたって。

    本書はただ一つの例外、所謂「遠海事件」を扱った“犯罪実録”風の小説なのである。
    そしてなぜこの事件が例外的に語られるのか。それは、
    「佐藤誠はなぜ首を切断したのか?」
    というハウダ

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    2014年06月01日
  • 電氣人間の虞

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    ネタバレ

    綾辻行人氏推薦!
    「本当に大好きなのです、この作品。
     一人でも多くの人に読んでほしい。読んで、
     喜ぶなり怒るなりしてほしい。そして――
     一緒にぜひ、詠坂雄二を語りましょう」
    詠坂雄二・連続刊行第3弾!

    “電気人間って知ってる?”
    奇怪な都市伝説を軸に連続する不審死。その真相とは!?

    語ると現れる。
    人の思考を読む。
    導体を流れ抜ける。
    旧軍により作られる。
    電気で綺麗に人を殺す。

    作中であまりにも繰り返されているのに単行本時では気づけなかった。
    今回、視点に注意するという意味では韮澤少年が出てくるところは特に注意した描写がなされているように思われる。なぜなら、彼だけが……。

    そし

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    2014年06月06日
  • 電氣人間の虞

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    いやー面白かった!綾辻行人のオススメということでこの人のやつを三冊読んだけどもどれもよかったけど、これが一番かも。

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    2014年04月27日
  • 遠海事件~佐藤誠はなぜ首を切断したのか?~

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    ひねくれてるなぁ、というのが第一印象。で、ここまで嫌悪感を抱かないシリアルキラーも珍しい、というのが第二印象。
    ともするとミステリーであることを忘れてしまいそうな構成ですが、最終章で常に問いかけはあったんだと思い知らされました。用意された材料で、もっと普通の小説も書けたように思えますが、この構成は見事だと思います(万人受けはしないとも思いますが)。
    ていうか、「昨日の殺戮儀」読みたい!

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    2014年03月16日
  • 遠海事件~佐藤誠はなぜ首を切断したのか?~

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    ネタバレ

    面白かった。2回目読んでも楽しめた。
    メインの登場人物が大量殺人者という設定、完全犯罪を犯してきた完璧主義者が行った首切りの理由、ノンフィクション小説としての構成、細かな意外性のある展開、すべてがよく練られているなあという印象だった(あんまり語りすぎると内容というか、読んだ人が得られるこの小説の面白い部分が失われてしまう気がするのでレビューは少なめ。)。
    個人的にラストの終わり方(署名と年表で語られるすこし温かな部分)も好きだったし、かなり満足。

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    2016年03月18日
  • 5A73

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    全体を通してとてもおもしろくて、一気読み出来ました。
    特に読み方がない幽霊文字というキーポイント。
    連続自殺と幽霊文字の謎。
    どういう繋がりなの?とか自殺の理由が気になりどんどんページが進みました。
    最後の展開は賛否両論あるんですかね?
    オチは自分はどちらかというと否の方かもしれません。
    それはオチまでの展開が良すぎたのかもしれません。
    この小説はカモシダセブンさんが紹介していて知りました。

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    2025年11月19日
  • 5A73

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    文字という存在をこういったミステリの素材として使う所が個人的に新鮮でした。タイトルからは想像出来ないお話でしたが、こういう物語も読めるのが小説の良い所だな、と思います。
    読み終わった後、『読むワクチンだ…』と思わず呟いてしまいました。それでも読み終わった今、この文字の意味を考えてしまいます。面白かったです。

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    2025年08月07日
  • 君待秋ラは透きとおる

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    鉄筋生成、瞬間移動などの異能力者とそれを管理する政府機関が登場するSF小説。

    ラノベにありがちな設定ながら過度なキャラ付けとかはされてないから読みやすい。

    この1冊で綺麗にまとまっているものの、この本だけだと異能バトル、SF、ミステリーとしても中途半端、続編が読みたい。

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    2025年02月16日
  • 5A73

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    ネタバレ

    たった一文字にどれだけ意味を見出せるか、それを考えるだけでもかなり楽しい。幽霊文字という存在にも好奇心をそそられる。意味を考えることに意味がある、意味を持たせること自体が禁忌になる、といった考え方は呪術的だと思うのだけれど、そういうものが現代でうまいこと伝播してさわりを起こしていく話が大好物だから助かった。調査役の警察の人間味のなさがかなり気になったけれどなんか意味があるのかな。幽霊文字に興味をそそられるような人間性であることが必要だったのかもしれない。

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    2024年11月15日
  • 遠海事件~佐藤誠はなぜ首を切断したのか?~

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    もしもこの本のタイトルが『遠海事件』だけだったとしたら、手には取らなかったかも知れません。サブタイトルに意味がある。佐藤誠、普通に考えたら恐ろしくとんでもなく理解できない殺人犯なのに、物語の中にいるからこそ、なぜか憎めず、彼を知りたいと思ってしまう。もっともっと彼を知りたかったなあ。

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    2024年10月30日
  • 電氣人間の虞

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     ジャンルが何かを説明するのが難しく何をいってもネタバレになりかねないが、とある頁を目にした時心底驚いた。誰かに勧めるとき「とにかく読んでみてくれ!」としか言えないけど読んで後悔はさせない保証はできるぐらい面白かった。

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    2024年09月23日
  • 5A73

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    おもしろかった!
    今までに読んだことのない本だった。

    意味のわからない「もじ」と難解な説明の合間に、
    刑事2人がラノベ的なユルユルの会話をする。
    その匙加減が絶妙だったし、あとがき的なところに出てくる著者の、「意味のないことこそ本懐」みたいなセリフも好き。

    自分もわけのわからん事がずっと気になって調べてしまうタイプだから、気をつけよう...笑

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    2024年06月02日
  • 5A73

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    ネタバレ

    相次いで自殺が起こる。自殺者の共通点として読みも意味も持たない幽霊文字、「暃」というタトゥーシールが貼られている。

    それが意味するところは?

    漢字の見た目から、成り立ち等から様々な読み方や意味を探ろうとするがどれも謎のまま。

    終盤までどう決着をつけるのか気になる展開。

    オチは賛否両論あるそう。幽霊文字は幽霊の仕業?

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    2024年05月23日