詠坂雄二のレビュー一覧
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ネタバレ敢えて仰々しいクサイ言い回しを多用し、ノッキングを起こしながら読みすすめさせるスタイルは、少々ラノベのような感覚を覚えました。
登場人物のキャラ付けも、個性的というよりはアニメのような極端さに見えます。
主人公の語り口調はハードボイルド調で、タバコという小道具がないと成り立たない雰囲気は、背伸びした子供の遊びのようで、個人的には非常に女々しく思えました。
使い古されたような大掛かりなトリックも含め、ただの痛い作品なのか、意図してそちらに寄せていっているのか、探り探り読みすすめる形になり、なんというか純粋に味わえないまま読み終えました。
『電気人間~』の衝撃のラストが頭にあり、そこまで詠坂雄二先生のことを「信頼」していないので。
…と、ここまで、完全に作者の術中。
個人的には、主人公が○○と分かったところがポイントでした(←気づくの遅すぎ)。
かなりギリギリのラインを攻めていて、つまり作風を装うことで謎解きの真剣さや精密さをカモフラージュされたのかと感じました。
色物っぽいですが新本格だと思います。
ただ、良い作品だと思いますのですが、個人的には好きではないです。ごめんなさい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ〇 概要
私立吏塚高校の屋上で葉群という男子生徒の屍体が見つかる。容疑者である観鞍という生徒から葉群の死に関わっていないことを証明してほしいという依頼を受け,吏塚高校の「名探偵」が捜査を開始する。「名探偵」の捜査はハードボイルド風の文体で描かれ,いくつかの死体が登場する。そして,「名探偵」は依頼者である観鞍に推理を語る。最後に示されるその推理の裏にある真相とは…?幾多の趣向が凝らされたミステリらしいミステリ
〇 総合評価 ★★★☆☆
女性を男性と誤認させる叙述トリックとしてハードボイルド調の文体を利用するというプロット,探偵役が犯人というプロット,死体を屋上に移動させるための大掛かりな物理トリック,そして,そもそも死体を屋上に移動させたのは,犯人が,吏塚高校の名探偵として事件に関わりやすくし,自分が恐喝されていた写真とネガを探す捜査を行いやすくするためというプロットなど,細かいプロットを巧妙に重ね合わせた作品になっている。素人受けする分かりやすい驚きではなく,玄人受けする考えさせる驚きという雰囲気で,玄人評価が高い作品。個人的な好みとしては,こういう「うまいなー」と感じる作品より,やや伏線などが足りてなくても素直に驚ける作品が好きではある。作品のテンポもいいし,読みやすい点も評価できるのだが,どこかにもう一つ,この作品らしいオリジナリティがほしかったような気もする。評価が難しい作品だが★3どまりか。
〇 サプライズ ★★★☆☆
「名探偵」という位置づけの登場人物が,実は女性であり,真犯人であるというサプライズが用意されている。しかし,女性を男性と誤認させる叙述トリックは,ミステリを読みなれている人にとっては想定範囲。また,探偵が犯人というものも,読みなれている。この作品は,女性を男性と誤認させる叙述トリックとして,ハードボイルド調の文体を利用していたり,大掛かりな物理トリックで目を引かせるなど,見せ方が非常にうまく,玄人評価が高い作品である。とはいえ,単純なサプライズとしてはそこまで驚けない。「びっくりした!」という感想より「うまいなー」という感想で終わってしまう作品だった。サプライズとしては★3か。
〇 熱中度 ★★★★★
話のテンポは非常によい。わずか250ページ程度の作品でありながら,登場する屍体は4つ。しかし,これだけ死体が登場するにもかかわらず,展開はすっきりしており,ごちゃごちゃした感じがない。読みやすく,物語に入り込める。恐喝写真のネガを探すところなど,被害者の財布を偶然拾うという御都合主義ではあるが,中だるみせずにあっさり見つかるテンポのよさ。後輩である時野将自が容疑者に推理を披露し,その推理が間違っているにもかかわらず殺害されてしまう展開など,物語展開の意外性も高い。とても熱中して読むことができた。熱中度は★5で。
〇 キャラクター ★★☆☆☆
主人公の名探偵は,ハードボイルド風の文体にふさわしくタフでくたびれた雰囲気で描かれているが…女子高生である。校内で売春をしているという設定の空咲瑤子,情報屋として登場する楽山という図書委員や,主人公の弟子でミステリマニアの時野将自,依頼者である観鞍など,それなりに個性的なメンツではある。しかし,こんな高校生などいるわけない。リアリティは全くない上に,人物描写も平坦。情報屋,娼婦,名探偵の助手,秘密を持つ依頼人というハードボイルド小説に出てくるステレオタイプの登場人物を高校という設定に合わせただけとも言える。キャラクター性,人間性は乏しく★2で。
〇 読後感 ★★★☆☆
探偵役が犯人だったというオチである。読者としては,どうしても探偵に感情移入しながら読みがちなので,最後に裏切られる形となる。そうすると,読後感はよくなりようがない…はずである。ところが,この作品はそれほど読後感は悪くない。原因は,ハードボイルド調の冷めた文体にあると思う。つまり,あまり感情移入できていない。これは,キャラクターのなさにもつながっていると思う。読後感はよくも悪くもないので★3で。
〇 インパクト ★★★☆☆
女子高生探偵を男と思わせる叙述トリック,屍体を屋上まで持ち上げるのに大時計を使うという大掛かりな物理トリック,探偵役が真犯人であるというプロットなど,あらすじで説明するとインパクトは抜群。しかし,文体がハードボイルド調であるせいか,全体的に地味な印象があるのも事実。そこまでのインパクトはない。★3で。
〇 希少価値 ★★☆☆☆
玄人評価,ネットでの評価は上々。しかし,一般受けはしなさそうな内容。出版社も光文社文庫ということで,将来的に希少価値が上がる可能性はありそう。大事にしよう。 -
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ネタバレ一部の地域で根強く語られている都市伝説「電気人間」について描かれたミステリ。
語ると現れる。
人の思考を読む。
導体を流れ抜ける。
旧軍により作られる。
電気で綺麗に人を殺す。
とされている電気人間。電気人間についての論文を書こうとした女子大生,赤鳥美春が死に,その死の真相を調査していた日積享,赤鳥美春が調査の際に話を聞いた,小学校の元用務員の竹峰英作という老人が死ぬ。三人の死は心不全とされたが,これほどの短期間に電気人間に関わった人間が死ぬものか?
フリーライターの柵馬朋康が,ビデオゲーム誌プレスタの特集,実在ダンジョン特集で,電気人間に関係する記事を書くことになる。柵馬は,フリーライター兼小説家の詠坂雄二を誘い,電気人間についての取材を行い,日積も会った韮澤という少年と剣崎という少女に出会う。
裏表紙の紹介文にも書いてあるが,ミステリか,ホラーか,ジャンルを特定しにくい作品であるが…まぁホラーである。ミステリとすればバカミス。最後のオチ「人間に仇なす妖魔軍団と死闘を繰り広げることになろうとは,その時のわたしは知る由もなかった」という部分も含め,殊能将之の「黒い仏」を思わせる作品である。とはいえ,文章や全体の完成度で黒い仏ほどのデキとはいえない。
この作品の最大の特徴は,全ての章が「電気人間」ということばで始まり,電気人間について語ったことで電気人間が現れているという設定にある。各章は,一見,三人称で書かれているように見えて,「人の思考を読む」ことができる電気人間の視点で描かれている。この部分は非常によくできており,素直に感心できる。
しかし,文章・文体が非常に幼稚で,入り込めない。詠坂雄二が語る,ミステリとしてのダミーの解決も極めて平凡。各章が,実は電気人間の視点から描かれた一人称の記述だったというワンアイデアに頼った作品。
もっと腕のいいミステリ作家がこのアイデアで書いていたら傑作になったかも。そういう意味では惜しい作品★3。 -
Posted by ブクログ
色々な作家さんの実話系。
実話『系』なのは、本当なのか違うのか…。
香月さんの話は、これによってあの話ができた? と
ものすごく分かりましたが。
実話…実話だったら恐ろしいですが
現実は小説や漫画よりも恐ろしい…。
1月に死ぬと7人連れて行く、は言い伝えだと思ったら
結構最近の話だったのにびっくりです。
目的だった辻村さんは、占い師。
不確かな言い方をしたりして、当てはまる事を
占われる人間自身に探させる。
とはいえ、本当にそう言われてしまったら
驚きを通り越してぞっとします。
それ以外の話は特に…というよりも
お話のような感じで、実話っぽくなかったです。
漫画はすごく分かりやすかったですが。