詠坂雄二のレビュー一覧
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ネタバレ〇 概要
私立吏塚高校の屋上で葉群という男子生徒の屍体が見つかる。容疑者である観鞍という生徒から葉群の死に関わっていないことを証明してほしいという依頼を受け,吏塚高校の「名探偵」が捜査を開始する。「名探偵」の捜査はハードボイルド風の文体で描かれ,いくつかの死体が登場する。そして,「名探偵」は依頼者である観鞍に推理を語る。最後に示されるその推理の裏にある真相とは…?幾多の趣向が凝らされたミステリらしいミステリ
〇 総合評価 ★★★☆☆
女性を男性と誤認させる叙述トリックとしてハードボイルド調の文体を利用するというプロット,探偵役が犯人というプロット,死体を屋上に移動させるための大掛かりな物 -
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ネタバレ一部の地域で根強く語られている都市伝説「電気人間」について描かれたミステリ。
語ると現れる。
人の思考を読む。
導体を流れ抜ける。
旧軍により作られる。
電気で綺麗に人を殺す。
とされている電気人間。電気人間についての論文を書こうとした女子大生,赤鳥美春が死に,その死の真相を調査していた日積享,赤鳥美春が調査の際に話を聞いた,小学校の元用務員の竹峰英作という老人が死ぬ。三人の死は心不全とされたが,これほどの短期間に電気人間に関わった人間が死ぬものか?
フリーライターの柵馬朋康が,ビデオゲーム誌プレスタの特集,実在ダンジョン特集で,電気人間に関係する記事を書くことになる。柵馬は,フリーライタ -
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Posted by ブクログ
色々な作家さんの実話系。
実話『系』なのは、本当なのか違うのか…。
香月さんの話は、これによってあの話ができた? と
ものすごく分かりましたが。
実話…実話だったら恐ろしいですが
現実は小説や漫画よりも恐ろしい…。
1月に死ぬと7人連れて行く、は言い伝えだと思ったら
結構最近の話だったのにびっくりです。
目的だった辻村さんは、占い師。
不確かな言い方をしたりして、当てはまる事を
占われる人間自身に探させる。
とはいえ、本当にそう言われてしまったら
驚きを通り越してぞっとします。
それ以外の話は特に…というよりも
お話のような感じで、実話っぽくなかったです。
漫画はすごく分かりやすかったで -
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購入済み
物語よりもエッセイ風味
荒廃後の世界を旅する者から見た各街の異常さと、そこから見える人間のおかしさを描くと書くと大分ポピュラーなジャンルだ。
しかし、今作にはテーマととなる現象や概念と人類文明との重なりについて語る場面が多く、その考察が物語の動きを大分止めているように感じた。そこからサスペンスやパニックのような展開を広げるのではなく、淡々とギミックとして語っていく。
旅人も一貫性がなく、各短編や世界観としての繋がりもあまりない。これに関してはSFギミックとして機能しているようだが、それがエンタメ的な面白さに繋がっているとは感じなかった。
エンタメとして合わなかったが、考察の内容(家畜と始まり、太陽信仰な