一穂ミチのレビュー一覧
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ネタバレちょっと腹黒くてさみしがりやの年上受をしっかりと支える、地に足の着いた年下攻です。まっすぐで、時たまガキっぽくて、きちんと嫉妬もして、でもちゃんと大人。さみしがりやでダメな人間のそばにはこういうちゃんとした人がいなきゃダメだよね~・・・としみじみ思いました。
慈雨さんのちょっと性格に難ありだけど、さみしがりやで放っておけないところ、ゲイなのに結婚して妻とフィジカル抜きの愛情で深くつながっているところなんかを読んで、『OFF YOU GO』の密を思い出した。こっちのお話の方が先なのにね。これが書けたから、『OFF YOU GO』みたいな話が書けたんだろうなとちょっと思った。わたしが今まで読んだ一穂さん作品の中で、この作品は大好きな方には入らないんだけど、会話の空気感とか、独特の心理描写や情景描写はやっぱり好きだな~と思う。 -
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歌や本etc、 既存のイメージを利用しすぎる作家さんとの辛口評がありますが、一束が圭輔を案内する場所は 映画『慕情』を思いおこさせ、わくわく感ドキドキ感が増し、しだいに不安も大きくなっていく。
そして事件! 心臓バクバクしました。
蘊蓄? 知らないと損なのか、他人の作品のイメージを利用して伏線を張ったり補足するのはずるいのか。
香港が舞台の再会物…と言うより…健康で爽やかで 「いい人すぎる」先輩圭輔 VS 病弱だったらしい「人の悪い」上司佐伯。
圭輔が来なかったら 関係はあっさり終わっていたはず。一束とはお互い『自分が思っているより好きだった』ようだが。
一穂先生で、一番好きだった。スピンオフ『off you go』を読むまでは。 -
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ネタバレフードスタイリストの卵・日高知明×翻訳家雨宮慈雨
叔母実華子の死を慈雨からの電話で知った知明は、居心地の悪い実家を出て、慈雨のところで居候をはじめる。
知明の家も慈雨の家も、理解のない情の薄い家族であるような印象を持ってしまうが、多分ごく一般的な人達が営む家庭なんだと思う。我が子のすべてを許容するってよく言われるけれど、世間の目を良く知る大人がそれらから、当人、自分、周囲の人を守りたいのは当たり前。
知明が母親からの愛情を感じられなかったと思うなら、自分の欲しがったものと与えられたものが違ったんだろうな、それはそれで母子の悲劇ではあるんだけど。そこがかみ合ってる母子ばかりじゃ無いと思う。
こういった部分を「さみしさ」と形容するなら、かなりの人が心のどこかに持つ負の部分をそっと取り出してドラマにした感じ。「さみしさ」がうめられる安心を与えられたラストにホッとする。
「かわいい甥っ子」として「ちあき」のはなしを実華子から聞いていただろう慈雨が、知明を嫌うはずがない。
年齢がいってる分、いろいろあった分、慈雨の「さみしさ」の大きさが素直でない言動になっているのだろうけれど、その「さみしさ」を感じ取れる知明も「さみしさ」を知っているってこと。そういうのが文脈から感じれるのが好き。
家の周辺とかフランスとかの情景が好き。
本筋に邪魔にならないのに、きちんと仕事について描かれてるこのバランスが好き。 -
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ネタバレ大学生 入江暁行×柘植遙
遙から「好き」と告げられた暁行は、その困惑をブログに綴り…。
感想を言葉にしにくい。情景とか心情とかが、難しくないけれど、独特の角度から表現されているのが素敵。ありふれたものが魅力的になる。
いつもそうだけど、仕事や立場がキレイごとでなく、でも真摯に扱われているのが好き。
「自分だけにしっぽがついてるって思いこんで生きてたら、ほかにもしっぽ生えてる人がいて、そしたら見せ合って安心したいじゃん。」なんか分かる。人と違う自分に恐怖するってか、臆するってか、なんかそんなの。
一人でも平気だからって、なにも感じない訳じゃありませんもの。
だれが悪いのでもない真希の失恋は痛かったけれど、ラストには結婚させてるから、そこでこのモヤッとした読後感に手を打たれたかな。
全体に暁行の言動は、結構無神経で酷いのだけれど、巻末おまけのいちゃいちゃで相殺です。 -
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潔癖症の連。
特殊清掃員の長谷川。
なんともアンバランスな二人の恋愛。
一穂さんの作品にしては分かりやすい内容だなと思いました。
この作品を面白いという人は多い。
それにつられて、私も挑戦してみようと思った。
テーマ、ストーリーは結構面白かったです。
連は可愛かったし、長谷川も一生懸命だったし。
しかし、文章の違和感はやっぱり拭えない。
セリフでやっと人物の性格が分かる。
連のお見合いになぜ長谷川が怒ったのかが理解できなかった。
☆あらすじ☆
製薬会社でオゾン消臭剤の研究をしている連は、同僚の代理で無理矢理合コンに参加させられる。潔壁症ぎみなせいもあり、悪酔いしたところを、やはり代理で合コンに参加していた長谷川に介抱される。翌朝、長谷川宅で目覚めた連は気まずさを覚えるが、彼の笑顔も家も居心地がよくて、思いがけず楽しい時間を過ごす。そして数時間後、仕事相手として長谷川と再会するけれど―?