早見和真のレビュー一覧
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うーん、これね。読み終わってすぐの感想としては、救われないだけのクソ小説だと思う。不快。
彼女は孤独でした。絶望して死刑を選びました。彼女の身近にいた彼女の過去を知る人たちは彼女のことを思い出しましたが何人かはなにもしませんでした。何人かは彼女を助けようとしましたが、助けられず彼女は死にました。って、どこに物語としての喜びがあるの?
もう最後の数十ページで救われないのがわかってがっかりしながら、それでもほんの少し希望があるのでは?と期待して読んで結局がっかりさせられた。彼女の絶望を俺達に伝えたいのだったら殺さずとも伝えられたと思う。俺はこういう物語づくりは美しくないし愚策だと強く思う。
文庫で450ページと結構なボリュームなんだけど、中盤は彼女の過去やどう救われるのかが知りたくて一気に読み進めた。なので筆力はちゃんとあるんだと思う。それでもやっぱり読者の注意を引きつけるだけ引きつけておいて、彼女は絶望したまま死にました、それほど大きな絶望でした。それほど大きな、もう二度と期待したくない、という恐怖があったから彼女は死にました。ってそれは受け入れられない。こういう物語は楽しめない。 -
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笑いながらも「働くって大変だな」と何度も思わされる話でした。
京子が山本店長に振り回されるたびに、「こんな上司いたら嫌だな」と思うのですが、それでも店長を完全には嫌いになれないところが、この作品の面白さだと思います。
特に、本が好きだからこそ書店で働きたいのに、好きなことを仕事にすると楽しいだけでは済まないところが妙にリアルで、仕事への不満を抱えながらも簡単には辞められない京子の気持ちにはかなり共感しました。
一方で、後半は恋愛やミステリー的な要素まで入ってきて、少し盛り込みすぎに感じる部分もありました。
それでも、嫌なことがあっても結局また店に立ち、本を売る京子の姿を見ていると、仕事は「好き」だけでも「嫌い」だけでも続かないのだと思えてきます。
読み終えた後は、いつもの本屋で働く人たちを少し違った目で見たくなる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ競馬の世界は継承こそが本当の姿、一頭だけで終わる物語じゃない。お金持ちの道楽と思っていたけど、ここまで熱い思いで、人生を懸けて競馬の世界に没頭する人たちの姿が印象的だった。
山王社長も椎名さんも、次の人生では競馬をしないっていうのも、人生を懸けているからこその言葉だと思う。
山王社長に肺がんが見つかった後も競馬の世界を引退せず、息子にホープの血を継承するために生きる姿を見て、人生っていうのは目標を持って生きることが活力を見出すんだろうなぁ。
旦那がよく競馬をしていて、ギャンブルしているなーくらいの印象だったが、その世界で関わっている人たちの話を読んで、実際の競馬場に足を運んでみたいと思った笑 -
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著者作は『春までのセンセイ』『問題。』『アルプス席の母』に続き4冊目。
これまでの中では一番面白かった。
本作の前に、著者が藤島ジュリー景子を取材した『ラストインタビュー』の試読部分を読んでいた。それによると、本作のメインキャラクター・清家はもともと櫻井翔をイメージして書かれ、ジュリー氏は櫻井を起用した本作の実写ドラマのプロデュースを模索し、紆余曲折のうえ2024年にTBSでドラマ化されている。
それを念頭に、「清家一郎=櫻井翔」に変換しながら読むと物語にぐっと入り込めた。
(ちなみに鈴木俊哉は及川光博、三好美和子は難波のエリカ様・上西小百合を描きながら読んだ)
清家は「誰」に操られているのか、を探るパートが面白い。ところが最終章に入ってからは、話を畳むバタバタ感が強すぎた。特に母の出自を振り返る部分は「あー結局そっち方向の話か」というつまらなさを感じた。謎解きにもう少しカタルシスがあるかと思ったが。 -
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ネタバレ本に出会うきっかけは小説家にしか生み出させない物語と、書店員にしか伝えられない作品の良さがあってこそ
自分じゃない誰かの人生を追体験、想像することでできる
自分のことしか考えていない時代に、大切なこと
小説好きには他人の考えが想像しやすい
どんな噂を聞いても、自分の目で見るもの以外は信じないと決めたという強い意志
仕事のやりがいは職場環境に不満があって、思い通りにもいかなくて、将来も不安でも同じことを共有できる人が世の中に1人居れば頑張れるのかもしれない
主人公が仕事を辞めようと今まで以上に強く思った際に『何も抗っていないのに楽しい時間が過ぎたら辞めるのは良くない、自分で環境を変える努力をしなさい』という父の言葉が刺さった
どんな仕事も辞めたければ辞めればいいし、働く意味は自分自身にあるから選び抜かないといけないという常連客の言葉も良い
最後の展開はとても人間味溢れていて、主人公の成長や今までの何気ない会話が物語の最終へと繋がるのが面白かった
最後まで店長、いや元店長、店長代理の補佐に私まで翻弄されてしまった
そして、店長が朝礼で読んでいた本を私も読んでみたいと思えた -
Posted by ブクログ
甲子園を目指す息子の母の物語。
・航太郎は母想いで、自分の立場にかかわらず周りと対等な関係を築き、最高のムードメーカーでなんてできた子なんだ…と。
・佐伯は嫌なやつだったが、航太郎にずっと期待していた。そうやって信じてくれる人がいることで思わぬ方向に好転することがある。
・看護師の菜々子と、医師の香澄があんな急激に仲良くなることがあるのか(下の名前で呼び合うほど)、というところに違和感を感じてしまった。母親世代になればそういうこともあるのかな。
・まだ母親になったことはないし、自分が部活をやっていたときは強豪野球部のような部員の親の密接な関わりはなかったから、共感はあまり無かったけど、きっとこのような親子のドラマがたくさんあるんだろうな。
思ってたより淡々と、穏やかに進んだ。本屋大賞2位や、レビューを見て期待値を上げてしまった感がある。
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ネタバレ『店長がバカすぎて』の早見和真さんの作品。『店長がバカすぎて』はヒット作のようだが、私には刺さらず、本書もどうかな?と思いながら読んだ。
早見和真さんは多作で色々なジャンルを書かれていることから、あれはダメでもこれは良いかもと思いながら手に取とった次第だ。
結果、良かった。
よくある王道のような展開の物語だが、良かった。お父さんの娘を想う気持ち、父親目線で読んだので、より刺さった。これが学生時代に読んでいたらまた感想も違っていたと思う。本はいつ出会うかも重要だ。
最後まで大円団で終わり、言うことはないが、大阪に住むおばあちゃんを東京に移住させるのは、流石にやり過ぎな気はする。
星は3つ。3.7くらいつけたい。
あと、塾の先生も良かった。