佐伯泰英のレビュー一覧
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「空也十番勝負」10巻、十番勝負、ついに完結です。
武者修行を続ける空也は、宇治のめし屋で、京の老舗袋物問屋かつらぎの隠居又兵衛一行と出会い、彼らの大和国室生寺詣での旅に同行することになります。
すると又兵衛、お礼と称して空也を〈徳川一門の官営道場本家本元〉、柳生新陰流正木坂道場へと連れて行き、師範の柳生武大夫を紹介、そこでしばらく稽古をすることに。
そこは実は、重富利次郎&霧子一家と眉月姫たちが空也を待つ姥捨の郷からそう遠くないところ。空也の居場所を文で知りホッとした彼らは、龍神温泉へ湯治に出かけます。
そんな中、姥捨の郷の広場に露天を出す一人の薬売りが。名は千代丸。ん、どこ -
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今やバツイチは少しも珍しくないが、当時は恥ずかしいこと、いけないこと御法度だったのだろう。
それでも、手にした技で、ひらめきと知恵で焼け野原の江戸で再興の一助となる。
周五郎は磐音とそっくり、欲がなく、温かく、人に尽くして、何より強い。
機転も効くし、手仕事が上手。
磐音とまったく同じ人物像。
だから好きで読みたくなる。
出戻り、出戻りと自分を下げるのは鼻につく。奥ゆかしいところなのだろう。
“照降町は周五郎の修行の場”うまくおさめた最終巻だが、佳乃は思い続けるだろう。
周五郎とてそうだと思う。
現代と違う身分の差がものをいうのか。
花魁の三昧刃の高下駄、中村座の芝居、話が大きい、そんな -
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ネタバレ感想
殴られ屋向田源兵衛が登場。見た目は分からないが渋い雰囲気を醸し出している。
磐音の相手は武芸者に限らず乱波を相手にこれを打ち破る。おこんと婚姻を上げるも穏やかな日々はまだまだ遠そう。
あらすじ
おこんが尚武館に入り、尚武館に慣れようとしていた頃、磐音は町で殴られ屋稼業をしていた向田源兵衛と出会う。磐音は向田を尚武館に誘い、客分として迎え入れる。
そんな折、西の丸家基より、鰻を食したいとの要望があり、桂川の見習い医師に化けて磐音が西の丸に宮戸川の鰻を届ける。
竹村武左衛門の窮状を救うため、磐音は武左衛門の長女の早苗に尚武館での奉公を提案する。そんな中、雑賀泰造とおつねの子供の奸三郎 -
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ネタバレ感想
おこんがまだ、町人の時期であり、磐音と同行で闘争が起こった際に一緒に啖呵を切るところが面白く痛快。
また、磐音が縫箔職人のおそめをたしなめた時に、技と技の間の繋ぎこそ、重要といったことが印象的。
田沼との争闘が本格化し、田沼方が5人の刺客を送り込む新たなシリーズが始まった。楽しみ。
あらすじ
桂川家の祝言が催された。おこんもいよいよ速水家に養女として入った。
一方、尚武館道場では、三味線の鶴吉からの情報により、演習相良の田沼家にて、五人の腕利きの武芸者が雇われ、磐音の暗殺を企てているとの情報が入った。
一人目の久米某を磐音は道場にて打ち破る。磐音は読売を使って、田沼の策略を世に -
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柳橋の娘船頭である桜子が主人公の、市井の物語りと思ったら、長崎経由の異国行きという展開になってきた。
前作のモヤモヤがずっと続き、見えない敵に追われて若先生と一緒に異国船に乗った。海賊が出てきて戦うシーンが出てくると「交代寄合シリーズ」「新・古着屋シリーズ」に近づいてくる。二人で闘うシーンは座光寺と玲奈を思い出す。
後半にやっと敵の正体が分かるが、追われる原因がハッキリ分からずに、これまた疑問のまま。次作では、敵の巨大さに長崎にも留まれずに、東南アジア方面となる見込み。壮大な物語になってきた。
1作目から出てきたオランダ絵に、桜子が描かれた秘密もやっと明かされる。 -
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作品紹介・あらすじ
吉原や向島などへ行き交う舟が集まる柳橋。神田川と大川が合流する一角に架けられたその橋の両側には船宿が並び、働く人、遊びに行く人で賑わっていた。柳橋の船宿「さがみ」で働く船頭の広吉には一人娘がいた。名前は桜子。三歳で母親が出奔するが、父親から愛情を受けて育ち、母譲りの器量よしと、八歳から始めた棒術の腕前で、街の人気娘に育っていた。夢は父親のような船頭になること。そんな桜子に目を付けた船宿の亭主による「大晦日の趣向」が思わぬ騒動を巻き起こし……。涙あり、恋あり、活劇あり。待望の時代小説新シリーズの幕が開く。
令和5年7月19日~22日 -
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単発の書き下ろしで、三味線職人の成長物語。
タイトルの「竈稲荷の猫」は、稲荷神社に住み着く野良猫で代々(?)大事にされてきた猫。
三味線に貼る猫皮は黒猫のオスが最適とかで、今いる竈稲荷の猫も丁度その対象となり一騒動が起きる。
主人公の14歳の娘と三味線の棹だけ作る父親のもとに、弟弟子の若い職人が親方から修行の為に派遣される。最高級の材料を元に、親方しかできない全行程を一人で作ることになった若い職人。
娘と竈稲荷の猫に励まされ、三味線の完成に取り組む。
この14歳の娘が何でもできるし、的確な助言も次々と行って行く。佐伯作品では強い女性が付き物。二人の恋の行方も娘が主導権を持っているようだ。
若干 -
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長期に続いたシリーズを次々と終わらせた佐伯さんですが、やはり多作な作家なので短めの新シリーズを出して来た。4作シリーズの1冊目。
最初の方は主人公の紹介を兼ねた周辺事情が描かれる。
母親に幼くして捨てられた娘と船頭の父親の物語。小さい頃から父親の船に乗せて貰い、密かに船頭に憧れる。父親に反対されながら、竿に近い棒術の道場へ通うことに。母親譲りの美貌と長身で評判となる。道場で10数年、元々の才能も含めて有数の棒術使いとなり、次々と災難に立ち向かう。
歳の近い親友の友達や、道場の若先生、友達の従兄弟など同年輩の仲間も出来たり、町奉行や幕府の重臣達も出るような事件に出くわしたりと、中々忙しい。今後の -
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佐伯泰英の長篇時代小説『陽炎ノ辻 居眠り磐音(一)決定版』を読みました。
『奈緒と磐音 居眠り磐音』に続き、佐伯泰英の作品です。
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平成を代表する人気時代小説〈決定版〉刊行開始!
佐伯泰英さんの代表作「居眠り磐音」。
全51巻の〈決定版〉の刊行が始まります。
第一巻『陽炎の辻』は、豊後関前藩の若き武士3人が、国許へと帰参するシーンから始まります。
その夜、3人が直面した思いもよらなかった運命。
そして、浪々の身となった坂崎磐音は江戸・深川で長屋暮らしを始めます。
平成でもっとも愛されたエンタメ時代小説。
著者自らが再度、手を入れ〈決定版〉と -
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佐伯泰英の連作時代小説『奈緒と磐音 居眠り磐音』を読みました。
ここのところ、時代小説が続いています… 佐伯泰英の作品は、4年前に読んだ『神隠し 新・酔いどれ小籐次(一) 』以来なので久し振りですね。
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〝居眠り磐音〟が帰ってきた――三年ぶりの書き下ろし新作!
〝居眠り磐音〟が帰ってきた!
全五十一巻で完結した平成最大の人気シリーズが復活。
豊後関前藩中老職の嫡男・坂崎磐音の朋輩に妹の奈緒が生まれたその日(「赤子の指」)。
四歳の奈緒が磐音の嫁になると口にした日の出来事(「梅雨の花菖蒲」)など、本編では描かれなかった5つの物語を収録。
ふたりの -
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佐伯さんの本の登録は287冊目。付録によれば、この本は時代小説293冊目と言うことでサスペンスものなども読んでいるので、どこかで登録を漏らしているようだ。
これだけ読んでいるので、81才の佐伯さんの作品にどうしても老いを感じてしまう。最後の戦いも相手は何巻にも渡って登場していたのに一瞬で勝負が付いてしまう。壮年の頃はもっと切り結んでいたように思う。また今回も修行はあちこちで行い、中々最終地点に辿り着かない。辿り着いたと思うと又々空也が思い惑う状況。スッキリとした終わりにならない。
このシリーズはこれが最終回だが、やはり多作な作家のため、磐音と小籐次の新シリーズ化を考えているそうだし、全くの新シ