あらすじ
焼失した建物の再建も進む中、舟を使った出店、千代田の城を見ながらの絶品風呂など
アイデアをいかした商いも続々生まれ、照降町は元気を取り戻そうとしている。
町の復興の要となり、照降町の人々の支えとなっている周五郎だったが、
小倉藩の派閥争いの中、実兄が命をおとし、藩主からのSOSに苦悩するが…
周五郎が町をいずれ去ることを覚悟する佳乃の想いとは。
大火から9ケ月後、二丁町には官許の芝居小屋中村座が完成。こけら落としの出し物は
佳乃をモデルにしたものだった。大入り満員の最終日、客席には意外な人物が。
コロナ下と重なる江戸の情景と、人々の想いが元気をくれる!
「照降町四季」シリーズ、ついに完結!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
内容(ブックデータベースより)
焼失した建物の再建も進む中、舟を使った出店、千代田の城を見ながらの絶品風呂など
アイデアをいかした商いも続々生まれ、照降町は元気を取り戻そうとしている。
町の復興の要となり、照降町の人々の支えとなっている周五郎だったが、
小倉藩の派閥争いの中、実兄が命をおとし、藩主からのSOSに苦悩するが…
周五郎が町をいずれ去ることを覚悟する佳乃の想いとは。
大火から9ケ月後、二丁町には官許の芝居小屋中村座が完成。こけら落としの出し物は
佳乃をモデルにしたものだった。大入り満員の最終日、客席には意外な人物が。
コロナ下と重なる江戸の情景と、人々の想いが元気をくれる!
佐伯泰英の新作四巻、ついに完結!
令和3年8月3日~5日
Posted by ブクログ
今やバツイチは少しも珍しくないが、当時は恥ずかしいこと、いけないこと御法度だったのだろう。
それでも、手にした技で、ひらめきと知恵で焼け野原の江戸で再興の一助となる。
周五郎は磐音とそっくり、欲がなく、温かく、人に尽くして、何より強い。
機転も効くし、手仕事が上手。
磐音とまったく同じ人物像。
だから好きで読みたくなる。
出戻り、出戻りと自分を下げるのは鼻につく。奥ゆかしいところなのだろう。
“照降町は周五郎の修行の場”うまくおさめた最終巻だが、佳乃は思い続けるだろう。
周五郎とてそうだと思う。
現代と違う身分の差がものをいうのか。
花魁の三昧刃の高下駄、中村座の芝居、話が大きい、そんな活躍に本当にわくわくする。
ああ、終わってしまった….….
周五郎は去ったが、佳乃は、照降町で、これからも生きていく。二人の行く道は、これからも、交わることは、無いのだろうか?
周五郎の兄の死、藩主に望まれての藩内の大掃除、何やらバタバタと、慌ただしくて、少し説明不足の感が有って、残念。
Posted by ブクログ
復興はまだ半ばでありつつ、
人々の活気や繋がりの優しさを感じることであたたかくなる。
タイトル通りの『一夜の夢』
振りだと思っていた結ばれない想いは、そこで終わってしまったのはやはり切ない。
しかしお互いを想いつつ、
生き方を尊重していることがうかがえる。
時々、佳乃が周五郎に確認するから余計に寂しくなるんだよね。
Posted by ブクログ
シリーズ四弾。照降町の復興が進み、佳乃と周五郎の日常も戻って来た。船上の出店も評判となり、また身請けの決まった花魁梅花との友情も深まり佳乃は充実した日々を過ごす。だが周五郎は藩の内紛に関わらざるを得なくなり、やがて藩主とも目見えるようになる。そんな中、二人が照降町の御神木の梅の木を大火から守ったことが芝居になる事になる。
大火後の二人の行末が描かれている。佳乃は鼻緒屋の女主としてますます評判となり、周五郎は武士として生きていくことになる。二人が互いの生き方を尊重し、まっすぐに自らの道を進んでいくところがいい。