佐伯泰英のレビュー一覧
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芋洗河岸シリーズ3作の開幕。
一口(イモアライ)長屋とか「一口」の字が地名含めて次々と出るが、どうしてもヒトクチと読んでしまう。
今シリーズでは剣の達人が主人公であり、佐伯さんの最近では珍しく、闘いの場面が多く出て来る。流派も珍しく陰流苗木と夢想流抜刀技とか。主人公の小此木善次郎は妻と男児の3人で、藩を食い詰めて江戸へ出てきて、一口長屋の差配と出会い、そこに住み着く。性格は温厚で、長屋の大家の米問屋の越後屋に信頼を得る。
越後屋絡みの揉め事や、自身への恨みごとで敵と闘うが、次々と切り捨てて行く。(その死体の処理に不安を覚える)
越後屋の裏仕事のために江戸中を見て回らされるが、この裏仕事が今回は -
ネタバレ 購入済み
いつもの……
彦四郎の目がやっと覚めたか?結局、秋乃という一人の女に、引っ掻き回された形で、今回は、金座裏というか、政次も、亮吉も、良いとこ無しの感じだった。また、いつもの鎌倉河岸の日常に、戻ってほしい。
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「空也十番勝負」10巻、十番勝負、ついに完結です。
武者修行を続ける空也は、宇治のめし屋で、京の老舗袋物問屋かつらぎの隠居又兵衛一行と出会い、彼らの大和国室生寺詣での旅に同行することになります。
すると又兵衛、お礼と称して空也を〈徳川一門の官営道場本家本元〉、柳生新陰流正木坂道場へと連れて行き、師範の柳生武大夫を紹介、そこでしばらく稽古をすることに。
そこは実は、重富利次郎&霧子一家と眉月姫たちが空也を待つ姥捨の郷からそう遠くないところ。空也の居場所を文で知りホッとした彼らは、龍神温泉へ湯治に出かけます。
そんな中、姥捨の郷の広場に露天を出す一人の薬売りが。名は千代丸。ん、どこ -
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今やバツイチは少しも珍しくないが、当時は恥ずかしいこと、いけないこと御法度だったのだろう。
それでも、手にした技で、ひらめきと知恵で焼け野原の江戸で再興の一助となる。
周五郎は磐音とそっくり、欲がなく、温かく、人に尽くして、何より強い。
機転も効くし、手仕事が上手。
磐音とまったく同じ人物像。
だから好きで読みたくなる。
出戻り、出戻りと自分を下げるのは鼻につく。奥ゆかしいところなのだろう。
“照降町は周五郎の修行の場”うまくおさめた最終巻だが、佳乃は思い続けるだろう。
周五郎とてそうだと思う。
現代と違う身分の差がものをいうのか。
花魁の三昧刃の高下駄、中村座の芝居、話が大きい、そんな -
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ネタバレ感想
殴られ屋向田源兵衛が登場。見た目は分からないが渋い雰囲気を醸し出している。
磐音の相手は武芸者に限らず乱波を相手にこれを打ち破る。おこんと婚姻を上げるも穏やかな日々はまだまだ遠そう。
あらすじ
おこんが尚武館に入り、尚武館に慣れようとしていた頃、磐音は町で殴られ屋稼業をしていた向田源兵衛と出会う。磐音は向田を尚武館に誘い、客分として迎え入れる。
そんな折、西の丸家基より、鰻を食したいとの要望があり、桂川の見習い医師に化けて磐音が西の丸に宮戸川の鰻を届ける。
竹村武左衛門の窮状を救うため、磐音は武左衛門の長女の早苗に尚武館での奉公を提案する。そんな中、雑賀泰造とおつねの子供の奸三郎 -
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ネタバレ感想
おこんがまだ、町人の時期であり、磐音と同行で闘争が起こった際に一緒に啖呵を切るところが面白く痛快。
また、磐音が縫箔職人のおそめをたしなめた時に、技と技の間の繋ぎこそ、重要といったことが印象的。
田沼との争闘が本格化し、田沼方が5人の刺客を送り込む新たなシリーズが始まった。楽しみ。
あらすじ
桂川家の祝言が催された。おこんもいよいよ速水家に養女として入った。
一方、尚武館道場では、三味線の鶴吉からの情報により、演習相良の田沼家にて、五人の腕利きの武芸者が雇われ、磐音の暗殺を企てているとの情報が入った。
一人目の久米某を磐音は道場にて打ち破る。磐音は読売を使って、田沼の策略を世に