杉田七重のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白いと同時に深く考えさせられることが書いてある本だった。
ブラックホールとの出会いから色々なことを経験する中で、お父さんとの関係、弟やお母さんとの関係、自分のおうちとは何か、自分を形づくってるものは何か、、ということを身をもって知っていく様子が描かれている。
お父さんとの冗談ばかりのやりとりが、自分にはリアルで(私もいつも家族としょうもないことを言いあって笑ってるから)、だからこそ、そういうやりとりを思い出すステラの悲しみがすごく伝わってきた。同時にそれだけ大きな悲しみをステラがそれを乗り越えていく様子も、丁寧に描かれていて、納得できる展開だった。 -
Posted by ブクログ
マイケルモーパーゴは、歴史の一コマを取り出して現代の私たちと繋げてくれるのが、なんてうまいのだろう。これまで第2次世界大戦を舞台にした物語を何作も届けてくれているが、毎回切り口が違って、毎回素晴らしい。
イギリス青年のヴィンセントが、子どもの頃出会った忘れられない物語の一場面と一枚のゴッホの絵をきっかけに南仏カマルグを訪れ、そこで知り合った女性ケジアによって過去の物語が語られる。
ロマの少女ケジアと障害を持ったロレンゾの物語は二人の家族の物語であり、第2次世界大戦末期ナチスによって侵略されたフランス田舎町の時代の空気を伝えるものでもある。
その物語の中に占領軍のドイツ兵カポラルを描くことで、軍 -
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同時多発爆発事故(事件か事故かは不明)が起きることになる、クリスマスを目前に控えた、昔ながらの個人経営の商店が立ち並ぶ、近くに飛行場のある小さな街の、その爆発から1分前からの出来事を、1秒を1章単位でカウント・ダウンして描いていく、といった異色の作品。
事故の中間報告を掲載したホームページのアドレスまで載っているが、そのホームページの記載内容も含めて、全てはフィクションである。
街の人々の生活と同時に飛行機の中での不審者についても平行して語られる。
この不審者のエピソードものちに重要になってくるのだが、ネタバレになるので割愛。
ただ、ネタバレ、とはいっても、読者は既にここに描か -
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(おすすめのポイント)
・セーラは父と母が亡くなってしまい、貧乏で、悲しい生活の中でも優しい心を忘れず、他の貧乏な下働きの人に食べものを分けてあげるところです。
・最初はお金持ちだったセーラ。でもお父さんが亡くなってしまい、セーラは夜おそくまで働かされます。でもクリスフォードさんに助けられていたり、そこがおもしろかったです。
・セーラという女の子が、新しい学校に転こうしてきていじめられます。でもセーラはいじめをのりきって成長していきます。ふしぎなこともあって、おもしろい作品です。
・私は、セーラが貧乏になっても、ずっと、いつまでも王女様の気持ちを忘れずに、やさしくしていたのでとてもいい人だと思 -
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ロンドンの寄宿学校に特別寄宿生としてやってきた富豪のクルー大尉の一人娘、セーラ・クルー。誰に対しても優しく、素敵な物語を作るのが得意な彼女は、まるでお姫様の様に贅沢に過ごしながらも決して高飛車になることなく、たちまち皆の人気者に。同級生のアーメンガルドに小さなロッティ、召使いのベッキーと仲良くなる彼女に、しかし悲劇は唐突に訪れる。クルー大尉が亡くなり、無一文で身寄りのない孤児となってしまった!? まさに天から地へ落ちるが如く一変し、まるで奴隷のような生活を強いられてしまうセーラ。しかし持ち前の想像力でどんな苦境も乗り越えていく彼女に、ある日信じられない奇跡が起こり――
世界的に名作なバーネッ -
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これノンフィクションなんだよね。
人間の仕業がここまで恐ろしいとは。
怖くて仕方ないのに読まずにはいられない。
生かすか殺すかよく簡単に「選別」できるもんだね。
収容所運営側にも言い分はあるかもしれないが、当時や戦後、どういう精神状態だったんだろう。
でも非常に恐ろしいことに、私がその立場だったら加害してたんじゃないかと思ってしまう。
感覚が麻痺したとか、逆らえば自分が殺されるんだとか言いながら、どこかで自分の怒りや憎悪のはけ口にする気持ちを否定できないような。
恐ろしい、本当に恐ろしい。
ナチスの所業や収容者の命に対する思いはもちろんだが、自分もナチス側として存在していたらどうだったか -
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Posted by ブクログ
科学の中にある真実、人間の中にある真実。
教養のあるエリート層はフィッシュベインの正義を支持するし、他方、画期的な若返り術を受けたい人々はブリンクリーを信じようとする。
本当は、みんながフッシュベインの側について、エビデンスのない医療を撲滅するのが望ましいんだけど、素晴らしく力強い論評力を持つブッシュベインをもってしてもブリンクリーを上手く抑えられなかったのを読むと、騙されやすい人々の意識は決して変えられないのだと痛感させられる。
でも、そうした騙しの医療が猛威を振るっていたからこそ、ブッシュベインの公衆衛生にかけた正義が燃えに燃え盛っていたこともまた事実。
公的機関が公平な社会のための一応の