junaidaさんの装画に惹かれてお迎えした本です。
この女の子が主人公かと思っていたので、読み始めてびっくりしました。表紙を外すと現れるところが最高です。頭良いですね、この仕掛け。
イニシャルを彫った木がちょくちょく出てくるのですけれど、それも描かれていて、本当にすてきです。
物語の内容は、ピク
...続きを読むサーに映画化してほしいなぁ……とひたすら思っていました。個性的なフレンドたち(フレンズ?)の姿をしっかり見てみたいです。
相手ときちんと向き合っている人たち(人じゃない者たち)の存在が、とても良かったです。心があたたかくなりました。
見た目にとらわれずに関係性を築けたらどんなにいいでしょう……。羨ましいです。
2023/10/31 p.3-207
読み始めました。
p.3
“うちで飼(か)っているダックスフンドの胴体(どうたい)みたいに、”
ダックス飼っているのですか! いいですね!
昔わたしも飼っていたので、ダックスには思い入れがあります。
p.3
“次の章に書こうと思う。”
もったいぶりますねえ。どのくらい先なのでしょう?
p.4
“第2章のひねくれ犬、フランソワ”
わお、次のページでした。予想以上に近かったです。
まさか、1章につき1,2ページしかないのですか? 章立てする理由は……?
p.9
先生が無視するなんて最悪な環境……。
けれどふと、「ぼく」はみんなの目に見えないのでは……? と思いました。もしかしてこの物語、イマジナリーフレンドの目線で進んでいますか?
てっきり、表紙の女の子の目線で進むと思っていたのでびっくり。
p.10
“フラーの「F(エフ)」とジャックの「J(ジェイ)」、ふたりのイニシャルを彫(ほ)った木。”
もしかして……? と表紙を確認したら、木に彫ってありました。イニシャル。すてき。
p.11
“親友ってみんなそうだと思うけど、フラーとぼくにも、ふたりにだけ見える世界があるんだ。”
……そういうものなのですか?
わたしのことを「親友」って言ってくれたのはひとりだけで、どう接したらいいのか、何が親友なのか、わたしはまだわかっていません。大切に想う気持ちはずっとずっとあるのですけれど、「友人」と「親友」の境目がわからないです。
そんなことを言ったら、親友を悲しませてしまうだろうけれど……。わたしはわたしなりに、このご縁を大切にしていくつもりなので、わたしの答えを考えます。
p.15
“どうやら、おじょうちゃんには、見えるらしいな”
それを察する能力はあるってことなのでしょうか?
p.34
“ロッキーロードっていうチョコレートとマシュマロのフレーバーだった。”
あれ……? 前、チョコレートは好きじゃないって描写、ありませんでしたっけ?
……“ぼくの新しい友だちはチョコレート味は好きじゃなかったんだ。(p.26)”とありますね、やっぱり。この時は正しい設定が決まっていなかったから……?
p.50
“ぼくは自分が空気みたいに感じられる。あるいは風。”
皮肉なことに、人間の、実在するわたしは、来世空気になりたいのです。邪魔しない存在になりたいです。
立場を交換できたら、しあわせなのでしょうか……。
p.136
“人間の世界に、そんな気分にさせてくれる相手がどれだけいると思う? あたしのいいところを見つけて、だからきみにはできるよって教えてくれる相手が?”
そんな存在と出会うことができたら、とてもしあわせですね。
この通りに言ってくれるのではなくても、自信が持てるようになるきっかけをもらえたら、嬉しいです。そんな存在は貴重です。
p.136
“「それでね、『とりあえずいまは犬』のジャック・パピエさん、あなたは知ってる?」”
相手のことを尊重してくれる、いい人ですねえ。フラーとの共通点はここかもしれません。
p.150
“窓(まど)からさす月の光が、ゆかにつくる四角。それって何ていえばいい?”
いい観点ですね。
丸い月の光が四角になるって、確かに不思議です。月から地球に来て、床や地面に落ちるまで、月の光は何度も姿を変えているのでしょうか。
p.152
“それって本当に見えないぼくからすると、ちょっと頭にくるんだよね”
わたしの来世の話は、彼には酷ですよね……。ごめんなさい。
p.202
“この目をぼくは知っている。”
わたしも、知っています。美しい目。
嗚呼まさか、最後の最後に泣くとは……。
読み終わりました。