杉田七重のレビュー一覧

  • フラミンゴボーイ
    マイケルモーパーゴは、歴史の一コマを取り出して現代の私たちと繋げてくれるのが、なんてうまいのだろう。これまで第2次世界大戦を舞台にした物語を何作も届けてくれているが、毎回切り口が違って、毎回素晴らしい。
    イギリス青年のヴィンセントが、子どもの頃出会った忘れられない物語の一場面と一枚のゴッホの絵をきっ...続きを読む
  • 最後の1分
     同時多発爆発事故(事件か事故かは不明)が起きることになる、クリスマスを目前に控えた、昔ながらの個人経営の商店が立ち並ぶ、近くに飛行場のある小さな街の、その爆発から1分前からの出来事を、1秒を1章単位でカウント・ダウンして描いていく、といった異色の作品。
     事故の中間報告を掲載したホームページのア...続きを読む
  • 小公女セーラ
    (おすすめのポイント)
    ・セーラは父と母が亡くなってしまい、貧乏で、悲しい生活の中でも優しい心を忘れず、他の貧乏な下働きの人に食べものを分けてあげるところです。
    ・最初はお金持ちだったセーラ。でもお父さんが亡くなってしまい、セーラは夜おそくまで働かされます。でもクリスフォードさんに助けられていたり、...続きを読む
  • 小公女セーラ
    ロンドンの寄宿学校に特別寄宿生としてやってきた富豪のクルー大尉の一人娘、セーラ・クルー。誰に対しても優しく、素敵な物語を作るのが得意な彼女は、まるでお姫様の様に贅沢に過ごしながらも決して高飛車になることなく、たちまち皆の人気者に。同級生のアーメンガルドに小さなロッティ、召使いのベッキーと仲良くなる彼...続きを読む
  • 海賊たちは黄金を目指す 日誌から見る海賊たちのリアルな生活、航海、そして戦闘
    17世紀に活躍(?)したバッカニア海賊団のうち、7名の航海記を元に書かれたノンフィクション海賊ストーリー
    某有名海賊漫画で度々出てくる、政府公認の7つの海賊組織なんなの…?海賊なのに公式?とか思っていたが、結構遠からずで当時のイギリスの海軍事力を補完するような役割を担っていたらしい。
    荒くれ者の集ま...続きを読む
  • 世界のはての少年
    ・あらすじ
    スコットランドのヒルタ島から鳥漁のために大人3人、子供9人を乗せた船が離れ岩へと出航。3週間で島へ戻るはずがいつまで経っても迎えが来ず、そこでサバイバルすることになる。
    主人公は14-16歳?の想像力豊かな男の子。

    資源や食べ物もろくにない岩に取り残された過酷な状況で心身が擦り減る日々...続きを読む
  • ヒエログリフを解け ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース
    ちょっとダラダラしてたけど
    ワクワク読んだ。面白かった。
    ヤングのすごさがあまりわからなかったけど…
    エジプトで買ったヒエログリフのペンダント、
    久々つけてみるかな?
  • 最後の語り部
    2061年、地球は彗星が衝突する軌道にあり、ごく一部の人間が宇宙船で380年かけて惑星セーガンに移動しようとしていた。主人公のペトラ12歳は弟のハビエル七歳、科学者の両親とともに乗船する。昔話が得意な祖母は地球に残りペトラはそれが悲しくて仕方ない。宇宙船は船に乗れなかった人との闘争や睡眠を促し保つシ...続きを読む
  • 世界のはての少年

    いい作品ではあるが…

    マコックランの作品は不思議を売る男以来二作品目でしたが、正直作品性の違いにただただ打ちのめされました…
    いい作品ではありますが、YA作品としておすすめできるかと問われると…うーん…自分が子供だったら、この結末は理解できなかったと思います…
    物語というものをテーマにしているのはマコックランらしく、むし...続きを読む
  • イマジナリーフレンドと
    junaidaさんの装画に惹かれてお迎えした本です。
    この女の子が主人公かと思っていたので、読み始めてびっくりしました。表紙を外すと現れるところが最高です。頭良いですね、この仕掛け。
    イニシャルを彫った木がちょくちょく出てくるのですけれど、それも描かれていて、本当にすてきです。

    物語の内容は、ピク...続きを読む
  • ガリバーのむすこ
    母さんと別れ、アフガニスタンをボートで出国しイギリスに向かうはずだった少年オマール。
    海に投げ出され気がつけば、リリパット国にいた。
    ガリバー旅行記と現代の難民移民の話をミックスさせたような物語。リリパット国とブレフスキュの争いに関する章では、現代世界の風刺が書かれている。

    少年の目で冒険を楽しみ...続きを読む
  • 海賊たちは黄金を目指す 日誌から見る海賊たちのリアルな生活、航海、そして戦闘
    どちらかというと原題のborn to be hangedのほうが合ってる。バッカニアの荒っぽさよ。日記が残るのはすごいことだなあ。
  • ヒエログリフを解け ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース
    ヒエログリフの解読にかかわった人たちに焦点をあてたドキュメンタリ。
    ヒエログリフの専門的な解説をある程度期待してたけど、そのあたりは最小限でちょっと肩透かしだった。
    ヤングとシャンポリオンという二人の天才の人物もおもしろいけど、その周辺のちょっと胡散臭い人物もおもしろい。
  • 最後の語り部
    SFとしては設定があるあるなのと、突っ込みどころが多くて勢いで押し切るほどでもないのが気になった。船内クーデター(?)で実権を握った「コレクティブ」も、地球人の記憶を消し、従わないものを「粛清」するほどの冷酷さを持ちながら、なぜかペトラたちのかつての持ち物や本をきちんと分類して保管するなど、なかなか...続きを読む
  • コ・イ・ヌール なぜ英国王室はそのダイヤモンドの呪いを恐れたのか
    王権の象徴とされた宝石の数奇な運命。
    やっぱりリカットで元の半分くらいになってたのねぇ。
    テロ組織は論外として、インドやパキスタンが返還を求めているけど、あの熱量の中に放り込んだら戦争や内紛でも起きてどさくさ紛れで今度こそ二度と表舞台には戻ってこない気がする。
    いつの間にかどこぞの富豪の宝石箱の片隅...続きを読む
  • ブラックホールの飼い方
    前半は、少し退屈だったが(それは、大人になってしまった自分の心のせい?)、テーマの重さに気が付かずに、読み進めてしまった。
    いや、気がついていた。
    ほんとは。

    でも、すっーと心の中に入ってきた。大人だから、読めるのかな。同じ境遇だったら...どうなのかな...
  • ヒエログリフを解け ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース
    この本を手に取ったきっかけは、何となく面白そうだったから。ロゼッタストーンの解読に挑戦する天才2人にフォーカスしながら、ナポレオンをはじめとして、数々の冒険野郎を脇に固めたストーリー展開、翻訳にフォーカスしたらすぐに飽きてしまうであろう話を楽しく読み進めることが出来た。

    それにしても、この本に出て...続きを読む
  • ヒエログリフを解け ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース
    サイモン・シンの本みたい
    面白い

    ヒエログリフの解読法はよくわからなかったが、天才たちが立ち向かったんだなというのはわかった

    同じ著者の本も読みたい
  • ヒエログリフを解け ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース
    シャンポリオンがヒエログリフ解読したっていうのは習ったけど実際何したんだっけ?という程度の軽い気持ちで読んだけど思った以上に面白かった。一番驚いたのは二重スリット実験のトマスヤングがヒエログリフ解読に大きく貢献していたことだ。多才すぎる。シャンポリオンのコプト語の知識を使った本当の読み解きは要点を除...続きを読む
  • 最後の語り部
    滅亡する地球から脱出し、新たな星での民話や伝承を伝える「語り部」なることを夢見るペトラ。だが星へ向かう途中船内で革命が起こり、再び起きた時には「画一化、均一化」を掲げる社会が形成されていた。
    説明にあった「物語を武器に立ち向かう」とはどういう事なのか興味を持ったのがきっかけで読み始めました。

    新天...続きを読む