杉田七重のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
エジプトで発掘された石板に書かれたヒエログリフと呼ばれる誰にも解くことができなかった文字を全く性格の異なる二人が暴いていくノンフィクション。このヤングとシャンポリオンが常にメインで書かれている訳ではなくて、ロゼッタストーンの発見状況や、最初に翻訳に挑んだ人々等、数多くの冒険家や学者たちが関わっていて壮大なストーリーだった。ヤングの劇的な発見や、シャンポリオンの地道な翻訳作業によって翻訳されていき最後には誰も知らなかった女性のファラオについての文献も見つかっていて、これが歴史の発見になるんだと胸が熱くなった。いつか実際にロゼッタストーンを見てみたいなと思った。
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Posted by ブクログ
ネタバレ前に一度読んだことがあるのを忘れて、もう一度読んだ。
どうなるのだろうと先が気になるついつい読んでしまった。とても面白かった。
p53
著者のアーヴィング・ゴッフマンは、状況がちがえば、自己表現もことなるという考えの持ち主なんです。自己像というのは普遍じゃない。状況あわせて変わればいいと。
略
自己表現はひとつじゃありません
本の最初の方で、
スーツケースに、液体のボトルにローション等を詰め替えるという描写があるが、
最後のページで、空港で液体の入ったボトルを捨てられるというシーンがある。
地の文でも、主人公が変わって別人になっているということがわかり、こういうところまで作者は、書き込んでいるのだと気がついた。
アクセント、週間、場所、人間関係を捨てたら、自分であることを、どうやって証明できるか。意外と難しいのかもしれない。
自分というのは、思っているより曖昧で、だからこそ、何者にもなれる柔軟性かあるのかもと翻って思った。
最後は、主人公ジュールが社会的に被害者として扱われるところに、
反発して、私は生きているというのかと思ったけれど、お金を持って、誰とも聞かれないところに行くというのが現実的でよかったです。
スーパーヒーローは、男で、孤児だという描写は面白い。
アーヴィング・ゴッフマンは、カナダの社会学者
ディケンズの大いなる遺産を読みたくなった
太陽がいっぱいの現代版ですね。 -
Posted by ブクログ
これノンフィクションなんだよね。
人間の仕業がここまで恐ろしいとは。
怖くて仕方ないのに読まずにはいられない。
生かすか殺すかよく簡単に「選別」できるもんだね。
収容所運営側にも言い分はあるかもしれないが、当時や戦後、どういう精神状態だったんだろう。
でも非常に恐ろしいことに、私がその立場だったら加害してたんじゃないかと思ってしまう。
感覚が麻痺したとか、逆らえば自分が殺されるんだとか言いながら、どこかで自分の怒りや憎悪のはけ口にする気持ちを否定できないような。
恐ろしい、本当に恐ろしい。
ナチスの所業や収容者の命に対する思いはもちろんだが、自分もナチス側として存在していたらどうだったかということが頭にずっと残り、しばらくこの本から抜けられなかった。 -
ヤギの睾丸を移植した男
- カート
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試し読み
Posted by ブクログ
科学の中にある真実、人間の中にある真実。
教養のあるエリート層はフィッシュベインの正義を支持するし、他方、画期的な若返り術を受けたい人々はブリンクリーを信じようとする。
本当は、みんながフッシュベインの側について、エビデンスのない医療を撲滅するのが望ましいんだけど、素晴らしく力強い論評力を持つブッシュベインをもってしてもブリンクリーを上手く抑えられなかったのを読むと、騙されやすい人々の意識は決して変えられないのだと痛感させられる。
でも、そうした騙しの医療が猛威を振るっていたからこそ、ブッシュベインの公衆衛生にかけた正義が燃えに燃え盛っていたこともまた事実。
公的機関が公平な社会のための一応の判決を下すが、どちらが本当に正しいかは、誰にも決められない。
ただ、楽しいだけだね。対岸の火事から眺めたら、若返りをめぐる二人の対決、そしてブリンクリーに翻弄される人々と激動していく米国社会の変遷は、物語として読めばとても刺激的。
ユニークな題名に惹かれて手に取った一冊だったが、政府まで巻き込んだ二人の男の人生をかけた戦いに、予想だにしない興奮を感じた。
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Posted by ブクログ
最初はなかなかページが読み進める事が出来なかったのですが、どんどん引き込まれて幸せな気分で気持ちよく詠み終えることができました。
人気作家が、少年少女時代に実際に「時計島」にやって来た4人の男女を招き、新刊の版権争奪戦ゲームをさせる。
登場する人物は、其々に過去の苦い経験や、その事から生じている悩みを抱えている。
登場人物それぞれが自らの恐怖と向き合い、前に進む姿に心揺さぶられました。
作中に出てくる時計島の物語の中のことば
響きます。ささります。
「勇敢な子こどもだけが、願いを叶える事ができる」
「願うだけでは充分ではないことを勇敢な子どもだけが知っている」
「願いを叶えるためには自分で努力をしないといけない」
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Posted by ブクログ
面白かったーー。
マンガ「ダンピアのおいしい冒険」読者はみんな読んだ方が良いと思う。
以前、この漫画のもとになったダンピアの手記は楽しく読んだのだけど、この本で書き手の個性もよくわかった。
戦闘の様子にはあまり触れずに、植物動物のことばっかり書いてるダンピアさんよお。
複数の手記を横断しながら海賊たちの事実に迫る記録という体裁で、この本ではほぼ主役のリングローズ、準主役のダンピア、シャープ、ウェーファのみならず、ソーキンズがどんな人だったか、などもよくわかる。
(リングローズはもっとも中立的に、かつ筆豆に書いていたからこの本では中心人物になったのかも)
主人公たちはスペイン人に対して、残虐は残虐なんだけど、一世紀前に入植してきたスペイン人も大概だし。
現地の人たちにはとんでもなく迷惑だったと思うけど、そちらもすでに西欧人への恨みつらみと疑いが大きく、実際にウェーファたちはクナ族に処刑される寸前だった。
飢えと渇き、ケンカと賭博と酒と黄金と海図。
これがもう彼らの全て。
一攫千金とアッサリした戦死、たまにチラつく絞首刑。
その上に成り立つ冒険というか暴力だ。
恐ろしい時代だけど、このスケールに男たちは盛り上がったんだなあ。嫌だなあ。
事実は小説より奇なり、の連続で、読む手が止まらなくて楽しい一冊だった。
ダンピアのマンガの最終巻にあった番外編の内容もこの一冊でよく理解できました。 ハリス(のおじさんのハリス)はただ死んだんじゃなかったんだね…両足を…おえええ。
・シャープ、やっぱりあのダリエンのシーンで本当はレイ⚪︎してたんだな…そんなことも日記に書き残すんだなあ…(その程度の認識、とも言える)
・船の外科医の手術が怖すぎる。三分から五分で手足を切る。時には船大工が普通のノコギリで。麻酔がないから良い酒飲んで。あああ。
・外科医の技術や知識は身を守ることが多い
・ダンピア、ウェーファは自分を知識側と認識していて、野蛮系のメンバーを軽蔑してるっぽい。まあやってることは一緒だけどね。
・ウェーファは外科医だけど、仕事の内容は普通の船員とあまり変わらないのはなんで。(捕まった酔っ払い外科医三人組とは明らかに仕事内容が違う)
・リングローズ、、、妻子をロンドンに置いてきていたか、、、あの童顔で、、、お前、、、。
・リングローズは本当に親切で聡明な人だった。スペイン人捕虜や奴隷にも優しくて、それがもとで窮地に陥っても助けてもらったり。
・そんなリングローズがだんだん悪に染まって?シャープ側で船に残ったのがなかなか酸っぱい事実。ダンピアもウェーファも、リングローズを説得したかっただろうなあ。再会できてよかったね。
・ウェーファがクナ族の集落に残されたとき、ほかに四人も一緒にイギリス人が残っていたのか。しかもそこにマンガにもいた、ボウマンという仕立て屋がいたのか。
・案内人なしのジャングル、本当無理。これはダンピアの手記でもヤバかったけど、ウェーファたちはほんとうによく生きてたねえ。極限状態の五人がギリシア語聖書をゆっくり解釈するシーンで、人間のリアルが見られるような。
・リングローズと操舵士チャペルの決闘、えー、その後どっちも生きてたの、なんなん。
・敵に情けをかけることが良い事態を招くこともあれば、悪い事態を招くこともある
最後にシャープと仲間三人を売った(らしい)、ポウヴィーなる人が漫画版ではどう描かれていたのかなと思って、探してみたがどの人かよくわからなかった。気になります。
そのシャープのその後に顛末も含めて、シャープに対する興味が俄然湧いてきました。
すごい人格だな、この人。
それにしてもダンピアは冷静ですごいな。
スペイン人たちがSOSの信号の偽物を出したのをちゃんと察知できてたシーンに痺れました。
独特の倫理観と一応の民主制のある狭い船での閉鎖空間 and 広い海での冒険。やばい衛生環境と食事情。肉が欲しいと喚くし、水は全然足りない。ときに大金が簡単に手に入るが、死はいつも隣にある。
こんな極端な世界にしばらく身を置いてしまったら、そりゃあオカの生活にはなかなか戻れない気もするなあ。
船でのお楽しみは歌と酒なんだね。なんだか素朴。ペットの犬も和む。(しかし極限状態になるとこの犬は…)
船長には公平なリコール選挙があるし、決闘は船内を二分してしまうから、船上では禁止だった等、なるほど。
船で生き残るには仲間の協力が必須だし、未知の土地では案内人が必須だ。
つくづく、海と未知の土地に生きることのシンプルさに目が眩む。
つまりはあれだ。日記を残すことの価値がすごい。←語彙。
(個人的な覚書。今年小4になる子供がこの本を三分の一ほど勝手に自力で読んでしまった。まあ良いんだけど、良いのかな、良いんだけど。レイ⚪︎シーンも読んじゃった。あああ。ダンピア読者だったとはいえ、普段児童書しか読んでないのに、こんな翻訳物の非小説を読んでいたのには驚いた。それだけこの本が面白かったってことかー)