杉田七重のレビュー一覧
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科学の中にある真実、人間の中にある真実。
教養のあるエリート層はフィッシュベインの正義を支持するし、他方、画期的な若返り術を受けたい人々はブリンクリーを信じようとする。
本当は、みんながフッシュベインの側について、エビデンスのない医療を撲滅するのが望ましいんだけど、素晴らしく力強い論評力を持つブッシュベインをもってしてもブリンクリーを上手く抑えられなかったのを読むと、騙されやすい人々の意識は決して変えられないのだと痛感させられる。
でも、そうした騙しの医療が猛威を振るっていたからこそ、ブッシュベインの公衆衛生にかけた正義が燃えに燃え盛っていたこともまた事実。
公的機関が公平な社会のための一応の -
Posted by ブクログ
最初はなかなかページが読み進める事が出来なかったのですが、どんどん引き込まれて幸せな気分で気持ちよく詠み終えることができました。
人気作家が、少年少女時代に実際に「時計島」にやって来た4人の男女を招き、新刊の版権争奪戦ゲームをさせる。
登場する人物は、其々に過去の苦い経験や、その事から生じている悩みを抱えている。
登場人物それぞれが自らの恐怖と向き合い、前に進む姿に心揺さぶられました。
作中に出てくる時計島の物語の中のことば
響きます。ささります。
「勇敢な子こどもだけが、願いを叶える事ができる」
「願うだけでは充分ではないことを勇敢な子どもだけが知っている」
「願いを叶えるためには自分 -
Posted by ブクログ
面白かったーー。
マンガ「ダンピアのおいしい冒険」読者はみんな読んだ方が良いと思う。
以前、この漫画のもとになったダンピアの手記は楽しく読んだのだけど、この本で書き手の個性もよくわかった。
戦闘の様子にはあまり触れずに、植物動物のことばっかり書いてるダンピアさんよお。
複数の手記を横断しながら海賊たちの事実に迫る記録という体裁で、この本ではほぼ主役のリングローズ、準主役のダンピア、シャープ、ウェーファのみならず、ソーキンズがどんな人だったか、などもよくわかる。
(リングローズはもっとも中立的に、かつ筆豆に書いていたからこの本では中心人物になったのかも)
主人公たちはスペイン人に対して、残虐 -
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わー、なんと表現すればいいのだろう、この本を。
ファンタジーのようでもあり、児童書のようでもある。しかし間違いなく大人の読むべき本でもある。
そして訳者の方の力量だろう。分厚い本だがとても読みやすかった。
内容は•••
『時計島シリーズ』で有名な児童小説家、ジャック・マスターソンはしばらく筆を置いていたが久しぶりに新作を仕上げる。
しかしその作品はたった一冊しかなく、とあるゲームに勝った人だけが手にすることができる。勝利したら莫大な版権料が手に入るのだ。しかし参加できるのはジャックが実際に暮らしている時計島への招待状の届いた人だけ。
ジャック、本のイラストを担当しているヒューゴ、クリストフ -
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ネタバレあ〜面白かった!ヒエログリフを解読するまでのノンフィクション。ギリギリ何とか読みこなせたかな。ナポレオンがロゼッタストーンを発見するところから始まるので、解読に取り掛かる話は100ページ目から始まる。それまでは、ロゼッタストーンがどのようにしてイギリスに持ち込まれたとか、3000年続いたエジプト文明の神秘や永遠の命と復活を信じるエジプト人の宗教観、とうに失われた言語を解読することの困難さが延々と語られる。ちょっとだけ、いつ始まるんだと思ってしまった。。。
当時のヨーロッパの熱狂的なエジプトブームと、過剰なまでのエジプト文明に対する神格化。芸術のような文字のヒエログリフは、当時の知識人でさえ世界 -
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孤島に取り残された子供たちの物語
その昔、実際にあった出来事だけれども詳細な資料がを残されていない事件を元にしたフィクション
以下、公式のあらすじ
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ぼくは生きる、もう一度愛する人に会うために
海鳥を獲りに無人島に渡った12人。
だが約束の日が過ぎても迎えの船は来ない。
厳しい自然の中、少年は仲間とともに生きのびるために闘う。
『不思議を売る男』の著者が実際の事件をもとに描いた勇気と成長の物語
カーネギー賞受賞作
子供9人大人3人を乗せた船が、スコットランドのヒルダ島から、無人島へと出帆した。孤島で海鳥を獲る旅が、少年達にとっては大人への通過儀礼な -
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ネタバレ想像上の友達を持ったことはないけれど、想像の世界の中でいつも遊んでいた私。
風の精とか、妖精とか、魔法使いとかそういうものにあこがれて、一人芝居をしていた記憶が蘇る。
この本では、想像する「私」が主人公ではなく、想像されている「モノたち」が、主人公。イマジナリーフレンドである自分に気がつかないでいたジャックが、自分の本当の姿にある日気づいてしまうのだ。そして、自分と同じ存在のモノたちから情報を得て、自由を求めて「双子の妹」の元を離れるのだ。
けれど、それはそんな簡単ではなくて、ジャックは迷いのループに入っていき、そして自分というモノの本質を知っていくのだ。
物語の最後はきれいに伏線を拾っ