杉田七重のレビュー一覧
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わー、なんと表現すればいいのだろう、この本を。
ファンタジーのようでもあり、児童書のようでもある。しかし間違いなく大人の読むべき本でもある。
そして訳者の方の力量だろう。分厚い本だかとても読みやすかった。
内容は•••
『時計島シリーズ』で有名な児童小説家、ジャック・マスターソンはしばらく筆を置いていたが久しぶりに新作を仕上げる。
しかしその作品はたった一冊しかなく、とあるゲームに勝った人だけが手にすることができる。勝利したら莫大な版権料が手に入るのだ。しかし参加できるのはジャックが実際に暮らしている時計島への招待状の届いた人だけ。
ジャック、本のイラストを担当しているヒューゴ、クリストフ -
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ネタバレあ〜面白かった!ヒエログリフを解読するまでのノンフィクション。ギリギリ何とか読みこなせたかな。ナポレオンがロゼッタストーンを発見するところから始まるので、解読に取り掛かる話は100ページ目から始まる。それまでは、ロゼッタストーンがどのようにしてイギリスに持ち込まれたとか、3000年続いたエジプト文明の神秘や永遠の命と復活を信じるエジプト人の宗教観、とうに失われた言語を解読することの困難さが延々と語られる。ちょっとだけ、いつ始まるんだと思ってしまった。。。
当時のヨーロッパの熱狂的なエジプトブームと、過剰なまでのエジプト文明に対する神格化。芸術のような文字のヒエログリフは、当時の知識人でさえ世界 -
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孤島に取り残された子供たちの物語
その昔、実際にあった出来事だけれども詳細な資料がを残されていない事件を元にしたフィクション
以下、公式のあらすじ
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ぼくは生きる、もう一度愛する人に会うために
海鳥を獲りに無人島に渡った12人。
だが約束の日が過ぎても迎えの船は来ない。
厳しい自然の中、少年は仲間とともに生きのびるために闘う。
『不思議を売る男』の著者が実際の事件をもとに描いた勇気と成長の物語
カーネギー賞受賞作
子供9人大人3人を乗せた船が、スコットランドのヒルダ島から、無人島へと出帆した。孤島で海鳥を獲る旅が、少年達にとっては大人への通過儀礼な -
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ネタバレ想像上の友達を持ったことはないけれど、想像の世界の中でいつも遊んでいた私。
風の精とか、妖精とか、魔法使いとかそういうものにあこがれて、一人芝居をしていた記憶が蘇る。
この本では、想像する「私」が主人公ではなく、想像されている「モノたち」が、主人公。イマジナリーフレンドである自分に気がつかないでいたジャックが、自分の本当の姿にある日気づいてしまうのだ。そして、自分と同じ存在のモノたちから情報を得て、自由を求めて「双子の妹」の元を離れるのだ。
けれど、それはそんな簡単ではなくて、ジャックは迷いのループに入っていき、そして自分というモノの本質を知っていくのだ。
物語の最後はきれいに伏線を拾っ -
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作中でも語られる通り、創作は現実ではありませんし、フィクションの物語も実際の人間の過ごす物語(人生)も、その全てがハッピーエンドというわけでもありません。
地球を離れて、恒星間植民船に乗り込んだ主人公は、コールドスリープの間に目的地に着くはずでしたが、目覚めた時には両親もおらず、周りの仲間も地球での記憶を消されていました。そして、「それぞれの違いが争いを生んだ原因で、全員が感情や私欲を捨てることが理想」とする「コレクティブ」という集団が船を牛耳っていたのです。
一人ひとりの人生を無視するコレクティブのやり方に反発する主人公のペトラは、おばあちゃんから教わった物語を「語り部」として語ることで、 -
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ネタバレ・あらすじ
スコットランドのヒルタ島から鳥漁のために大人3人、子供9人を乗せた船が離れ岩へと出航。3週間で島へ戻るはずがいつまで経っても迎えが来ず、そこでサバイバルすることになる。
主人公は14-16歳?の想像力豊かな男の子。
資源や食べ物もろくにない岩に取り残された過酷な状況で心身が擦り減る日々を想像力で皆の心を和ませ、勇気づけてこの局面を脱しようとするクイリアムが良い子だった。
癖がある他のメンバー、閉鎖空間で起こる人間関係の軋轢、縋るものや信じるものがあるとはいえかなりキツイ
かなり過酷な状況だけど淡々としてる文章で読みやすかった…けど私のあんまり詩的な文章得意じゃないから所々であんま -
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2061年、地球は彗星が衝突する軌道にあり、ごく一部の人間が宇宙船で380年かけて惑星セーガンに移動しようとしていた。主人公のペトラ12歳は弟のハビエル七歳、科学者の両親とともに乗船する。昔話が得意な祖母は地球に残りペトラはそれが悲しくて仕方ない。宇宙船は船に乗れなかった人との闘争や睡眠を促し保つシェルターに入るときの不穏さを見せ発射する。宇宙船には世話人と呼ばれる眠らない人たちも乗船していて、ペトラの世話人ベンはなにか思うところがあるようだ。人に遅れて眠りについたペトラが目覚めるとそこには一緒に目覚めるはずだった家族はおらず、船はコレクティブという単一で、まるでエビのような透明な肌の人?たち
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SFとしては設定があるあるなのと、突っ込みどころが多くて勢いで押し切るほどでもないのが気になった。船内クーデター(?)で実権を握った「コレクティブ」も、地球人の記憶を消し、従わないものを「粛清」するほどの冷酷さを持ちながら、なぜかペトラたちのかつての持ち物や本をきちんと分類して保管するなど、なかなか脇の甘いところがあって謎。
とはいえ、中盤はペトラの脱出計画がうまくいくかというハラハラだけで一気読み。こういうドキドキする本てストレス大きいんだよねなどと思いつつ。
なので物語の力……というよりは、エンタメとして読んだかな、という感じでした。
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【この先ネタバレ】
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クライ