杉田七重のレビュー一覧

  • 最後の語り部

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    SFとしては設定があるあるなのと、突っ込みどころが多くて勢いで押し切るほどでもないのが気になった。船内クーデター(?)で実権を握った「コレクティブ」も、地球人の記憶を消し、従わないものを「粛清」するほどの冷酷さを持ちながら、なぜかペトラたちのかつての持ち物や本をきちんと分類して保管するなど、なかなか脇の甘いところがあって謎。

    とはいえ、中盤はペトラの脱出計画がうまくいくかというハラハラだけで一気読み。こういうドキドキする本てストレス大きいんだよねなどと思いつつ。

    なので物語の力……というよりは、エンタメとして読んだかな、という感じでした。
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    【この先ネタバレ】
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    クライマックスでペトラがつかまって、もう一度記憶を消されるんだけど、結局無事というか、記憶は消えないまま残るのだけど、それはあの夢で描写された記憶の中の司書やおばあちゃんが、記憶のファイルを守ったからなのかな。設定の根幹にかかわるところなので、あそこらへんがいちばん作品としてあいまいに感じるところだったかも。

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    2023年09月16日
  • ブラックホールの飼い方

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    前半は、少し退屈だったが(それは、大人になってしまった自分の心のせい?)、テーマの重さに気が付かずに、読み進めてしまった。
    いや、気がついていた。
    ほんとは。

    でも、すっーと心の中に入ってきた。大人だから、読めるのかな。同じ境遇だったら...どうなのかな...

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    2023年08月31日
  • ヒエログリフを解け ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース

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    この本を手に取ったきっかけは、何となく面白そうだったから。ロゼッタストーンの解読に挑戦する天才2人にフォーカスしながら、ナポレオンをはじめとして、数々の冒険野郎を脇に固めたストーリー展開、翻訳にフォーカスしたらすぐに飽きてしまうであろう話を楽しく読み進めることが出来た。

    それにしても、この本に出てくる大半の人たちは、人生を賭けてるのがすごい。メイン主役のシャンポリオンはこれだけに人生を捧げていて、天才って人生を捧げて何かを成し遂げる人の事だなと。

    個人的に面白かったポイントは、文字の発明が、人が集まったからと言う推察の部分。必要に迫られたから作られたなんて、その前の生活とかどうなってたんだろう?とか、現代でも必要に迫られて発明はされると思うんだが、今だと必要な物って何なんだろう?人を集める事で必要な物が発明されて来た歴史に対して、人が減っていく日本では発明がいらないのか?いるのか?など、頭の体操になりました。

    あとは、文に現れる文字の頻出頻度を見ていくテクニックとか、今の翻訳の精度を上げた手法の一つは100年以上前にやってる人がいて、こう言う知見が広く知れ渡る事で新しい発明とか産まれるんだろうなと言う期待も。

    筆者は、エドワード・ドルニック氏で、サイエンスライターの肩書き。

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    2023年08月09日
  • ヒエログリフを解け ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース

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    サイモン・シンの本みたい
    面白い

    ヒエログリフの解読法はよくわからなかったが、天才たちが立ち向かったんだなというのはわかった

    同じ著者の本も読みたい

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    2023年07月30日
  • ヒエログリフを解け ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース

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    シャンポリオンがヒエログリフ解読したっていうのは習ったけど実際何したんだっけ?という程度の軽い気持ちで読んだけど思った以上に面白かった。一番驚いたのは二重スリット実験のトマスヤングがヒエログリフ解読に大きく貢献していたことだ。多才すぎる。シャンポリオンのコプト語の知識を使った本当の読み解きは要点を除くと意外とあっさり書かれている印象。可哀想なウィリアムバンクスが登場して少しずつ解読が進むあたりが特に面白い。

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    2023年07月20日
  • 最後の語り部

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    滅亡する地球から脱出し、新たな星での民話や伝承を伝える「語り部」なることを夢見るペトラ。だが星へ向かう途中船内で革命が起こり、再び起きた時には「画一化、均一化」を掲げる社会が形成されていた。
    説明にあった「物語を武器に立ち向かう」とはどういう事なのか興味を持ったのがきっかけで読み始めました。

    新天地で活躍するため、最新の技術により科学の知識を脳にインストールすることができるSF要素と、おばあちゃんから伝説や民話を教わる場面が同居してて味わったことのない読書体験でした。

    知識や物語は脳にインストールしただけでは意味がなく、自分のものとして使う(語る)事で意味が生まれる。
    誰もが同じ身体、同じ考えに統一された世界で少しずつ自分や仲間の記憶をつないでいく話でした。

    毎度のことながら…知識無しで読んだので児童文学という位置付けということを知らず、終盤まで「この大風呂敷畳むの無理では!?」という気持ちでしたが、事件の解決というよりも主人公が語り部として成長するまでを描いているのだと納得し満足。
    これは子供にも読ませたいかも(まだ当分先ですが…)

    多様性の話、コチラは肯定的ですがちょうど今「正欲」を併読していて合わせて色々考えてしまう。

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    2023年07月10日
  • コ・イ・ヌール なぜ英国王室はそのダイヤモンドの呪いを恐れたのか

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    ウィルキー・コリンズの月長石はダイヤモンドのことだったのか、と納得。そうかなとは思っていたけど、質によってはムーンストーンも価値は相当だろうし、どうかな?と思っていた。

    ラホール条約やシク教徒が最近の本でたびたび出てきたけど、こういう背景もあったのかとしみじみ。

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    2023年05月20日
  • ヒエログリフを解け ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース

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    それなりにボリュームはありますが、読み物として楽しめました。

    「レース」的なハラハラ感はあまりないですw

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    2023年03月21日
  • ヒエログリフを解け ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース

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    ロゼッタストーンの解読に挑んだイギリスとフランスの二人の天才のお話。
    ヤングがいなければ、シャンポリオンの解読はなかったし、ヤングだけだと、ロゼッタストーンはいまだに解読されていない。ヒエログリフは不思議な文字だし、解読までの軌跡ははらはらしどおしだった。
    シャンポリオンにはもっと長生きして欲しかったなあ。
    大変面白かった。

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    2023年03月10日
  • 少女と少年と海の物語

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    ネタバレ

    最後、アーヤと再開するまでが見てみたい。
    だけどこの手紙で終わるのがキレイな終わり方な気がして想像も働かない

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    2022年04月24日
  • 怪盗紳士モンモランシー

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    あらすじをよく読まないで始めたため、怪盗でも紳士でもないモンモランシーにがっかり…これが最初の印象。
    喋らないし、泥棒して逃げる途中で大怪我して刑務所に入り、汚い刑務所やひどい刑務官の描写で、これは期待はずれ…とも思った。
    ところが!読み進めるとモンモランシーがとある計画を思いつく。そこから転機になり、刑務所を出所して犯罪に手を染めつつどんどん洗練され立身出世していく☆これはおもしろい!
    脇のキャラも、勧善懲悪ストーリーも、冒険譚もいい☆最後の終わり方もステキ☆これはオススメします!

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    2022年04月17日
  • 少女と少年と海の物語

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    嵐に巻き込まれ遭難したヨット初心者の英国少年と、わけありそうなベルベル人の少女が、偶然出会い、漂流し、そして・・・という物語。
    海の生物、大海原、嵐の描写が迫真に満ちており、引込まれる。
    過酷な環境の中、物語を小馬鹿にしていた少年が、やがて少女に物語をせがむ・・・
    物語は生きる力・・・
    「そうなんだよ、少年!」大きくうなずく私w

    アフリカの事情に疎く、そこも衝撃。まさかあの国で・・・と。
    民族問題を織り込み、少年と少女が共に漂流し、苦みの遺る展開が、現代版漂流記。「十五少年漂流記」や「ロビンソン・クルーソー」のような冒険譚では終わらない。
    ラストに涙し、胸が熱くなる。

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    2021年09月13日
  • フラミンゴボーイ

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    ナンシーが語った『フラミンゴが戦争するのか、人種差別するのか、自分とは違うという理由だけで虐殺するのか』
    訳者さんの後書きにもあった、戦争をおこすのは大人だけ。

    大人の行動を見て子供も差別をしたり、攻撃的になったりする。
    自分の行動が子供に影響を与える。そこをきちんと理解して学んでみんなが平和に安全に暮らしていけるようにしないといけない。
    大人も、子供も読まないといけない本やった。

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    2021年08月26日
  • フラミンゴボーイ

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    戦争下で進んでいく物語なのに、悲しくもずっと優しさと温かい空気が包んでいる。

    人の言葉は苦手だけど、人の心と動物の言葉を理解する少年の優しさと強さに胸を締め付けられる…。

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    2020年11月24日
  • フラミンゴボーイ

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    ナチスの軍人の一人が 精一杯の信愛を示してくれて
    人対人なら こうも和やかにいくのにと
    切なくなりました
    辛いことも多いですが優しい終わり方も
    まるで ロマのメリーゴーランドのように
    美しい話です

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    2020年07月10日
  • フラミンゴボーイ

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    自分と同名の画家ゴッホのボートの絵と小さいときに読んだ物語の一場面に出てくるロマのおじいさんの「行き先は道まかせ」に惹かれて、フランス南部のカマルグを旅するヴィンセントは、暴風と蚊と急な体調不良から行き倒れてしまう。目が覚めたところは、暖炉のそばのソファーの上で、そこには、ケジアと犬のアミと変わった中年男性のロレンゾが住んでいた。ロレンゾはきちんと話をするのは苦手だったが、心をよく読み、人も動物も癒やすことができ、何よりも完璧にフラミンゴになることができた。ケジアは、小さい頃から「フラミンゴボーイ」と呼ばれていたロレンゾと自分たちの過去を語り始める。

    ロマとして差別され、強制収容所行きの恐怖に耐える少女と、人と違う言動により蔑まれる少年、それぞれの親たち、敵として現れながらも人として協力を惜しまないカポラル、それぞれが協力しあい、希望を持って生き抜こうとする姿を、厳しくも美しいカマルグの自然を背景に描く物語。



    *******ここからはネタバレ*******

    枠の話、ヴィンセントが旅に出たり、旅から戻らずにそこに居着いてしまったり、さらにそこで、カポとの感動的な再開に出くわしたりというところは、いささか作った感が強く感じます。

    でも、ケジアとロレンゾの話は、さすがモーパーゴ、引き付けさせずにいられませんでした。
    カポがあまりにも親切で面倒見が良すぎる点には疑問を持ちましたが、もともと優しい人なのでしょう。彼らへの親切は、自分の「仕事」への贖罪だったのかも知れません。

    ロレンゾが他のことは違う言動を取ると気づいた後でも両親は、彼を一番いい方法で伸ばしてやっています。他の人から離れたところに住んでいたからやりやすかったとは思いますが、彼のすべてを受け入れて、彼の幸せを一番に考えていたからできたことで、それによって、彼は人や動物を幸せにする力を得たのでしょう。ひとりの親として、これは見習わなくてはポイントです。

    ナチスによるユダヤ人迫害は周知ですが、ロマに対してしたことは、まだあまり知られていません(そして今でも差別は根強いように感じています)。戦争をいろいろな形で題材にする著者ですが、この作品が、知り考える機会のひとつになるのではないかと思います。


    戦争を扱ってはいるものの、残虐シーンは出てこないので、高学年からオススメします。

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    2020年04月29日
  • モリー、100匹の猫を見つけた保護犬

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    とてもおもしろいノンフィクションだった。本書の著者・コリンは、英国海軍に11年、除隊後州警察に15年勤めたのち、私立探偵に転身する。その後ペット捜索専門の事務所を設立し、長年温めてきたアイディアを実現する。すなわちそれがモリー、行方不明の猫を探す使役犬だ。使役犬といっても、飼主でもあるコリンと共に暮らし、深い絆で繋がっている。様々な捜索活動を紹介しながら、人と動物の関係が生き生きと描かれている。“事実は小説より奇なり”という言葉を実感した。

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    2020年04月04日
  • フラミンゴボーイ

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    南仏にある小さな村の湿地のほとりで、旅行中のイギリスの若者ヴィンセントは体調を崩して倒れてしまった。助けてくれたのはロレンゾとケジア。ロレンゾの話す言葉は断片的でよくわからなかったが、目が雄弁に気持ちを語ってくれた。ケジアは英語を上手に話し、二人がこの農場で暮らしてきた月日、特に戦争中の出来事について語ってくれた。その驚くべき物語とは…。
    モーパーゴの語る戦争の物語は、いつも敵や味方、悲しみや混乱を超えて、圧倒的なストーリーの面白さで読ませてくれる。教訓を語らなくても、登場人物があまりにも生き生きとしているために、体験を共有して心に何かを残してくれるのだ。

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    2020年02月16日
  • イマジナリーフレンドと

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    フラーのイマジナリーフレンド=空想上の友達ジャック。
    誰にも相手にしてもらえず、嫌われ者だと思っていたジャックが、自分の正体を知ってからの奮闘。
    空想から自由になろうとしたのに、ままならない。
    ジャックのぼやきも、出会う子供たちもユーモラスで、ちょっと笑ってしまう。
    正直言うと、想像とは違ったタイプの話だったのだけど、最後、ああいうふうでよかったと思う。

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    2020年01月09日
  • もうモノは片づけない!

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    この本は、部屋が散らかっていても買い物も楽しい!と、ストイックなミニマリストとは真逆の本です。部屋は整頓されてなくてはならない?最低限のモノがあればいい?そんな価値観を緩めてくれます。

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    2018年07月05日