【感想・ネタバレ】怪盗紳士モンモランシー2 ロンドン連続爆破事件のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

前作で華麗にスパイへと転身したモンモランシーが、トルコでまさかの薬物中毒となっていた!頼みの綱のロバート医師は手術の大失敗で失意のドン底。セルヴィン卿は2人を連れてスコットランドで療養させるが、そこでは謎の幼児の死亡事件が起こり、ロンドンでは駅の爆破事件が勃発するという最悪のタイミング。しかし、ヘタレな所はあってもモンモランシーはやる時はやる男だった!2つの事件の真相は予想外に奥深く、個性豊かなモンモランシー達3人、その他脇役陣の魅力が増した2作目だった。ここで翻訳が止まっているのが非常に惜しまれる。

0
2021年11月09日

Posted by ブクログ

イギリスの作家「エレナー・アップデール」の長篇ミステリ作品『怪盗紳士モンモランシー2 ロンドン連続爆破事件(原題:Montmorency on the Rocks: doctor, aristocrat, murderer?)』を読みました。
「ジェフリー・アーチャー」、「マージェリー・アリンガム」に続き、イギリスの作家の作品です。

-----story-------------
崖っぷちの怪盗紳士
痛快シリーズ第2弾!

「モンモランシー」は崖っぷちにいた。
泥棒稼業から足を洗い、「ジョージ・フォックス・セルヴィン卿」と共に諜報員の仕事をしていたのだが、トルコで麻薬に溺れてしまったのだ。
「モンモランシー」の困った言動に手を焼いた「ジョージ」は友人の医師「ファーセット」に治療を依頼しようとした。
ところが当の医師は自分のミスで患者を死なせてしまったことで、引退を決意していた。
「ジョージ」は二人を立ち直らせるべく、ロンドンを離れスコットランドにある兄の城に連れていく。
一方ロンドンでは爆破事件が起こり、諜報員の手腕が必要とされていた。
好評シリーズ第2弾。
-----------------------

2004年(平成16年)に発表された「怪盗紳士モンモランシー」シリーズの第2作目にあたる作品です、、、

ビクトリア朝時代のロンドンを舞台にしたシリーズで、(読んでないですけど…)前作から10年後の1885年(明治18年)の夏から物語は始まります。


秘密諜報員「ジョージ・フォックス・セルヴィン卿」はトルコで麻薬に溺れてしまった「モンモランシー」と同じく自らのミスにより患者を死なせてしまって落ち込む友人の「ロバート・ファーセット医師」の二人を立ち直らせるべく、ロンドンを離れスコットランドにある兄の住むグレンダーヴィー城へ連れて行く… その頃ロンドンでは爆破事件が起こり、諜報員である「ジョージ」と「モンモランシー」の手腕が必要とされていた、、、

まだ完全に立ち直っていない二人を残し「ジョージ」は捜査のためにロンドンへ戻る… 一方、「モンモランシー」と「ロバート」は、グレンダーヴィー城の使用人「モラグ」のまだ赤ん坊の弟が亡くなったことから、「モラグ」に付き添って離島のタリモンド島へ向かうが、そこでは数年前から産まれる赤ん坊がすべて1歳になるまえに次々と病死していることを知り、原因を調べようとする。

「ジョージ」と「モンモランシー」、「ロバート」の三人は、ロンドンでの連続爆破事件とタリモンド島の呪われた赤ん坊の連続死の謎を追うことになる……。


「モンモランシー」と「ロバート」が、スコットランドのグレンダーヴィー城やタリモンド島で過ごすうちに、自分らしさを取り戻す前半、

下宿屋の娘「ヴァイ」を加えて「ジョージ」と「モンモランシー」が連続爆破事件の犯人を追い詰める中盤、

「ロバート」が小児科病院の医師「ドナルド・ドゥーガル」の力を借りながら、タリモンド島の呪われた赤ん坊の連続死の驚くべき真相を突き止める後半、

の大きく3つの展開に分かれていましたね… 連続爆破事件もタリモンド島の赤ん坊の死も、凶悪な殺人鬼の犯行ではなく、ちょっと哀しい展開でしたね、、、

特にタリモンド島の件は、本人は意図せず善意のつもりだっただけにね… とはいえ、赤ん坊が何人も死んでいったのは事実なので、あそこまで島民が寛容になれるかどうかは疑問でしたね。

あまりミステリ色が強くない作品でしたが、ユーモアが巧く織り交ぜてあることと、独特なキャラに魅せられたことから、飽きずに最後まで読めました。



以下、主な登場人物です。

「モンモランシー」
 元泥棒の秘密情報員

「スカーパー」
 モンモランシーが泥棒するときの別名

「ジョージ・フォックス・セルヴィン」
 侯爵の子息。秘密情報員

「エドワード・オーガスタス(ガス)・フォックス・セルヴィン」
 ロッセリー侯爵。ジョージの兄

「ロバート・ファーセット」
 外科医

「チバーズ」
 ジョージの従者

「モラグ」
 グレンダーヴィー城の使用人

「ハーヴィー」
 グレンダーヴィー城の使用人。モラグの叔父

「マギー・ゴウディ」
 タリモンド島の助産婦

「マイケル」
 タイモンド島の神父

「ヴァイ」
 スカーパーが下宿していた家の娘

「ロングマン」
 マリミオン・ホテルの支配人

「シシー」
 ロングマンの娘

「ライオンズ」
 仕立屋の店主

「ドリー(マダム・リヨネーズ)」
 ライオンズの妹。婦人服専門の仕立屋

「モリー・ミード」
 爆発事件の犠牲者

「ジョー・ミード」
 モリーの兄

「ドナルド・ドゥーガル」
 小児科病院の医師

「メアリー・オコンネル」
 ドゥーガルの患者の少女

「オコンネル」
 メアリーの保護者

0
2023年06月18日

「小説」ランキング