あらすじ
23歳で強制収容所に移送されたツィッピ。グラフィックデザインの腕を見こまれ事務職に就き、さまざまな手段で大勢の収容者の命を救う。16歳のダヴィド。家族を殺害され、同じ収容所に到着した彼は、音楽の才を活かして極限の環境を生き延びる。初めて会った瞬間からふたりは恋に落ち、命がけの逢瀬を重ねる。やがて解放のときがきて、ツィッピはダヴィドと再会を約した地に向かうが──。アウシュヴィッツで出会ったふたりの70年の軌跡を描く傑作ノンフィクション!
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Posted by ブクログ
アウシュビッツ収容所の過酷な生活描写に、強い衝撃と悲しみを感じた。極限状態の中で人間の尊厳が奪われていく様子に心が痛んだ。
一方で、そのような環境の中でも恋愛が存在していたことは印象的だった。人はどんな状況でも愛を求め、また愛によって癒しや生きる気力を得るのだと実感した。
気づき
教養や専門性など、自分が持つ知識や能力が、極限状態においても生き延びる手段になり得ることに気づいた。ただ生きるだけでなく、「何を持っているか」が生死を分ける可能性があると感じた。
これから考えたいこと
なぜドイツ全体がユダヤ人を迫害する思想へと傾いていったのか、その背景をより深く理解したい。
また、このような思想は決して他人事ではなく、自分自身も同じような思考に陥る可能性があるのではないかと考えた。過去の歴史を学び続けることで、同じ過ちを繰り返さない姿勢を持ちたい。
Posted by ブクログ
これが実話であること、過酷な環境を生き延びた2人が別々にアメリカで成功していることに人の持つ生きる力の強さを感じた。
基本はダヴィドの聞き取りをベースにしつつ、ツイッピについても、彼女が残した詳細の記録をベースに、生き生きと、それでいて過大になりすぎず魅力的に描写されていた。
Posted by ブクログ
とても重い話だった。自分はとても生き残れないだろう。世界には想像もできない経験をしてきた人達がいて、どう分かり合えばよいのか。まず知ろうとすることから始めようと思う。
Posted by ブクログ
これノンフィクションなんだよね。
人間の仕業がここまで恐ろしいとは。
怖くて仕方ないのに読まずにはいられない。
生かすか殺すかよく簡単に「選別」できるもんだね。
収容所運営側にも言い分はあるかもしれないが、当時や戦後、どういう精神状態だったんだろう。
でも非常に恐ろしいことに、私がその立場だったら加害してたんじゃないかと思ってしまう。
感覚が麻痺したとか、逆らえば自分が殺されるんだとか言いながら、どこかで自分の怒りや憎悪のはけ口にする気持ちを否定できないような。
恐ろしい、本当に恐ろしい。
ナチスの所業や収容者の命に対する思いはもちろんだが、自分もナチス側として存在していたらどうだったかということが頭にずっと残り、しばらくこの本から抜けられなかった。