畑村洋太郎のレビュー一覧
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失敗と創造性:新しいものを創り上げるには、有意義な失敗を経験しなければならない。アイデアの種が結びついて出来上がる「いも設計」をブラッシュアップし、実用可能なものに仕上げるには、試行錯誤が必要である=>プロトタイプ思考
アイデアの種を的確に結びつけるためには、失敗に基づく体験的知識が必要である=>思考のけもの道
小さな失敗を経験し、大きな失敗が起こる前に「ガス抜き」をする。他人がした失敗から学ぶためには、あたかも自分がその失敗を起こしたかのようにシミュレーションを行うことが効率的である=>仮想失敗体験
大きな失敗を起こさない組織作り:見えにくい失敗を顕在化させるシステムの有効性
万が一失敗が発生したときの損失に、その発生確率を乗じて「潜在失敗」として数値化する。これにより、「失敗対策をしないと損」という意識を植え付ける。
プロセスの全体を理解することの重要性:業務が細分化された組織では、失敗の予兆が潜在化しやすい。また、全体を理解している「ベテラン」は、メインルート以外のサブルートを熟知しているため、失敗が生じたときにも機転を利かすことができる=>Redundancyの確保
システムの全体像を知らない者が、必要に迫られてシステムの一部を最適化しようとすると、システム全体のバランスが崩れてしまう=>局所最適・全体最悪 -
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ネタバレ何気なく使っていた、分かるという事について、何を以って分かるかを知る。
〈感想と適用〉
・要素、構造、全体構造の仕組みが斬新
・今後は、ノートの図式化、絵化+因果関係性を書くを行う。
〈要点〉
○わかるとは何か:蓄積されている要素、構造の一致、もしくは新しいテンプレート(構造)の構築
→・事象を観察、要素を抽出、構造にする、全体構造を見る、構造と構造、要素と要素がどう作用して全体構造になっているかを理解する
└世の中の事象は複数の要素が絡み合い構成される構造で成り立つ。
└一般的には、その構造が複数存在して、全体構造が成り立つ。
○わかるための技術とは
→様々な構造を自分の中に蓄積する
→数に親しみ、定量化を行う
→自分の身の丈を知る
○どうすれば身につくのか
→図や絵などにして、立体的に捉えるようにする
→自分が見ている事象ではなく、それは全体としてどう関連しているかまで見る
〈その他〉
○詭弁に騙されないためには:その話が成り立つ範囲や条件を確認する -
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数年後に読み返して、本書の考えが定着しているか確認したいと思った。
本書に出会ったきっかけは、「失敗学」という本を読み、その著者に興味を持ったからだ。他の著書も読破したくなったほど本書に満足した。
数とは、人間が作ったものの中でも最も抽象的な存在で、目に見えるものしか信じない性質の私には仲良くなれない存在に感じていた。
しかし、数なんて、そんなに高尚ではないと著者に教えてもらった。桁さえ合っとけば大丈夫らしい。目から鱗。安心してどんぶり勘定し、徐々にその精度をあげていきたい。
新しい町に住んだとき、徐々に頭のなかに地図ができていくだろう。そんな風に、頭のなかにいろんな種類の数の定規を作って、使いたいときにさっと取り出せるようになりたい。
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最近、悲しくなるニュースばかり耳にする。ニュースになるとこは、大小はあれど広い意味では全て"失敗"と言えると思う。そんな"失敗"とどう向き合うべきか、それを教えてくれる本だと思う。今の世の中、「"失敗"が起こった」という事実を知れば、その原因に"見える"ものや人を叩きがちな気がするけど、表面的に見えていることではなくいろいろな側面から物事を捉えて、二度とその"失敗"が起こらないように、または起こりにくくなるようにする方法を一人一人が考えていくべきなんじゃないかなぁなんて、読みながら考えていた。この本の教えの通りに実行するのはなかなか難しいだろうけど、自分のできる範囲で失敗に向き合い、上手く付き合っていこうと思う。
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失敗は成功の母という名言があるが、日本ではその考え方を取り入れた教育がほとんどされていないという問題意識から始まる本書では、失敗を定義し、その伝わり方や伝え方の現状と注意点を指摘する。その際には、著者個人の失敗経営はもちろん、企業経営や行政の失敗も具体例として挙げられ、とても読み応えのある内容となっている。
次々と失敗を繰り返す組織こそ、本書を読み、失敗を生かすシステムをつくっていかなければならない。
東日本大震災より6年前に本書が書かれているが、内容は新しささえ感じるものであり、体系的に失敗を考える上で、非常に役に立つ一冊であると感じた。 -
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「時代の変化を見ない日本」と言う指摘を著者が指摘しているが、読んでいると耳の痛いことがビシビシ述べられている。
テレビ番組欄を見ると「日本はすごい」と言う番組が目につくようになってきている。ここ数年の傾向だと思う。確かに技術力や労働意欲ですばらしい面があるがその一方で問題も浮き彫りになっている。
著者は、産業が停滞する理由としていくつか理由を挙げている。
1.日本人がつくるものが優れているという幻想
2.職人の技幻想
3.品質という言葉に対する間違った理解
一番、気になったのは3番の指摘だ。著者曰く「三過剰」と呼んでいる「過剰な機能」「過剰な品質」「過剰に生産」によって日本の製造業がガタガタしてきたそうだ。売り出そうとする現地のニーズをつかまずに、高性能な日本製品から売れるだろうと思ったらスッテンコロリ。そんなはずではなかったということになる。
頭の体操をして頭の中を柔らかくする必要が出ている。ただ単にTOEFLなどの試験を導入して英語力をアップさせるだけでは難しい。 -
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高校の数学の先生に読んで欲しい一冊です。が、この本の内容をおもしろいと思えるのは一通り数学を学んでいることが前提にある気がします。
私は理系で情報科学を学んできたなかで、テストで点数をとるためには腑に落ちなくてもこういくものなのだと、数式の意味を理解せずに覚えてきました。
これまでの勉強の裏側にこんな理屈があるんだと、現実世界にもっと寄せて考えるとこういう意味だったのだと分かるような内容になっているため、自分にとっては大変嬉しいです良書でした。
なので、私みたいにとりあえず、本質を理解してなくても、数学は解ければ良いと思って勉強してきた方にオススメしたいです。 -
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ネタバレ普段はこの手の本は読まないんだけど,やはり避けては通れないか,と.何が起こったか,を偏ることなく判りやすく解説してくれており,当時,新聞を毎朝読みながら,でも頭の中では全く整理のつけられなかった事故の進展が,よく理解できた.
第6章「福島事故の教訓をどう生かすか」については,著者らの私見によるところが大きいものの,除染や原発再稼働の問題も含めて極めて真っ当な内容である.
当時,菅首相の行動については世間では批判一辺倒だったのに対し,何故そこまで叩かれるのか,自分は理解できなかった.確かに最近の彼の行動を見ていると,そうなる原因を彼自身が作っているような気はするのだが,少なくとも事故対応については本書にもあるとおり,そんなにひどくはなかったのだろう.
何かがうまくいく,ということは,すべて綱渡り的であるんだろうな.事故や失敗は防げないので安全,安心はあり得ない状態で,危険から目を背けず,危険を危険として認めるところから始めなければならない,というのは全く正しいが,なかなか出来ないことだな. -
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ネタバレ東日本大震災を「失敗学・危険学」という観点から考えている本です。タイトルにもある、「未曾有・想定外」という言葉は東日本大震災以降、頻繁に聞くことになった言葉です。
人はなぜ失敗をするのか、という問いに対し一つの解として、人間は忘れるということが挙げられます。もちろん忘れることは、悪いことではありません。すべてを覚えておくということは、不可能です。この「忘れる」ということに抗うように、昔の大災害を忘れぬようにと津波遡上高を刻んだ石碑等を先人たちは残してくれていました。確かに、この津波遡上高の値には意味がないのかもしれません。それより高い津波や低い津波が襲来した所もあるかもしれません。しかし、「このぐらいの高さの津波が来たことがある」というようなメッセージをしっかりと教訓として活かしきれていたかというと疑問が残ります。勿論、東北の方が津波の避難訓練やハード面などでも教訓を活かしきれた所も多いでしょう。しかし、東電はどうでしょうか。東電が頻りに使っている「未曾有・想定外」という言葉は、いろいろあったであろう教訓を活かしきれなかった、東電の言い訳のようにしか聞こえません。
東日本大震災発生から間もなく2年になろうとしています。(2013年1月現在)テレビでも、めっきり震災の報道が減ってきた気がします。起きてしまったものは、後戻りができません。「忘れる」ということを実感することができます。しかし、本文中に寺田寅彦の文章の引用として挙げられているように、「自然ほど伝統に忠実なものはないのである」とあるように、いつか大きな地震が再びやってくるはずなのです。その時に「未曾有」の災害とならないよう、我々がやるべきことはたくさんあるはずである、と感じさせられました。 -
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著者は本書で、数に強い人を「全体像との絡みで数を考え、覚えらえる人」「物事から数を引き出して自分の実現したいことの道筋にその数を乗せ、加工し、発展させることができる人(数を作れる人)」と2種類の定義をしている。
本書では、この「数に強い人」になるための方法と秘訣を紹介しており、具体的には、身近に感覚として持っている尺度(ものさし)から、全体を推計をすることによって、身の回りの事象を数で把握することや、その反対に、全体を一人当たりに換算することによって、身の丈にあった、実感のある数として理解・把握することによって、数字感を養うことが「数に強くなる」ことであるとしている。
また、電車での移動時間や音の音階、社会や自己評価など一見数値化が及んでいない領域にも「数」を当てはめていくことによって、一定の法則を見いだしたり、さらには、情報収集のやり方、組織の変革にも「数の強さ」を活用することができると論じている。