畑村洋太郎のレビュー一覧

  • 数に強くなる

    Posted by ブクログ

    数に強いというのは、数学が得意というより、直感的に全てを俯瞰できること、それも数字に置き換えて把握できることなのだと分かる。

    つい、今までの自分の思考の狭さと比較したくなる。

    しかし、これからはこういった数理的構造をもった思考に近づきたいと思う。

    0
    2012年03月10日
  • 組織を強くする 技術の伝え方

    Posted by ブクログ

    本書は個人,あるいは組織に蓄積されている「技術」をどのように伝えるかということについてまとめられている。
    私たちは伝えようとマニュアル化したりするわけだけれども,それはすべて伝わるだけではなく,伝える側を考えた伝え方を考えなければいけないということであった。著者は「失敗学」を提唱しているが,ポイントが上手く伝わらないと大きなミスが起こることも指摘している。
    私は「教育」分野に身をおくものなので,本書を読みながら,一体伝えるべき「技術」はなんなのか,とかそもそも私が学んできた「技術」とは一体何なのかについて考えさせられた。

    0
    2012年01月24日
  • 未曾有と想定外 東日本大震災に学ぶ

    Posted by ブクログ

     ご恵贈頂いておきながら、読んでいなかった。
     不覚。

     大変に興味深い。
     
     「死んだ人が見た光景」(62ページ)、「信玄堤」(72ページ)、完全な高台移転は今回も実現しない(77ページ)、原子力の専門家は「想定する」のが責務だということ(91ページ)、「問題設定」と「問題解決」について前者が圧倒的に難しいということ(96ページ)などなど。
     
     また、山の「崩れ」について言及されているが(162ページ)、思わず幸田文の「崩れ」を思い出した。そうしたところ、その数ページ後できちんと触れられている。
     これは、やられました。
     こういうところで、作者に対する信頼性がぐっと増すわけですね。

    0
    2011年10月29日
  • 未曾有と想定外 東日本大震災に学ぶ

    Posted by ブクログ

    『失敗学』の著者として有名な畑中教授。今回の東日本大震災を、「失敗学」の観点から考えるとどうなるのか。本作品では以下の3つが特に主要なポイントであると考える。

    **********************************************************
    (1)「未曾有」「想定外」という言葉に隠された本音

    教授は「未曾有」「想定外」という言葉に潜む危険性を指摘している。つまり、それらの言葉を用いることで曖昧さの中に物事の本質をすべて覆い隠してしまう危険性である、ということだ。

    これらの言葉を繰り返し用いることで、「未曾有のことが起きたんだから仕方ない」、「考えても意

    0
    2011年10月18日
  • 未曾有と想定外 東日本大震災に学ぶ

    Posted by ブクログ

    日本人とは自然災害から学んできた人々とは、まさに至言。今回の大震災が未曾有ではなく、原発事故が想定外であってはならなかったことを理路整然と述べていて、次の災害の予測までするあたり、失敗学の面目躍如です。

    0
    2011年10月04日
  • 回復力 失敗からの復活

    Posted by ブクログ

    失敗した時に読むべき本。やり続けること、自信を持つことの大事さは身に染みてわかるだけに、ここからリスタートしようという気持ちが高まりました。

    0
    2011年09月22日
  • 直観でわかる数学

    Posted by ブクログ

    星5つでも足らない。
    高2の時の複素数・行列のモヤモヤがスッキリ。
    高校の時に巡り会いたかった。

    0
    2011年09月12日
  • 未曾有と想定外 東日本大震災に学ぶ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「失敗学」「危険学」の畑村先生の最新刊。東日本大震災のさまざまな被害のうち、主として津波と原発事故について述べられている。
    さまざまな示唆に富んだ考察は、今後の防災(というより減災)を考えていく上で重要である。是非多くの人に読んで考えてもらいたい本である。
    さらに「原発事故調査・検証委員会」の委員長に畑村先生が就任されたことは、”最適任”としか言いようがないぐらいベストな人選ではないだろうか。是非とも後世に残る報告書をお願いします。

    0
    2011年07月21日
  • 危機の経営 サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション

    Posted by ブクログ

    最近流行り(?)のサムスン分析本。著者は2人ですが、実際にサムスン電子での勤務経験のある方がメインで解説をしているためで、分析が鋭く内容も具体的です。
    マーケティングや技術経営を勉強した事のある人には理論のいい裏付けになるのではないでしょうか。

    ちなみに私は特に以下の点に関してが目からウロコでした。
    ・セールスの目的が「製品を売る」事ではなく「製品に対するフィードバックをもらう」事
    ・サムスンでは開発設計や研究開発を自前でほとんどやらない
    ・新製品発表会でハッタリをかませてブランド名を売る

    0
    2011年09月20日
  • 危険学のすすめ――ドアプロジェクトに学ぶ

    Posted by ブクログ

    これはよく考えれば
    開発された場所と違う場所で用いる場合は
    使い方も違うということがわかるはず。

    しかしこれが欠如していたがために
    痛ましい事件が発覚してしまったのです。
    一部の人には親が悪いという意見が
    ありますが、それはこの結果を見れば
    到底防ぎようのないことがわかるはずです。

    被害にあわれたお子さんは
    どれだけ苦しんだことか…

    そのほかにも
    子供を囲む危険として
    シャッターの問題も取り上げられています。
    これはずさんさがよくわかるはずです。
    古き時代の悪い面が露呈しますので。

    こういう人がいなければ
    何もわからずに今を迎えたんだろうなぁ。

    0
    2011年02月16日
  • 直観でわかる微分積分

    Posted by ブクログ

    前作、「直観でわかる数学」を読んだ上で購入した。
    依然、「数学なんてキライだし、わからない」と思っている人に向いているかどうかはわからない。
    しかしながら、数学が好きで、微分積分についてある程度(高校レベルで十分)やった人が、「微分積分とは結局どういうものだったんだろう」と少しでも思ったことがあるならば、是非とも本書をオススメする。

    本書では微分積分について教科書や参考書では考えもしなかったさまざまな視点を提供してくれる。
    特に歴史的な観点は興味深く、やはり当時微分積分法を発明した偉大な人物たちの視点にたって考えてみることは、曖昧だった理解をすっきり明快にしてくれるのである。

    また今回は付

    0
    2011年02月02日
  • 危機の経営 サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・グローバル市場ではまじめに良い製品を作るだけで戦略がない多くの日本企業がある。
    ・市場が求めている技術の領域はゆっくり上がるが実際の技術は一気に上がる。
    ・サムスンには記録の文化がなかったが記録の徹底を根付かせるために何でもかんでも書類に残すことが行われた。かつては、相互不信、集団利己主義、日和見、無責任といったことが普通だった。
    ・日本ではチームで仕事をしているが韓国は個人主義が強い。
    ・韓国では定期的な異動がないため、上司が替わったときに自分が損をしないように常に考えている人が多い。上司の異動の噂が出るととたんに仕事をしなくなり、その部門の動きが留まってしまうことがよくあった。
    ・サ

    0
    2014年12月29日
  • 失敗学実践講義 文庫増補版

    Posted by ブクログ

    失敗はなぜ起こるのか。どうしたら再発を防げるのか。失敗の経験を社会の共有財産にすべく「勝手連事故調」に奔走する畑村先生の発想と行動力に頭が下がる。本書で扱われている事例は以下の通り。

    第1講 想定され得ることは必ず起こる(六本木ヒルズの大型回転ドア事故)
    第2講 人の注意力には限界がある(日本航空の連続トラブル)
    第3講 追いつかなかった企業改革のスピード(JR福知山線脱線事故)
    第4講 ゼロからつくり直すことの大切さ(金融システムの失敗)
    第5講 見たくないものは見えない(リコール隠し)
    第6講 起こる前に起こった後のことを考える(火災に学ぶ)
    第7講 それぞれの立場から見える風景(JCO

    0
    2010年08月18日
  • 組織を強くする 技術の伝え方

    Posted by ブクログ

    ふと見返してみると、最初に読んだ際の赤ボールペンのアンダーライン(縦書きだからサイドライン?)を付けた文章が目に跳び込んでくる。
    私も55歳を向かえて、勤務先ではいったんの区切りを付ける年だ。
    今、感じるのは、勤務を通じて通じて得た技術の伝達への希望だ。微力を尽くして、思う仕事を行いたいという気持ちを後押ししてくれる。

    0
    2010年06月20日
  • 失敗学のすすめ

    Posted by ブクログ

    今日、読み終わった本。

    仕事場で本棚を整理してたら出てきて、「かつて誰かが読んだんだろな」なんて思って読んでみた本。

    どこのプロジェクトでも、形として文書は残っていてもそれを作った人の思いは残ってないんだよねぇ。そんな誰かの思いを継承してみたくて。

    この本、全員1回読んだ方がいいと思います。

    失敗は誰にでもある。
    その失敗をしない為に、仕事の上では手順書やマニュアルを作る作業が発生する。

    それはそれで結構なことですよね。
    でも、手順書やマニュアルを見ながら作業を行っている人が、手順書に載ってない場面に出くわしたら、どーなるんだろう。また、手順書に記載されている手順に沿わない場合にどん

    0
    2020年01月11日
  • 回復力 失敗からの復活

    Posted by ブクログ

    癒される。
    失敗から立ち直るには、人が生まれながらに持つ回復力を信じよう。ゆっくりだけど必ずその時が来る。

    0
    2010年05月09日
  • 危機の経営 サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション

    Posted by ブクログ

    サムスンの経営を中心に、日本企業の今後を提言する本。

    著者の一人がサムスンの元常務ということで、当時の未熟だったサムスンの実態も伝わってくる。

    しかしサムスンは10数年で世界のトップに上り詰めたわけだから本当にすごい。

    就活する過程でサムスンに関する本は何冊か読んだけど、どれも日本に頑張ってもらいたいから!っていう意図なのがいいね。
    日本は高い技術力を活かしきれてない、ってのが共通してますね。

    色々勉強になったので電機メーカーに興味ある方は是非ー。

    0
    2010年05月01日
  • 危機の経営 サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション

    Posted by ブクログ

    『はじめに』
    ・日本の自動車産業は,すでに1990年代から市場の飽和で国内で稼ぐことが難しくなっていた.そこで国外輸出と生産拠点を海外に移す,いわゆる「グローバル化」で対応するようになった.
    ・成功は欧米など先進国の市場に限定されていました.新興国を含む,本当の意味でのグローバルな市場で成功している産業は,じつは「皆無である」というのがいまの日本のものづくりでの実態です.
    ・技術力が高いことを売りにしているはずの日本の製品が,「世界のどこの市場でももっとも選ばれているわけではない」という現実が浮かび上がってくる.

    『プロローグ サムスンの躍進と日本企業の自信喪失』
    ・サムスン・グループ.売上

    0
    2010年03月14日
  • 危機の経営 サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション

    Posted by ブクログ

    組織と人、プロセス、製品以上3つのイノベーションがサムスンを
    どう変えたのか?を10年間サムスン電子常務として働き
    内部で見てきた著者が書いた本。

    読んだ直後、もっと本質を理解したいから読み返したいと
    思う内容。

    会社の社費留学制度でアメリカのサンダーバードでMBAを
    取得した後輩にも貸したが、
    日本のサラリーマンは全員読むべきですよ!と言って
    すごいと感動していた。

    個人的にはあとがきにあった、
    「卵の殻を自ら割れば生命を持った鳥になるが、
    他人が割れば目玉焼きにしかならない」
    という韓国のことわざを見て、
    自分はどっちだ?と考えてしまった。

    0
    2010年01月18日
  • 回復力 失敗からの復活

    Posted by ブクログ

    失敗学がベースになっているが、序盤はうつ状態になる原因と簡単な対策が、実体験を通じて述べられている。現在、自分も同じような状態にいるので、うつから脱するための手がかりになりそうだと期待している。

    その後は、自分が失敗したとき、どうすればいいのかが書かれているが、
    失敗とうつを絡めて読んでみると、うつ脱出やうつになりにくいメンタルの作り方の手がかりが少し見えてきた。

    --------------------------------------------------------------------------------------
    ○エネルギーが戻ってくると人は必ず自発的に行動したくな

    0
    2009年11月05日