畑村洋太郎のレビュー一覧
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視座の高い内容だった。
仕事に生かせるとすれば、失敗(うまく行かない)したときに、どれだけ早く上司とかに相談できるかとかだと思う。
以下、印象的なシーン
1. 会社から任されている仕事は一部のパートに過ぎないとしても、例えばその中でも狭い範囲ではなく全体を見ながら自分の仕事を学んでいくような視点があるとないとでは、仕事のプロセスも結果も全く違ってくる。
→その通りだと思う。展開を見据えた開発を進めていくのか、今着目している物事に特化した開発をするのかでは成果物は大きく異なると思う。
2. その人たちが思い切って開き直ることができて、このままでは必ず失敗してしまうからなんとか対策を打ってくだ -
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失敗は成功のもと。などという言葉はあるが実際には取り入れられていない。
成功話だけではなく、失敗談も同じく重要。
本書では、失敗を人間が関わっている。と、望ましくない結果。がキーワードとしている。
失敗を否定的に捉えない。
失敗の原因。無知、不注意、手順の不順守、誤判断、調査・検討の不足、制約条件の変化、企画不良、価値観不良、組織運営不良、未知。
樹木構造は頭を整理する方法としては、大変見やすく優れたもの。ただし横のつながりが見えにくいと言う問題点がある。
失敗は人に伝わりにくい。失敗は伝達されていく中で減衰していく。失敗情報は隠れたがる。失敗情報は単純化したがる。失敗原因は変わりたがる。 -
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失敗学で有名な畑村先生による本。
本のタイトルが興味をそそられる。これってとても大切だと思う。
失敗をすることは、痛いし恥ずかしいしという一時の感情はあるが、それに向き合うことでその後の結果も変わっていくことを真正面から伝えていて、自分への反省にもなった。
気に入った言葉
・自分で判断して行動したとき、その判断で抜けていた部分が「事故(失敗)」という形で現れる
・「他人の体験」であっても、仮想失敗体験をすることで実際に体験した時と同様の効果が得られる
・失敗は体験的知識を得るチャンス
・今の時代で大事なことは「失敗と上手に付き合っていくこと」
・失敗体験を記述する6項目「事象」「経過」「原 -
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ネタバレ畑村先生の「わかる」技術は、モノづくりと密接に絡んでいるため、創造ということに直接つながっており、ビジネスへの応用がききやすい。特に、現地・現物・現人という三現主義は、ややもすると論理的な理解だけで、頭の中のテンプレートと事象を一致させ満足してしまう自分の欠点を明確にしてくれる。その意味で、要素摘出→構造化→試動、により、実践で使えるものが本当の理解であるというのは、この本の 自分にとっての大きな付加価値。
以下、重要な点だが、拾いすぎか。
はじめに
第1章 「わかる」とは何か
第2章 自分の活動の中に「わかる」をとりこむ
第3章 「わかる」の積極的活用
おわりに
はじめに
・「創造であ -
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サムスン成功の整理その2。
1.強いリーダーシップ。強い危機意識による変革。
2.戦略の明確化。成長市場である新興市場をターゲットとし、目標に合わせた戦略の策定。
(無いものは追わない、効率的・戦略的な順位付け)
3.日本企業は1,2ともに後手に回っている。危機意識と「変える」意志、
後追いではなく、それぞれが持つ能力を生かした戦略立案が必要。
・「3PI運動」=パーソナル・イノベーション、プロセス・イノベーション、
プロダクト・イノベーション
驕り、相互不信、個人や集団利己主義、権威主義や他律、日和見、無責任などの弊害の
改革のための3PI運動。当初は機能しなかったが、IMF -
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わかるということは、自分の目の前で起こっている現象を観察する。どのような構成要素から成り立っているかを考える。その構成要素を摘出し、どの構成要素がどう絡まって現象の全体ができているのかを、構成要素の構造を考える。最後に、そうして構造化したものを頭の中で動かしてみて現実の現象と合致するかどうかを検証する。その動きがぴったり合った時に「わかった」となる。
たとえ知らなくても、作る努力をしなくてはいけない。必要な数は観たその場で作れなくてはいけない。
リーダーは全体像を把握していて、細かいこともわかっている。
いつでもどこでも愚直に徹底的に訓練し続けよ。
信号待ちでは、車を数えたり、待っている人を数