大門剛明のレビュー一覧
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昭和18年、伊勢で一家惨殺事件が起こり死刑判決を受けたのは谷口喜介だった。
だが谷口は、その日は娘の波子と神宮に出かけていた。
冤罪を訴える少女と出会った弁護士の吾妻太一は、無罪の証拠を得るため戦うのだが、彼の元に赤紙が…
吾妻のあとを伊藤捨次郎が…
そして、本郷辰治が…
伊藤乙彦、伊藤太一の兄弟が…
昭和、平成、令和と事件から80年…と再審請求が続く。
戦時中の事件とは言え、こんなに簡単に冤罪が作られ、司法の闇に打ちのめされるというのは耐えがたいことである。
けっして諦めない少女の人生はいつ明けるのだろうかと何度も気を揉んだ。
「正義」とは、どこにあるのかと考えさせられた。
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さすが直木賞受賞作品です!
納得です
ん?
さすが直木賞受賞作です!
力作です
ん?
さすがの直木賞受賞作です!
圧巻です
ん?
他に直木賞候補作の、
『白鷺立つ』もなかなかの作品でしたが残念ながら及びません
『女王様の電話番』は及びません
『家族』はまったく及びません
(途中で読むのやめちゃいました)
ん?
『カフェーの帰り道』は?って…
まだ読んでません
そのうち読みます
けど、直木賞受賞作品は『神都の証人』でええやん!って思います
それぐらい素晴らしい作品です
ん?
第174回直木賞受賞作は『カフェーの帰り道』やで!って
それぐらい知っ -
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エンヤ、それエンヤ。
「お木曳(おきひき)」とは、伊勢神宮の式年遷宮(20年ごとの社殿の建て替え)に使うご神木を、伊勢市民が力を合わせて神宮へ運び入れる、伊勢の伝統的な民俗行事です。御用材を運ぶ方法により、内宮では五十鈴川を使う「川曳(かわびき)」、外宮では陸路を「陸曳(おかびき)」と呼び、独特の「わん鳴り」という音を立てる木製の「奉曳車(ほうえいしゃ)」で運ぶ様子は、伊勢のまちが最も盛り上がる行事の一つです。
次の遷宮は2033年、昨年御用材の伐採が行われ、その後8年間にわたり各種祭りや行事が行われるということです。
お木曳は第一次が今年、第二次が来年行われる予定です。
神都ビール -
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戦中から令和まで
80年間を描いた冤罪ミステリー
昭和18年4月20日、事件は起きた。
伊勢神宮の二十年に一度のお祭り・御木曳は、すごい人出と掛け声で賑わっており、見物に訪れていた父と娘も楽しい時間を過ごしていた。
ところが…
父・谷口喜介は強盗殺人の犯人として逮捕されてしまう。
その犯行時刻は御木曳の見物をしていたのだから、もちろん無実だ。
残された8歳の娘・波子はどうなってしまうのか…
冤罪における死刑ほど怖いものはないと感じた。
いくら乱暴な時代とは言え、恐ろしさと憤りで胸が破裂しそうだった。
罪を晴らすのに80年って…
あまりにも長い…長すぎる。
弁護士などこの事件に関わ -
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面白かったー!戦時中に冤罪で死刑になった男の無実を証明する長い年月に渡る弁護士や検事たちの闘いの日々。戦中の横暴な官憲による取り調べや天皇や国家の前で平然と一般市民を蔑ろにする裁判、現代の複雑であまりにも時間のかかりすぎる裁判制度、、あらゆることが壁となって立ちはだかるのにも屈せず、時代を超えて継承されていく信念、執念、絆。もう夜中に読んでいても何度も「え⁈」と声をあげてしまうほどの、そんな展開なの⁈みたいなことが続き、2日間一歩も外出せず引きこもって500ページいっき読み!舞台の伊勢地方の方言で紡がれる語り口調にも気持ちよく引き込まれて、ある父娘をめぐる怒涛の80年の歳月の流れに飲み込まれた
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正義が失われたとき、
私たちは何を信じて生きればいいのだろう。
『神都の証人』大門 剛明
読み終えたあと、しばらく言葉が出なかった。
幸せだった日常は、ある日突然、音もなく壊れてしまう。
父親が一家惨殺事件の犯人として、死刑判決を受けたのだ。
ただ一人残された幼い娘・波子。
「お父ちゃんを助けて」
その切実な声から、長く果てしない戦いが始まる。
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重くのしかかるのは、「冤罪」という現実。
物語の発端は昭和18年、戦時下の日本。
「お国のために」がすべてに優先される時代に、
個人の正義はほとんど意味を持たなかった。
秩序の維持が最優先。
国があってこその人民。
そんな社会で、死 -
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ネタバレ読み始めた直後は、登場人物の多さや小堀と太田の冤罪の話が次々と登場し、「前作があるのだろうか」と感じるほど情報量の多さに少し戸惑いました。しかし、物語の背景が頭の中で整理されるのに従って、少しずつのめり込んでいったように思います。
とりわけ衝撃的だったのは、物語の要となる人物の突然の退場。加えて、真相に近づくほど強大な権力による妨害が重なり、この先ちゃんと事件は収束・解決するのかとう不安感が強烈な求心力となって一気に引き込まれました。
終盤の展開にはやや割り切れない思いが残ったものの、それ以上に没入感高く読ませる力のある一冊だったと思います。