石黒圭のレビュー一覧
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「副詞」の分類種類とオノマトべ含めたその効果など「そんな意味・効果もあるのか」と驚く。中でも興味深かったのは「心に響く副詞」「混乱を起こしやすい副詞」「よく考えるとおかしい副詞」など気が付かないで利用していた事を知らしめた。政治家が使う頻繁に使う副詞も面白い。(一部抜粋)また、日本語の学習が難しいのは多くのオノマトべが多いことだ、ということも。(日本語、韓国語、ベトナム語には多いが、中国語は少ない)
「心に響く副詞」:うるっとした、とにかく
「混乱を起こしやすい副詞」:ぜんぜん、いわば、つつがなく、安易に
「よく考えるとおかしい副詞」:一律に、身軽に、容赦無く、躊躇なく
「政治家が用いる副詞」 -
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ネタバレ形容詞を避けることが表現力向上の基本。
直観的表現から分析的表現へ。オノマトペを使う。
主観的表現からきゃっかんてきひょうげんへ。数値背景感化を使う
直接的表現から間接的表現へ。緩和、反対、比喩など。
すごい=何がどうすごいか表す。
おもしろい=何がどうおもしろいか、表す。
食レポは、おいしい、ではなくオノマトペで。
歩く姿、見た目、などもオノマトペで表現できる。
詳しく述べる=具体描写
かわいい、むずかしい、は具体的に。
怖い、はだからどうなのか、を表す。
多い、少ない、は具体的な量を言う。
さまざま、いろいろ、ではなく具体的な項目を上げる。
おおぜい、たくさん、は使わない。具体的な量をい -
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速読・・・大枠把握のための読み
→話題ストラテジー、取捨選択ストラテジー
精読・・・概念習得のための読み
→行間ストラテジー、解釈ストラテジー、記憶ストラテジー
味読・・・楽しみのための読み
→視覚化ストラテジー、文脈ストラテジー、予測ストラテジー
状況や読書の目的に応じて、上記を使い分けることが大事。速読と精読の両立を目指したくなるが、基本無理なので読み方を意識する。
◯予測ストラテジー
次の展開を予測しながら読むことで、話の論点や言いたいことを読み取りやすくなる。予測が外れることは決してマイナスなことではなく、むしろいい意味で裏切られた気分にさせてくれることもある。
◯行間ストラ -
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タイトルの通り「予測」がキーワードになっている。
予測と聞くと当てるための予測をイメージしてしまうが、そうではなく文章の後に続くであろう展開の幅を限定することなんだとか。
極端な例えだが、ゴジラの話を読んでいるのに「次は大谷翔平が出てくるな」と思う人はいないように、ある程度どうなるか(ゴジラが暴れるかも、どうしてこんなとこにいるのか等)を読み手は絞っていることがわかる。
大事なのは「文章理解とは文章を媒介にして読み手と書き手が擬似対話をすること」を理解することであり、書き手に常に問いの予測をすることで読み上手になれるんだと感じた。
私が、一番勉強になったのは5章の「行間を読ませる」 -
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生徒の文章を添削していると、しばしば座りの悪い接続詞の使い方に出会う。しかし、なぜその接続詞の使い方はおかしいのか、説明の仕方に苦心してしまうことがある。
本書はそんな「わかっている」けど、説明しようとするとまごついてしまう接続詞の効用について、例をふんだんにわかりやすく解説してくれている。
ただし、あくまで個人的なことだが、私は学生の頃から「わかっているつもり」の文法の話を読むのが、まどろっこしくて苦手だ……。
あくまで「わかっているつもり」だということも、わかっているだけれども。
そのため、なかなかはじめは興がのらず……。
とはいえ、上述のように本書は添削の時など接続詞の使い方を改めと噛み -
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人間の思考力を規定するのは言語力であり、言語力の基礎になる部分は語彙力に支えられてい
語彙力= 語彙の量(豊富な語彙知識)×語彙の質(
の高い語彙
内容語は、名詞・動詞・形容詞など、実質的な意味を持つ語であり、日本語の場合、漢字や片仮名で表されることが多い語です。一方、機能語は、助詞、助動詞、感動詞、接続詞など、文法的な機能を持つ語であり、平仮名で表されることが多い語になります。 内容語を扱う能力は 語彙力 と呼ばれ、機能語を扱う能力は 文法力 と呼ばれ
人間が語彙を習得するときには、かならずまず理解語彙になって、それから使用語彙になるという順序で進み
使用語彙では、読み手に違和感を与えない -
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日本語環境におけるリモートワークの仕事術を紹介する本というよりは、
日本語論:リモートワークの仕事術=6:4
といったような印象の本。
リモートワークの仕事術に関する内容は本の中盤に比較的集中しているように感じた。
またこの本の序章では、日本語学的な内容の他にも、リモートワーク関連以外の内容として、仕事のコミュニケーション技術についても分かりやすく書かれている。
全体を通して、仕事一般のコミュニケーション技術やフォーマルな日本語表現の特徴についての解説は、社会人経験の浅い自分にとっては勉強になるものであったが、リモートワークの実用的な方法論を知りたい人にとっては物足りないと感じるのかも知れな -
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タイトルが「堕落論」のパロディだったとは…。
まったく気づきませんでしたよ。
つかみがたい日本の段落。
(「美しい日本の私」のつもりで言ってみた。)
どうしたらいいか、自分も全く心もとない。
そこで読んだのが本書。
談話にも適用できる「段」という概念が面白い。
段落の機能(まとめ、切り、つなぐ)、種類(意味段落/形式段落だけではない!)を整理し、最後に、コミュニケーションのためにどう使えるか、という話になる。
ネット上の文章の新しい形の段落にも触れている。
段落という「現象」の見取り図を示してくれている。
とはいうものの、これを読んで、すぐに段落を使いこなせるとはとても思えないのだ -
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大人として求められる表現力を、「ぴったり」指向と、「ゆったり」指向に分けて、十種類の表現を磨く観点を提示していく。
ロジカル・シンキング系というか、そういった本では、正確さだけを考えていればいいのだが、仕事をする上ではそういうわけにもいかない。
お客様への接遇表現を扱う本もあるけれど、取引先にメールで連絡する際には、少し冗長かもしれない。
部下にパワハラにならないように指示するなら、謝罪するなら、などと、使う相手と場によって、方針が変わってくる。
「ぴったり系」「ゆったり系」の両方を扱った本って、そう言えばあまり今までなかったような気がする。
石黒さんの本は、これまで読んできたものも、この