石黒圭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
学生の語彙力のなさに愕然とすることが多い。
学生の語彙力を鍛えるにはどうすれば良いのか。
そんな問題意識から、本書を読んだ。
語彙力=知識(語彙の量)×知恵(運用力)
この方程式は、数的処理にも通じる。
基本的な解法を頭に入れることと、その解法を運用すること、その両方が必要だ。
語彙力とは、この知識と知恵の両方を指すが、この力を磨くには読書が一番なのだろう。
しかし、筆者はそれをほとんど言わずに、11個ずつのアプローチで、語彙力の磨き方を提示する。
その他、ことばに関して、様々に考えさせられるところもあり、発見もあり、なかなか良い本。
学生に必要なところを抽出し、私なりのことばに置き換 -
Posted by ブクログ
文法的な言葉の正しさを重視するあまり片隅に追いやられている「言葉のふさわしさ」。
生きた言葉が存在するのは人と人とがコミュニケーションを行う社会そのもの。社会の中で言葉がどのように使われているのか。これを知ることにより初めて言葉の真の姿が見えてくる。貴様、御前もかつては敬語。言葉の正しさは時代の変遷とともに大きく変わりゆく。言葉として決して正しくなくとも、時と場合によっては最もふさわしい言葉となることは、しばしば我々が日常経験すること。形式にとらわれることなく、おかれた場面で、空気を適切に読み、どのように言葉を選び使うかが最も重要だということである。