石黒圭のレビュー一覧
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言語化力を上げるための読書
私のコミュニケーション上のモヤモヤの正体が書かれていて、メモが止まらなかった。
大人としてよりよい人間関係を築くためには、TPOにあった言葉を使うべき。それは分かる。
でも何を持って、「合った」とする判断軸を持ち合わせておらず、感覚で言葉を使っていたように思う。
言いたいことはひとつでもどんな言葉を使うかによって、受け取り側の印象は異なる。
言葉は、自分がどう在りたいかを表す。だから同じ意味でも人を傷つけるようなネガティブな表現ではなく、ポジティブな表現を使っていきたい。とは、いえ感情に嘘はつけない。心の中でネガティブに捉えていても、言葉選びは慎重でありたい。 -
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「すごい」「かわいい」「おいしい」——便利だけど、どれも抽象的すぎて、自分の感じたことを言い表すには物足りなさを感じていた。そんな言葉ぐせを見直すヒントになった一冊。
具体的にどう表現を変えるかの例が豊富で、読みながら「なるほど」と思うことも多かったけれど、実際に自分で文章を書くとなると手が止まってしまう場面も。
そこで、生成AIを使って設問のたたき台を作成。それをもとに自分の考えを掘り下げていくことで、読んだだけでは気づかなかった視点や、自分の中にある感覚を整理することができた。
特に印象に残ったのは、「主観を客観に変換する」視点。たとえば「人が多かった」を「列が店の外まで伸びていた」 -
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ブグログには何度か書いたことがあるが、私は40年以上勤務した会社を定年退職した後、昨年度から大学院の経営学研究科で学ぶ、大学院2年生である。研究活動は面白く、修士論文を書き上げた後は、可能であれば博士過程に進もうかと考えている。上述した通り、私は既に第一線を退いているし、年齢も60代半ばを過ぎている。私が大学院に進学し、更に、博士課程に進もうと考えているのは、自分のキャリアを考えてのことではない。純粋に研究活動が、少なくとも今のところ楽しく、好きであり、これを続けたいというだけの理由だ。
私が大学・学部を卒業したのは、1981年のころなので、既に44年が経過する。自分自身の学生時代を振り返ると -
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POPを作ったり、会議の資料をまとめたりと様々な場面で文章を書く機会があります。どうしても使う表現のレパートリーが固定化されてしまうこともありますし、使い古された言い回しに頼って新鮮味がなく目が滑る文章を書いてしまうことも少なくありません。
本書で紹介されている表現技法は決して真新しいものではありませんし、知識としてはすでに見聞きしたことがあるものばかりです。けれども、文章を書き直してみる具体例や、それぞれのシチュエーションで活用できる言い回しが数多く紹介されていることで、実用的な表現力の復習にもなります。
レポートや論文だけでなく、ブログやSNSで文字を書く(自分が感じたことを表現する) -
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若者言葉は、ある種の隠語として若者の間で話される言葉ですが、若者の中だけでなく広まって、一般的な言葉になったものも多いです。
最近の若いモンの言葉は乱れている! と捉えるか、これも日本語の変遷の一形態と捉えるか。その判断には一定の期間が必要です。
この本は、言語学者・日本語学者の石黒 圭先生が、大学2年生の愛娘ちゃん、その名も愛さんから、若者言葉を教授してもらう本です。
面白いです♪ 興味深い言葉・事案がたくさん出ています。
言葉の言い替えや意味の変化には、実は深い理由があったりします。
わたしのようなオバちゃんが、若ぶって使うと、とてもイタイ若者言葉ですが、わたしは結構好 -
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ネタバレタイトル通りの話を結論だけ知りたい場合は、ウェブ上に筆者のインタビュー記事があるのでそれを読めば済む(「ちゃんと」「しっかり」をビジネスで使っちゃダメですか? 副詞の使いこなし方を専門家に聞いた - ミーツキャリアbyマイナビ転職)。
では本書を読み通して得られる魅力は何かと言うと、「副詞」という門外漢には曖昧模糊に感じる品詞を定義付けし、印象が言語化されていくその過程の気持ち良さにある。特に序中盤は教科書的で、副詞にまつわる入門として読みやすい。続く章では、副詞を使って誤解なく他者とコミュニケーションする上での留意点についてさまざまな観点から述べられる。日本語の語順(SOV)では最後まで聞 -
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2012年に初版が発行されたロングセラー。
「構成の立て方が体系的に理解できる第1部」「大学で通用する文章術を習得できる第2部」「進化するデータ収集・執筆方法がわかる第3部」の3部構成となっている。
第1部は、そもそも論文とは何かから始まり、どのように論文を組み立て作成していくのか、また、調査に必要な知識などを網羅している。
第2部は、文章作成術であるが、筆者の肩書は「国立国語研究所教授」であり、ある意味で文章の専門家。専門家らしいアドバイスが溢れている。
第3部は、2024年発行の新版に合わせて加えられたもの。研究・論文作成にあたって、最近は、デジタルツールの助けを借りることが多い。そのこと -
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速読、精読、味読という3つの読み方と、8つのストラテジーを解説した本。
速読については、話題ストラテジーを子どもたちと考えられるといいな。「書名」や「はじめに」「おわりに」「目次」などに目を通すことで、スキーマの準備をすると理解しやすくなる。選書の際にも役立つ。知識の本の選び方や読み方として押さえられるといい。
味読については、視覚化ストラテジーについて考えたい。詩を、五感を使って読んでいくのもいいな。予測ストラテジーについては、次の展開を予測しながら読む実践をしたことがあるけど、それは「進める予測」だな。「深める予測」を意識的にやってもいいかも。
熟読については、記憶ストラテジーに含ま -
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ネタバレ語彙力=語彙の量✕語彙の質
◆語彙の量を増やす
1.類義語を考える
2.対義語を考える
3.上位語・下位語を考える
4.語種を考える
5.文字種を考える
6.書き言葉を考える
7.専門語を考える
8.方言を考える
9.新語と古語を考える
10.実物を考える
11.語構成を考える
◆語彙の質を高める
1.誤用を回避する
2.重複と不足を解消する
3.連語の相性に注意する
4.語感のズレを調整する
5.語を適切に置き換える
6.語の社会性を考慮する
7.多義語のあいまいさを管理する
8.異なる立場を想定する
9.語の感性を研ぎ澄ませる
10.相手の気持ちに配慮する
11.心に届く言葉を選択する -
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小学校で習う段落という概念。確かに日常的に文章を書くときにも本を読むときにも触れてはいるのだが、ちゃんと理解できているという感覚はずっとなかった。
何となくこういうものだろう、というぼんやりした使い方を今までしていたが、ちゃんと理解してみたくて手に取った。
前半では段落というものの定義や使い方など基本的な段落の知識を教えてくれる。そして後半は文章の書き方や読み方、話し方での段落の使い方というより踏み込んだ使い方が記されていた。
面白かったのはSNSの普及で段落の使い方が変化しているという点。
確かにTwitterやLINEの文章で形式段落を入れてる文章は余り見かけない。その代わりに空白が段落