石黒圭のレビュー一覧

  • 大人のための言い換え力

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    言語化力を上げるための読書
    私のコミュニケーション上のモヤモヤの正体が書かれていて、メモが止まらなかった。

    大人としてよりよい人間関係を築くためには、TPOにあった言葉を使うべき。それは分かる。
    でも何を持って、「合った」とする判断軸を持ち合わせておらず、感覚で言葉を使っていたように思う。

    言いたいことはひとつでもどんな言葉を使うかによって、受け取り側の印象は異なる。

    言葉は、自分がどう在りたいかを表す。だから同じ意味でも人を傷つけるようなネガティブな表現ではなく、ポジティブな表現を使っていきたい。とは、いえ感情に嘘はつけない。心の中でネガティブに捉えていても、言葉選びは慎重でありたい。

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    2025年08月14日
  • 読み手に届く 文章技術

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    文章技術と銘打っているが、人と人とのコミュニケーションで大切なことや、これからの世を生きていくためのヒントがたくさん見受けられた。
    「ここも突っ込んでほしい」と思うところもあったが、この新書規模においては、コンパクトでわかりやすいし、これ以上の膨張はまた蛇足なのかもしれない。たいへんタメになったので、よく読んで学ぶ教材としては、中学生くらいがよいか。

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    2025年08月08日
  • 形容詞を使わない 大人の文章表現力

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    「すごい」「かわいい」「おいしい」——便利だけど、どれも抽象的すぎて、自分の感じたことを言い表すには物足りなさを感じていた。そんな言葉ぐせを見直すヒントになった一冊。

    具体的にどう表現を変えるかの例が豊富で、読みながら「なるほど」と思うことも多かったけれど、実際に自分で文章を書くとなると手が止まってしまう場面も。

    そこで、生成AIを使って設問のたたき台を作成。それをもとに自分の考えを掘り下げていくことで、読んだだけでは気づかなかった視点や、自分の中にある感覚を整理することができた。

    特に印象に残ったのは、「主観を客観に変換する」視点。たとえば「人が多かった」を「列が店の外まで伸びていた」

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    2025年07月06日
  • 文系研究者になる―「研究する人生」を歩むためのガイドブック

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    ブグログには何度か書いたことがあるが、私は40年以上勤務した会社を定年退職した後、昨年度から大学院の経営学研究科で学ぶ、大学院2年生である。研究活動は面白く、修士論文を書き上げた後は、可能であれば博士過程に進もうかと考えている。上述した通り、私は既に第一線を退いているし、年齢も60代半ばを過ぎている。私が大学院に進学し、更に、博士課程に進もうと考えているのは、自分のキャリアを考えてのことではない。純粋に研究活動が、少なくとも今のところ楽しく、好きであり、これを続けたいというだけの理由だ。
    私が大学・学部を卒業したのは、1981年のころなので、既に44年が経過する。自分自身の学生時代を振り返ると

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    2025年06月21日
  • 日本語は「空気」が決める~社会言語学入門~

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    文法的な「正しさ」ではなく、その場の状況に合った「ふさわしさ」に着目する。
    私たちが何気なく選び抜いてる言葉の効果や意図を知れる良い本。

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    2025年08月06日
  • 形容詞を使わない 大人の文章表現力

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    POPを作ったり、会議の資料をまとめたりと様々な場面で文章を書く機会があります。どうしても使う表現のレパートリーが固定化されてしまうこともありますし、使い古された言い回しに頼って新鮮味がなく目が滑る文章を書いてしまうことも少なくありません。

    本書で紹介されている表現技法は決して真新しいものではありませんし、知識としてはすでに見聞きしたことがあるものばかりです。けれども、文章を書き直してみる具体例や、それぞれのシチュエーションで活用できる言い回しが数多く紹介されていることで、実用的な表現力の復習にもなります。

    レポートや論文だけでなく、ブログやSNSで文字を書く(自分が感じたことを表現する)

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    2025年05月13日
  • 言語学者も知らない謎な日本語

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    <目次>
    第1章  若者名詞
    第2章  若者造語
    第3章  若者略語
    第4章  若者形容詞
    第5章  若者動詞
    第6章  若者構文
    第7章  若者副詞
    第8章  若者接続詞・若者感動詞

    <内容>
    国語学者の石黒圭と娘の愛が会話形式(圭氏の次女、三女も参加)で今どきの「若者ことば」を解説していく。まず作りで成功している。ヘンな解説は少ないし、会話文の解説も端的。2024年刊なのでその年近辺の「若者ことば」が十分に盛り込まれている。高校生相手の私も納得。こういうことを研究したがる生徒もいるので、この本を紹介しよう!

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    2025年03月28日
  • 言語学者も知らない謎な日本語

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    気づいたら自分も若くないなと感じてきた今日この頃。こないだ、ヤバたんって言ったら、ヤバみでしょって教えられました。やばたにえんってのもあるみたい。
    印象に残ったのは、大人が無理をして若者言葉を使うと、「痛い人」になること。大人としてのきちんとした言葉遣いで距離をとって接した方が、若い世代と良好な関係を築くことができるということです。気をつけながらも、上手く使いながら距離を図っていきたいです。

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    2025年03月01日
  • 言語学者も知らない謎な日本語

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     若者言葉は、ある種の隠語として若者の間で話される言葉ですが、若者の中だけでなく広まって、一般的な言葉になったものも多いです。

     最近の若いモンの言葉は乱れている! と捉えるか、これも日本語の変遷の一形態と捉えるか。その判断には一定の期間が必要です。

     この本は、言語学者・日本語学者の石黒 圭先生が、大学2年生の愛娘ちゃん、その名も愛さんから、若者言葉を教授してもらう本です。

     面白いです♪ 興味深い言葉・事案がたくさん出ています。
     言葉の言い替えや意味の変化には、実は深い理由があったりします。

     わたしのようなオバちゃんが、若ぶって使うと、とてもイタイ若者言葉ですが、わたしは結構好

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    2025年02月12日
  • 言語学者も知らない謎な日本語

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    日本語研究者の父が三人の愛娘たちから若者言葉を学ぶ。やりとりも楽しいけど、各章の間に書かれているコラムもためになる。日本語学者の本はどれも中身が硬いけど、この本は日本語の変化球を手軽に楽しめて、ちょっと賢くなれる本でした。

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    2025年01月09日
  • 言語学者も知らない謎な日本語

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    若者と接する機会があまりないから、わからない言葉だらけ。マジ、ガチわからん。
    「草」は笑。どう読むの?そう考えるだけで、おばあさん表してる。

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    2025年01月04日
  • 言語学者も知らない謎な日本語

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    タイトル通り、言語学者の父が大学生の娘に若者ことばを教えてもらう。一つの言葉に対して、会話があり、その後に解説があるスタイルで、この会話もクスッと笑える。解説が真面目な分、ギャップも楽しい。

    若者ことばは旬があるので、登場する言葉も廃れていくのかもせれないが、現在(2024年)の記録として、貴重な本になる(かも)。

    最後の「おわりに」にある娘さんのメッセージで〆てるのが良い。こここそ、若者もおじさん・おばさんも読むべきところ。

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    2024年12月25日
  • 【新版】論文・レポートの基本 この1冊できちんと書ける!

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    もっと早くに読みたかった。大学1年生から大学院生まで必読の論文に特化した教養書

    なぜ大学1年生から出会えなかったのだろうか。卒論で苦労している大学四年生からの忠告です。将来的に卒論を書く人は絶対読んでください!読んで損はないです。
    ただレポートに関しての言及は少ないので論文メインで悩む人がいいでしょう。
    引用の仕方がわからない。論文の構成って何?何を書くの?そもそもなんで書くの?
    わからないことだらけで嫌になっている人も悩みに答えてくれることでしょう。
    読むのに時間はかかりますがだからこそ早いうちに読んでおきましょう。

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    2024年11月24日
  • コミュ力は「副詞」で決まる

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    ネタバレ

    タイトル通りの話を結論だけ知りたい場合は、ウェブ上に筆者のインタビュー記事があるのでそれを読めば済む(「ちゃんと」「しっかり」をビジネスで使っちゃダメですか? 副詞の使いこなし方を専門家に聞いた - ミーツキャリアbyマイナビ転職)。

    では本書を読み通して得られる魅力は何かと言うと、「副詞」という門外漢には曖昧模糊に感じる品詞を定義付けし、印象が言語化されていくその過程の気持ち良さにある。特に序中盤は教科書的で、副詞にまつわる入門として読みやすい。続く章では、副詞を使って誤解なく他者とコミュニケーションする上での留意点についてさまざまな観点から述べられる。日本語の語順(SOV)では最後まで聞

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    2024年11月12日
  • 【新版】論文・レポートの基本 この1冊できちんと書ける!

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    2012年に初版が発行されたロングセラー。
    「構成の立て方が体系的に理解できる第1部」「大学で通用する文章術を習得できる第2部」「進化するデータ収集・執筆方法がわかる第3部」の3部構成となっている。
    第1部は、そもそも論文とは何かから始まり、どのように論文を組み立て作成していくのか、また、調査に必要な知識などを網羅している。
    第2部は、文章作成術であるが、筆者の肩書は「国立国語研究所教授」であり、ある意味で文章の専門家。専門家らしいアドバイスが溢れている。
    第3部は、2024年発行の新版に合わせて加えられたもの。研究・論文作成にあたって、最近は、デジタルツールの助けを借りることが多い。そのこと

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    2024年10月25日
  • 「読む」技術~速読・精読・味読の力をつける~

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    速読、精読、味読という3つの読み方と、8つのストラテジーを解説した本。

    速読については、話題ストラテジーを子どもたちと考えられるといいな。「書名」や「はじめに」「おわりに」「目次」などに目を通すことで、スキーマの準備をすると理解しやすくなる。選書の際にも役立つ。知識の本の選び方や読み方として押さえられるといい。

    味読については、視覚化ストラテジーについて考えたい。詩を、五感を使って読んでいくのもいいな。予測ストラテジーについては、次の展開を予測しながら読む実践をしたことがあるけど、それは「進める予測」だな。「深める予測」を意識的にやってもいいかも。

    熟読については、記憶ストラテジーに含ま

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    2024年07月30日
  • 日本語は「空気」が決める~社会言語学入門~

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    社会言語学入門としてお勧めの一冊。
    読みやすく、社会言語学がどのような学問かわかる。
    専門用語も出てくるが、分かり易い説明がされているので、知識がなくても楽しく読めるだろう。

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    2024年06月14日
  • 文章予測 読解力の鍛え方

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    読者の予測の仕方を考慮しながら、説得力のある文章わ書くにはどうすればよいかという観点で有益。
    本書を読んで、現代文の受験参考書に書かれているパターン型解法をチェックしたくなった。
    本書の難点は、例文の大半が小説で、評論や随筆が少ないことだろう。

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    2024年04月14日
  • 語彙力を鍛える~量と質を高めるトレーニング~

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    ネタバレ

    語彙力=語彙の量✕語彙の質

    ◆語彙の量を増やす
    1.類義語を考える
    2.対義語を考える
    3.上位語・下位語を考える
    4.語種を考える
    5.文字種を考える
    6.書き言葉を考える
    7.専門語を考える
    8.方言を考える
    9.新語と古語を考える
    10.実物を考える
    11.語構成を考える

    ◆語彙の質を高める
    1.誤用を回避する
    2.重複と不足を解消する
    3.連語の相性に注意する
    4.語感のズレを調整する
    5.語を適切に置き換える
    6.語の社会性を考慮する
    7.多義語のあいまいさを管理する
    8.異なる立場を想定する
    9.語の感性を研ぎ澄ませる
    10.相手の気持ちに配慮する
    11.心に届く言葉を選択する

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    2024年03月23日
  • 段落論~日本語の「わかりやすさ」の決め手~

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    小学校で習う段落という概念。確かに日常的に文章を書くときにも本を読むときにも触れてはいるのだが、ちゃんと理解できているという感覚はずっとなかった。
    何となくこういうものだろう、というぼんやりした使い方を今までしていたが、ちゃんと理解してみたくて手に取った。

    前半では段落というものの定義や使い方など基本的な段落の知識を教えてくれる。そして後半は文章の書き方や読み方、話し方での段落の使い方というより踏み込んだ使い方が記されていた。
    面白かったのはSNSの普及で段落の使い方が変化しているという点。
    確かにTwitterやLINEの文章で形式段落を入れてる文章は余り見かけない。その代わりに空白が段落

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    2024年03月07日