石黒圭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
言語の四技能と言えば「読む」「書く」「聞く」「話す」。本書はその中の「読む」に注目をした一冊。ちなみに、名著『文章は接続詞で決まる』の続編ということになっています。
さて、相変わらず惚れ惚れするような書籍でございます。もちろん、日本語学が文章論を軽視したとおり、ややもすると主観的だと捉えることもできる。そういった意味では科学的ではないかもしれない。しかし、本書は確実に「読む」という行為を体系づけているのは間違いない。たとえば、本書の内容を確実に理解し、自分のものとできるならば、受験国語の現代文で合格点を取ることは間違いないだろう。そういった意味では、本書は素晴らしい国語科の参考書とも言え -
Posted by ブクログ
なるほど、こら面白い! 筆者である石黒先生のご専門は文章論とのことで、そこから考えると、いわゆる日本語学畑の方ではないと思われますが、だからこその理にかなった発想には「なるほどなー」と呟かずにはいられない。やや納得のいきづらい部分や、冒険的な解釈が見られることを加味しても、十分に役に立つ一冊と言えましょう。
文章・談話になくてはならない接続詞に注目し、どう読み手・聞き手に訴えかけるか、どう書き手・話し手の主張を受け入れるのかの2つの側面の解説は一読の価値はあると思います。どう書くか、だけでなく、どう読むかまで身につけられるのですよ。お買い得。
そんでもって、内容もさることながら、専門 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
多種多様な役割を知り、効果的に使い分けるには-接続詞使用のセンスを磨くための小辞典。
[ 目次 ]
接続詞がよいと文章が映える
接続詞とは何か
接続詞の役割
論理の接続詞
整理の接続詞
理解の接続詞
展開の接続詞
文末の接続詞
話し言葉の接続詞
接続詞のさじ加減
接続詞の戦略的使用
接続詞と表現効果
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普 -
Posted by ブクログ
ボトムアップ処理:一つ一つの要素の意味や機能を考え、それを順々に組み立てて、文の内容を徐々に理解していく方法。
トップダウン処理:その文章に何が書かれているか、先行文脈などからあらかじめ見当をつけ、それを利用してここの分の内容を理解していく方法。
アメリカでの70年代の人工知能の研究で性能の低い当時のコンピュータに効率よく文章を理解させる実験を重ねた結果、スキーマを組み込んだトップダウン処理の研究が飛躍的に発展した。
読書における予測は、①深める予測、②進める予測があり、それぞれ、①読んでいる文に情報の不全感があって、「いつ」「どこで」「誰が」「何が」「何を」「どう」「なぜ」などと言った疑問視 -
Posted by ブクログ
言語学者の父が、ナウなヤングの今い言葉を論評する。
大学生の娘さんが寸劇会話を担当して、そこに学者のお父さんが解説をつけ、ところどころ文献からの言語学的なコラムを挟む構成。
軽く流す本だろうが、途中で吐き気がしたのも事実。
それって昭和、というような、古いものはダメ、新しい感覚が良いという「若い子」の言葉を是とするのは不愉快。いや、軽いからそうなんだろうけど。
若い子たちの言葉の感性は面白いと思うし、語感がいいのがあるので実際使ったりしてはいるのも事実で言語学者感覚で興味深いんだろうが、所詮、古い言葉の良さを知らず語彙が乏しく、幼児のような感覚で発声している感覚が否めない。
どんどんと