石黒圭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
書かれてある内容は至って当たり前のことばかりなのだが、本書を読んで何故外国語の文章を読むのが母国語に比べて遅いのかがよくわかった。
1)脳内辞書が貧弱で、情報が歯抜けになって理解が妨げられる。また記憶から呼び出すのに時間がかかるため、読みが遅くなる。
2)文化的スキーマが乏しいため書き手の意図を理解できない。
3)文法知識やコロケーションなどの言語スキーマが乏しいため、文法によるチェックが働かず後続の予測ができない。
そうなると外国語を母国語のように読むには、膨大な量の表現を脳内にインプットして辞書とスキーマを充実させるしかなさそうだ。まあ当たり前か。 -
Posted by ブクログ
自分なりの文章を書くメソッドが非常にわかりやすく説明された一冊。
よく好きなものについて感想を述べる時、語彙力が無くなるというけど、使い古された表現だけでは表面上の内容しか相手に伝わらず、また読み手も浅い感想だけで全て分かった気になってしまう。そうではなくて、ありとあらゆる比喩や基準を使い、より具体的に自分が感じたことや考えた事を的確に表現することで、さらに踏み込んだ興味や関心を読み手に想起させることが出来る。
相手に配慮した言葉を使う事で余計な誤解やトラブルに巻き込まれずにすむ。強い言葉だけが一人歩きするご時世に、これからの社会生活に、最も重要な事じゃないかと思う。 -
Posted by ブクログ
「読む技術」として速読:2つ・味読:3つ・精読:3つの合計8つのストラテジーを紹介している本。
紹介されている8つのストラテジーについては、「なるほど参考になる」というものであった。
ただ、以下について不満であった。
①具体的説明が長すぎる
8つのストラテジーを説明するために、当然に具体的例文などの具体例が書かれていたりするのだが、具体例が長すぎる。
読者に理解してもらおうという配慮なのだろうが、この本の中身に対して全体ボリュームが多くなり、読んでいて疲れを感じてしまう。
②あくまでストラテジーを「紹介」しているのみ
この本のサブタイトルは「速読・精読・味読の力をつける」となっているが、 -
Posted by ブクログ
<目次>
はじめに
第1章 語彙についての基礎知識
(1)語彙について考える
(2)理解語彙と使用語彙
第2章 語彙の「量」を増やす
(1)類義語を考える
(2)対義語を考える
(3)上位語と下位語を考える
(4)語種を考える
(5)文字種を考える
(6)書き言葉を考える
(7)専門語を考える
(8)方言を考える
(9)新語と古語を考える
(10)実物を考える
(11)語構成を考える
第3章 語彙の「質」を高める
(1)誤用を回避する
(2)重複と不足を解消する
(3)連語の相性に注意する
(4)語感のズレを調整する
(5)語を適切に置き換える
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Posted by ブクログ
論理の接続詞=順接、逆説、だから、それなら、しかし、ところが
整理の接続詞=並列、対比、列挙、そして、それに、かつ、一方、または、第一に、最初に、まず
理解の接続詞=還元、例示、補足、つまり、むしろ、たとえば、とくに、なぜなら、ただし
展開の接続詞=転換、結論、さて、では、このように、とにかく
しかし、が続くと読みにくい。意見と事実を分ける。だが、で置き換える。
まず、つぎに、さらに。
つまり、で切れ味を出す。
学者が素人向けの解説文をかくと、つまり、のオンパレードになる。
なぜなら、使わないほうが洗練した文章になる。~からです。が末尾の接続詞。
接続詞はないのが普通、あるのが特別。