あらすじ
話す時、書く時、「もっと語彙力があれば」と思う人は多いだろう。しかし語彙力のある人というのは、ただ単に「知っている言葉の数が多い人」ではない。「文脈に合わせて適切な語を選択する力を持った人」なのだ。本書では語彙というものの中身についてよく知った上で、語彙力を「量」と「質」の両面から強化する22のメソッドを紹介。脳内の辞書を豊かにし、使用可能な語彙を増やし、それを効果的に表現に活用する方法を解説する。
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Posted by ブクログ
語彙を増やすって具体的にどうするの?を理論的に書いてて参考になった。
そもそも語とはどんな構成で、どんな機能を持っていて〜ってところを体系的に説明していて、その上でどこが間違えやすいのか、置き換えるとしたらどう横・縦スライドさせると適切なのか、といった説明がなされていて分かりやすい。
どちらかといえば理論部分が多いので、一度読んだだけでは分かりきらないかも。
Posted by ブクログ
とにかく読みやすくスラスラと読めた。
語彙力とは何か、また
語彙力を鍛えるための思考法が書かれていた。
とりあえずサッと読んだが
本当に語彙力を鍛えるのであれば
何度も読み返してこのトレーニングを
くせにするといいかなと思った。
Posted by ブクログ
語彙とは何か、どのようにすれば伸ばせるのか、具体的なトレーニングとともに載せられている。それぞれがなるほど! と思える。実際に日常生活を送る上で、表現をしたいと思う色々な場面で役に立つ本。
Posted by ブクログ
語彙力=語彙の量✕語彙の質
◆語彙の量を増やす
1.類義語を考える
2.対義語を考える
3.上位語・下位語を考える
4.語種を考える
5.文字種を考える
6.書き言葉を考える
7.専門語を考える
8.方言を考える
9.新語と古語を考える
10.実物を考える
11.語構成を考える
◆語彙の質を高める
1.誤用を回避する
2.重複と不足を解消する
3.連語の相性に注意する
4.語感のズレを調整する
5.語を適切に置き換える
6.語の社会性を考慮する
7.多義語のあいまいさを管理する
8.異なる立場を想定する
9.語の感性を研ぎ澄ませる
10.相手の気持ちに配慮する
11.心に届く言葉を選択する
Posted by ブクログ
人間の思考力を規定するのは言語力であり、言語力の基礎になる部分は語彙力に支えられてい
語彙力= 語彙の量(豊富な語彙知識)×語彙の質(
の高い語彙
内容語は、名詞・動詞・形容詞など、実質的な意味を持つ語であり、日本語の場合、漢字や片仮名で表されることが多い語です。一方、機能語は、助詞、助動詞、感動詞、接続詞など、文法的な機能を持つ語であり、平仮名で表されることが多い語になります。 内容語を扱う能力は 語彙力 と呼ばれ、機能語を扱う能力は 文法力 と呼ばれ
人間が語彙を習得するときには、かならずまず理解語彙になって、それから使用語彙になるという順序で進み
使用語彙では、読み手に違和感を与えないことが重要で、読み手の知識や文脈、感情などに配慮することが求められ
語彙を増やす方法の第一は、「類義語を考える」
対義語を考えることの意義の二つ目は、対義語を考えると、もとの語の意味理解が深まること
対義語で言葉と世界への感性を磨く 対義語を考えることの意義の三つ目は、対義語を考えると、想像力が刺激され、言葉、さらには世界にたいする感性が磨かれること和語の長所は、耳から聞いて、すぐに意味がわかることです。漢語は同音異義語が多く、「こうかがある」と言われても、耳で聞いただけでは、「効果がある」なのか「校歌がある」なのか「硬貨がある」なのか「考課がある」なのか、わかりません。 「効き目がある」ならば耳で聞いてもすぐにわかります。人前で話すときの原稿を作る場合は、漢語を和語に置き換えるようにすると、聞き手に親切。
本書は、 ① 言葉の形に価値があるという「信仰」 ② 言葉の形を変えれば中身まで立派になるという「幻想」 ③ 目を惹く表現を生みだせば偉くなれるという「
という、言葉をめぐる現代社会の病と戦うために書きました。
トレーニングでき良かった。
Posted by ブクログ
・固より、偏に、徒に、頗る、強ち
・偏った読書は大量の専門語を吸収できますので、けっして悪いことではありません。ただ、飽きてきたら新しい専門分野に移り、そこでもまた大量の本を読みこむこと。それが語彙力増強の秘訣だろうと思います
・「郷里の親へ便りを書く」→「便りを綴る」→「便りを認める」
・「木の葉が風に吹かれる」→「風に踊る」→「風に舞う」→「風にそよぐ」
・「試験前に読書に熱中する」→「読書にハマる」→「読書に浸る」→「読書に耽る」
・「ほめられて何だか恥ずかしい」→「照れくさい」→「面はゆい」
・「落ち着いた雰囲気の住宅街」→「落ち着いた風情」→「落ち着いた佇まい」
・「故人を振り返る会」→「懐かしむ会」→「偲ぶ会」
・「贈る言葉」→「手向けの言葉」→「はなむけの言葉」
・「見る」→「目にする」→「目に触れる」→「目を凝らす」
・×「ご処理のほう、よろしくお願いします」→○「お手続きのほど、よろしくお願いします」
・「聞く」の謙譲語は「うかがう」「拝聴する」。「察する」の謙譲語は「拝察する」
・「確認のうえお受け取りください」の意味での尊敬語「ご査収ください」。謙譲語は「拝受する」
・「住む」の尊敬語は「お住まいになる」。「着る」の尊敬語は「お召しになる」。「買う」の尊敬語は「お求めになる」
・「ご提案の内容に賛成です/同意します/依存ありません」は相手に対する積極的な賛意。「ご提案の内容で結構です/かまいません/よろしいです」は上から目線
・読者の心に届く言葉にするためのコツは、文脈に合った等身大の言葉選びをすること。それに尽きます。奇をてらう必要はないのです
Posted by ブクログ
語彙力を「豊富な語彙知識」×「精度の高い語彙運用」と定義し、各々のスキルを高めるための処方箋を紹介。
若干プレモル推しの記述が気になるが、総じて語彙力を高めるに役に立つ内容である。定期的に読み返してトレーニングを心掛けたいと思う一冊である。
なお、問題集ではないので、この本は語彙力を高めるきっかけに過ぎない。後は読者の鍛錬あるのみ。
Posted by ブクログ
類義語、対義語は兄弟
上位語と下位語
語種 和語、漢語、外来語でセットに考える
文字種 ひらがな、カタカナ、漢字
書き言葉と話し言葉
専門語を考える 大人語の謎
方言
新語と古語
実物を考える
語構成を考える
類似表現の混同に注意
語の重複、不足に注意
連語の相性
語の置き換え ぼかす
立場によって意味は変わる
ヤマを張る、は勝負する
オノマトペ
Posted by ブクログ
・語彙力=語彙の量(豊富な語彙知識)×語彙の質(精度の高い語彙運用)と定義し、語彙の量の増やし方と質の高め方を解説。
・語彙の量は一定数(5万語程度)までは不可欠あるが、それ以上は量より質を高めた方が効率的。
・語彙の質は、相手の心に届くかどうかという定規で測られるので、偉そうな言葉も凝った言葉も必要なく、普通の地味な言葉で十分である。そのコツは、文脈にあった等身大の言葉選びをすることに尽きる。
・類義語を探すときの武器は類語辞典。
・語種は日本古来の固有語である和語、中国から伝来した漢語、外来語に分けられる。和語は身近な内容で、耳で聞いて意味が分かる、内容を易しく示せる一方で、抽象的な内容を表すのが不得手であり、話し言葉向き。漢語は抽象的な内容で、目で見て意味が分かる、厳密な意味をあらわせる一方で、耳で聞いた時に意味が分かりにくく、書き言葉向き。外来語は新しい内容で、海外の最新の概念を手軽に取り込める一方で、目で見たときに意味が分かりにくい。
・「了解しました」は多少失礼に響くため、「承知しました」「かしこまりました」がおすすめ。
・「結構です」というのは「問題ない」という評価を含むため上から目線になる。「同意します」「異存ありません」が適切。
・「ご」は、相手が行為者の場合でも、自分が行為者の場合でも使える語と、相手の行為には使えるが自分の行為には使えない語もあるので、注意が必要。自分たちの中だけで行為が完結する場合はつけにくい。
Posted by ブクログ
語彙を様々な側面から見ることができる本。
例えば上位語と下位語、文字種、方言、新語と古語、語構成...。
語彙について、なにか包括的なビジョンが得られるというわけではないけれど。
それはこういう本の宿命ではないか?と思う。
適切な語を使いこなすには、という問題を扱った第三章が私には有益だ。
11のチェックポイントがあるという。
こういうのは、例が分かりやすく、豊富なのが嬉しい。
この点では満足できる一冊だ。
Posted by ブクログ
子育てが始まり語彙が低下しないかと不安になって読んだ本
類義語と対義語で頭の中の語彙の世界に奥行きを
迷い、悩み、ためらう中から出てくる言葉こそが、真の力になるもの
心に届く言葉にするには、文脈に合った等身大の言葉選びをすること。気をてらう必要はない
Posted by ブクログ
まるで日本語教師用の教材を読んでるかのようでした。(実際の教材はもっと専門的で難しいかとは思いますが)
内勤の私には、敬語・類義語・対義語や身の回りのモノの名前に意識を向け、語彙力を高めていく事が良いのかな、と自己解釈。
そのほか色々と解説がありましたが、イメージがあまり湧かず、読み飛ばしました。
TPOにあった、言葉をつかえるようになることが大切。(当たり前かと思いますが…)
それを、叶えるにはやはり、多読・類義語・敬語への日常的な変換トレーニングがいいのかと思います。
書き物を生業とする方、教育現場で働いている方、商品開発や、記者の方等にとっては、有用な本かと思います。
Posted by ブクログ
最近、適切な言葉が浮かばないことが増えてきたので読んでみた。
語彙に関する総合的な説明と、語彙を増やし文脈に合わせて適切に使いこなすためのメソッドが箇条書きで書かれていて、わかりやすい。
一つの言葉から類義語、対義語、語種(和語、漢語、外来語)などを考えるだけで広がってゆく言葉の世界は面白い。
しかし著者が誤用としてあげた例文の中に、個人的には違和感のないものがけっこうあったので、自分のアバウトな語彙力にちょっとへこんだ。
Posted by ブクログ
おもしろい読み物でした。タイトルから期待したの勉強方法とはちょっと異なりましたが、日常のなかの言葉にアンテナを立てることが重要だと感じました。
最も興味深かったのは冒頭の「語彙とは意味のネットワークでつながった言葉のリスト」という定義。単に単語数を持っていることに意味があるわけではないですね。
Posted by ブクログ
トレーニングという副題からイメージされる勉強本ではない。
理解せずともパターンとして覚えれば良いというのではなく、言葉の持つ意味や色を概念的に説明してくれる。
Posted by ブクログ
語彙力を簡単に増やすのは簡単なことではない。読書量もさることながら、メール等で常に複数の言い回しを考えたり、最適なフレーズを選択することが重要。きちんとした日本語を理解していることも大前提。おかしな敬語の使い方をおかしいと気がつかなければならない。
Posted by ブクログ
トレーニングになったかはわからないが、なるほどなぁが多い本。
文章を書くときは常に気をつけていても、なかなか言葉が出てこない。やはり辞書は必要ですね。
エンターキーとリターンキーの件、キーボードにenterと書いてある(ほうが多数?)。そりゃそう呼ぶでしょ。
Posted by ブクログ
語彙力を高めることの重要さを説き、
質と量の両面から語彙力を高めるための方策を綴った内容。
普段何気なく使っている言葉にも、今一度立ち止まって振り返ることで、
いろいろな気づき、そして語彙力アップの図れることが理解できた。
Posted by ブクログ
<目次>
はじめに
第1章 語彙についての基礎知識
(1)語彙について考える
(2)理解語彙と使用語彙
第2章 語彙の「量」を増やす
(1)類義語を考える
(2)対義語を考える
(3)上位語と下位語を考える
(4)語種を考える
(5)文字種を考える
(6)書き言葉を考える
(7)専門語を考える
(8)方言を考える
(9)新語と古語を考える
(10)実物を考える
(11)語構成を考える
第3章 語彙の「質」を高める
(1)誤用を回避する
(2)重複と不足を解消する
(3)連語の相性に注意する
(4)語感のズレを調整する
(5)語を適切に置き換える
(6)語の社会性を考慮する
(7)多義語のあいまいさを管理する
(8)異なる立場を想定する
(9)語の感性を研ぎ澄ませる
(10)相手の気持ちに配慮する
(11)心に届く言葉を選択する
<内容>
まさにタイトル通りの本。斎藤孝の「語彙力」の本もあるが、こちらは本格的でかつ分かりやすい。随分と例題もあり、解いてみると自分の「語彙」の劣化に気づかされた。本を読み、言葉に注意し、また使ってみないといけない。そういう意味で観察とコミュニケーションはとても大切だ。
Posted by ブクログ
学生の語彙力のなさに愕然とすることが多い。
学生の語彙力を鍛えるにはどうすれば良いのか。
そんな問題意識から、本書を読んだ。
語彙力=知識(語彙の量)×知恵(運用力)
この方程式は、数的処理にも通じる。
基本的な解法を頭に入れることと、その解法を運用すること、その両方が必要だ。
語彙力とは、この知識と知恵の両方を指すが、この力を磨くには読書が一番なのだろう。
しかし、筆者はそれをほとんど言わずに、11個ずつのアプローチで、語彙力の磨き方を提示する。
その他、ことばに関して、様々に考えさせられるところもあり、発見もあり、なかなか良い本。
学生に必要なところを抽出し、私なりのことばに置き換えるには、再読が必要だろう。