澤田瞳子のレビュー一覧

  • 孤鷹の天 下〈新装版〉

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    202506/上・下まとめて。これがデビュー作だなんてすごすぎる!とても面白くとても胸が痛む物語。実在人物・創作上人物、とにかくたくさんの登場人物がでてくるけどそれぞれの個性や魅力が伝わるキャラ描写も秀逸。読んでて一部キャラは里中満智子先生の「女帝の手記」(阿倍がヒロインの歴史漫画)で脳内再生された。

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    2025年08月13日
  • 孤鷹の天 上〈新装版〉

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    202506/上・下まとめて。これがデビュー作だなんてすごすぎる!とても面白くとても胸が痛む物語。実在人物・創作上人物、とにかくたくさんの登場人物がでてくるけどそれぞれの個性や魅力が伝わるキャラ描写も秀逸。読んでて一部キャラは里中満智子先生の「女帝の手記」(阿倍がヒロインの歴史漫画)で脳内再生された。

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    2025年08月13日
  • 火定

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    天平時代の奈良を襲う天然痘の猛威を、主に悲田院や施薬院で働く下級武士や庶民を通して描いている。食欲が無くなる程のグロテスクな状態を淡々と乾いた文章で表しているので何とか読み終えた。パンデミックの中で、人間の持つ二面性やエゴ、集団心理など考えさせられた。
    読み終えた後で気がついたが、今作品は2017年上梓されたものらしい。その後の世界を襲ったコロナの極限状況を彷彿させると言うか、そのままを予言しているかの様。そう言う意味でも凄い作品だった。

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    2025年08月12日
  • 赫夜

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    大きな災害の中で、どう生きていくのか、もがいて足掻いて生きていく様が、強く描かれている感じがしました。
    人は、変わらない生活を望みがちですが、それでも日々変わっていっているもので、それに向き合って生きているんだなと、改めて思いました。
    田村麻呂と阿弖流為は、他の本で読んだ時に、とてもカッコ良かったので楽しみにしていました。今回の二人も素敵でした。
    時代の流れの中で、捨てなければならないもの、掴み取るもの、正しいかどうかでもなく、自分が選んだ道を行く思いで、歴史は動いているんだなと思いました。

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    2025年08月10日
  • 月人壮士

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    ネタバレ

    〈螺旋プロジェクト〉の一冊。

    〈螺旋プロジェクト〉とは
    「共通のルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家=朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画である。
    ルール1 「海族」vs.「山族」の対立を描く
    ルール2 共通のキャラクターを登場させる
    ルール3 共通シーンや象徴モチーフを出す
    (中央公論新社HPより)

    これは、読む人を相当選ぶ小説だと思います。
    何しろまだまだ分からないことの多い奈良時代の、聖武天皇の死について、です。
    聖武天皇と言えば、仏教に深く

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    2025年08月07日
  • 京都の歩き方―歴史小説家50の視点―(新潮選書)

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    必ずしも京都に限った話だけではない歴史中心のエッセイ。週刊誌連載時の「歴史のしっぽ 古都の歩き方」の方がふさわしいのではないか。まあ京都関係が多いし「京都」とつけるだけで売れ行きが違うのかもしれないが。
    ところで澤田瞳子さんは「歴史小説家」なのだろうか?確かに大学で歴史を学んでいるし、そこらの時代小説作家とはレベルが違うとは思うが、作品はかなりフィクションが入っていると思う。もちろんちゃんとした歴史的知識がバックにあるので土台はしっかりしている。ただ内容的には時代小説の範疇だと思うのだが。

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    2025年07月24日
  • 孤城 春たり

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     幕末の備中松山藩士・山田方谷は、優れた教育者であり、本書は彼を中心に描かれた小説。方谷を恨む熊田恰、大人としてどのような振る舞いをするべきか示した菓子屋の平次、お家再興の為、勉学の道を諦め婿をとるお繁、政に関心のない塩田虎尾、義父の方谷から家督を譲られた耕造。
     当方歴史小説ビギナーで、幕末の動乱は理解できていない部分も実は少々あるが、方谷の教えは心に響くものがあった。自分の心のままに振る舞うことより自分の心に恥じない行動。山田方谷についてかかれた小説、また読んでみたいな。

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    2025年07月21日
  • 赫夜

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    ネタバレ

    澤田瞳子さんの歴史小説は歴史の流れをなぞるように物語が進んでいく。(まだ2冊目だけど汗)

    延暦19年(西暦800年)富士山噴火。
    焼石・焼灰、全てを灰色に染めてしまう降灰は横走に住む人々を襲う。
    被災した人達を、降灰の被害にあいながらも岡野牧(朝廷に馬を献上するための牧場)の人達は受け入れる。

    被災地に公的支援はなく復興に追われる中、1度ならず2度目の噴火。
    心折れ生きる希望を失いそうになる中での、征夷大将軍坂上田村麻呂の東北征伐のための馬や馬具等の納入要請。
    「富士山、噴火。それでも人は、生き続けねばならぬだ。」の言葉がつらい。

    時代背景や社会制度、当時の言葉も頻繁に出てくるので調べな

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    2025年07月14日
  • しらゆきの果て

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    短編集。
    色んな時代で面白かった!
    ほぼ、時代しか分からないものも、ぐいぐい読んでしまう。
    澤田さんの本の魅力。

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    2025年06月23日
  • 京都の歩き方―歴史小説家50の視点―(新潮選書)

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     今日の京都の天気は、
    くもり 一時 雨
     降水確率は50%
     最高気温は摂氏33度
     最低気温は25度。
     湿度は60%~70%台後半。
    梅雨入り以降、
    夏至を迎えてさらに暑くて
    ジメジメした日が続きます。

    でも、、、、
     京都は良い♡
      良いものは良い♡

    そんな京都の歩き方を
    京都府生まれ、同志社大学大学院出身の
    歴史小説家 澤田瞳子さんが教えてくださいます。

     澤田さんは、「はじめに」で、こう語ります。
    「京都のあり方と歴史を知らずしてこの地を味わうことは、歴史や文化の表層をただ軽く撫でるだけの行為に過ぎない。
    「京都に生まれ育ったわたしから見ても、京都という土地は日々新しい顔を

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    2025年06月22日
  • 星落ちて、なお

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    一般人よりは才能もあり努力もできる人物が、女性であること、そして才能があるからこそ自他の才能の位階もわかること、この2点で暗いものを腹に抱えてそれでも生きる、という話だった。

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    2025年06月20日
  • 吼えろ道真 大宰府の詩

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    "人はな、畢竟、他者を救うことも助けることもできはせぬ。人を救うのはただ一つ、己自身のみじゃ。"

    "知識や学んだことは、たとえどんな境涯にあったとて、誰にも奪われぬ自分だけのものじゃ。"

    続編の方が好きかもしれない!太宰府に流された菅原道真が、太宰府で起こる事件を人知れず解決するシリーズ第二弾。
    身分を偽り唐物の目利きとして博多に出入りする菅原道真だけでも面白いのだが、ここに帝の調度品を巡るいざこざが関わってくる。
    本当に正しいことはとはなんなのだろうか。人のために何かをするということは、時に誰かを欺くことにもなる。それでも、人を救うとはなんなのか。

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    2025年06月16日
  • 赫夜

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    好きな内容だった。
    災害によって起こったことばかりに目が行きがちであるが、その災害の影響で住みにくくなったり、苦労が増える。また、人の思いや考えも変わることを改めて感じた。

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    2025年06月15日
  • 若冲

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    久しぶりに心が洗われるようないい小説を読んだ。
    若冲のひたすら絵に打ち込む姿に圧倒される。
    義弟との確執を「自分たちは夜寒の鏡を隔てて向き合った、光と影だったのだ」と描写する。
    随所にキラキラ光る表現がまたいい。
    そうだ、若冲の絵を見に行こう。

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    2025年06月10日
  • しらゆきの果て

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    短編集。ほぼ全てに絵師が出てくるが、語り手は様々。美しい文章で綴られるのは時代に翻弄されながらも自分らしく生きようとする姿が多かったような印象。
    「さくり姫」
    頼朝の妹、有子は政子や政治にその身が巻き込まれるとさくり(しゃっくり)が激しく出るのでさくり姫と呼ばれる。そんな有子の夫が京都守護となり、兄が秀でた絵師である基清に仕事を依頼したため、彼女を知り、政子を知る。自分の仕事も見つめる。
    「紅牡丹」
    多聞山城に人質として九歳で入った苗は、母から渡され、立派な花をつけていた牡丹の苗が、いつまでもたっても花をつけないことが気がかりだった。しかし、花をつけないことには深い理由があったのだ。
    「輝ける

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    2025年06月08日
  • 泣くな道真 大宰府の詩

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    右大臣の位にまで上り詰めた天才文人政治家、菅原道真が太宰府に流されてきた。鬱屈し怒り狂う道真はだんだんと異国の文化の混じる太宰府にて生き生きと己の役割を見つけていくというストーリー。

    太宰府に左遷されて初めて本当に民はどのように生きているのか、苦しんでいるのかを目にする。自分が今までやっていたことはなんだったのかと自問自答するシーンが好きだった。

    "どんな教養も、飢えや貧困の前には一粒の麦ほどの価値もない。薄汚れた画幅を名品と判じられたところで、病み衰えた男一人、救えはしないのだ。"

    有名な書画や陶器を鑑定しながら、朝廷にしっぺ返しも喰らわせる道真。恬子さんの視点が鮮

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    2025年05月25日
  • 孤城 春たり

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    ネタバレ

    澤田瞳子の小説『孤城春たり』は、備中松山藩の財政改革を成し遂げた山田方谷を軸に、各章で異なる人物の視点から描かれる群像劇。各章の内容は以下の通り。

    第一章「落葉」
    主人公は山田方谷に反発し、彼を討とうと画策する剣術指南役の熊田恰(あたか)。方谷を「君側の奸」と見なし、その改革を認められない恰が、方谷の真意と周囲の反応に触れる中で、自身の考えを改めていく過程が描かれている。
    第二章「柚の花香る」
    菓子商の跡取りだったが店が潰れ、孤児となった少年・玉秀が主人公。寺に引き取られた玉秀が、山田方谷との出会いを経て、困難な状況の中でも希望を見出し、成長していく姿が描かれている。
    第三章「飛燕」
    山田方

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    2025年05月25日
  • 京都の歩き方―歴史小説家50の視点―(新潮選書)

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    「(心の)故郷は遠きにありて思ふもの」
    私の、京都に対しての想いはそんな感じ。京都への憧れは十歳くらいにはじまったと思うが、旅行したのは修学旅行を含めて10回に届くかどうかというところである。(きっかけは、夏休みに家族で大阪万博(1970年)に行ってきたというお金持ちの友達が、ついでに京都に寄って観光して来たという写真を大量に見せてくれたことによる)
    近年の、外国人旅行者の混雑を見るにつけては、もう一生、京都に行くことはないだろうと思ってしまう。
    でも、本当に京都に憧れている。
    そんな私に、居ながらにして京都旅をさせてくれる本書である。

    澤田瞳子さんの、歴史の研究者であり、小説家であり、京都

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    2025年05月07日
  • 吼えろ道真 大宰府の詩

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    前作に引き続き道真を一人の人間として描いてゆく中で、左遷直後の理不尽さへの怒りから帝との信頼関係が幻想だったと気付いた後の心境変化、官位など関係なく純粋に自分の才能を評価してくれる人々との交流など、まさに唯一無二の道真作品だと思います。
    福岡に住んでいた時にもちろん天満宮は参拝しましたが、太宰府庁跡にも行っておくべきだった。。。

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    2025年05月06日
  • 孤城 春たり

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    備中松山藩の立て直しをした山田方谷のことを、本人の語りではなく、回りの人たちの関わりから描きだすお話。第一章で熊田恰という剣の達人が方谷を斬ろうとする場面から始まる。熊田は結局、方谷の信奉者となり、物語のクライマックスでも重要な役となった。時代は海外の船が日本に来るようになり、明治へ移ろうとする頃。
    日本史オンチなのでゆっくり読み進めたが、一つ一つのエピソードは人間ドラマのように描かれていたので、全く知らない藩の話だったけど、楽しんで読み進められた。
    難易度高めで、一般的にも知られていない人たちの話なので高校以上向け。

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    2025年04月14日