澤田瞳子のレビュー一覧
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ネタバレ政は変わっても、変わらないものがある。
山田方谷を中心に幕末の備中松山藩の人々の姿を描く。激しく変わる世の中に義を求め続けた人たちの物語。
すべての人が学問を治めて、勤勉に、実直に、義のために生きていければいいがそれは理想にすぎない。どれだけ学んでも、移り変わる世のエネルギーには流される。でも、だからこそ、自分のできることをして、自分の信じるものを大切にして、生きていく。たとえ、間違いを犯しても。
ほとんどが知らないか、名前しか知らない人だったけど、読み切った今は皆の生き様に深く感じ入っている。思うようにはいかないからこそ、その場のベストを尽くさなくては。それにしても、七五三太が登場する -
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飛鳥時代を取り上げる小説は、歴史小説群の全体からみれば少数派であろう。また、近畿以外に生まれ暮らす人にとっては、この時代の説明に登場する地名なども馴染みがなく取りつきにくいので、今後、わが国において関東圏で育つ人の割合がますます増えたり、文化芸術の発信の東京偏重が一層露骨になれば、この時代に興味を惹かれる人は、さらに少なくなるであろうことを憂えたい。
1400年近くも前の時代だから、史実として知られていること、登場する個々人の人となりを知るてがかりは、後代に比べ圧倒的に少ない。かつて、黒岩重吾や井上靖は、豊かな想像力で、史料の少なさを逆に小説としての豊潤さを作りこむための武器として、読者の心に -
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母親の澤田ふじ子さんの小説に似てきた。公事宿シリーズのような推理や高瀬舟シリーズのような人情噺で京都が舞台。
この本の主人公は父親が、修行のために娘(真葛)を友人に預けて行方不明になっている。預け先で良くしてもらい、女性としては珍しく医師の修行も行っているし、預け先の家業の御薬園も良く手伝い漢方薬に詳しい。
6つの章となっているが、医薬の知識で各事件の匂いを嗅ぎ取って未然に防ごうと努力する。ただ結果として悲惨さがちょっとだけ軽減した事件が多い。大量毒殺事件で救えたのは数名。孤児が殺人事件を起こした後にできることは情状酌量での減刑。表題の「ふたり女房」では重婚の元夫婦、現夫婦はあれで皆幸せになれ -
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ネタバレ昨年、大河ドラマの光る君へを観ていたおかげで、とても楽しく読めた。観ていなかったら絶対に手に取らなかった本。
たくさんの登場人物がいたが、大河ドラマで出てきた人物ばかりだったため、俳優さんたちのお顔が浮かんできたおかげで無事に読み終えられた。
頼賢が追った過去の事件の真相が明るみに出るまでは、少し読むのに時間がかかったが、そのころには登場人物に感情移入してその後は一気に読んだ。
ラストシーン、三条天皇と妍子の月見のシーンで、心にも・・の歌が出てきた時には感動した。そしてその返歌が、タイトルの伏線回収であることも。
最後、頼賢が椿を集めたところはイマイチなぜだか分からなかった。 -
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巨星 河鍋暁斎の娘として一人の絵師として明治大正の激動の時代を生き抜いた とよ(暁翠)の一代記。
とよにとって絵を描くということは父や兄とのつながり、そしてそのつながりへの屈託を再認識する作業だった。
父のようになれるわけもなく、兄のような才もなく、さりとて絵から離れることもできず…
しかし終盤 以前 暁斎の弟子であった
清兵衛の「─この世を喜ぶ術をたった一つでも知っていれば、どんな苦しみも哀しみも帳消しにできる。生きるってのはきっと、そんなものなんじゃないでしょうか」「─とよさんもまたその年まで絵を続けているのは、そこに少しなりとも喜びがあったためではないですか。暁斎先生や周三郎さんへの -
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ネタバレ〈螺旋プロジェクト〉の一冊。
〈螺旋プロジェクト〉とは
「共通のルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家=朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画である。
ルール1 「海族」vs.「山族」の対立を描く
ルール2 共通のキャラクターを登場させる
ルール3 共通シーンや象徴モチーフを出す
(中央公論新社HPより)
これは、読む人を相当選ぶ小説だと思います。
何しろまだまだ分からないことの多い奈良時代の、聖武天皇の死について、です。
聖武天皇と言えば、仏教に深く -
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ネタバレ澤田瞳子さんの歴史小説は歴史の流れをなぞるように物語が進んでいく。(まだ2冊目だけど汗)
延暦19年(西暦800年)富士山噴火。
焼石・焼灰、全てを灰色に染めてしまう降灰は横走に住む人々を襲う。
被災した人達を、降灰の被害にあいながらも岡野牧(朝廷に馬を献上するための牧場)の人達は受け入れる。
被災地に公的支援はなく復興に追われる中、1度ならず2度目の噴火。
心折れ生きる希望を失いそうになる中での、征夷大将軍坂上田村麻呂の東北征伐のための馬や馬具等の納入要請。
「富士山、噴火。それでも人は、生き続けねばならぬだ。」の言葉がつらい。
時代背景や社会制度、当時の言葉も頻繁に出てくるので調べな -
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今日の京都の天気は、
くもり 一時 雨
降水確率は50%
最高気温は摂氏33度
最低気温は25度。
湿度は60%~70%台後半。
梅雨入り以降、
夏至を迎えてさらに暑くて
ジメジメした日が続きます。
でも、、、、
京都は良い♡
良いものは良い♡
そんな京都の歩き方を
京都府生まれ、同志社大学大学院出身の
歴史小説家 澤田瞳子さんが教えてくださいます。
澤田さんは、「はじめに」で、こう語ります。
「京都のあり方と歴史を知らずしてこの地を味わうことは、歴史や文化の表層をただ軽く撫でるだけの行為に過ぎない。
「京都に生まれ育ったわたしから見ても、京都という土地は日々新しい顔を -
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"人はな、畢竟、他者を救うことも助けることもできはせぬ。人を救うのはただ一つ、己自身のみじゃ。"
"知識や学んだことは、たとえどんな境涯にあったとて、誰にも奪われぬ自分だけのものじゃ。"
続編の方が好きかもしれない!太宰府に流された菅原道真が、太宰府で起こる事件を人知れず解決するシリーズ第二弾。
身分を偽り唐物の目利きとして博多に出入りする菅原道真だけでも面白いのだが、ここに帝の調度品を巡るいざこざが関わってくる。
本当に正しいことはとはなんなのだろうか。人のために何かをするということは、時に誰かを欺くことにもなる。それでも、人を救うとはなんなのか。