澤田瞳子のレビュー一覧

  • のち更に咲く

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    道長邱で働く女房、父も兄も犯罪者で既に死んでいる。しかし盗賊の親分は死んだはずの兄だと噂が流れる。

    すごく面白かった。道長を含む貴族たちの権謀術数と道長を嫌う人達の憎悪を中心に描くミステリー

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    2024年04月12日
  • のち更に咲く

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    平安時代、権力の頂点に登り詰めていく藤原道長の陰で、失意の涙に沈んだ人たちはどう生きたか。
    歴史上の人物に大胆な配役が与えられている。
    盗賊として捕えられ獄死した、藤原保輔(ふじわらのやすすけ)だが、彼を忘れえぬ人々の想いは密かに咲き続ける。それは、あだ花なのだろうか。
    冷や飯食いの藤原たち、高貴な女性の秘めたる恋・・・
    アクションありミステリありで、読み進むにつれて引き込まれる。
    御以子のその後が気になります。
    のち更に続く、ということはないのでしょうか。

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    2024年04月09日
  • のち更に咲く

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    平安の藤原一族が栄華を極める時代の影に光をあて、同時代に生きた実際の人物を元に作者の創作が加わり、奇想天外な想定にハラハラドキドキ。
    寝ても覚めても続きが気になった小説でした。
    藤原保輔という貴族の生まれでありながら、呪われた六条の家系に翻弄され、盗賊になった小兄の生き様を知るべく、妹の小紅。忌まわしい家族を持ったことの後ろめたさを抱えながらも亡き兄の事を調べていくにつれ、強くなっていく様も見事。知的な女性像に好感が持てました。
    どの登場人物も個性際立っていて、読んでいて楽しい小説でした。直木賞受賞作は、これから読破します。

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    2024年03月22日
  • 月ぞ流るる

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    人はとかく、目を惹くものばかりを信じがちである…人目にはつかねど内心で案じている者は幾人もいる…p.336
    順調でなかったり不幸だったりどん底では辛く悲しく孤独に陥ったりしたこともあり、そんなこともあったときには静か〜
    に寄り添ってくれる優しさもあったなと…この本を読み終え改めて思い心温もる。
    頼賢の生い立ちには辛いこと悲しいことが多々あったけど、受けた優しさは心に染み込んでいいて、朝児との出会いが転機となり難ありながらも良い方へ成長していくののが微笑ましく嬉しく読み進めました。
    この物語の三条天皇の妃達の心内は平安時代の姫で卑しくないのがよかった。

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    2024年03月19日
  • 月ぞ流るる

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    澤田瞳子さんの文章は、とても素敵でグッとくる表現が多い。本作も物語や史書の在り方の箇所は、とても良かった。

    内容は赤染衛門を中心に据えて、生い立ちとか『栄花物語』を書くきっかけといったような内容かと思い読み始めてしまったので、頼賢がメインになったり謎解きのようになってしまったりと、少し自分の読みたかった物とは方向性がズレてしまった。

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    2024年03月06日
  • 月ぞ流るる

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    許される限り、この世のありとあらゆる物をこの目で見ておきたい。
    そしてそれを書き記して世の人々に知らせたい、という「物書きの業」
    人々はどのような読み方をしてくれるのか、密かに込めた真意を汲み取ってくれるだろうか?
    紫式部が、清少納言が、そして赤染衛門が抱いたそんな思いを、作者も胸に抱いているに違いない。

    『栄花物語』を著した、赤染衛門の物語。
    憎しみに身を焦がし、復讐だけを生きる糧とする乱暴な若き僧だった頼賢(らいけん)の成長と、
    夫・大江匡衡(おおえのまさひら)亡き後、叡山の高僧・慶円に請われるまま、訳ありの頼賢を学問の弟子とした朝児(あさこ)こと赤染衛門が、権謀術数渦巻く宮城の歴史を見

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    2024年02月17日
  • 月ぞ流るる

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    初めて澤田瞳子さんのこの本を読みました。
    そこに居られた人々の懊悩や優しさ、その時代の設いが文章が流れるように美しいですね。
    物語をどう伝えようかが 作者と朝児が交差している様子が垣間見られ 一体化していくようで素晴らしかった。
    三条天皇のことや栄花物語、他の読みつがれいる物語を是非読んでみようと思います。

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    2024年02月05日
  • 駆け入りの寺

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    優しい元揺の登場が毎度待ち遠しく読み進めてました。歴史背景知識はあまり必要なく読み進められるので、澤田瞳子小説にしては読み進めやすい作品だと思う。

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    2024年02月02日
  • 月ぞ流るる

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    犯罪疑惑を解き明かすミステリー要素あり、政治的対立のドロドロありで波瀾万丈の物語でした。面白く読みましたのでオススメ。

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    2024年01月13日
  • 駆け入りの寺

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    皇女のために建立されたお寺の歳時を描きつつほっこりとした人情話を。
    それぞれの苦しみを優しく解きほぐしてくれる。
    仕事に疲れたあなたに。

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    2023年09月06日
  • 月人壮士

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    良かった!
    螺旋プロジェクトで巡ってきて、単体では絶対に読まなかったであろう歴史物。
    頼朝あたりまでは、興味を持てば読んだりしましたが、まさかの奈良時代、聖武天皇。
    この時代は、藤原、麻呂麻呂いっぱい問題で、人の名前を覚えるのも困難で本当に苦手。
    巻頭に家系図がついてなかったら挫折してました。

    結果、最後まで読んで良かった!
    聖武天皇の切なさに涙しました。

    そして、この後の道鏡と阿部のことを考えると、やっぱり阿部の中に複雑な想いがあって、宮古、首、阿部と螺旋のように続いていったんだなと、寂しくなる。

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    2023年08月09日
  • 関越えの夜 東海道浮世がたり

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     12の短編が1章ごとに薄く繋がり、日本橋から京までに起こる小さな出来事を紡ぐ。人情物や滑稽話が多いが、江戸時代の悲しい真実・世相を反映した話も多い。
     20〜30pの中で読者を引き込み、少し意外な展開と変化する主人公らの心情を鮮やかに映し出す作者の筆力には感嘆する。
     どの話にも思いところはあるが『「なみき屋」の客』や『池田村川留噺』のように小さな空間に集まった人々が他人の心配をして心を痛めたり助け合ったりする話がシンプルに好きだ。前者は火事で一切を失った家族という悲劇が題材だが、皆がそれを自分の責任と思い、大工に至ってはそのまま酔い潰れて次の日の仕事に穴を開けてしまうなど非常に愛おしい。

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    2023年08月01日
  • 恋ふらむ鳥は

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    飛鳥時代、白村江の大敗から壬申の乱を歌を交えつつ、額田王視点で描かれる。
    この小説の特徴は、額田王が色の識別ができない設定であり、葛城(中大兄)、大海人の異父兄の漢皇子の存在。
    額田王が色がわからないというのは、史実かどうかはわからないけれど、色のわからない額田に「茜さす〜」の歌を読むことができるのかとすぐに頭をよぎるが、読み進めるうち違和感なく、額田の人格や思考も、色がわからないが故、むしろ納得できる不思議さがあった。
    漢皇子については不便強でこの本を読むまでは存在を知らなかった。額田、大海人、中大兄の話しだけでなく、漢皇子の存在が拗れた人間関係を描く上でわかりやすくなっていたように思う。

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    2023年07月08日
  • 泣くな道真 大宰府の詩

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     「知恵の神様」或いは「3大怨霊」として言わずと知れた菅公こと菅原道真。怖そうな人物のわりに表紙のイラストがとてもかわいらしく、思わず手にした1冊。
     彼は中流貴族でありながら、自らの才能により文章博士・右大臣にまで昇進したものの、藤原氏の妬みにあい、大宰府に流された。当初、この宿命を恨み続けていた菅公であったが、あるきっかけから、全く無関係であった菅公と恬子(小町)と穂積のトライアングルが動き出し、朝廷を欺き、意趣返しを成功なるか? 
     豪華絢爛なる貴族社会を描きつつも、視点はいつも名もなき民衆の側にある澤田歴史文学。爽快感の残る作品である。

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    2023年04月14日
  • 満つる月の如し 仏師・定朝

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    藤原道長人生終盤頃の時代背景。平安時代の仏教、貴族や庶民の仏教感をわかりやすく物語られていた。
    仏師の定朝の若い頃から平等院鳳凰堂に阿弥陀如来像を安置する晩年期頃までが舞台。

    登場人物 中務。他登場人物(定期、敦明、隆範、彰子、道雅…)の心に宿ることとなる菩薩な存在の偉大さに愛を越える慈悲をみた気になった。

    又読み返したいと思う小説だ。

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    2023年04月12日
  • 月人壮士

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    ネタバレ

    螺旋シリーズ7冊目。

    唯一の欠点は、登場人物の名前と読み方や出てくる漢字の読み方が一向に覚えられないこと!最後まで家系図のところに栞挟んで読んでたわ。
    それ以外は果てしなく良かった!
    螺旋シリーズで一番良かったかも知れない。
    何が良かったかというのは正直はっきりとは語れないんだけど、なんかこう、しみじみと、良かった。
    良かったと言ってもハッピーエンドとか爽快感とか勧善懲悪とかスッキリとかそういうのではなくて、ただただ良い物語を読んだという、良い読書をした、読書って良いなぁ、という、良さ。

    天皇の話なのに基本ネガティブで、大っぴらに話してたら不敬罪に当たるのでは?とかの不謹慎厨めいた感想を持

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    2023年03月04日
  • 月人壮士

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    螺旋プロジェクト(私の中で)4冊目。

    一言で言うととても好みの本だった。
    螺旋プロジェクトは海族と山族の対立をテーマとしているが、この本は聖武天皇の内なる葛藤を対立として描いたもの。

    以下少しネタバレ含む
    父親から受け継ぐ天皇家としての山族、それを侵食するかのような藤原氏の血を引く母親は海族として描かれて、その二つの血を引く聖武天皇が自らの天皇としての有るべき姿に苦悩する。その姿が、天皇を取り巻く人々の一人語りのような形で物語が進む。

    章が進むにつれて聖武天皇のさまざまな顔が見えてくる様子は、劇的な展開こそないものの生き生きとしていた。聖武天皇も文中では首(おびと)と書かれていたりと、歴

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    2023年02月11日
  • 月人壮士

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    ネタバレ

    聖武天皇の遺召を探すために、選ばれた中臣継麻呂と道鏡。

     それは本当に存在しているのか?
     何故、帝になった安部帝はそれにこだわるのか?

     天皇家(山の一族)と藤原家(海の一族)の血を引いた聖武天皇が何を思い、自分の中にある対立するものをどう受け止めていたのか。

     螺旋プロジェクトで書かれた作品の一つです。

     日本人は血族主義ですから、彼の立場は辛かったのかもしれないなぁと読みながら思ってました。

     大仏に関してはいろんな史料があるので、改めて、あの大きな廬舎那仏を作った彼の気持ちは本当はどうだったんでしょうね。

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    2023年02月07日
  • 若冲

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    冷たい風が足元から這い上がってくるような寂しさを感じた。特に親交を結んだ数少ない友人の池大雅が亡くなって以降の老齢期の若冲の姿は寂しくて悲しくて。でもまだ自分に向き合う姿が彼の真の強さを物語る。
    一気に読ませる大作。いい話だった。

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    2023年01月22日
  • 泣くな道真 大宰府の詩

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    逸話でしかあまり知らない道真公の太宰府生活、息子の死は非常に悲しいが、本当に終わりの方にある生活だったとしたら楽しいなぁと。

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    2023年01月21日