久賀理世のレビュー一覧

  • とっておきのおやつ。 5つのおやつアンソロジー

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    私は色々な作家さんの短編集って、ものすごいお得感があってとても好きです♪特にこの本はおやつに関するもの。あま〜いにおいがただよってきそう♪

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    2019年05月07日
  • とっておきのおやつ。 5つのおやつアンソロジー

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    何人かの作家がお菓子をテーマに短編を書いたアンソロジー。
    誰にでも起こりそうな日常的な話が多く、意外なほど感情移入してしまいうっかりうるうるきてしまう話も多かった。
    特定のお菓子をテーマに、それが話の中心となっている話もあれば、ちょっとしたエッセンスとして使われてる話もある。
    ライトノベルでさらっと読める本なので恐らくは中高生向けなんだろうけど、家族や人生に関するテーマの話は社会人が読むと違った見方ができ、色々考えてしまう。
    予想より面白かった。
    すぐ読めます。

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    2019年04月03日
  • とっておきのおやつ。 5つのおやつアンソロジー

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    美味しいたい焼き食べたくなりました。あと、昔地元のたい焼きやさんで売ってたツナマヨ味のやつ好きだったなーと、思い出した。マドレーヌは自分で作って焼きたてをたくさん食べたいし、あんみつも大人になってから美味しく思えるようになってきていいなぁと。食べ物を中心にした人となり。どれも穏やかで良い。

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    2018年11月12日
  • 倫敦千夜一夜物語 ふたりの城の夢のまた夢

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    ちゃんと舞台背景を捉えた描写と堅実な登場人物の造形は変わらぬ長所なのだけど
    主役3人で完結してしまっている狭さも相変わらず
    ミステリだから成り立っているが
    ミステリは味付けなのだからもう少し広がりある登場人物間でのお話が見たいかんじ
    せっかくのふんいきを活かしきれていないもったいのない作品

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    2018年10月19日
  • とっておきのおやつ。 5つのおやつアンソロジー

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    おやつにまつわるアンソロジー。
    表紙同様可愛らしいお話が5つ。
    全て初見さんばかりでしたが、アンソロジーであるのが不思議なくらい同じ人が書いているのかと思った。
    さくっと読むのにうってつけの可愛らしさ軽さ。

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    2018年10月15日
  • 倫敦千夜一夜物語 ふたりの城の夢のまた夢

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    塗り絵の蔵書票、仔犬と少年、背中を咬み荒らされた連続婦女殺人事件とアルフレッドを人質に誘き出されるサラ。一巻にあった知っている本やお料理の魅力が薄れてしまって残念。少ないそれには変わらず嬉しくなった。知らない本なら沢山登場するけれど小さな脇道よりも大きな流れと兄妹の曰く付きな事情の方が本筋みたい?

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    2018年10月13日
  • 倫敦千夜一夜物語 あなたの一冊、お貸しします。

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    十九世紀末、ロンドン郊外で伯爵家の生まれという身分を隠し貸本屋を営む兄妹と、寄宿舎時代の兄の元ファグな後輩青年と小さな二人の弟達がそわそわする微笑ましさ。三話目では殺人が関わるけれどそれよりもドイル現役中に読むホームズや若草物語、外国的料理やお菓子の然り気無くクラシカルな趣が良くすぐに引き込まれた。

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    2018年10月13日
  • ふりむけばそこにいる 奇譚蒐集家 小泉八雲

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    小泉八雲の若き頃の話。
    「あっち」「こちら」「境界」この言葉がよく出て来る。
    読んでいて何故か京極堂のセリフは多々思い出してしまった。
    1番に浮かび上がったのは「この世に不思議な事など何も無いのだよ、関口くん」だった。
    パトリック(小泉八雲)のセリフ「人はいつだって自分の視たいようにしかみないものさ」とある様に自分の理解出来ないもの・理解しようとしないものに関して人間は「不思議」という言葉で片づけてしまう。
    「怪奇」とされるエピソードもその奥。隠された事実に目を向ければ「怪奇」若しくはただ「ホラー」として片づけられないものが浮かび上がってくる。最後の話はサスペンス風なのも絡んでいて面白かった。

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    2018年07月14日
  • ふりむけばそこにいる 奇譚蒐集家 小泉八雲

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    ネタバレ

    ダラムの神学校を舞台にした、不思議な物語を詰め込んだ短編集です。
    ブックカバーをつけたまま表紙もも読まずに読み始め、しばらくしてからようやく、あれ?これは小泉八雲の小説だったのでは…と思い当たり。疑問に思いながらも異国の物語を最後まで読んだのですが、疑問も何も、小泉八雲さんの本名がパトリックなのですね。てっきり日本の方だとばかり思っていました…お恥ずかしい。
    ちなみにダラムも知らなかったので調べたら、まさかのハリーポッターのロケ地!うわあ、恥の上塗り。でもそんなのどうでも良くなるくらい、素敵な街並みでした。実際にダラムの写真を見てみると想像しやすくなるので、これから読まれる方は、ぜひ調べてみることをお勧めします。

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    2018年05月10日
  • 倫敦千夜一夜物語 あなたの一冊、お貸しします。

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    身を隠している貴族だとか過剰な兄妹愛とか、ちょっとこっぱずかしい系かと思いきや、貸本屋で本にまつわる日常・非日常の謎を解く展開だったので楽しめた。

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    2016年04月17日
  • 倫敦千夜一夜物語 あなたの一冊、お貸しします。

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    とある場所にある、兄妹が営む貸本屋さん。
    そこに訪れた、弟達を連れた青年。

    諸事情により、出歩く事がない兄妹なので
    場所は店の中に固定されています。
    最後だけ、少々事情が異なりますが。

    今の話、昔の話、現在進行形の話。
    色々な話が出てきて、兄弟の背後が
    うっすらと見えてきます。
    かと思ったら、最後にまた謎が。
    この兄妹、『目的』を果たせる時がくるのでしょうか?

    しかしレギュラー(?)の純朴そうな青年。
    彼は先輩たる兄を倒せるのでしょうか?w
    その辺りも気になります。

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    2015年06月01日
  • 英国マザーグース物語4 裏切りの貴公子

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    ネタバレ

    シリーズ4巻目。
    裏切りの貴公子がまさかのあの人!?みたいな(笑)
    謎の多い人だとは思っていたけどね~。
    そしてそんな気になる所で終わっている所へあの番外編。これなら1話目が終わった所で番外編入れて欲しかった。
    ザ・フォークス・ナイトも怖いけど、クリストファーも怖いわ!!(笑)街中を人形引きずり回して最後に燃やすとか、自分で目に釘を刺すとか。想像したらひぃぃ!ってなるww
    晒された真実にセシルがどう動くのか気になる。新聞社に行かなくなったりするのかな?屋敷に引きこもる、とか?

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    2014年04月06日
  • 英国マザーグース物語3 哀しみのロイヤル・ウエディング

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    ネタバレ

    シリーズ3巻目。
    都市伝説と皇太子妃とのお茶会とロイヤルウェディングの3つの話が収録されている。
    2話目ではこれからの話のキーマンになるであろう新キャラ登場。妖しい魅力満載(笑)セシルにもちょっかい出してきそうな感じ。どうするジュリアンww
    哀しみのロイヤルウェディングの話はレディ・ルイーゼの境遇が悲しすぎてコバルトにしては深刻な内容だよねって思う。ルイーゼに自分の母親の姿を重ねていたセシルにとっても辛い事件だった。
    重い内容だったからジェフリーとサミーの緩く軽い会話内容に和んだ(笑)

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    2013年12月27日
  • 英国マザーグース物語2 新聞広告には罠がある!?

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    ネタバレ

    シリーズ2巻目。
    今回は新聞広告にちなんだ事件と怪盗ブラックバードの話。今回も3本の短編で読みやすかった。長編も楽しいけれど短編もサクッと読めて良いよね。
    要所要所で事件の解決の糸口みたいなのが出てくるけど、今回はけっこう予想しやすかったような気がする。まだ2巻目だからか恋愛要素は少な目。セシルはジュリアンが自分の正体を知っていることに相変わらず気づいてないし。まさか最後まで気づかないなんてことはないよね?(笑)
    新キャラのアメリアが良かった。次でも登場してほしい。

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    2013年11月27日
  • 英国マザーグース物語6 花咲けるきみと永久(とこしえ)の歌【電子特別版】

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    “懇願する瞳で、セシルはジュリアンを見つめた。
    「だってジュリアンにもしものことがあったら、わたし、もう生きていけません」
    「セシル……」
    ジュリアンが、息を呑みこんだまま動きをとめる。
    やがて根負けしたように、彼は視線をうつむけた。
    「……まいったな」
    夜風にさらわれる銀の前髪の奥から、やるせないような、苦笑の気配が伝わってくる。
    ジュリアンは、くしゃりと髪に手をさしいれた。
    「ジュリアン?」
    「きみはもうすこし、出し惜しみということを覚えたほうがいいんじゃないかな」”[P.210]

    6巻目、最終巻。
    勢いづいて一気に読み終えてしまった。
    仲違いは長かったのに誤解を解き合うのが早かったなと思いつつ、二人の仲が早々に落ち着いたのは読んでる側として嬉しかった。
    ヒントから答えを導きだせないまま進んで行く事件への焦燥に駆られつつも、再び新聞社でパートナとして働く二人が見れて楽しい。
    死を覚悟している犯人ってのは厄介だけど、このクリストファーはなんか憎めなくて、最期の辺りとかは涙ぐみそうになる。
    セシルとジュリアンがハッピーエンドに辿り着けて良かった。最後のマザーグースの唄は、一番最初にセシルがジュリアンに教えたやつだってのがもう……。
    最強カップルの話とかその後とか。文庫に載りきらなかったのが残念だけど、雑誌の中編、ちゃんと読んでおきたい。

    “「ああ、そうだ!さっき、通りにマフィンの屋台がでていたんだ。おいしそうだったから、いま買ってくるよ。すぐに戻ってくるから待っていて」
    「え、あ、あの」
    セシルがとまどっているうちに、コートを羽織ったジュリアンの姿は、すでに扉の向こうに消えかかっていた。だが彼は、そこで唐突にセシルをふりむいた。
    「ねえ、セシル。いつかふたりで新聞社を起ちあげるっていうきみの夢、きみさえよければ、現実にしてしまうのはどうかな」
    そしてジュリアンは、コートの裾をひるがえした。
    まるでうれしさのあまり、じっとしていることすら難しいといった様子だった。
    いまはただ、未来への期待がふくらんでいるだけかもしれないけれど。それでもジュリアンが、セシルの夢をまじめに受けとめてくれていたのを知り、彼女の胸は驚きとうれしさでいっぱいになった。”[P.315]

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    2013年09月09日
  • 英国マザーグース物語5 聖夜に捧ぐ鎮魂歌(レクイエム)

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    “乱暴に顔の雨をぬぐうと、殴られた頬が痛んだ。
    重い身体をひきずるように、下宿の階段をのぼる。すると足音で帰りを察したのか、自室の扉からレナードが出迎えた。
    「ジュリアンさま」
    こちらの顔を見たとたん、レナードが目をみはる。
    「話なら明日にしてくれないか、レナード。今夜はもう休みたいんだ」
    「いえ、そうではなく——」
    なおもなにか伝えようとするレナードにはかまわず、ジュリアンは部屋をよこぎる。
    だが寝室の扉に手をかけようとしたところで、足はとまった。
    無言のまま、じっと扉の向こうを見つめる。
    ジュリアンは目を閉ざした。ひとつ、深く息を吸いこんでから、寝室に足を踏みいれる。
    ゆれるランプの灯りのなか、本棚に向かいあっていた人影が、こちらをふりむいた。
    労働者ふうの、くたびれた身なりをしているが、見まちがえるはずもない。
    均整のとれた長身。光を透かす銀の髪。青みのほとんどない灰の瞳。
    その怜悧な表情は、三年の時を経て、精悍さを増しているだろうか。
    そしてジュリアンは微笑を浮かべた。
    「おかえりなさい、兄上」”[P.60]

    5巻目。
    曰く、怒濤の言い訳篇。
    物理的にも精神的にもジュリアンふるぼっこ。
    四人兄弟で演奏してるシーンが楽しくて好き。
    再びガブリエルが出てきたのは嬉しかった。
    読んでいて言い得ない難しさが気の短い従者の行動で落ち着く。レナードのこの行動が好き。
    そこからのセシルの気持ちの変動と、驚きの終わり方に続きが気になる。

    “「ごめんなさい、ジュリアン」
    ごめんなさい。ごめんなさい。
    伝えたいことはたくさんあるのに、もう時間がない。
    「——二」
    あなたに出会えてよかった。あなたを好きになれてよかった。
    だからわたしを忘れないで。でもどうか苦しまないで。
    あなたには、誰よりも幸せになって欲しいから。
    「——一」
    耳許で、金属音が鳴る。
    その刹那、セシルは手首をかえし、銃口を自分の胸に押しつけた。
    こうすれば、セシルの身体を貫いた銃丸は、クリストファーまで届く。あとは、ジュリアンがなんとかしてくれる。
    たちまち目をみはるジュリアンの顔を、セシルは瞳に焼きつける。
    「——セシル、やめろ!」”[P.313]

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    2013年09月09日
  • 英国マザーグース物語4 裏切りの貴公子

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    “「きみたちふたりのつきあいが、もともとどんなふうに始まったにしろ、いまのきみはあの子に対して真剣なようにわたしには思えるよ。だからこそきみは、慎重になっているんじゃないのかい?」
    ジュリアンは無言で視線を伏せた。幾度かためらってから、告白する。
    「本当に大切なことは、いつまでも伝えられないんです」
    わずかに目許をゆがめ、つぶやく。
    「簡単に口にしては、言葉が汚れてしまう気がして」
    「それはまた、新聞社で働いている人間の台詞とは思えないね」
    レスターが呆れたように笑う。
    ジュリアンは肩をすくめてみせる。
    「ですね」
    「このままでは、仕事にさしつかえそうだ」
    「仕事なら、大いにさしつかえていますよ」
    そして目を閉ざし、ため息のようにささやいた。
    「近ごろのぼくは、とりつくろうだけで精一杯なんですから」”[P.132]

    4巻目。
    副題で指している人物を捉え違えていた。
    最後にがつんときて次が楽しみ。

    “「聞いたか?セシルはきみをこんなに信頼している。さぞ満足だろうな」
    「ダニエル、セシルのまえだ」
    低く、ジュリアンが指摘する。その冷静さが、ダニエルの感情をふりきらせたようだった。
    ジュリアンを見すえるダニエルのまなざしが、にわかに鋭さを増す。
    「それをきみが気にするというのか?結婚など最初からする気もないのに、散々この子の心をもてあそんだきみが?」
    「ダニエル!」
    叱責するように、ジュリアンが叫んだ。そして頭をうつむけ、乱れかかった髪に乱暴に手をさしいれると、懇願するようにささやいた。
    「やめてくれ、頼むから」
    そんなふたりの様子を、セシルは呆然と見つめていた。ただただ悪い予感のようなものが全身に広がり、その場に立っているのがやっとだった。
    「……結婚ってなに?」
    セシルがつぶやくと、ふたりが弾かれたように顔を上げた。
    「……もてあそぶってなに?意味が、わからないの。なんの話なのか、ちゃんと説明してくれないと、わけがわからない」”[P.221]

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    2013年09月04日
  • 英国マザーグース物語3 哀しみのロイヤル・ウエディング

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    “そしてこんどは、ダニエルの隣でヴィクトリアン・サンドウィッチをぱくつくジェフリーに声をかけた。
    「そのケーキ、気に入っていただけたかしら?女王陛下がお若いころに考案なさったレシピそのままに作らせるのが、王室の伝統になっているのよ」
    「ええ、たいへんけっこうな味だと思います。スポンジの焼き具合もなかなか。ですが——」
    ですが?
    セシルとダニエルは、不吉な予感をおぼえてジェフリーをふりかえる。
    「ぼくとしては、いささかジャムの量がものたりませんね。こんなにうすーく塗りつけただけでは、いかにもけちくさい!これでは英国王室が年間予算に困窮していると誤解されても、文句は言えませんね」
    「け、け、け——」
    けちくさい、という不敬なひとことを口にできないまま、ダニエルが怪鳥のような声を洩らしている。
    セシルはあわててジェフリーの腕をつついた。
    「ジェフリー兄さま、口を閉じて!」 ”[P.106]

    3巻目。
    この兄弟が楽し過ぎて。ジェフリー好きー最後の言葉がすごい不意打ちに格好良過ぎた。
    セシルの悩みもぐるぐる回る。
    眼帯の青年……次が気になる気になる。

    “「やっぱりだましたんじゃないですか!」
    「かまわないさ」
    そしてジュリアンは、ひらりと鞍にまたがった。
    「ぼくはきみの望みを叶えるためなら、なんだってできるんだ」
    「え?」
    ひと呼吸おいて、セシルは愕然と目をみはった。
    「わ、わたしの責任にするつもりなんですか?そんなの卑怯——」
    「セシル」
    ジュリアンがセシルの抗議をさえぎる。そして馬上から、すいと手をさしのべた。
    「乗るの、乗らないの?」”[P.259]

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    2012年12月23日
  • 英国マザーグース物語2 新聞広告には罠がある!?

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    “全部全部、ジュリアンが少年としてのセシルを愛していたから?
    「そんな、困ります!あ、いえ、困らないかも」
    いざとなったら女だと打ち明ければ、恋愛対象からはずれるのだから……ああ、だめだめ、やっぱりだめ!
    性別を隠していたことが知られれば、セシルがアッシュフォード家の令嬢だと感づかれるのも時間の問題だ。なにしろアッシュフォード家にはセシルという名の令嬢がいるのだ。男でも女でも通用する名まえだし、とっさに混乱しないようにと同じ名まえを名乗っていたのが、失敗したかもしれない。まさかこんなところに男装生活の落とし穴が待っていたなんて!
    セシルはじりじりとジュリアンからあとずさった。
    「ちょっと待って、セシル」
    「待てません!」
    「その台詞、べつの状況ならぜひもっと聞きたいところだけどね」
    彼は路地のほうに逃げこもうとするセシルをひきとめ、半泣きの顔をのぞきこんだ。
    「きみはなにかとんでもない誤解をしていないかい?ぼくに男性と愛しあう趣味はないよ」
    「え……本当ですか?」
    「そこを誤解されるのはちょっと不本意だな」
    「よ、よかった!」
    よかった……のだろうか?
    もはや頭がぐるぐるとして、なにをどう考えたらいいかわからない。”[P.123]

    今回もすごく楽しくて。にやけて。
    怪盗に関しては、え、その対応で良いの?と少し思ったけど別に彼らは警察でも探偵でもないしね。
    ガブリエルと"錠前屋"のガブリエルがどんな会話をし合ってたのかすごい気になって。
    セシルとジュリアンがお互いにバレる時がどんな風になるのかすごく楽しみ。
    アメリアとソフィに次はもっと出番を!この二人とセシルのやり取りも好き。
    そして次兄と弟可愛い可愛い。

    “玄関ホールから大階段をのぼっていくと、二階の長い廊下で次兄ジェフリーと弟サミュエルとでくわした。
    「ふたりとも、ここでなにしてるの?」
    ふりむいたサミュエルがきらきらした瞳でこたえる。
    「ウィリアム・テルごっこだよ!」
    「なあに、それ?」
    「頭の上にのせたりんごを、弓矢で落とすの!」
    セシルは目をむき、絨毯にのんびりと座りこんだジェフリーにつめよった。
    「ジェフリー兄さま、なんてことするの!弟を弩の的にするなんて人として最低よ!」
    「なにを言ってるんだ、セシル。的はぼくのほうだぞ!」
    「え?そうなの?」
    見ればなるほど、おもちゃの弩を手にしているのはサミュエルのほうだった。そしてりんごをひょいひょいと宙に放り投げているジェフリーの顔には、ところどころ赤い痕がある。
    「これはものすごいスリルに満ち満ちた遊びだぞ、セシル。なんせ次はどこに当たるかまるで見当がつかないのだからな。あははは」
    「どんどんやっちゃいなさい、サミー」
    「はあい」”[P.223]

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    2012年08月04日
  • 英国マザーグース物語2 新聞広告には罠がある!?

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    前提としての設定が、なんで気がつかないんですか、とそこを呑み込んでしまえば、セシルの鈍感さも可愛らしく思えてきたシリーズ二冊目。タイトルに新聞広告とあるように、前回よりも新聞記者としてのお話が多く、この間のベースになるブラックバードに関してのお話は二転三転として、結末をわくわくしながら読めました。そして最後の結末も三話とものお話が綺麗にまとまった満足のいくものでした。かわいい新キャラも増え、次の巻もとっても楽しみです。

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    2012年06月07日