久賀理世のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ国王が亡くなってからの怒濤の展開の最終巻。
即位したエリアスが毒に倒れ、その首謀者として嵌められたディアナが囚われ、兵を差し向けられるアレクシアたち。
どんどん状況が悪くなっていく展開にどうなることかドキドキし、先を読み手が止まらなかった。
…のだけど、ラストの持って行き方は正直ちょっと消化不良だ。
だって、アレクシアが兵を挙げたことが分かった時点で、ウィラードたちは王都を防衛する手立てを立てるのが自然だし、少数の騎馬で都の中心地まで乗り込んで来るなんてあり得ない。しかも処刑場に上がった時点で普通は警備兵に捉えられるんじゃないかと思うんだけど。なんだかな。
それでなくとも、アレクシアが即位 -
Posted by ブクログ
ネタバレ王女と平民の女が入れ替わるいわゆるとりかへばや物語なのだけど、良くある双方合意でというのとは違った。
王女は襲撃に巻き込まれ攫われて、その身代わりに女優の娘が王女の役を演じることになるという展開。
その成り行きの自然さに引き込まれた。
4巻シリーズの第1巻ということでまさしく「起」の巻。
王女の遺言というタイトルや、冒頭に述べられる二人のめぐり合いが数えきれない命を食らい尽くすという不穏な文言がこの先の暗い展開を予想させるのだけど、正直物語がどう転んでいくのか今の時点では全く分からない。
その分からなさも読書の醍醐味であることを久々に感じさせてくれる物語だ。 -
Posted by ブクログ
19世紀ロンドン。
ある事件に巻き込まれ逃亡生活中の兄妹。
身分を隠しながら貸本屋をやっています。
なんでもできる優秀で見目麗しい兄アルフレッドと、控えめであたたかい人柄のかわいい妹サラ、兄の忠犬ことファグボーイのヴィクター、この3人を中心に展開される物語。
貸本屋なだけあって、事件を解決するきっかけや会話の中に有名な物語が多く出てきます。
若草物語、ホームズシリーズ、新アラビア夜話などなど、再読したくなってきた。
かわいい恋の予感とか感じつつ、ほのぼのした貸本屋謎解き系で終わるのかと思いきや、兄妹が逃亡するきっかけになった事件が思ったより大きな闇を覗かせて終わる……続きが気になる! -
Posted by ブクログ
ネタバレ王女と物乞いの入れ替わり、最終巻!
まず辛いのが…エリアス君が儚くなってしまった事
毒を飲んだ時点で嫌な予感はしていたけれど、生かしてくれるものとばかり……
姉想いで幼いながらに王になる努力をしていて、時に弱音を打ち明けるエリアス君のこと、1番の推しキャラだったよ
でも、最終巻だけあって1番ページをめくる手が止まらない!
ディアナがアレクシアでは無いことがばれ、処刑される事に
そこに現れる喪服を纏うアレクシア
2人の再会に気持ちが熱くなる!
そして民衆に語りかけるアレクシアが本当にかっこよき
隣に血みどろの骸があるのが正直怖いけれど、それをスルーしてしまうかっこよさ
ディアナが無事で良かっ -
Posted by ブクログ
ネタバレアレクシアの動きが活発になってきたと思ったら今度はガイウスのピンチで終わるとは…。
ディアナの裏側にもまだ隠されたことがありそうだし、ウィラードもアシュレイも不穏な動きをしているし、残り2巻でどう転がっていくのか楽しみである。
アレクシアはどこにいても気高く、王者の風格でもあり、また人を惹きつける。ディアナもまた同じような人を惹きつける気配を感じる。2人は本当にたまたまよく似ただけの存在なのか、ますます気になるし、リーランドにも隠れた過去がありそう。それが明らかになるかどうかは分からないけど、彼もまた賢く、魅力あるキャラクターとして後半戦注目したい。