【感想・ネタバレ】英国マザーグース物語6 花咲けるきみと永久(とこしえ)の歌【電子特別版】のレビュー

あらすじ

【電子特別版】セシルが自分自身に向けて銃を撃った、そのとき――救出に駆けつけたジュリアンの従者の機転により、セシルの身は守られ、女王の暗殺も未遂に終わる。だが、クリストファーは「ロンドンで最後のゲームをする」と宣言し、闇に消えてしまう。やがて、ロンドンの街で、ある“特徴”が刻まれた遺体が発見されて…!? ふたたびパートナーとなったセシルとジュリアンの想いが交錯する、衝撃と涙の完結巻!! 電子版限定!! 文庫未収録SS「寄り道は危険の香り」「My sweet tea time」「幸せへの脅迫状」&セシルとジュリアン達のその後を描いた長編「Coming back to you」「Beautiful May flowers」を同時収録!!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

最終巻だが書きたいこと詰め込みすぎでいまひとつな出来ばえ
ここまで引っ張っただけの2人の関係を
お互い咀嚼するには相当分量必要はもちろんだけれど
それでも会話で饒舌に説明しすぎではなかろうか
2人のキャタクタでもないと思うし
だらだら引き延ばさなかったのは良いけれど
もっと家族や友人の介在あって良いと思う
加えて事件の幕引きをつける部分が
その2人の関係とは分離してしまってちぐはぐな印象
今巻だけなら残念な出来と思うが
シリーズ全体を通しては
いかにも少女小説らしい恋と謎と冒険と時代の雰囲気とが
端整丁寧かつ現在的にまとまった良い作品だった

0
2018年11月12日

Posted by ブクログ

久しぶりに読んだコバルト作品でしたが、面白くて1巻から最終巻までいっきに読んでしまいました。二人のコンビとしての活躍はもちろん、マザーグースにまつわる数々の事件もよく考えられていてとても楽しめました。お話はこの巻で最後とのことでしたが、欲を言えばセシルとジュリアン、周りの人たちのその後を読んでみたいですね。

0
2013年12月14日

Posted by ブクログ

“懇願する瞳で、セシルはジュリアンを見つめた。
「だってジュリアンにもしものことがあったら、わたし、もう生きていけません」
「セシル……」
ジュリアンが、息を呑みこんだまま動きをとめる。
やがて根負けしたように、彼は視線をうつむけた。
「……まいったな」
夜風にさらわれる銀の前髪の奥から、やるせないような、苦笑の気配が伝わってくる。
ジュリアンは、くしゃりと髪に手をさしいれた。
「ジュリアン?」
「きみはもうすこし、出し惜しみということを覚えたほうがいいんじゃないかな」”[P.210]

6巻目、最終巻。
勢いづいて一気に読み終えてしまった。
仲違いは長かったのに誤解を解き合うのが早かったなと思いつつ、二人の仲が早々に落ち着いたのは読んでる側として嬉しかった。
ヒントから答えを導きだせないまま進んで行く事件への焦燥に駆られつつも、再び新聞社でパートナとして働く二人が見れて楽しい。
死を覚悟している犯人ってのは厄介だけど、このクリストファーはなんか憎めなくて、最期の辺りとかは涙ぐみそうになる。
セシルとジュリアンがハッピーエンドに辿り着けて良かった。最後のマザーグースの唄は、一番最初にセシルがジュリアンに教えたやつだってのがもう……。
最強カップルの話とかその後とか。文庫に載りきらなかったのが残念だけど、雑誌の中編、ちゃんと読んでおきたい。

“「ああ、そうだ!さっき、通りにマフィンの屋台がでていたんだ。おいしそうだったから、いま買ってくるよ。すぐに戻ってくるから待っていて」
「え、あ、あの」
セシルがとまどっているうちに、コートを羽織ったジュリアンの姿は、すでに扉の向こうに消えかかっていた。だが彼は、そこで唐突にセシルをふりむいた。
「ねえ、セシル。いつかふたりで新聞社を起ちあげるっていうきみの夢、きみさえよければ、現実にしてしまうのはどうかな」
そしてジュリアンは、コートの裾をひるがえした。
まるでうれしさのあまり、じっとしていることすら難しいといった様子だった。
いまはただ、未来への期待がふくらんでいるだけかもしれないけれど。それでもジュリアンが、セシルの夢をまじめに受けとめてくれていたのを知り、彼女の胸は驚きとうれしさでいっぱいになった。”[P.315]

0
2013年09月09日

「女性向けライトノベル」ランキング