小田理一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ピーター・M・センゲ「学習する組織」とその「フィールドブック」、
ドネラ・H・メドウズ「世界はシステムで動く」を既読にて、本書を閲覧。
5つの「道(ディシプリン)」
視座の転換
学習とは「できる」ようになること、「わかる・知ってる」は不十分
「集団」としての「意識」と「能力」
第一章は著者の思想
第二章も原書にない著者の引用
「限定合理性」オバちゃんの判断、気づきがない状態により、
企業の寿命は12.5年と短命
深い学習サイクル・ダブルループ学習
4レベル:1知識、2スキル、3立ち位置、4在り方
第三章 自己マスタリー
「個人ビジョン」と「現状認識」の両方を常に意識し続けることによって
「クリエイティブ・テンション(創造的緊張)」の力が生まれる
第四章 システム思考
構造パターンを把握するモデル
・自己強化型ループ・バランス型ループ・バッファ(遅れ)
・レバレッジポイント
第五章 メンタルモデル
真髄は、自らの思考やコミュニケーションの「開放性(オープン化)」を保つこと
推論のはしごをゆっくりと登り「主張」、ゆっくりと降り「探求」
第六章 チーム学習
アライメントを育てる
アグリメント(合意)ではなく、アライメント(方向合わせ・協力体制)を育てて、
全体として機能させる
場の質、関係性の質を高める
保留する、視座を転換する、手放す
第七章 共有ビジョン
「意味の共有化」
レベル:命令⇒説得⇒テスト⇒相談⇒協創
第八章 実践上の課題と対策
著者オリジナル章
課題:時間不足、支援不足、自身の関与への逡巡、言行不一致、恐れと
不安、評価体制の見直し、改革者vs部外者、普及・浸透
第九章 未来
課題:組織の統治、組織の目的と戦略
リーダーシップのかたち:Uプロセス
理想的な組織像を構成しているメンバーのイメージは、セルフコーチングできるメンバーが揃っている解釈。
NPO法人のリーダー像と重なる。NPO法人単体では学習する組織を具現化していても、NPO法人同士の協業はほとんど見られない。公的組織とNPO法人の組合せが多い認識。「学習する組織」同士は仲良くなれない? 宗派が異なる対立に似ている。 -
Posted by ブクログ
時間をかけて唸りながら読みました。良書。
いかに学習する組織の少ないことか。。。
そして自分の組織は学習する組織でありたいと思う。
以下、フレーズの抜粋。
・問題はどんなビジョンかではない。ビジョンで何をするかだ
・人は変化に抵抗するのではない。変化させられることに抵抗するのだ
・組織を設計することは理性の力を超える
・私たちはより賢く働く代わりに、単にがむしゃらに働いていた
・私たちは昔から上司への報告を書くのはお手の物だが
自分の経験から学ぶことは必ずしも得意ではない
・上司を相手にするときは「約束は控えめに結果は期待以上に」
・過去の戦略や経営上の変更、リーダーシップのアプローチにおいて
何が成功し、何が失敗したかを調査することに
自分たちの組織がほとんど資源を投資していないことは
まさに職務怠慢と言ってよい -
Posted by ブクログ
・1次ループのフィードバック→挙動/行動
2次ループのフィードバック→戦略/構造/目標
3次ループのフィードバック→注意/意図/ビジョン
・4つの体験領域
第1領域:外部の出来事 結果、評価、観察される行動結果、環境への影響
第2領域:自分が認識する行動パフォーマンス 具現化の過程で認識される挙動、スキル、行動パターン、行為
第3領域:行動論理 戦略、スキーマ、策略、行動計画、典型的な経験についての内省の様式
第4領域:意図に関する注意 プレゼン寝具の注意、ビジョン、直感/直観、目的
・枠組みとは、その場の目的は何で、どんなジレンマを解決するためにこの会議に皆が出席しているのか、どんな前提が共有されていて、どんな前提が共有されていないと思うかを明確に述べることである。つまり、自分の見方と自分の思う他の人の見方を検討できるように並べてみるのだ
・一つの活動から別の活動に移るときに、前の活動をやめて次の活動を始めることについて自分がどう感じるかに意識を向けることによって、その移行を自分に気づかせる
・どこで出会うどんな人からも自分にとって価値のある何か新しいこと―大きかろうと小さかろうと―を得られる
・私がこの人に関して本当に高く評価する性質を具体的に一つ上げるとしたら、それはなにか?私はどのようにしてその性質を自分自身の中で育てることができるだろうか
・達成者型は、ほかの人たちの考え方に課する気付きを指針として用いることによって、自分自身の目標に対する賛同を得る。実行を目標に向かう直線的な動きととらえる、だが変容者型は、ほかの人たちの考え方に関する自らの気づきを用いて、自分の認識がほかの人たちの認識に影響を及ぼすかどうか試すだけでなく、自分の目標に疑問を投げかけ、それを修正する。変容者型は、実行を、新たな共通理解の想像を伴う発達上の反復プロセスで問題の枠組みの再設定が繰り返し行われることにつながるものと考える
・あなた自身が置かれる厄介な状況について自分自身や他の人たち、組織がどのように枠積みを築いているかについて意識し、意図的に探究してみよう。自分が行動する際にそもそも持っているなじみ深い前提に気づき、疑い、ひっくり返し、その結果として生じる新たな論理に従ってみよう
・経営陣が、言葉にしていなかった自分自身の基準の一覧を作り、それについて議論し、「重力に抵抗して無理だと思われていることをやる」という考えに興奮を示した(ポリシーを匿名で共有し、共感できるポリシーをとっていく)
・枠組みを変え続ける精神は、それ自身の前提に気づき、継続的にそれ自身を乗り越える。枠組みを変え続ける心は、言葉にまだなっていない系ケインの闇に継続的に耳を傾ける。それはある状況において、ほかの行為者が持つ思考の枠組みや、根底にある組織の歴史の発展のリズムや先にある今田整理されていない混沌に順応する
・人々、プロジェクト、組織、国家は一次ループ、二次ループ、三次ループのフィードバックから学びながら様々な行動理論で時を過ごす
・アルケミスト型の行動理論に移行している人は明らかに、最も難しい問題についての探求に価値が置かれ、それが実行される、そして苦しみが共有され変容させられる環境を、それがビジネスまたは家庭環境であろうと、専門的または文化的、精神的な環境であろうと、共同で作り出そうとしている -
Posted by ブクログ
世界を理解するためのバイブルと言っていい。
その意味で、J.E.ラブロック のガイア論と
並んで、私のおススメ図書の5本の指に入る。
ガイア論は地球の恒常性を示したもので、
提示的、啓発的だが、
本書は自然に加え、社会やその設計を志向する点で
より工学的、実践的。
世界は、単純な要素が繋がって、
複雑な挙動を示す。
システム思考家は、世界を
フローの操作によってその水準を調整するメカニズムが付いているストックの集合体
と見ている。
そうですね!私もシステム思考家に
なっていきますとも、ええ。
これまで私が無意識、経験的に見つけて会社や家庭で作ってきたいくつかのうまくいく仕組み、
つまり、持続可能でシステムを自律的に改善、維持する仕組みと、その維持方法が、
この本で体系的に整理されている。
著者のドネラ・メドウズの、人類がよりよい未来を築くためのポイント
・ビジョンを描く
・仲間をつくる
・真実を語る
・学習する
・慈しむ
これも自分のモットーに加えよう。 -
Posted by ブクログ
黒人政権移行の難題を抱えた南アフリカのマンデラ大統領や暴力に揺れるコロンビアのサントス大統領が、のちにノーベル平和賞を受賞するに至る国家作りを支える基礎を支えた著者アダム・カヘンの本。
超難題の解決に助力してきた中で、一貫して対話の重要性を語ってきた著者が
「対話が最善の選択肢ではない」
とさらに踏み込んだ内容になっている。
「ストレッチコラボレーション」と題する、ただのコラボレーションではなく、お互いが柔軟に形を変えながら行うコラボレーション。
どうやってこのストレッチを生み出すかが重要で、要点は3段階あり本文中から引用。
“第一のストレッチ 、対立とつながりの受容では 、力と愛という補完し合う衝動を 、どちらか一方だけ選ぶのではなく 、両方とも使わなければならない 。力は 、自己実現の衝動であり 、断固として主張することで表現される 。愛は 、再統合の衝動であり 、相手と関わることで表現される 。この二つの衝動を同時にではなく交互に使う必要がある 。
第二のストレッチ 、進むべき道の実験では 、現状を強化するダウンロ ーディングやディベ ートに偏るのではなく 、新しい可能性を浮上させる対話 (ダイアログ )とプレゼンシングを用いることが求められる 。つまり 、話すこと 、聞くこと 、特に聞くことを狭めずにオ ープンにしておくということだ 。
第三のストレッチ 、ゲ ームに足を踏み入れるでは 、傍観したまま 、他者を変えようとしかしないのではなく 、活動に飛び込み 、自分が変わろうとすることが求められる 。”
個人的にこの第二のストレッチが目から鱗で、個人の立場と全体の立場だけを意識するだけでは不十分で、「自分の」常識外の内容も受け入れるような、もう一歩心をオープンにしたコミュニケーションが必要なのだそうだ。
全体にとっても、個人にとっても、ついつい自分なりの正解にこだわってしまいがちになるが、相手の意見も正しいのではないかと思うことが大切。
そして、それだけではなく、ある課題に対して議論しているとき、その課題に関心あるのはもしかしたら自分だけかもしれない。そもそも、課題設定自体が人によってバラバラである可能性を忘れてはいけないということなのだろう。
そういう意味では、課題ありきの会話だけでなく、その周辺の思考を探る会話、つまり雑談がとてつもなく重要なのだろう。
言葉で言うのは簡単だか、実践するのはかなり難しい。
それでも意識し続ければいつかはできるようになると信じて頑張っていきたい。 -
Posted by ブクログ
個人的には、システム思考の本では、現時点でのベストと思える。具体的で、実践的なんだけど、その下にほんとしっかりした思想というか、経験と知恵がある感じ。
(とはいえ、これを最初に読むのは難しそうなので、「なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?」、「世界はシステムで動く」を読んでからこの本に進むといいかな?)
内容的には、センゲの「学習する組織」「フィールドブック 5つの能力」で紹介されたシステム思考の方法の詳しい説明という感じ。
つまり、変数をリストアップしてその関係をゼロからループ図にしていくというアプローチではなくて、「システム原型」を使いながら対話をおこなっていくことを中心としたアプローチ。
また、システム思考だけでなくて、フリッツの緊張構造を全体のフレームとして使っていたり、通常、現状分析で使われることが多いシステム思考をありたい姿に向かっていくところでも使ったり、必要に応じて、アプリシエイティブ・インクワイアリーなども統合的使っている。
なんだろう、センゲの言っているシステム思考の全貌が、やっと具体的な形で浮かび上がって来たという印象。
システム思考は難しいという人は多い。もちろん、それはループ図を書くのが難しかったりとか、レバレッジポイントを探すのが難しかったりというところがあると思う。が、それだけではなく、具体的に実務としてどう進めるか、それがどう展開していくか、というのがイメージできない、というのもあったのではないかと思う。
その辺のモヤモヤがかなり晴れてきた気がした。
監訳者の小田さんの解説もすばらしい。本書の内容のわかりやすい解説にあわせ、システム思考のコツとか、変革理論との関係とか、アダム・カヘンの新著「敵とのコラボレーション」との関係も説明してある。この解説を読むことで、アダム・カヘンの新著の意味というか、位置付けがやっとわかったような感じがした。 -
Posted by ブクログ
「最強組織の法則」の改訂版。ということで当然ながら、ヘビー級かつ難解である。しかし、それでも本書を読む意味は、大きく、広く、深い。個の能力の総和より、はるかに大きな能力をもつチームを持ちたいと願うマネージャは多いだろう。しかし、こんな組織がその辺に転がっているわけでもなく、自分が今持っている組織を作りかえるしかない。だた、どうすればいいかわからない。やみくもに、ベスト・プラクティスを実行しても、しょせんそれはパッチワーク。チームの成長にはつながらない。本書は、このような状況(おそらく、ほとんどの組織はそうだと思う)から、いかに抜け出して、卓越した組織を作るかを、真正面から答えようとし、十分な成功を勝ち取っていると言える。真正面から、正論で臨むために、おそらくこれを実践する人間は、多くの軋轢になやみ、くじけることがあるかもしれないが、それでも、あなたがプロフェッショナルなら、やめてはならない。最強の組織を作ることが、あなたの使命なのだから。
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Posted by ブクログ
センゲの「学習する組織」は、不思議な本で、読めば読むほど、味がでてくるというか、なんだか難しくなってくる。
最初に読んだときは、「そうそう」みたいに読めたのだが、2度目、3度目となるにしたがい、理解と共感が深まるとともに、「これってどういう意味なんだろう?」「本当にそうなんだろうか?」といろいろな思いがわいてくる。
一つの解釈には収まらない、さまざまな読み方が可能で奥の深い、いわば古典みたいなものなんでしょうね。
読むたびに新しい気づきとインスピラーションを与えてくれる、いわゆる経営学を超えた本だ。
とはいうものの、実用的、実践的に、どうするのか、と考えたときには、やや困った本でもある。
コンセプト中心で、具体的なツールや取り組みのステップみたいな話しは、「それは組織の状態によって違うよね」という感じなので、初心者、実務者には、「そうはいっても。。。」な気持ちが残る。
という「学習する組織」を日本の文脈に合わせつつ、実践にむけてどうするかという視点で、とても丁寧に、かつ直球で勝負したのがこの「入門」。
「入門」というには、やや難しい感じもするが、センゲに比べれば、相当に分かり易いと思う。純粋な意味での「入門」は、同時期に出た「マンガでやさしくわかる学習する組織」のほうとして、こちらは「実践者のための入門」みたいな位置づけで考えた方がいいかな。
内容的には、センゲの「学習する組織」をカバーしているのは勿論、「フィールドブック」や「U理論」の主要なポイントもおさえている。さらに、「行動探求」「アプリシエイティブ・インクワイアリー」など、「学習する組織」に関連の深いさまざまな手法にも言及しており、「学習する組織」ファミリー(?)全体がどういう位置関係なのかが分かり易い構成になっていると思う。
また、章ごとに事例が紹介されており、エクササイズやツールの紹介もあって、まさに本を読みながら組織で「学習する」のに最適な構成になっていると思う。
「入門」というレベルには収まらない深い洞察と日本の文脈における実践からの知恵がつまっており、さらっとした表現のなかにドキッとする文章もたくさん入っている。
じっくりと味わいながら、できれば、グループで学習したい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレシステム思考。やっぱりすごい。
小田先生のセミナーを受けておかげで、理解力とモチベーションが高いまま読み終えられた。
システム思考の時系列変化パターン、ループ図、6つのシステム原型、レバレッジポイントなど、セミナーのことの増強につながった。
-引用-
問題を作り出したのと同じレベルの思考では、その問題を解決することはできない
システム思考を用いて、目の前の問題だけを直線的に考えるのではなく、「その要素は、現在はみえていないどのような要素につながっているのか」というつながりをみる事によって、問題の構造を理解し、適切な働きかけを行う事によって真の解決策をつくりだすことができます。
パラダイムを変える事はできます。古いパラダイムの矛盾や欠陥を指摘し、新しいパラダイムがいかによいもので、真に役立つものであるかを主張し続けることです。人々の目につく場所や権威のある場所で、新しいパラダイムを人々に浸透させていくことがポイントです。「クリティカル・マス」と呼ばれますが、ある一定の割合の人々が「そうかな」と思った瞬間に、大きく社会のパラダイムが変わる事があるのです。
新しい発想につながったのは、自分が本当にやりたいことは何だろうかという、自分自身のパラダイム、前提への問いかけでした。目的そのものを問い直して、構造に働きかけることで、強力で本質的な変化を創りだす事ができるのです。
できたことを振り返って、何があったからできたのか、そのプラスの教訓を今後に活かすにはどうしたら良いか考える。… 理性だけではなく、感情のループが実は大きな影響力をもっていることを目の当たりにしている。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ学習する組織からの発展読書。
読んでよかった。システム思考を増強できた。
ここから発展してさらに、「U理論」の本を読みたくなった。
氷山モデル、推論のはしご、シングル・ループ学習とダブル・ループ学習など新しい知識を得たことは大きい。
-引用-
問題解決を目標にすると、目標達成に近づいたときに力が弱まります。目標設定は「何をなくしたいか」ではなく、「何を創りだしたいか」を考えましょう。
現状比に立脚して目標を定めると、成長局面では好循環を作りますが、下がる局面では簡単に悪循環を作ってしまいます。目標基準を設定する上で重要なことは、まず自分たちにとって絶対に譲れない目的や長期ビジョンを明確に持つ事です。絶対的な目的やビジョンにもとづく目標はそう簡単にぶれません。
仲間との対話がアイデアを生み出す
システム全体として破滅に向かうとわかっていながら、それぞれが利害関係者が自己の目の前の利益に執着している状況において、いかに自分たちの思い込みや固定概念を捨てて変われるかが最大のチャレンジとなります。