小田理一郎のレビュー一覧
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アダム・カヘンの本、5冊目?
どこかで読んだと思うエピソードとか、議論もあるのだけど、過去の著作も含んだカヘンのファシリテーション論の総集編、集大成みたいな感じかな?
以前の著作で「愛」と「力」の両方必要なのだけど、それを同時にやるというより、歩くときに右、左と進むように、やっていくという話しがあった。
それはなるほどと思ったのだけど、やや抽象的な感じだったのが、ここでは切り口を整理して、ある程度、具体的な形で説明してくれている。
そして、この本では、さらに「正義」という要素がでてきて、「愛」「力」「正義」の3点セットで整理してある。
「愛」と「力」で進むのはいいのだけど、その目的と -
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ネタバレシステムを理解する。これは政治家、行政の職員、経営者だけでなくあらゆる人が理解するべきだ。
国や地方自治体では何もしない。もしくは何か新しいことをするが思惑が外れて失敗する。これが延々と続けられている。それは何故か。システムへの無理解である。
システムを理解しようとしないから変化を恐れる。何かを変えると思わぬ副作用が出る。それを避けるために何もしない。逆に良いと思って新しいことを始めたがそれが限定合理性であることに気が付かなかった。システム的に考えないとこれらの不合理が生じる。
我々有権者、大衆も愚かである。サービスや商品、税金の値上げは反対などはその象徴である。日本のGDPはすでにジリ貧であ -
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会社の研修の事前課題図書なので読んだ。
自ら学習する組織を作る方法を、分かりやすく分解し、説明してくれた本。
この内容を最大限分かりやすくした本だと思う。
自ら学習する組織を作るためには
自分の内面を直視し、
間違った認識に基づき行動していないか、
自分のビジョンは何かを見定めたり、
必ずしも関係が良好ではない相手とも
コミュニケーションもとるよう促す場面があったり
(目標はビジョンを1つにして共に学習する仲間に
なることだけど)
実践するには精神的にかなりしんどいな、
というのが率直な感想。
それができたら、乗り越えられたら素晴らしいけど
傷ついたり感情をマイナスに揺さぶられそうで -
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例えば、「この世界をより良くしたい」と考えた時に、どんな基本思考を生きる人すべてにインストールすれば良いのか?と思えば、名著「7つの習慣」とかは間違いなく入るのだけど、10冊選んで良ければ、この本はその内の1冊に入って良いと思う。
どうしても、短期的な感情で、人に対して良し悪しを評価したり、争ったり、目先の利益を追求したりとなりがちだけど、それらは、システムの中の小さな挙動の1つでしかない。
モノゴトを、長期的、論理的、システム的な捉え方をして、その結果が生まれるだけの理由がどこにあるのか?を建設的に議論ができるようになるには、多くの人がこの概念を持たなければならないなと。
本文中にもあ -
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むずい。ノーフリーランチの定理が示すように万人・万物にとっての最適なシステムは存在しないのかもしれない。
それでも周りに興味・関心を抱くことがこの世界にとってより良いシステムを構築していくために必要なのかなと思います。
以下、印象的なシーン
1. 工場を取り壊しても、工場を作り出した理屈がそのまま残っているなら、その理屈が別の工場を作り出すだけだ...
→『禅とオートバイ修理技術』より引用。ここでこの本の一節が出てくるとは、、、読んだことあったので感激
2. 再生不可能な資源に頼って資本ストックを構築しているときは、大きく速く成長すればするほど、下落も大きくなる。
→ 資源には限りがあるこ -
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ネタバレ本書の言うところの「アルケミスト型」リーダーと言うと知人に一人いるのだが本書の主張と当人およびそれ以外の人びとを思い浮かべながら読むとアタマに入りやすかった。自分ごととして読むと全くアタマに入らないのは自分がこれらのリーダーの資質を持ち得てない(否認している)からなのだろう。(笑)
リーダーは発達の段階によりいくつかの類型(書籍は行動論理とある)にあてはめることができると解くのがこの本である。組織の成長に関するコンサルティングを通じて得た知見によるものである。「Teal組織」が組織の成長の度合いを発達の段階に当てはめて色として表現していたのを思い出す。
7つの行動論理とは「機会獲得型」「 -
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ネタバレ【要約】
複雑な状況や問題に対して「システム思考」というアプローチをすることで、
大局、全体像や構造、根本を捉えて
レバレッジポイント(小さな力でシステムを大きく動かすことができるポイント)を見抜くことができ、
「正しい介入」「正しい解決策」が分かるようになる。
「システム思考」では、ある結果は何の脈絡も文脈もないところから突然変異のように生まれるのではなく、
何らかの働きかけや要素の間の様々な相互作用の結果生じたものとして捉える。
システム思考は、①時系列パターングラフ ②ループ図 ③システム原型 というツールを用いることで導くことができる。 -
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本の題名にあるように企業の組織がより発展し持続した繁栄を維持するためには組織の成員その組織に所属する全ての人々がおのずから学べる体制、学び分析し検証でき、それを改善に繋げられるシステムになっていなければならないとする理論である。そのためにはどのような組織体系を作ることが良いのかと言うことをいろいろな例題を下に記載しているが非常に読み応えがあり何回か読まなければなかなか理解しづらい本でもある。
自ずから努力して学ぶ組織ではなく、組織のシステムとして、進化、変容、改善を遂げていけるシステムとは、どのようなものかと言うことであり、非常に参考になる。 -