小田理一郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ピーター・センゲの『学習する組織』に挑む前の準備運動として目を通す。
学習する組織の概要を1日(2・3時間程度)で掴むにはうってつけの本だと思う。
入門の入門といった内容だと思うが、著者は日本における学習する組織や、
システム思考の第一人者である小田理一郎氏であるから、内容的には間違いない。
漫画の部分もあるが、きちんとテキストにおける説明の分量もあるので、
まったくの初学者にとっては、書かれていることを理解するだけでも一苦労
かもしれない。
個人の学びとしてのメモ。
・組織学習の阻害要因において、集団の防御行動というのがあげられていたが、
免疫プロセスに近い内容と感じた。
・近代教育の影響でメンタル・モデルが物事を線形に捉えがち
だから、システム思考が必要になってくる。
・システム思考の目的は、視点のレベルを表面的な出来事から、より深い
構造のレベルに掘り下げること。問題解決における真因の発見に通じる。
・内省的な対話モードでは相手の立場になって共感的に聞くことで、
生成的な対話モードでは自分も他人も相互に繋がっている全体の一部と
と捉えることが大事。
・自己マスタリーの「自己」は、「自分事」というニュアンスに近く、
マスタリーとは職業人生と通じて従事し磨き続ける「道」を意味する。
この本を端緒にして、学習する組織の深淵に入っていきたい。 -
Posted by ブクログ
・組織の拡大につれて、一部の個人が引っ張るチームから組織的にどう成長させていくかというのが自身のテーマになっていて、アイデアが欲しくてざっと読んでみた
・「学習する組織」の5つの要素とメモ
①自己マスタリー → 主体的に目標設定、それを後押しする様なビジョン
>会社としてこれを後押し/推奨する雰囲気作り大事だと思う
②メンタルモデル → ~はこうであろう、という思い込みを無くす、思考の癖除去
>これは幹部がそういう姿勢を見せ続けないといけない。成功が続くとそれを軸に判断することが増えてしまうから本当に要注意。。。
③共有ビジョン → 数値目標ではなくその先のビジョン/自分ごと化
>経験したことがある、、数値だけ追ってると閉塞感&受ける仕事の質まで下がってくる
④チーム学習 → 議論から対話への進化、勝ち負けではなく学びあうこと
>これもそう。構造を議論する癖と、研修とか他の仕組みも重層的に入れたい
⑤システム思考 → 直線的ではなくサイクル構造として図式化/ボトルネック特定
>これは昔McKの人に「ぐるぐる相関」で教わった。確かに効いた。
・経験上腹落ち感があるし、頭が整理された感はある
・ただ、「何をやるべきか」は沢山書いてあるが「どうやってやるべきか」は殆ど触れられていない(と思った)ので、そこは自分で頭を捻って絞りだす必要がある
>まず細かいところから小さく(分ける)、総論でなく個別論で潰す(分ける)、小さい成功を出す(quick win)、構造化してより広く課題を共有、など -
Posted by ブクログ
システム思考を世に広めたといっても過言ではない『学習する組織』。前半の在庫の話が白眉でシステム思考というか、システム全体を視野に入れて考えることの重要性が小売、卸、工場での発注と増産のメカニズムを通じて示される。ある意味誰も悪くはないのだけれど、合成の誤謬でシステム全体がダメになる。そのとき、変化するのに時間がかかる部分に最大の負荷がかかる。ここではそれは増産のためにラインを増やす必要のある生産者ということになる。このそれぞれのプレーヤーごとの変化にかかる時間の違いが問題を引き起こす。この点を解消しようとした思考がシステム思考という話。全体を見渡す視点を持っていれば防ぐことができるというわけだけど、その方法は本書では言及されない。あとは私にとってはやや自己啓発本のお説教めいた話になっていたと思っていて、面白みが一気になくなってしまう。この前半と後半のギャップが本書の評価を難しいものにしている。前半だけでも読まれるべきという意味で星4つとしたい。