小田理一郎のレビュー一覧
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大企業のほとんどは、人間の寿命の半分も生きられない。なぜ組織運営は失敗するのか。その考察と対策。まず、フィードバックのプロセスを、自己強化型とバランス型に分けての説明。広告費を増やしていけば売上は増えていくが、対象顧客層にリーチしつくしたところで平衡する。研究開発費を増やしていけば新商品の開発を進んでいくが、技術の限界、マネジメントの限界、設備の限界、すなわち組織の限界に到達したところで成長は止まり、平衡する。それならばと1人だけ現状維持を貫いたって、社会は進む。社会が進めば生活が変わる。生活が変われば、平衡は崩れる。それを破るのが、イノベーション。イノベーションは稀であり、さも"偉業"かのように語られるが、組織が存続し続けるには絶対に必要な条件なのだ。"偉業"がなければ存続できないというのであれば、会社の平均寿命が短いのも頷ける。よって、組織に必要とされるのは、限界が決定されている状況下での"成長"ではなく、限界の原因を見極め、対処し続けていく力を養う"学習"なのだ。
そして提示される5つのディシプリン。個人の成長、チームでの成長、既成概念の把握、共有ビジョン、全体指向。どれについても納得できるだけの構造が解説されているのだが、どうにも受け入れ難いところがある。どれも正論がすぎるのだ。確かに個人の成長には理想と現実の創造的緊張が必要だし、チームで成長するためには議論する"ディスカッション"でなく、協働するための"ダイアログ"が重要だろう。考えの妨げになっている既成概念を把握し、より広い視点で物事を捉える全体指向がなければ、その場しのぎでない根本解決は果たせない。…しかし、やる気がなければ何もできない。みんなが正論が正しいと分かっているのに従えないのは、やる気になれないのは何故だろうか。
『モチベーション』について勉強するやる気がでてきたので、次はこちらを勉強してみよう。 -
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「行動探求」Bill Torbert
大人になると、新たな行動論理へ発達させる為に、生涯をかける長い旅を意図的に続ける人は殆
どいない。
現実をどのような枠組みで捉えるかについて一つの絶対的な方法はない。
職場や家庭での衝突の主因は、個々の発達段階の特徴による行動論理の違いである事に気付いて初めて人は自身や相手の行動論理を理解する事に力を尽くすようになる。
行動探求は内から外で機能する。行動探求が始まるのは、自分がやりたいと願う事と実際にできる事の間にギャップを経験するから。このギャップに気づく事で私たち自身の現在の能力を超えた何かを達成しようとする明確な意図を生み出す事ができる。
権限に基づき一方的に行使される力は、目先の黙認、盲従、依存、抵抗を生み出す。その力が変容を生み出すことはない。
行動探求は無意識的、習慣的に行動するのを止め、私たちが意識を高め、意図的に探求を実践するたびに個人の日常生活に異なる新たな未来を生み出す。
行動探求を実践すると、していない人よりも競争上圧倒的に優位に立てる。
システム理論における3つのフィードバック
1次ループ、、挙動、行動
2次ループ、、戦略、構造、目標
3次ループ、、注意、意図、ビジョン
注意を働かせる4つの体験領域
第一領域(幼少期)、、外部の出来事:結果、評価、観察される行動結果、環境への影響
第二領域(10代)、、自分が認識する行動パフォーマンス:具現化の過程で認識される挙動、スキル、行動パターン、行為
第三領域(20歳前後)、、行動論理:スキーマ、策略、行動計画、典型的な経験についての内省の様式
第四領域(僅少の成人)、、意図に関する注意:プレゼンシングの注意、ビジョン、直感/直観、目的、スーパービジョン
26歳までに習得した第三領域までの行動論理を多くの人間は変容させないが、残り4割の人間はさらに変容し、達成者型に進化する。
発達段階モデル
2B機会獲得型、、、自己に有利な機会を見出し、結果の為に手段を問わず行動する。第一領域を主現実として扱い、物事をコントロールする事に重点を置く。一方的な力を唯一の効果的な力と考え、判断の為の期間を数時間から数日と非常に短く設定する。力こそ正義。自分が勝つ事が行動原理。お金を持っている者が力を持つ。この為に発達が大幅に制限される。
3B外交官型、、、周囲の状況・既存の秩序に合わせて調和を重んじて行動する。第二領域を主現実として扱い、効果的に行動する為に自制心を働かせる事に重点を置く。地位の高いメンバーを模倣する。ルーティン業務に重点を置き、1-3ヶ月の対象期間で判断する。「予定通り」を重んじる。「上の人がうんと言わないだろう」。承認を得る事に焦点を当てる。適切なタイミングでの適切な言葉が正しい規則を守る為に不可欠だと考える。
フィードバックはメンツや地位を失うの同じ。メンツの保持が鉄則。集団の規範に疑問を投げかけられない。このリーダーの下では現実を変えたり新たな戦略機会を創造する事はない。よく見せる為に目標を下げたり数字の改ざんさえ行う。政府による援助依存を生み出す。
4A専門家型、、、第三領域を主現実として扱い、具体的に体得した特定の分野を一つ以上習得する事に重点を置く。問題解決に関心を置き、原因を追求する。自己の論理・効率を重視し完璧を目指して行動する。他者に批判的。効果より効率。独断的。ユーモア=悪ふざけ。内部的に一貫した道徳観に対する義務感。「唯一の正しい答え」を導こうとする。グループに迎合せず、グループから際立たせようとする。論理の力を最も意味のあるものとして扱い、6-12ヶ月の対象期間で判断する。スキルに基づく自分の判断を客観的なものとみなす。特定の専門領域において「完璧」に拘る。些細な点に囚われる。効率的に任務を成し遂げる事を重んじる。専門家からのみフィードバックを受ける。
4B達成者型、、、目標を掲げ、効果を得る為に他者を巻き込んで行動する。1-3年の対象期間で判断し、戦略、行動、結果の評価の間の相互作用を主現実として扱う。自身が予め決めた重点事項にのみ成果を求める。予定した結果に最終的に到達する為に行動に1次ループの変化を徐々に起こす。自分が市場で短期間に勝ったり、合意された期限を守ったり、効率と効果性を同時にやりくりする事に重点を置く。行動論理そのものの妥当性を疑問に感じて行動の最中に自分の手法を再構築する事はできない。
5A再定義型、、、戦略・手段・意図の一貫性を問いながら独創的に行動する。相対論的に考える。現在と過去の両方に重点を置く。対立感情を意識する。自己や他者の独特な自己表現に関心を持つ。自力で行う創造的な仕事を追求する。共通点や安定性よりも相違点や変化に惹きつけられる。判断や評価をしない。自分自身の影に気づき始める。相対論以降の原則は未構築。
5B変容型、、、規則、習慣、例外ではなく、道義、協定、理論、判断を重視する。相互性と自律性を好み、時宜を得て発達を促しながら行動する。弱い自分をさらけ出せる。進化する個性を歓迎する。自律性の限界に気づき、自律的な友人との結びつきを宝物として大切にする。関係性や組織化の初めに明確な相互のビジョンの策定が重要になる。思考や目的を状況の中で再定義し続ける。複数の思考の不一致や矛盾を調整する。矛盾する張力を肯定的に評価し、変容させる解決策を追求する。組織内の役割が何であろうと真に人々を導く。個人や組織の発達を促す方法で社会的不平等を正す。グローバルなビジョンを持つ。おおらか、純粋と強さが入り混じる。感情表現豊か。現在と未来に対する感受性が高い。自身のニーズを超えたところに人生の目的を見出す。自身や他者の継続的な発達が第一の関心事。使命感を持って個人的な探求、ライフワークに関わる。従来の家庭と職場の境界を持たない。アイデンティティの問いは、社会的精神的使命感が含まれる。様々な役割を担う事を楽しむ。機知に富み、経験に基づいたユーモアがある。
6Aアルケミスト型、、、絶えず自身の注意を働かせ、直感、思考、行動、外の世界への影響の相互作用に対する、1次、2次、3次ループのフィードバックを追求する。明るい面、暗い面を持ち、永続的なパターンの反復、メタ認識で他者を包摂する。意図を察知し直観的・タイムリーに他者の変容を促しながら行動する。多くの組織の中で重要なプレーヤー。調和的でありながら無秩序。仕事を遊びにする仕事遊びをする。ビジネスと芸術と余暇を織り合わせる。1日の中でペースが大きく変動する。行動自体が目的。個人、組織、国際政治というあらゆるレベルの発達類似性に注意を向ける。自身のカリスマを仲間を魅了する為ではなく、協働的な行動探求を行う意欲を掻き立てる為に使う。歴史的、精神的変容の作業に意図的に参加する。枠組みを再設定する想像上の出来事を共同で創り出す。時間と出来事を象徴的で類似的かつ隠喩的に扱う。生命や愛の源に対してその瞬間瞬間に探求する。真剣さと不条理という反する者同士の結合。探求的な友情はあらゆる境界線を超える。定まった言葉で表すことはできず、継続的に新たな事実認識、影、驚きに対して開かれている。善悪等の分極化は相対的に固定された一方的なものの見方であると認識する。行動論理は他者をマネジメントするものではなく、我々自身の注意と外の世界の両方に対する継続的な挑戦。公式の地位を不要とする。傾聴の中に情熱と冷静さと思いやりをいつどのようになぜ混ぜあわせるべきなのかを常に考えて言動する。
マネージャーは、達成者型を超え、再定義型の相対主義を経て変容者型の行動論理に至るまで考え方を進化させていく事が求められる。
個人の行動論理は、前ステージまでの全てが内包される。
体調や心境により、行動論理が退行する事もある。
一つ前段階の行動論理を蔑視する傾向がある。
達成者型までの経営者は、自分より先の段階にいる幹部、スタッフを遠ざける。
参加者全員の相互性の感覚を最大限に活かすこと。
折り合わせる話し方の4構成要素
枠組み、、目的、前提の共有
主張、、行動の為の選択肢、認識、感情、戦略について
説明、、主張に肉付けする具体的なストーリー
問いかけ、、相手がどのように枠組み、主張、説明を行うのかについて
4つの構成要素に一貫している価値観は相互性。
枠組みは注意に、主張は思考に、説明は感知に、問いかけは懸念によって導かれる。
今の状況において、どんな問いかけをすれば可能な限り最も広い共通理解と協調的行動を引き出すかを見出す。
いかなるレベルの組織であっても、リーダーは3次ループを持つ学習システムを生み出すのに必要な個人や組織の変容の支えになる事。
高いレベルの気づきを生み出す方法
1.精神的訓練
2.内省グループの組成
3.コーチを見つけ、その下に自伝を書く
学習する組織では、疑問の投げかけが許され、前提が検証され、ミスが許容される。さらなる学習の基盤となり、新たな知識は共有され、新たな知識が協働的に獲得される。
効果的な行動探求の鍵は、個人の注意と4つの体験領域を織り合わせる人間同士の会話を生み出す事。
機会獲得型の組織の目的は利益の増大。長期的には成長が阻害される。
外交官型の組織は市場の論理に従って行動する。必死に合わせようとして自尊心を失う。市場のニーズを満たせたとしてもそのために次に段階に発達できない。
専門家型の組織は実験段階に入る。
達成者型の組織は成功すると現在の文化や構造に縛られるのでゆっくり衰退していく。
発達プロセスはフラクタル。一つの会議体でも当てはまる。
状況の枠組みを再構築して、ビジョン、戦略、実行をより調和的に具現化するような方法を見つける事。
達成者型までの目的は「勝つ事」で既存の枠組みの中でプレーし、それ以降型はゲームを続ける事を目的とし、既存の枠組みと未知の境界線でプレーする。
協働的な探求プロセスの価値と論理を十分に理解するのは変容者型以降のメンバーだけ。
経営陣が変容者型なのとCEOが変容者型なのは相関していない。
グループは実際的な問題から感情的問題、精神的な問題へと以降させる事。衝突を理解に変え、理解を行動に変える事を追求する。
再定義型以降の真実に生きる事に決めた人は、完全に類を異にする事によって自らを社会の権力から切り離す事。
外部に仮想敵を作るのではなく、自分たちのグループ内の不一致に焦点を当てる。
機会獲得型、専門家型、変容者型の共通欠点は、主張する権利を過信している事。
外交官型、達成者型、再定義型の共通欠点は、不調和の明確化が役に立つ時でも対立的に話さない事。
犯罪者は機会獲得型が多い。
探求の基盤コミュニティの特徴
・反する者同士の継続的な相互作用を高く評価する。
・精神的直感的なビジョン、理論的実践的な戦略、タイムリーな実行、結果の評価の間の関係性について経験に基づいた実験的な研究を継続的に行う。
・多様な背景の人々の仲間のような相互性と、謙虚で柔軟性のある行動探求を実践する。
・組織内部や環境との間で政治的摩擦がある。
・他者のストーリーは私のストーリーになる。
行動論理が変容する人間の方がより健康だった。
行動よりも探求を強調する。 -
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ネタバレマンガ最高。
組織における「学習障害のものさし」。危機的なレベルの計り方がわかる。
また、「認識ギャップがあるな。」と表面的に気づいていたりする事柄が「なぜなのか?」の部分が体系的に理解できる。
感情的な部分で現場では見落としそうなところ
「悪いのはあちら。私はこれだけやっているのに。」と思ているのだが、実は構造上の問題であり、そういった気になってしまう事に気づく事が一番のキー。
オープニングの「ビールゲーム」のところで、マンガの読み手は気づく。
ゲームと実際の現場では違い、自分で気づくのは難しいという事。内省力が試される事。
よって、採用で掲げている「素直さ=柔軟性」「自分で考えて行動できる=好奇心・推進力」はとても合っていると思った。素直さがないと、内省できない。
「私はこれでやってきた」とい過去の囚われは無駄であり、やはりアンラーンは重要。
レベル1:儀礼的な会話
チームの初期段階。丁寧さが出ているが、この人はこうだろうと既にバイアスがかかっている事が多い。難しい課題にチャレンジし、何かを創造してくような仕事はできない。何年もたっていながらこのモードでしか話ができない数多くのチームがある。
レベル2:討論
誰かが提案したときに、賛成するときもあれば反対する意見もでる。一方で、反対意見がでてきたままでお互いの立場前提を変える事ができなれれば、創造的な解決ができなければならない。
レベル3:内省的な対話
意見の違う相手であっても、その人の立場になって、共感的な聞き方ができる事
自己内省な話方をすることができる。
レベル4:生成的な対話
自分も他人も相互につながっている全体の一部であるという前提ではなしができる。
共有ビジョンがもたらすもの
私たちは何を創るのか、私たちはどうありたいのか。
使命はは組織がなぜ存在するのか。
ビジョンは組織が何をつくりだすのか。
価値観は組織がどのような基本理念や規範を大切にするのか。
共有ビジョンの善し悪しは、それがどんなに美しい言葉であるかではなく、どれだけ社員の心を動かし、行動を引き出すかである。 -
Posted by ブクログ
組織を成長させる方法を物語形式で解説するマンガ。
マンガのページは多い様に見えるが、実際は活字の部分も多くて入門書としては読み応えがあり、あまりスッと理解できない事も多いと感じた。
個人的に直ぐに取り入れたいと思ったのは2つあって、1つ目は複雑性を理解すること。
見えている課題に氷山の一角で、その下に本当の問題が隠れているという考え方。時系列パターン、構造、メンタルモデル(意識や考え方)まで掘り下げると根本的に解決する。
2つ目は意見が合わない時は推論の梯子を降りるという事。なぜその意見にたどり着いたのかを一段ずつ説明するとお互いの理解が深まる。
不満が多かったり成長しないチームや組織を何とかしたい人にオススメです。 -
Posted by ブクログ
「社会変革のシナリオ・プランニング――対立を乗り越え、ともに難題を解決する」のレビューを書きました!
アダム・カヘンさんの3冊目の本です。
1冊目で対話の大事さをかたり、2冊目はマーティン・ルーサー・キングを踏まえて、「愛と力」を語った。3冊目は、ついにお待たせという感じのアダムの必殺技シナリオ・プランニングの本。アダムのファシリテートした南アフリカでのシナリオ・プランニングのプロジェクトは、アパルトヘイト後に国が平和的に体制を移行することに貢献したといわれる。
この本は、そうしたアダムの経験を通じて生み出された「トランスフォマティブ・シナリオ・プランニング」が理論、テクニック、そして実例を通じて、丁寧に紹介されています。
原書にはないシナリオの事例やとても充実した訳者解説がついていて、かなりお得です!
今回のキー・フレーズは、ニーバーの祈り。
「神よ、変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。」
(O GOD, GIVE US SERENITY TO ACCEPT WHAT CANNOT BE CHANGED,
COURAGE TO CHANGE WHAT SHOULD BE CHANGED,
AND WISDOM TO DISTINGUISH THE ONE FROM THE OTHER)
そうだね。シナリオプランニングって、そういうことだよね。と深く共感。
ということを前提に、なにが、これまでのシナリオ・プランニングと違うのかな、という観点で読んだのだけど、実は、かえって分かりにくくなった気もしている。
手法的にここが従来のシナリオ・プランニングとは違うと思っていたことは、実は違ってなかったりする。
ある意味、手法的なところでの決定的な違いはなくて、シナリオプランニングをやるときの姿勢、態度というところが違うのかな、と思った。未来をつくる関係者が一同に会して、未来について対話する。このプロセスをU理論と統合した形で進めて行く、という感じかな?
ここまで丁寧にガイドしていただければ、あとは実際にやってみるのみ、って感じだけど、さて、ステークホルダーを一同にあつめるのって、なかなか難しいね〜。 -
Posted by ブクログ
分からないところもかなりあるけど、とりあえず、なんとか通読。
という感じで、レビュー出来る状態ではないが、忘れないうちに感想をいくつか。
「学習する組織」って、一つのコンセプトで、それを実現する決まったステップがあるわけでもなく、「これこそが学習する組織である」という組織があるわけでもなく、さらには「こういう状態が理想の学習する組織である」というものも決まっているわけではない。
でも、「学習する組織」というコンセプトに共感して、そんなことになればいいな〜と思いながら、やれるところから、周りの人と学びながら、一緒に取り組んで行くこと。そういうプロセスが、「学習する組織」である。といってしまえば、まあ、そんなものかな?
と思いつつも、現実的には、学習する組織への「5つのステップ」とか、「最初の一歩」みたいなガイドは、欲しいと思うことも多々ある。(で、そういうニーズに応える本もいくつかあると思う)
そういうなか、学習する組織にむかう現実的なステップ(個人レベル、ニ者間レベル、組織レベルの3つのレベルで)を具体的に示している本として、読んだ。
が、文化の差なのか、事例のところとか、そもそも、なにが論点になっているのかが、ピンと来ないところもあって、途中でだんだん分からなくなってきたので、とりあえずオーヴァービューするために最後まで通読してみた。
というところで、やっと全体がおぼろげながら見張らせて、お〜、こういう問題を扱っていたわけね!と分かった感じ。
分からないなりに、感想とか、先入観的に誤解していたことなどをいくつか。
・トルバートは、センゲやシャーマーの先生で、アージリスの同僚みたいな人ということなので、勝手に「学習する組織」第1世代で「古典的な議論」と思って読んでいたのだが、全部読んでみれば、カバーしている領域は、第2世代、第3世代?まで入っている?というか、もっと広いカバレッジを可能性としてみているんだな〜。
・たとえば、U理論の「プレゼンシング」という言葉を作ったのもトルバートらしいし。センスいいよね。
・帯には、「アルケミスト型リーダーをめざせ」と書いてあるのだけど、なかなか「アルケミスト」の話しはでてこない。最後のほうにやっとでてくるのだけど、これについては「皆さんは反発を感じるかもしれないし、まためまいや吐き気をかんじるかもしれない」そうだ。
・が、わたしは、「当然」、そこが一番面白かった!多分、U理論でいっているプレゼンシングみたいな話しと近いところなんですね。
・ある意味、アルケミスト以外の話しは、当たり前に感じてしまった訳です。
・ということを言って、気づいたのは、まさにこの当たり前のところをしっかりとおさえずに、これまで、「学習する組織」だ、「U理論」だと、「アルケミスト」的な世界にいきなりチャレンジしていなかったか。。。。う〜ん、猛省。
・で、その「当たり前」な世界にも、実に複雑な人間心理の交差があるんだよね。それをあとで反省して、次に活かすのではなく、今、ここで気付いて、今、行動する、まさに、アクションとインクワイアリーが同時になされるというわけか〜。
みたいなこと。
というわけで、何について書いてある本なのかがやっと分かった気がするので、もう一度、何が書いてあるのか、しっかり読んでみます。 -
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ネタバレ■内容
システム思考の考え方を、色々な事例を挙げながら説明している教科書的な本。
■システム思考とは?
ものごとが複雑な世界では、あっちを立てればこっちが立たず、単純に問題を解消しようとしてもうまくいかないことがある。
自分も含めて全体をシステムとして捉え、システム全体に最も作用するレバレッジポイント(てこの力点、つぼ)を見つけることがシステム思考のアプローチ。
システム思考のツールには①時系列変化パターングラフと②ループ図があり、これらを使ってシステムを表現することができる。
ループ図は人によって異なってOK。「正しいループ図の完成品」というものは存在せず、対話のためのコミュニケーションツールであると考えよう。
■感想
・比較的読みやすく、システム思考の入門書として理解に役立った。
・システム思考は単純な1つのフレームワークに非ず。その種類やパターンは思ったよりもたくさんあって、なかなかの深さがあるなと感じた。ただ、パターン化することで違う場で起きている似ている問題には使えそう。
・何を問題として見立てるのかがものすごく難しい。これは正直慣れるしかないらしいし、因果関係のある要素を見極めるのも難しい。むしろこの本に載ってる事例なんてたまたま上手くいった例で、上手くいったからこそ後付けで都合のいいように因果関係を解釈しているような気がする。埋もれている上手くいかなった例なんて山程あるでしょって思ってしまう。結果が上手くいくかどうかはシステム思考だけではダメで、P231~にある通り、「志」を持って「これはこうに違いないんだ!」と信じて突き進み続けることが意外ととっても大事なのかもしれない。もちろん「内省・探求型コミュニケーション」を繰り返しながら。 -
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南アフリカのアパルトヘイト撤廃プロジェクトなど、政府や企業が複雑な社会問題解決に取り組む際のファシリテーターとして国際的に活躍する著者が、自らの経験の集大成として「変容型シナリオプランニング」のノウハウをまとめた一冊。
変容型シナリオプランニングとは、単なる予測やビジョンの作成ではなく、現状のシステム構造や文脈を含めた深い洞察により、“最も重要性の高い不確実なこと”を明らかにした上で、自分自身が未来に影響を及ぼすのだという意図をもって、明確で現実味がありながら、現状の思考に一石を投じるようなストーリーを構築し、その具現化を図るまでの一連のプロセスである。
その際に重要なのは、心理的に「安全な器」としての場を準備して利害関係者全員を集め、各参加者が自身のメンタルモデルを「保留」し、お互い同士の「対話」を通じて利害対立を超えた信頼・協調関係を結ぶことであり、国家レベルの社会問題とまではいかなくとも、何かを変革したいが、自分一人では無力だと感じている人ならば、誰でも応用し得るノウハウが詰まっている。 -
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システム思考とは、物事の見えている部分だけでなく、要素のつながりをたどって、全体構造を見ること。そのことによって、真の解決策を見つけるための考え方。
物事がうまくいかないのは、自分が悪い、あの人が悪いではなく、構造に問題がある。構造を見抜き、構造を変えることで、それぞれの役割が、よい影響をもたらし、価値連鎖で総合的により良い方向に向かうことができる。この考え方は、会社や、組織の運営や戦略だけでなく、個人の生き方や、社会のあり方にも取り入れることができる。
まずは、視点を変えるというのが第一歩であり、全てでもあるシステム思考。そのための、さまざまなケーススタディーが、わかりやすい例で挙げられています。
ありかたを整理できる考え方です。これは、今月の会社からの課題図書のひとつ。この考え方をしてみると、現状の棚卸しになりました。見えてきたのは、全体構造とつながり、好循環でまわる夢あるシナリオと、逆に、そのためのあらたな(見えていなかった、というのか、本当に必要な)課題。試行錯誤、今年もがんばらねば。
視点を変えるってなかなか難しい。最大の敵は自分、て、誰かがいってたけどその通り。見えてないものって多いな。 -
Posted by ブクログ
枝廣淳子、小田理一郎著「システム思考教本」東洋経済新報社(2010)
*当然様々な人生経験をしている人、職場経験をしている人はたくさんの暗黙知を持っています。
*自分のメンタルモデルが生み出す思い込みや暗黙の了解を克服できなければ、状況を見誤っていることにすらきづかず、同じ過ちが繰り返されることになる
*悪循環にはまりやすい人は、あらゆる物事について、すべて既存の思考で進めようとする傾向があります。
*構造的な問題を見るとき、私たちは自分が原因に関連していることには気がつきにくく、ついほかの人を疑い勝ちです。その責任は主に他者にあると考える他責を行ってしまうのです。
*自分を責めず、他人を責めず、なりたい自分をイメージしながら環境の構造を買え、学習を積み重ねれば、誰にだった理想の自分に近づけます。
*多くの企業は自ら戦略や意思決定ルールが原因をなって、受注残あるいは別の制約要因から提供価値を低下させて、顧客を失い、あるいは潜在顧客のニーズを実現できずにいる
*効率をあげようと思うのであれば、個別取り組みではなく、環境要因も含めたシステム全体の再設計が有効です。
*いかに自分たちに思い込みや固定観念をすてて変われるかが最大のチャレンジとなります。