岡嶋裕史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
メタバースという言葉に出会った2年程前(2022)に読み始めた本ですが、読みかけだった本を部屋の隅っこで発掘しました。最近はあまり「メタバース」という言葉を耳にしないような気がしますが、これは私の興味が薄れてしまったのかもしれませんが、この2年間の進化を本等を通して理解を深めていきたいと思います。
リアルとは違う世界、外見ではなく表現する内容で世界の人とやり取りできるツールは一種の革命的なものだと思います、私も将来使えるようになりたいと思います。
以下は気になったポイントです。
・現実とは少し異なる理(ことわり)で作られ、自分にとって都合がいい快適な世界(仮想現実)、これをメタバースと呼ぶ(p25)メタバースは現実の模倣ではない、辛くてつまらない現実から、いいところだけを抜き出した、もう一つの世界である、これは欧米が主導してきた擬似現実とは位相が異なる(p36)
・しきたりや旧弊で「がんじがらめ」になっている社会は不自由な世界だが、文句を言いながらそれに従っていれば自分の居場所は割と確保されていた、嫌なはずの地域社会や共同体に守ってもらえた、それに対して自由な世界は風通しはいいけれど、生きる指針や安全・安心は外部から与えてもらえなくなる。自分で「自由に」獲得しなければならない(p30)
・ウェブやSNSは一時代を築いたが、次にインターネットを支配するのはメタバースかもしれない、そしてこの分野に、日本ならではの成功の形がある(p36)
・メタバースが実現した時、人々はたとえばフォートナイトの中で「集まる」ことになるだろう、MMORPG(大規模多人数・同時参加型RPG)では、仲間が集まる時、リアルではなくゲーム空間内に集合することは日常的に行われていた、テキストチャットやボイスチャットを使っておしゃべりする、雑談はかなりのキラーアプリかもしれない(p64)
・外見は、一度生まれてしまったが取り替えが効かない要素である、自分の努力で初期値がどうにかなるものでもない、美容整形にも限度がある。であれば、仮想現実で理想の現実を手に入れる、固定化された格差のリセットである、これは一つのキーフレーズである(p77)
・VRm HMDでリアルな投入感を得るには片目で16K、両目で32Kは欲しいと言われており、実際に両目8Kの製品は市場に出始めている(p89)
・YouTubeがスーパーチャットを導入したことで、SNSやライブ中継を介して金銭的な価値をやり取りするサービスの本格普及への道がついた、2017年のことである。その後の市場の伸びは異常なほどで、2021年11月現在で、15位までに日本人が11人を日本のVチューバ(バーチャルユーチューバ:アバターで出演)が占めている(p106)
・デジタルデータにオリジナルの刻印を押そうという運動がある、筆者は「デジタルオリジナル」と読んでいる、ビットコインでお馴染みのブロックチェーン技術が使われていて、この技術は、NFTという(p108)
・スマートグラスとは、端的に言えば情報化されたメガネである、通常私たちがメガネをかけて見る視野の中に、情報が表示される。CPUとメモリ、カメラ、マイク、各種センサなどを備えているので、将来的にはスマートフォンを置き換えるポテンシャルがある。今のところ、外部機器との接続性を考慮してもスマートフォンを代替する機器の本命はスマートグラスである(p195)人に寄り添う端末で、広範囲の表示装置を持ち得るものは、スマートグラスである(p201)
・オタク世界の支配言語は日本語である(p215)ゲームやアニメの世界観をベースにする、リアルとは違うもう一つの都合のいい世界(=メタバース)こそが、日本が最大限の集積をもつ集積分野である(p221)
2024年8月24日読破
2024年8月25日作成 -
Posted by ブクログ
ChatGPTは膨大な過去のデータを蓄積した言語モデルなので、新たな概念を生成することはできない。ある一定のルールの元で「尤度(もっともらしさ。あるデータが観測されたときに、そのデータが元々どういうパラメーターを持つ確率分布から生まれたものだったかを示す、経験に基づく数値)」の最も高い答えを既存のデータベースから返しているに過ぎない。だから単純な論理問題や計算問題に誤答したりする。先日、ChatGPTが東大入試の数学にほとんど誤答したというニュースがあったが、さもありなんと思わされた。こういうことが手軽に理解できるだけでも本書は読む価値がある。
ちょっと文体が軽くて読みづらいけど、人間は「愚行権」を手放すべきではない、という主張にはいたく共感。 -
Posted by ブクログ
話題のChatGPTに関する書籍だが、著者の作品で以前読んだブロックチェーンやWeb3.0にをテーマにしたものと比べると、新しい知識や知見という部分は少なかったように個人的には感じた。それは恐らく、ChatGPTに代表される対話型AIについて、巷に溢れる情報量が非常に多く、おおよその機構や問題点などがあらかた表に出ているせいで新鮮味を感じにくかったからじゃないかなという気がする。
よって本書はそういった視点ではなく、著者自身のエッセイとして楽しむ感覚で読むことにしたんだけど、過去作と比較するとインパクトはそれほどでもなかったかなあ。
もちろんこれはあくまで私自身の読み方なので、AIに関してイチから勉強したい人にとっては入門書として役立つと思う。 -
Posted by ブクログ
『メタバースとは何か』『Web3とは何か』も記憶に新しい著者によるChatGPT解説本。技術的な観点はブラックボックスということもあって抑えめ。よって客観的・体系的に解説というよりは著者の見解とセットという内容になっている。タイトルを「ChatGPTとは何か」にしていないのは誠実とも言えるのだが、この辺りは読者によっては読む前と期待とミスマッチが起きるかも。個人的には現実世界との接続に言及していく第4章以降が「生成AI時代を君たちはどう生きるか」という問題提起になっていて興味深かった。後半のpp.210-211に「現状の言語モデルは正確な回答を提示するのに不向き」という昨今世の中で誤解されがちな超重要前提がサラッと述べられているのはもっと前半で大々的に言ってもいいのでは?と思ったりw
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Posted by ブクログ
どうにも最近世に出てきたWeb3.0が理解できない。ブロックチェーンもわからず、NFTもチンプンカンプン。コンセプトが頭に入らない。
ブロックチェーンの技術に基づいて実現されているビットコイン等の仮想通貨も何故未だに存在しているのかがわからない。何の根拠もなく単なる投機対象でしかないのではないかと思ってきた。その仕組みも理解していなかった。
Web3.0を解説している本は2冊ほど読んでみたが、いずれも「非中央集権化」「明るい未来」「必須の技術」であると言う前提で書かれており、結局中身は分からずじまいであった。おそらく私の知識不足なのだろうと半ば諦めていた。しかし本書を読んで何となく手がかりが掴めたような気がする。(まあ、浅はかな知識で理解できたつもりになっているだけかも知れないが)
身の回りの技術はハード、ソフト共に目覚しい進化を遂げてきている。
昔はラジオやレコード、テープレコーダーの音質を追求していた。ウォークマンが世に出たのは学生の頃。それが今や人間の聴覚を超える音質の勝負になっている。日頃聴いているのはApple Music。
会社に入って社会人になってから世に出てきたのはワープロランワード、ランプラン)。特にワープロの一般化は字が汚い私には必要不可欠なマシンになった。
それからDOSマシーンの世界となり、コマンドを操らなければならなくなったが、一太郎や花子は画期的だと思った。その時代になってようやくハードウェアの上にOSが乗っかり、その基盤上でさまざまなアプリが動いていると言う概念が一般化されてきた。
ほどなくMacが世の中に現れ、高額な出費を強いられながらも日本語が不得意なマックをワクワクしながら使っていた(間もなくSweet Jamが出現し、マックで日本語も扱えるようになった)。おそらくその頃にインターネットが一般化しつつあった。電話回線を利用し、メールで意思疎通が出来るようになり、プレイボーイのグラビアを途方もない時間をかけてダウンロードしたものである。
やがてマックのコンセプトを利用したWindowsが登場。会社で一人一台パソコンが支給され、ほぼ同時に携帯電話も普及していった。
そしてiPhoneが出現し、WIFI、4Gといったネットワークも整備され、今や朝の通勤電車の中で新聞を読んでいる人を探すのは難しくなっている。
会社ではZOOMやLine-Worksを利用した会議が週2回ぐらい開催されており、家でも家族間の連絡はLineが定着。Facebookで旧友の動向を知り、調べ物は辞書がわりにGoogleやMSの検索機能を利用している。
こういった環境で生活していていると、普段はGAFAMに生活が牛耳られていると言う自覚はあまりないものの、確かに統治されていると言えばその通りである。
ただ、YouTuberのように踊らされているわけではない。FBのようなSNSの中毒になっているわけでもない。
巷では、ビットコインを代表とする仮想通貨なるものがピーク時期を通り越して一部衰退しかけている。ブロックチェーンという基盤が提唱され、仮想通貨によりそれが実現していると言われても、いまだにどこか遠くの世界の話に聞こえている。
おそらく私はごく一般的な日本人なのだろう。
本書はそういう私にとって、とても有益な知識をもたらしてくれた。同氏の本は以前「メタバースとは何か」を読み(ゲームに関するところは全く理解できなかったけれど)、面白かったので本書を手に取ってみる動機となっていた。おそらく私でも理解できるレベルでWeb3等を説明してくれるのではないかと期待していたのだ。
おかげさまでWeb3.0、ブロックチェーン、NFTについての理解は深まったように思う。また、少なくとも今の自分の日常生活にいきなり入り込んでくることは無いだろうということもわかったような気がする。(かといって、一握りのビックテックにコントロールされ続ける現状が継続するのもいかがなものかと思うが)
本書の前半で私の不明点はほぼ理解できたのだが、後半は今提唱され、実現化してきているWeb3の進化の方向性について、一部の知識人の方々が囃し立てているような方向のまま「その技術が一般化するのは難しい」ということを執拗に説いているように感じられた。何か腹に据えかねている事があるような書き振りであった。