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「Web3」とは何かと言えば、「巨大IT企業(ビッグテック)の支配から個人が解放されたインフラ」で、「要素技術としてブロックチェーン、なかでもNFTあたりを重視する」くらいが最大公約数的な説明だろう。――「Web2.0」と何が違うのか? ビッグ・ビジネスになるのか? 社会への影響は? 「次世代のインターネット」といわれる「Web3」について、『メタバースとは何か』の著者がどこよりもわかりやすく解説!
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Posted by ブクログ
著者の作品を数点購入して読んだが何れも読み易く、クイックに要点が把握できる。本書はWeb3が世間で語られている内容と実態との乖離を明らかにすると共に、潜在的にも顕在的にも明らかになってきた矛盾をわかり易く解説し、その上で活用に向けた明るい展望が開けている訳ではないことも示してくれている。
著者の本を読むのはブリーバックスの『ブロックチェーン』に続いて2冊目になるが、本書を読んでこの方の新刊は今後チェックしていこうと思った。分かりやすさを非常に意識した構成(1行開けを多用している点とか)がまず目を引くが、著者自身の見解を決して押しつけがましくなく伝えつつ、読者に対してニュートラルな姿勢...続きを読むで向き合っている点が気に入った。そして時たまオタク気質の顔を覗かせる芸風も読んでいて楽しい。 内容について、Web3と呼ばれるものが本当に「巨大IT企業の支配から個人が解放されたインフラ」を目指すものなのであれば、著者が述べた通りうまくいかないだろう。プラットフォームの決めたルールの下で自由に発信できるのであればわざわざ面倒なことはしない、という主張はまあそりゃそうだよね、と思った。 ただ、例えばコロナ禍で公衆衛生やら感染対策やらを錦の御旗に掲げたプラットフォームによって個人の発信が制限された事例を目の当たりにした身からすると(まだやってるのか?)、前述した理念は全く無意味というわけではないと考える。Web3と呼ばれるものに代わるシステムは恐らく今後も出てくると思うが、それが本当に自由なものになるかは分からない。
電子書籍。巷でよく聞く「web3」「ブロックチェーン」「NFT」「メタバース」。一度ちゃんと意味わかっとかないと。。。と思い読みました。web3の概念は要するに「一部の巨大プラットフォーマーだけ儲かるの頭くるからそれをみんなでやめようぜ!!」的な発想なんですね。ところが、それはほぼ難しいと。さらにブ...続きを読むロックチェーンがそのための手段にはとてもならない。メタバースはweb3とは別な概念だが、現実的で、だからこそプラットフォーマーが群がる。。。ってことで要するに世界は変わらないってことですね。ちょっと偏った意見かなあ。。。と思いつつ勉強になりました。
昨年あたりから新たなバズワードとして一般化してきたWeb3。GAFAなどのテックジャイアントに支配されたインターネットを、個人の手に取り戻す非中央集権的なしくみであり、それを実現させるといわれるテクノロジーが、ブロックチェーンとNFTである。だけど、待てよ?少し話がうますぎないか?そう感じていたのも...続きを読む事実。 本書は、ブロックチェーン、NFTの技術的な解説とともに、現実的に実現可能なことを提示する。ブロックチェーンで社会のすべての仕組みを置き換えることは不可能であり、NFTに至っては、そもそも本物だと示すためのスタンプのようなものにすぎず、利用できることは限られている。きわめて現実的だと感じた。 Win95でインターネットが一般化した時も、インターネットはそもそも情報に個々人が直接アクセスでき、人々が直接交流できる理想郷をもたらすとよくいわれた。しかし、よりインターネッとをより使いやすく(面倒なことなしに)するために、人々はGoogleやFacebookに頼るようになり、結果として彼らプラットフォーマーによる支配があたりまえの現実となった。 Web3も同じ道をたどるのでは?個々人がWeb3を使いこなすのは面倒なので、新たな企業、組織に頼る構造が生まれるのではないか?Web3の要素技術を用いてはいるが、それはWeb3的な思想で言われる社会(非中央集権的な社会)ではない。それは、現在のGAFAによる支配構造と大差ない。著者の予測である。非常に現実的である気がする。
あいつらMMOもやった事ないだろ ーゲイブ・ニューウェル ※MMO 大規模多人数参加型オンラインゲーム ゲイブ・ニューウェルは、『Half-Life: Alyx』を開発したValveの共同創業者。見た目は典型的ギークの代表という雰囲気のマシュマロマン。しかし、アイドル的存在だという。確かに、DXだ...続きを読む何だと口にする連中は、Fortniteも知らない。エピグラムは、童心を思い出し擽られる台詞だ。そして彼が言う。「我々は今、人々が思うよりもずっと『マトリックス』の世界に近づいている」 WEB3とは、ビッグテックの支配から個人が解放されたインフラで、要素技術としてブロックチェーン、中でもNFTあたりを重視する、と本著は言う。ネット界隈の根本的思想として「支配からの解放」を明確にしている論旨は好感が持てる。技術は、人を困難から解放して自由にする目的で作られるはずだ。 だからこそ、逮捕はされずに済んだが、WINNY事件は惜しい。WINNYという非中央集権システムは、ただの無法地帯であり、民主的でもないと著者は切るのだが、ブロックチェーンにおいても、非中央集権である事が重要ではある。支配や統制がなければ、コピーし放題。そのせいで創作側は損を被る。ブロックチェーンの技術を応用し、前よりマシな世界を求めよ。 ファンジブルに規格化された人間達が、ファンジブルなお金を用い、ノンファンジブルなNFTを纏ったデジタルデータを新たなイデオロギーに適用する皮肉。希少化が進めば価値は上がる。やがて量産型の規格人間が希求するNFTの集合体として、神を再定義していくのだろうか。データに裏付けられた、民主主義による神。これが新世界の産声と言われれば、そんな気がしないでもない。
実はweb3と聞いてもピンとこなかった。 非代替性トークン(NFT)、ブロックチェーンといった技術に裏付けられた新しいウェブのあり方ということである。 本書を手に取って、それがメタバースに繋がるものであるという記述を読んで、情弱の身としては、もしかしたら、これはオワコンなのかなと思ってしまった。 ...続きを読む(ついこの間まではメタバース、メタバースと世の中では言っていたのに今やChatgpt一色だし。) ちなみに、著者岡嶋さんの立場は、web3にそれほどの可能性hありませんよ、というものだ。 技術的な部分については、情弱仕様にブロックチェーンのしくみやNFTの用途などをわかりやすく書いてある。 本書にも出てくるが、これはもう技術の問題というよりは思想の問題だと感じる。 情報をすべての人が共有し、検証できるようにすれば平等だとか、一部のビックテックが総取りするありかたはよくないとか。 非中央集権的な技術のあり方に新しい可能性を見出し、人間を自由にするという理想を見出す人々がいる。 しかし、それは限られた技術的な知識と高い意識のある人々に限られている。 岡嶋さんのいうように、われわれ一般の人々はそのような自由の中で、自己責任と高いコストをかけていくことはできない。。 むしろ、ビッグテックのような企業に世話をしてもらって簡単に、安価にウェブの世界が利用できさえすればよい。 こうして、高邁な理想が崩れ、プラットフォーマーの一極支配または寡占ができあがる。 これをインターネットの創出のころから繰り返していて、きっと今回も同じような道筋をたどるだろう、というのが著者の読みである。 思想の問題ということだが…自由と民主主義の原理的な困難というテーマは、実は以前からある。 ICT技術がからむと、同じ問題がさらに増幅して見えてくるということなのだろうか。 なんかもう、ぐうの音もでない感じ。 この先、どんな社会になっていくのだろう。
web3という、ブロックチェーンを中核技術とする、真の分散型民主制という理想について、著者は共感と技術への強い興味を示しつつも、web3は結局は理想が骨抜きになり大企業の支配の下で適材適所で社会実装されていくであろうと予測する。 ブロックチェーンは、参加者が多大なコストを投じて当該チェーン内の記録の...続きを読む検証に参加することを前提とする仕組みなので、ビットコインのマイニングの報酬のように、明確なメリットがないと成り立たない。少数の参加者のみでチェーンを形成する場合は、比較的低コストで改竄ができてしまうし、最悪の場合、自然消滅的に全参加者が手を引いてデータが完全に消失する恐れもある。逆に、参加者が十分に多い場合も、不正コンテンツが出回っても消せないこと、仕組みに問題が生じても参加者の多数の同意が得られるまでは対策が打てないことなど、中央の管理者がいないことによる深刻な弊害が生じうる。 結局、大衆が参加し始めると、人々は専門的知識の習得などしないから、万一の場合に補償してくれる権力を求め、ブロックチェーンは客寄せのマーケティングに使われて、肝心の部分は大企業たるプラットフォーマーが都合よく改編できるようになっている中央集権型システムが実装され続けることになるだろうと著者は予測する。 NFTも、保証されるのは当該チェーン内での唯一性だけであり、データの真性も、世界での唯一性も全く保証の限りではない仕組みである。 メタバースに至っては、究極のプラットフォームビジネスであり、個人が大企業に勝てるはずがない。 全般的にweb3をきちんと理解しないままに、不正確な印象で夢を見ている利用者に対しての手厳しい批判が繰り広げられていたが、言っていることには強く納得。
Web3に懐疑的なスタンス(コンセプト自体というよりは現在バズワード化している概念としてのWeb3に否定的)の著者による一冊。自分も元々「てか構成技術要素的に全然Webじゃないしさぁ…風呂敷が広がりすぎてる感じがどうも苦手」というテンションなのでしっくり来た。ポジショントークに陥らずフラットな目線で...続きを読む書かれていると思うが、最近Web3については自分の考えに近い本を立て続けに読んだので次は一転して賛成派の本も読んでみようかな。
サービスプロバイダを介してネット利用している程度の知識の自分には今ひとつ実感が湧かない。webの非中央集権的な世界とは、、。webの知識と社会構造の知識を合わせて理想的な世界を構築する方向に向かっているのだなとは分かったのだがすぐこの世界が広く一般的になるには解決する課題がたくさんあり時間を要すると...続きを読むいう事だろうか?。
ブロックチェーンやNFTに対する著者のスタンスが明確で、何回も繰り返してネガティブトークが展開される。ある意味、気持ちイイほど振り切れていて、説得力を感じてしまいます。 この著者の他の解説書も読んでみたくなりました。
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Web3とは何か~NFT、ブロックチェーン、メタバース~
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岡嶋裕史
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