岡田淳のレビュー一覧
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岡田淳さんの、前に読んだ『選ばなかった冒険』が結構怖かったので、今回も怖かったらどうしようと心配しつつ読んだのだけど、全然怖くなかった。そして面白かった!
小学校に住む魔女たちのお話を色々聞かせてくれる。踊り場の魔女、ひげの魔女、タワシの魔女、しおりの魔法使いなど。どれもなんだか出会えそうな方たち。
それぞれの学年の目線から、小学校の空気を思い出させてくれる。構成もお見事で爽やかな読後感でした。
はたこうしろうさんのシンプルなモノクロ絵が、作品にとても合っていて素敵だった。タワシの魔女が一番好きだったな。
しおりの魔法使いに、一体どんな愛の物語があったのか気になる(笑) -
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図工教師のぼくのところには、いろいろな動物や昆虫たちが遊びに来るんだ。だからぼくは彼らに学校の子供たちの話を聞かせるんだ。
指遊びをしていたら体が宙に浮いてしまった『フングリコングリ』、
不思議な呪文で透明人間になり、裸の付き合いでますます絆が深まったクラスのお友達『むぎゅるっぱらぱらぴれふぎゅるっぱん』、
かっくんに膝カックンされたらみんなが笑ってしまう『かっくんのカックン』、
カエルが持っていた壺から願い事が出てくる『壺に願いを』、
クラスでハプニングが起きた瞬間に生徒たちは隣の生徒の気持ちと同化する。少しだけ人の気持ちを考えたら平和になる『フルーツ・バスケット』、
鍵を締め忘れた図書室から登場人物たちが抜け出してしまう『なんの話』
聞いたみんなは「おもしろかった」って言ってくれる。
<ほんとうのことじゃない話をおもしろいと思ったとき、ほんとうのことがそこにうまれるんだ。
おもしろいと思ったら、心ひかれたら、そこに、きみにとって本当のことが生まれるんだよ。P133、P135>
ぼくたちは自分の人生の主役をしながら、周りの人の人生の脇役をしている。それぞれにお話がある。
そんなお話をしてそれを喜んで聞いてもらう、こんな幸せなことがある?
これは面白かったですねえ。。。(←余韻に浸っている)
ファンタジーと現実が自然につながり、豊かな想像力とお話の喜びを感じます。
お話も面白いし、お話をするという楽しみも感じて、笑いながら読み進めました。 -
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やっぱりそうだよ!小学生くらいの年代にとっての『大人になってもいつまでも心にあったかく残る体験』って、高価な服着てアミューズメント施設や外国に行って高級料理を食べて…とか「しつらえられた体験」なんかじゃ絶対にない!
ちょっとした非日常的シチュエーションがあるとき不意に現れるっていうのは誰にでもあると思う。もちろん楽しいことばかりじゃない。なかなか思うようにいかないことも、服がドロドロに汚れてしまうことも…
でも一番大切なのは、その時間と空間を、仲間と『分かち合った』ということ。
1人ひとりの中身は人それぞれで違っていて、1つとして同じものなんか無いのはみんな知ってる。だから「分かり合う」というのは実は難しいというのも本当はみんなわかってる。だから「分かり合う」体験よりも「分かち合う」体験のほうが心に残る。
この本の147ページのように、“ひと仕事”終えて、石油臭いストーブの前で紙コップに入れたインスタントのあったかい飲み物を手に持って、小学4年生の男の子4人と女の子2人、そして大人1人がそれぞれの最高の笑顔でわいわい話してる瞬間って、彼ら彼女らにとっては、今の時代で言うとスマホで撮れないしSNSに投稿もできないけど、そんなことどうでもいいよ、それくらいいい気分なんだよって、たぶん今の時代でも言うと思う。
今の世の中、小学生から大人まで、日本から外国まで、社会一般から政治の世界まで、あちこち見回しても、分かち合わずに分かり合うことばっかり求めてるように思える。だからギクシャクして圧力として感じられる場面が多くなる。
でも本当に相手のことを思うのなら、分かち合うほうが大切。ただそれをやるには相手への想像力や柔軟な発想力やコニュニケーション力を高くする必要があるから、横着してやらない人間が増えて、それが圧倒的多数となって窮屈な世の中をつくっているだけ。
あーあ、せっかく久しぶりにいい児童文学作品に出会えて、率直な思いをレビューとして書こうとしたら、こんなイヤ事めいた結論になってしまった。自分もまだまだ恭や美佐子たちのような分かち合える体験が足りてなってことかな… -
本の中に引き込まれる
小学校を舞台にしていて1時間目から6時間目まであるのですが、色んなお話があって、とても面白いし飽きないと思います!
だんだん不思議な世界に引き込まれていく感じがします。 -
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ネタバレテレビゲームを模した殺伐とした異世界へ転移させられ、眠るたびに、異世界と現実世界とを行き来することとなった小学6年生の子どもたちの物語。
1997年発刊。現在は「異世界転移系」ライトノベルが氾濫し、中にはあっけらかんとしたものも多いけれど、本作が表現しているように、ふたつの世界それぞれが持つリアルさの板挟みになり、思い悩む人間としての姿がないと、物語は説得力を持たないのだと改めて思う。
現実があるからこそ虚構に喜びと悲しみを覚えることができ、虚構があるからこそ現実がはっきりとした輪郭を持つという、ファンタジーの持つ力を強く感じる作品。 -
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私の一番心に残っている学校ネズミのお話は、「もとのすがた」という題名のお話だ。ある学校にま女の女の子が転校してきて、いろんな人をアナグマやヒヨコなどに変えてしまうという話だ。そんな女の子がいたら、ちょっとこわいなと思った。「放課後の時間割、あるいは長ぐつをはいたネズミ」という話は、学校ネズミのお父さんの話だった。この本に出てくる学校ネズミは、その学校に住んでいる最後のネズミで、図工室の先生に前に学校ネズミから語り伝えられた話をたくさん聞かせた。しばらくたったころ、図工室の先生が学校を移ることになって、学校ネズミとおわかれの時、私もかなしくなった。図工室の先生が新しい学校に移ったとき、その先生が、「きいているかい?この学校の学校ネズミたち・・・」などといって、学校ネズミの友達をその先生が探してあげようとしていることを私は知って図工室の先生と学校ネズミの友情はすごいなと思った。
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ドキドキ、きゅんきゅん、ハラハラ!
ただに逃げ込んだウサギを捕まえるだけっておはなしなのに、細かい描写がされて、こちらもウサギ捕獲に巻き込まれる。
6人のそれぞれのキャラクター、背後のお家の様子、服を汚さないことを自分で情けないと思う僕の気持ちなど、そうだよね、こどもたちひとりひとりにいろんな思いがあるんだよね、と思い起こさせられる。
そして、最初は怖かったけど、実は気のいいにいちゃん!ここにもやはり、素敵な大人が登場する。。
岡田淳さんは本当にこどものことをしっかり見ていた先生だったんだろうなぁ。素敵な先生だったんだろうなぁ。いいおはなしだった。 -
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ほとんどの小学校には魔女がいるらしい。
そうとは知らない時に自称定年退職した魔女が突然現れて、
「いそがなくてもだいじょうぶ。わたしといっしょにいるあいだ、<学校の時間>はとまっているから」
とそこいらの壁に魔法でドアを作って
「この部屋の中で話をきいてくれるだけでいい。いやならいつでももどれる。ひとこと、いやだといえばいい。」
なんて言われても、俺ならなかなか入れないなw
この主人公は、魔女といっしょに現れたしゃべる黒ツグミと少しでも長く一緒に居たくて一歩を踏み出すわけだけど。
この魔女が定期的に主人公の前に現れては、他の学校の魔女のお話を語り聞かせるんだけど、それがまた面白い。
魔女の世界も色々あるんだねぇ。
この魔女が何でこんな事しているのかって理由がかわいいw
定年退職した魔女がどんなお話をしたのか気になったら読んでみるといいよ。
俺は”はずかしがりやの魔女”のお話が一番好きかな。 -
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鳥が好きで、鳥の図鑑をみるのが好きってくらいで、他に特に変わったところもないぼくのもとに、突然魔女が魅力的な(ぼくにとっって)くろつぐみを連れてあらわれる。
そして小さな、不思議で素敵な、魔女や魔法使いのお話しをぼくに聞かせたがる。ぼくも最初は不思議に思ったのに、だんだん魔女とつぐみに会える日を待ち遠しく思うようになる。。
最初はぼくとおはなしの中に出てくる小学生たちに感情移入して、だんだん魔女を受け入れるぼくと、不思議を受け入れる小学生たちを羨ましく思いながら読み進める。けれど5つ目のお話しの後、どうしてこの魔女が、ぼくにおはなしを聞かせたがったのか、ちょっとおしつけがましくて、オーバーなしゃべりかたの魔女がなぜ?
それがわかると、今度は自分が魔女だと気づく(笑)
読み聞かせや語り手のママたちは、読んでみるといいかもしれませんよ。
魔女が聞かせるおはなしのいくつかは、作者が雑誌などにすでに発表したもののようです。そこに書き下ろしも加え、こんな楽しい本にまとめてしまうなんて、まさにストーリーテラーですね -
Posted by ブクログ
実は読むの2度目。
岡田淳作品を読み始めたきっかけの本。
自分が通っている学校が、急にゲームの中のダンジョンのようになっちゃうってのがドキドキ。
しかもそっちの世界と現実世界を夢の中で行き来しちゃう。
学校通ってたら、もしかしたらこの学校も急に・・・って想像してビビったりしてたかも。
高学年向けだから、撃たれたりしたら死ぬんだよねぇ。
向こうの世界で死んでも、向こうの記憶を無くして、
元の世界に戻るだけなんだけど、それでもはっきりと死ぬって事を書いてるのは低学年向けとは違うなと。
中盤から徐々に向こうの世界の秘密がわかり始めるんだけど、いろいろ考えさせられる。
最初のちょっと浮かれてた感じはどんどんなくなって、
厳しい現実と向き合わなきゃいけなくなってきて・・・
おススメの児童書の1冊。