岡田淳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
だれだってビリになんてなりたくない。みじめで悲しいもの。でも、かんばれば1番になれるかというと。それもちがう。世の中できる子だけが評価される。
人に負けないように走り続けたお父さんは死ぬ前に「がんばれ」という言葉をのこす。それに対して「人に勝つことが「がんばる」ということことだったら、「がんばってほしくない」というお母さんの言葉が印象的だ。
このお話では、ビリの子だけが見える不思議な神様が登場する。神さまと頭の中で会話もできる。クラスでビリの子と、そんな秘密を共有するなかで、いつしかみんながビリをめざすようになる。
主人公は最後に1番になるためにがんばるのではなく本気で走ることの大切さに気づく。
競争社会のなかで失われるのが自己肯定感。ひとりひとりが目標をもって主体的に取り組むことで得られる満足感をもっと大事にしたいと思った。
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Posted by ブクログ
シリーズ本だそうですが、これから読みました。
探偵になったばかりでどきどきしているというカメレオンのレオンに、高校で歴史を教えているヒキガエルのヒキザエモンが、自分もはじめて教壇に立ったときは不安だったと言い、
「いまのそれがしが、あのときのそれがしにいってやりたいことを、いまここでレオンどのにいうのでござるが、問題というやつは、おこるときにはおこるし、おこらないときにはおこらない。そして、もしおこっても、なんとかなるものでござるよ。」
私もいつも、初めてのことの前には緊張し、「案ずるより産むが易し」と自分に言い聞かせていますが、この言葉もそれに似て、勇気が出る気がしました。
第三話がよかった。
小学校3年生ぐらいからおすすめ。 -
Posted by ブクログ
子どもが主人公の童話。変に説教くさくないのがよい。大人が読んでも十分面白けど、子ども時代にぜひとも読みたかった。
テレビゲームの中に迷い込んでしまった少年少女の物語なのだけど、何通りにも解釈ができるというか、何について書かれていたかと問われたら、読者それぞれに違うことを答えるだろうという物語である。
一方で、あれこれ解釈を加える前に、圧倒的に没入してしまうような、どきどきわくわくが盛り込まれた冒険譚でもある。子どものときに読んだら、一生ものの読書体験になったのではないかな。「はてしない物語」を読んだ少年のように。
生きることの辛さも知った大人としては、ゲームの中に入るのも、この世にオギャーと生まれるのも理不尽なところは似ていますね、という雑な解釈を1つ与えて満足してしまった感がある。その解釈で読み進めても、最後は爽快であり切なくもあった。
他にも色々な読み方ができるので、読書会のテーマによいと思った。 -
Posted by ブクログ
今では子どもが異界やパラレルワールドに行く児童向けファンタジーは山ほどあるが、この本が出た昭和60年(1985年)にはそんなしゃれたものはなかった。外国のにはナルニアとかあったけど、岡田淳の物語は普通の日本の公立小学校の児童が登場人物なので、エドマンドとかペベンシー家なんてのよりずっと親しみやすく、覚えやすく、画期的な作品だったと思う。
今読むと、挿し絵が古いかな(太田大八さん好きですが)と思うし、登場する子どもたちの名前が昭和の感じはするけど、物語はやっぱり面白い。
なぞなぞの部分は『ホビットの冒険』を思い出すよね。
挿し絵を変えれば、新たな読者も獲得できるんじゃないかとも思うが、この絵がいいという人もいるだろうし(『霧のむこうのふしぎな町』も新しいイラストで出たあと、前のが良かったという声がかなりあったし、『光車よ、まわれ』も前の司修さんの絵が私は好き)、2パターン出すのはコストの問題があるだろうし、難しいかな。
表紙や挿し絵の絵柄で本を選ぶ子どもが多いから、こういう作品は大人がちょっと読んであげて薦めるといいんじゃないかと思う。