笠井あゆみのレビュー一覧
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購入済み
共依存
大正時代。伯爵家の嫡子×奉公人。奉公人の学は伯爵家の子・裕太郎と幼なじみ。明るく優しく頼れる存在の裕太郎。身分違いで遠慮する学を余所に、裕太郎に請われて肉体の接触も許してしまい……。当然周囲は二人の関係に眉をひそめる状態。
そんな中で、学の父親の消息不明。裕太郎の妹の葵の妨害。学の母親が迎えに来るも、時既に遅し。誰にも邪魔されない、二人だけの世界を造り上げていく裕太郎。
最後は葵の手紙で種明かしをせず、謎や疑問を残したままでも良かったかなと思いました。学のどの人格か、耐えきれず父親を殺めた?その隠蔽工作をしたのが裕太郎?
理解されなくても、裕太郎の生きる意味は学であり、これまでもこの先もずっと続き、裕太郎は学を守るでしょう。二人はもう離れられない共依存だと思いますが、彼らが幸せなら良いのかも……。 -
Posted by ブクログ
大好きな犬飼のの先生の作品で、読むのを楽しみにしていました。のの先生の書かれるお話には、いつも一本筋が通っていて、BLなんだけれども、ただのラブロマンスというよりかは、「お話」を書かれる姿勢がすごく好きです。
今回も、まさかのシンデレラが攻めという設定を、とても上手に使っていて、読みながら何度も、おーそう来るのかー!と楽しかったです。ただ虐げられるだけではないという彼の性格も、母から受け継いだ本好きという設定も、母の遺言の本当の意味も、とても素晴らしい伏線でした。
いわゆる近親相姦はそこまで気にならなかったのですが、ヴァリウスがあまりにも可哀想な最期を迎えたこと、継母への最後の仕打ちが少し俗世的というか、すべてを手に入れた人物にしては容赦がないというか、慈悲の心がなかったこと、そして犬が数匹、さしたる理由もなく殺されてしまったことが結構なショックでした。
特に動物が殺傷されてしまうのは、本当に必要だったのだろうかと考えてしまって、そこからはお話にのめりこめず。残念です。 -
Posted by ブクログ
例によって例のごとく、笠井あゆみ先生のイラストが印象的で購入。
いろんなBL小説があって、いろんなイラストレーターさんがいらっしゃいますが、笠井先生が素晴らしいのは、イラストが美しいだけではなくて、小説の内容を表紙にまとめあげる技術がピカイチなところもあるんじゃないかと思います。
今回も、二人の立ち位置、表情なんかはもちろんのこと、ケーキやケーキの箱、オフィスの椅子や周りの本棚にも小説のエッセンスが詰め込まれていて、感動しました。
谷崎先生の小説はこれが初めてだったのですが、またしても、BLの世界とは広くて深いな…と唸ってしまいました。
男性同士の恋愛があって、そういうシーンもあるので、これはれっきとしたBLなのでしょうが、中身は変わったバディもので事件もので、もし主役の二人が恋愛関係になければ、探偵ものとして読んだかもしれません。
受けの久嶋が、20代後半で博士号を3つ持った天才で、FBIのアドバイザーとしても仕事をしていた過去を持つ、社会心理学者、と盛りに盛られた設定ですが、たしかに変わり者でした。そのせいで、せっかくの色気あるシーンで、彼はほとんど話さないので、彼は本当に気持ち良いのかな?と首を傾げてしまうことも。
書き下ろしでプロローグとエピローグに挟まれた3話が収録されているのですが、これは続編があると思った方が良いのでしょうか?久嶋の謎はまったくといっていいほど解かれず、彼らの関係性も進んだのかどうなのかわからず…。
ただ、大きい割に甘えん坊な音喜多は可愛かったので、続編が出たら買うかもな…と思いました。