三木由記子のレビュー一覧

  • クレヨン王国 水色の魔界

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    ネタバレ

    一円玉を身体に貼り付けた人々がパニックになる"死魚の豪雨"はなかなか残酷だった。冒頭では怒りに支配されていたカッちゃんだが、運動が苦手であるエピソードに凄く共感した。水色と黒色のクレヨンらは暗い話を少し明るくする担当。
    月のたまごに登場した開祖ダミャーニナ師や愛馬スーダンの像や、住まいだった青目庵、今では二代目庵主になったオルガ、文化財保護局長のキラップなど、懐かしい面々が登場したのは嬉しい。

    クライマックスとも言える死魚の豪雨自体がこの本の殆ど終盤であり、そこから護符を大ナマズに渡して現実に帰ることになるが、終わり方が駆け足という感じであっという間で物足りなかった。これ

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    2024年02月20日
  • クレヨン王国 森のクリスマス物語

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    ネタバレ

    童話作家(作者本人)が話の構想を練るために森へ行くと、木々やクレヨン達がクリスマスプレゼントに童話をお願いされ、お題のリクエストに答えながら語っていく話。
    "子ダコのレールさがし"、
    "おサルのくしゃみばやし"、
    "エレベーター、エスカレーターと、かいだんくん"がお気に入り。
    かいだんくんに負けて名前を取られ、"レベタ"と"スカレ"になるが、こっちの方が呼びやすいから良いなと思った。最終的に"べ"と"スカ"になりそうになるが、それはそれで。
    逆に"

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    2024年02月17日
  • クレヨン王国109番めのドアPART1

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    ネタバレ

    時を進める力を持つ金バト、
    時を戻す力を持つ銀バト。
    2羽の時バトを解放してしまい、連れ戻すための冒険が下巻に続く。
    登場する東大生が、昔の対人関係が苦手なガリ勉のイメージで面白かった。

    ーーー人間たちは、進歩しか願わない性質によって、地球上の大半の生物を破滅させた後、そのもっともずるがしこい者たちだけが、新しい次の星を破滅させるためにとび去っていった。彼らに欠けていたたった一つの要素は、他への尊敬であったーー。p122

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    2024年02月12日
  • クレヨン王国いちご村

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    少し切ない話が多かった。
    小石とスミレの花の話が1番好きかな。
    どんぐりが報われ無さすぎる。そんなところで根を張っても、いずれ枯れてしまうのではないか。
    色に因んだ短編集だが、もっといちご村の話が欲しかった。

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    2024年02月09日
  • クレヨン王国デパート特別食堂

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    アイスクリーム好きのオウムが可愛くて1番好き。
    幼稚園で流行っているゲームが面白かった。

    「極楽いき、発車、オーライでございます。」
    「地獄へ落ちろ!」

    勉強するゴイサギくんの挿絵も、この本を読んでいたりして面白かった。
    全体的にふふっとなる可愛らしさのある話が多いのだが、少し物足りなかった。
    きつねオヤジはおやじあるあるだった。
    年相応の相手と付き合えばいいのに、若い娘とまともに付き合えると思い込み、同い年の異性を女として見ない。ストーカーや脅迫に走らない分、良心的。

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    2024年02月07日
  • クレヨン王国黒の銀行

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    今シリーズにしては珍しく大人のただの悪役(泥棒)がでてきて、いつもと違う始まり方。
    祖父の家で祖父を守りながら泥棒を相手に演じる場面が一番面白かった。
    黒の銀行から色々引き出して泥棒の邪魔をしたりして、便利に使う。

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    2024年02月05日
  • クレヨン王国の十二か月

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    小学生の時にワクワクしながら読んだ作品の1つでした。
    自分の12の悪い癖のせいでお城を出ていってしまったゴールデン王様を連れ戻すべく
    小学生2年生のユカと共に自分の癖を改めながら旅をすることになったシルバー王妃。
    他人のふり見てわがふり直せといった感じで
    最初はわがままでどうしようもない王妃も
    ユカの支えもあり、少しずつ成長していく様はなんだか温かい気持ちになります。
    こんな内容だったんだっけ?
    と随分昔に読んだ内容に新鮮さや懐かしかしさを感じつつ楽しく読み進める事が出来ました。

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    2024年01月31日
  • クレヨン王国まほうの夏

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    ネタバレ

    後半でまさに推理小説な場面があり、面白かった。水色大福とはなんなのか、よく分からない。水色大福にはどの生物が相応しいのか試行錯誤しながら、同級生が誘拐されて探し出す話。
    白ちゃんがそんなふうに関わってくるとは。
    水色大福の落ちはあっという間だったが、良かった。

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    2024年01月28日
  • クレヨン王国月のたまご-PART7

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    鏡の森の城に主要メンバーが集まり始め、それをダガーがもろとも燃やそうとする。
    アラエッサとストンストンの俳句大会や祭りの参加はつかの間の明るい話だったが、最終巻に向けて緊張が高まっていく。

    アラエッサとストンは祭りに参加するとアラエッサの昔馴染みのケンちゃんと再会し、仕事を手伝うことになり、鏡の森の城へ絵画を取りに自転車をこぐ。途中、病院に向かう青ころり罹患者に会い、月のたまごという薬の話を聞いてまゆみがいると知り、病院へ急ぐ。到着するも、まゆみは城へ行ったきり帰ってこず3日ほど経ったことを知り、付近で健康そうな者もいたので志願者を募り、20名ほどを連れて城へ向かう。
    まゆみは指輪から三郎の

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    2024年01月23日
  • クレヨン王国月のたまご-PART5

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    ネタバレ

    ダマーニナやダガーらのそれぞれの思惑などが語られ、実際にはどうゆう展開になってくるか。
    三郎は子馬に導かれて沼に潜り、水色のたまごのようなものに近寄ると海の小人達が暮らしていた。
    エビやカニを養殖して町を作ろうとしていた。
    巧みな筆遣いで紙に絵を描き三郎に情報を伝える。月からタマゴラインで水色のもやの宇宙船に乗り沼に来たこと、人間は元々陸の小人であり海の小人と兄弟であること、人間によりたくさんの小人が犠牲になっていること、月のたまごがあれば双方が仲良く暮らしていけること。

    しばらくまゆみと過ごしていた目が見えなかった白い子馬は、たまたま居合わせたマート=ブランカ大尉に手術ですぐ治ると言われ、

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    2024年01月23日
  • クレヨン王国七つの森

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    ネタバレ

    冒頭から、
    「夏休みの宿題の代わりに夏休みの歌を完成させなさい。( )の中に1番嫌いな曜日と嫌いな理由を書きなさい。」
    と先生がプリントを配り、みんな様々な理由を考えて提出していくのだが、私からしたら断然"体育"である。
    しかし歌の後半では、
    〜平気になろう( )なんか
    やっつけちゃおう( )なんか〜
    とあり、いかにも嫌いなものの克服が課題のようで、運動が苦手な人間が夏休み中にそれを克服するなんでよっぽどのことだぞと、不満しかない。
    生まれつき心肺機能が弱くて、未だに一定時間走ると息切れが酷いのに。
    小学生の頃にこの本を読んでいたら、ここで読むのをやめていたかも

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    2024年01月06日
  • クレヨン王国の花ウサギ

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    ネタバレ

    サラッと辛辣すぎて笑った。

    ちほは、なんだかかなしくなりました。
    このきれいな海が、くさっているというのです。
    くさっているのは、海ではなくて、漁師たちではないでしょうか。p26

    そのひょうしに、クレヨンは、ばらばらに海の中にとびこんでしまいました。
    「あ、クレヨンの投身自殺だ!」
    と、男の子たちがわらいました。p27

    全体的に良い話だけど、落ちをどうせならきっちり〆てくれた方がすっきりできて良かった。

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    2024年01月03日
  • クレヨン王国の花ウサギ

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    子供の頃に読んで、難しいことはよくわからないなりにラストシーンの切なさやアオザメオニの怖さだけ記憶に残ってた。
    大人になって改めて読むと、かなりしっかりと環境問題をテーマにしてることに驚いた。
    書かれた当時は80年代、まだ公害問題も過去の話ではなかった時代だもんね。作中で書かれてるような再開発推進派と反対派の対立も、当時なら子供にとってもニュースで聞いたりしてまぁまぁ身近なものだったんだと思う。
    たぶん発売された時代の子供の感覚で読んでたら「こんな環境破壊なんてひどい!」って感想を抱いたんだと思うけど、令和の大人の立場で読むと「人間の生活水準維持と自然の保持、両立させられる道があれば本当に素敵

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    2022年07月17日
  • クレヨン王国 森のクリスマス物語

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     クリスマスにちなんだ物語ではなく、作者が森の木々や子ダヌキなどのリクエストに応え、クリスマスプレゼントとしてお話を贈る。クリスマスっぽさはあまりないが、ほっこりする話やクスッと笑えるような話が詰まった1冊。『おサルのくしゃみばやし』『七福ダヌキ』『まほう使いのおとしもの』がお気に入り。
     童話は大人になってから読んでも面白いけれど、子どもの頃は動物がしゃべろうが、石がしゃべろうがそのまま受け入れて空想の世界へ飛んでいけていたことを思い出した。小さいうちに読みたかったなぁ。

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    2021年12月22日
  • クレヨン王国からきたおよめさん

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    タイトルから想像する内容と全然違った。およめさんを迎えるのは小学生と高校生の女の子だし、お金を払って注文するのにやって来るのはクレヨン王国を追砲されたはみ出し者で一癖どころか十癖はありそうな厄介者。
     自分らしさを保つことの難しさと友情がテーマ。桃と亜有子の友情は私が体験したことのない類のものだった。
     このシリーズは可愛らしいだけでなく、いい意味で児童書らしくない展開をしたり、らしくないテーマを扱ったりするので大人になってから読んでも十分楽しめる。 なぜ今あまり読み継がれていないのか不思議。

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    2021年05月30日
  • クレヨン王国なみだ物語

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    大人になってから初読の本書。いろんな種類の“なみだ”が流れる短編集。どれもグッとくるお話ばかり。赤信号のなみだは、小学生にはまだ理解できないかも。かかし、算数の本、植木ばち、ヤマザクラがお気に入り。悲しいとき以外にも涙は流れることは、子どもにはピンとこないことが多いと思うので、本書も子どもの頃に読んでいたかった作品。
     クレヨン王国シリーズを読むと、壊してしまった自然を再生するのにどのくらいの歳月がかかるか等色々想像するが、まち育ち・虫嫌いのひ弱な私は空想の中でしか自然と触れ合えない駄目な大人だと痛感する。

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    2021年05月30日
  • クレヨン王国いちご村

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    入院したぼくの夢に、くれよんの各色それぞれの物語がでる。オムニバス。さいごはいちご。


    C8793

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    2020年11月24日
  • クレヨン王国春の小川

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    この話を読んでベーコンが好きになった。ベーコンの話、という記憶の仕方。子供の時以来の読み返し。

    和子が木村先生にタメ口なのにびっくりしたけど、びっくりした自分の感性にもびっくりした。学生時代、相性の良い先生にはタメ口をきくこともあったし、それは親愛の表現だったな。この二人のようにとまではもちろんいかないのだけれど。木村先生が和子の態度を気にしないのは、人間同士の付き合いだからで、この二人の関係はとてもいいですよね。現代ではいろんな意味で難しいかな。

    レストランで意地を張ってしまうところ、泣きそうになってしまうところが印象的。些細な目的に、譲れず我を張ってしまうところが、寺田先生と合わなかっ

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    2020年10月11日
  • クレヨン王国の花ウサギ

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    前作のクレヨン王国とは連作ではなくて、登場人物からすべて別のお話。
    結構社会的メッセージが強くて、最後は切ないです…人間っていうのは傲慢な生き物だなと考えさせられる物語なので、大人でも十分楽しめる作品☆
    ロペには実在のモデルがいたのねぇ。巻末の写真が可愛らしい!
    それと挿絵も可愛らしいです☆

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    2020年07月24日
  • クレヨン王国の十二か月

    購入済み

    懐かしいな。

    小学生の時から読んでて、私の性質はだいぶクレヨン王国に育ててもらいました。
    自然がいっぱいで、出てくるヒトやイキモノや生きてないモノたちが、生き生き魅力的。

    電子書籍になったのを知って、どれから読もうか迷いましたが、まずは元祖から。今読み返すと、「児童文学だな」って感じです。ちょっとお説教臭いところも懐かしい…愛のあるお説教?

    面白さで言えば、他の巻の方が好きかな…七つの森とか、黒の銀行、まほうの夏あたりを次は狙います。あと、ロペキャベとか109番目のドアとか、新しい辺りがまだ出てないので、楽しみにしてます。

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    2020年06月20日