福永令三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ王妃の12の悪い癖を1年がかりで更生していくというストーリー。
たぶん、私が人生で初めて手にした小説。
「なんだか不思議な事でもおこりそうなかんじです。
サンタクロースを信じていた頃の、クリスマスの夜も、こんなふうな気持ちでした。」
幼少の私にはこのフレーズがやけに印象的だった。
季節描写がとにかくみずみずしく、ひと月ひと月、独特の世界観があり、独特ゆえに結構色んなシーンを覚えていた。
大人になった今読むと、王様もたいがいじゃないかと思ってしまう。9月の刑務所と12月のお墓島では捕まるし、そもそも国をおっぽりだして一人逃避行って責任感ないのか!とかね。
そういえば、1月にホットケーキを焼く件、 -
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Posted by ブクログ
「林くんのハヤシライス」という言葉が頭に残っていて、20余年ぶりに再読。
主人公の「わたし」は、著者である福永先生本人。
童話作家である彼は、自然の中で、キジバトとおしゃべりしたり、オタマジャクシを育てたりしながら、暮らしている。
ある日、自然に帰したオタマジャクシたちが、日照りの危機にあうことを心配した「わたし」は、キジバトの「ブースケ」、オタマジャクシの指南役であった金魚の「A金先生」とともに様子を見に行く。
そこに、雨雲とともに現れた、24色の巨大SL。
それは、「わたし」の幼少期の友人であり、戦火で亡くなった「林くん」が、24色のクレヨンで描いた「ゆめ列車」だった。
「わたし」と「 -
Posted by ブクログ
クレヨン王国シリーズが大好きなんですが、1冊目は不思議と未読でした。古本屋で状態のいいものが売られていたので思わず購入。これがシリーズ第一作目なんだと思うと、なんだか感慨深いです。
12の町をめぐり、王妃の悪い癖を治しながら王様を探すという構成で、登場人物たちもユニークでおもしろい。福永さんは文章がとてもお上手なので読みやすく、頭の中にイメージが湧きやすいのも素晴らしいと思います。また、初期の頃の三木さんの挿絵は本当に素敵で大好きです。
物語としては2作目からのほうが好きなので★は4つにしましたが、永久保存版として大切にしたいと思います。 -
Posted by ブクログ
子供の頃にはあまり理解出来なくて、冒頭の魔法使いを探す遊びしか覚えていなかった。
何度も読んだはずなのに、断片は覚えていても全体のストーリーが頭に入らなかったのだ。
肝心の赤とんぼの名前も「よしえ」だと勘違いしていた。(ここが一番のテーマでもあるのに!)
今改めて読んでみると、経済や教育、人々の生活の変化などいろんなものが揺り動いた昭和の時代を切り取っていたことに驚く。
例えば各家庭の教育方針の違いだとか、美奈代たちのお母さんがシングルマザーでバリバリ働いて他の母親から奇異の目で見られているところなども、まだこの時代には新しかったとも思うし、今の時代に通じているとも思う。
そういえば田舎であ -
購入済み
夢をもつこと
どんな苦境にあっても…苦境にある時こそ、夢を捨ててはいけない。夢にしがみつかなくてはいけない。
クレヨン王国で夢を叶えた清少納言、夢を売ってしまった百点マシン(と、代わりに「こちらの」世界へ戻ってきたマシンのかげ)、クレヨン王国から夢をもったまま帰還し、これから大人になっていくさつき。
王国へ脚を踏み入れた3人の、三様の行く末から、作者のメッセージが伝わります。 -
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