福永令三のレビュー一覧

  • クレヨン王国 幽霊村へ三泊四日

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    ネタバレ

    "月のたまご"で登場したナルマニマニが主要キャラとして登場して嬉しかった。明石ちゃんの容姿がグルーニカと似ており、思い出している挿絵も素敵だ。p38
    1泊の肝試しに行くということで、鉄瓶や絵ろうそくなど、妙なものを持っていくなと思いながら、それぞれ黒丸鉄兵というござる口調の武士や、丁寧口調のしっかり者でよく気のきく旅館の若女将のようなキャラクターとして登場。
    トランプのジョーカー"バッサニオ"が「明石ちゃんは妖怪になった。早くたすけてあげて」p180
    果たしてバッサニオの発言は嘘か誠か、敵か味方か見極める場面が面白かった。
    後半も明石ちゃんの行った世界はSFチックで面白かった。

    イタリヤくんに誘われて小屋を出てしまった明石ちゃんは、キノッペくんの発見したキノジロ菌(空気を綺麗にする菌)のおかげで大富豪になり、キノジロ財団を設立。しかし精子を破壊することも分かり、生殖ができない。慌てて菌を排除しようにも、菌の効果を頼りに有害汚染を撒き散らす工場がたくさん稼働していたので難しい。住まいを遮断膜のドームで覆ってみるも、鳥の汚染された糞で穴が開く。月が迫ってきて手に負えなくなり、宇宙への脱出をはかる。p200


    あとがきにて、
    「水色の魔界」を書いたあと、「みどりの魔界」をとか、「茶色の魔界」をとか、いろいろとアンコールがありました。じつをいうと、私は、怪談が好きではありません。理由は書いているあいだに、かならずどこか身体の調子がわるくなるという単純なものです。それで、もし、書くとすれば、全部ひっくるめてはき出し、もう二度とおばけものを書こうという気がおこらなくなるような総合的なものにしたいと考えていました。

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    2024年02月23日
  • クレヨン王国109番めのドアPART2

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    ネタバレ

    小学生の規子は20代のデパートガールに、
    中学生の則子は母乳の出る30代に、
    東大生の野末は欲張りな金持ち老人に、
    佐久間先生は鰻取りの少年に、
    謎の赤ん坊は石倉の連れの女性か?、
    鬼塚警部補は原人になり毒の吹き矢を作って皆を混乱に、
    などなど、時バトの影響でそれぞれに変化。
    特に原人が問題だったが、銀バトが長々と触れたことで前世の生き物へ次々に姿を変え、サボテンになったところで銀バトが離れた。
    人間は鳥や虫や植物でもあったのだから、今もみんなのことを考えなきゃいけないはずなのに、人間は地球を我が物顔で汚す、と悟り。
    変化に伴い、その変化後の歳に身につけている知識や技術(車の運転)が個人差はあれど、あるのは面白かった。

    「そうね。このまま、明日の朝、デパートへ出勤するかもね。それも、わるくないかもしれない。どんなデパートか、のぞいてみたい。どんな仲間がそこにいるのか。」と言う規子に対し、亡くなった父の面影を感じる小人・リュージンが、
    「なにをねごとをいってるんだ。」
    「きみが、その制服を着てでかけることのできるデパートは、八年後でなければ完成しないんだぜ。きみが、たのしく小人の話をきかしてやろうと想像している職場の仲間たちは、ほとんどがランドセルをしょって小学校へ通っているんだぜ。休みのたびに、きみをドライブにさそったり、プレゼントをくれたり、賛美のことばできみをうっとりさせてくれる花婿候補たちは、まだ、中学校で英語の単語を必死になっておぼえているんだぜ。〜このままでいたら、きみは、おじいちゃんもお母さんまでも失ってしまうかもしれないんだぞ。そして、きみを知っている人も、きみが知っている人も、一人もいない世界に放り出されてしまうんだぞ。鏡を見てうっとりしている場合か。きみは、荒海に投げこまれた金魚じゃないか」p226という台詞がなかなか恐ろしいものだった。

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    2024年02月14日
  • クレヨン王国の赤トンボ

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    ネタバレ

    先生のユニコーンの童話が素敵だった。
    どの童話もユーモアがあって面白い。
    そもそも、オーブンで童話集を焼くと赤とんぼが登場するというのが奇天烈。
    さらに童話の作者とリンクしているという。
    手紙のやりとりからは先が気になり、感動的だった。

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    2024年01月30日
  • クレヨン王国の白いなぎさ

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    ネタバレ

    ぬいぐるみを持ち歩く代わりに百人一首の札を持ち歩く中で清少納言がお気に入りになったり、勉強が出来すぎてテストをすぐ終えて実況しだすという百点マシンというあだ名のエピソード、影を売買したり、人魚の影を選んだら人魚のように泳げたり、設定のアイディアがとても面白かった。
    今作では街開発で自然が壊されることや、釣り針などが絡まって魚が混乱していたりというメッセージ。

    あとがきに、その後の話がある。
    それが良い話なのかどうか、微妙なところなのが好きだ。

    百点マシンは影から生まれ変わったのですから、影ができない雨の日の記憶はないのです。本当の百点マシンは、バクのシャトータウンで自分の作った墓地の中にひっそりねむっているでしょう。さっちゃんは、はじめそれをとてもあわれに思いましたが、次第にその方が良かったのだと思うようになりました。百点マシンが以前ほど勉強が出来なくなった代わりに人のよいおおらかな性質がでてきて、みんなに愛されるようになったからです。思えば、雨の日に無理やりさせられた勉強がかれの本来の明るい人柄をよほど歪めていたのですね。百点マシントイレマンというあだ名は廃れ、みんなはたっちゃんと読んでいるのです。

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    2024年01月27日
  • クレヨン王国月のたまご-PART8

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    ネタバレ

    悪役は漆に被れて刑務所に入り、ダマーニナは海の小人の世界の王様に、みんな揃って大団円。
    サードの登場が微妙だった。カメレオン元総理を助けたのは良かったが、ぎっくり腰から動けず、その後海の小人と出会い導いてもらったが、その間に他方で色んなことがありすぎてサードの活躍がショボイ。また、ナルマニマニの話はとても好きなのだが、伝書鳩の手紙を貰ってシルバー王妃に伝えにいったものの、肝心のシルバー王妃はその後登場しなかったのも残念。
    話自体は面白く、最終巻まで読んでよかった。
    アラエッサとストンストンの旅をまだまだ見ていたい笑

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    2024年01月24日
  • クレヨン王国月のたまご-PART4

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    ネタバレ

    第3付属物扱いされるアラエッサは可哀想だが、扱いが理不尽すぎて1番面白かった。

    カメレオン元総理の暗殺(未遂)と三郎との再会、まゆみは子馬とペーターに助けられて海の小人を研究するドラスゴー氏と出会う、ストンストンは養子に、アラエッサはストンストンの第3付属物に。
    (第1は永遠に、第2は可及的速やかに)
    ダマーニナは馬で競走するのにお互いを縛り、遅れた方は引きずられるというむごいやり方。

    まゆみ達が蔵から盗んで食べていた小麦粉擬きは、蔵自体がストンストンを養子にしたナレンナーのもので、古い小麦粉にみみずの粉末などを混ぜてみたもののフナも食べなかったので持て余していたのを無料で貰って食べていたのだった。

    ストンストンがナレンナーに、「なんでも正直に話せという者に疑問がある」ことをぶつけてる場面が印象的だった。非常用の防具やボタンなどが本当に正しく使用/作動するのか疑問に思うのもわかるし、見知らぬ人相手にちょっとした日常の不愉快なことで一々口に出すべきなのか。

    「そこで疑問なんだ。思ったことをぱっと言える人って、はじめから、汚いことや人を傷つけることなんかは思いつかない人なんですか。そういう生まれつき立派な人がいるんですか。言うと叱られるようなことばかり思いつく僕は、よほど駄目なんですか。そういう人と、僕とは、分かり合えるでしょうか。さあ、お母さま、教えてください。僕は普通じゃないんでしょうか。」p126

    ナレンナーは回答せずにそうゆう感受性は素晴らしいわというようなことしか言わなかったが、アラエッサにも言えない心の内を吐き出せて嬉しいストンストン。同じ種族(ブタ)で、母親にみたてたからこそ。
    その後、アラエッサとはどこかギクシャクした関係になるのもなかなか、複雑な心模様である。

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    2024年01月22日
  • クレヨン王国月のたまご-PART3

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    ネタバレ

    三郎の病床からの復帰、ダマーニナの活動開始、雲影刑務所でナルマニマニの小人文字解読、アラスベ商事(あらゆる全てのことをやる)の社長・ベニザル=ワーガス(本名はキザル=ワーガス)の脱獄。
    前半は全体の話が少し進行し、後半はメイン4人以外の動き。後半の方が軽い話で面白かった。

    アラエッサが名づけた"気の利く散歩"は、まゆみと三郎を2人きりにしておくためでもあり、アラエッサとストンストンもまた、二人きりのおしゃべりが楽しく、まゆみや三郎に聞かれる笑われてしまうような思い出も気安く打ち明けられた。p145
    というエピソードが好き。

    三郎はダマーニナと火山を突破する際、ダマーニナの白いベッドの中で見を守っていたが、そこは憎しみで汚れた水のプールであり、それをたくさん飲んでしまっていた影響で動けなくなる。
    アラエッサ秘伝の最後には死んでしまうが、胃が裏返るまで吐き出す秘薬を作り飲ませると、何日か吐き出し続けた末、途中肝臓を吐き出しつつ、回復した。
    一方、ダマーニナはクレヨン王国にやってきて、今まで憎しみの汚水が食事のようなものだったが、地上にでるとまともな食べ物を食べなければいけない身体になり、詐欺師にファミレスで奢られ、古びた城を紹介されつつ、宝石を渡す。ダガー書記長が年に2回点検に来る建造物の1つで、詐欺師に騙されたんだなと経緯を理解し、宝石を取り戻す。
    一方、ナルマニマニは小人文字を解読し、何か危険なことが起こる予言を知る。そこへワーガスが投獄されてすぐ脱獄する仲間を募るが誰も手を挙げず、目に入ったナルマニマニにどうだ?と誘うと承諾。赤い顔の猿だと思われたワーガスだが、実は仮面を被っており、本当は黄色の顔。お面の中に脱獄道具を隠していた。同じ黄色の顔のナルマニマニに親近感があったのだった。檻から出て、所長の赤いスポーツカーで逃亡。ワーガスは途中で降り、ナルマニマニはしばらく車。実はその車は追跡されていたが、ナルマニマニがおかしな行動をとるまで手を出さないことになっていた。
    サードを称える神殿を作っていたが、まゆみ達がずっと川魚しか食べてないので何か買いに行こうと代表でまゆみが行くついでに、神殿で祈願。すると、ごせいもくさまはダマーニナだった(まゆみは知らない)。ナルマニマニがまゆみを目撃。
    予言の魔女はまゆみだろうと考え、小人の予言書とまゆみを城に差し出して昔の生活に戻ろうと考えていた。午後9時に会おうとダマーニナと約束しており、やってきたまゆみをナルマニマニと教え子が誘拐する。が、弟子は逃げ、監獄の追っ手に捕まる。まゆみは消えていた。
    その頃、かつてさざなみミラーをはめていた中指が痛み出した三郎はまゆみの危機を察し、助けに向かう。


    ストンストンは笹舟の作り方を知らないなとまゆみが見抜くと、アラエッサは子供の時代というものが欠落してると指摘していたが、ストンストンはまだ1歳なんだから仕方ないだろと思う笑(アラエッサは5歳らしい)p155
    永遠に、可及的速やかに。

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    2024年01月22日
  • クレヨン王国月のたまご-PART2

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    ネタバレ

    今作は主にアラエッサとストンストンの逃亡の旅。本当の最後の方で4人合流するので全体を通して進展はさほどないが道中のやりとりが面白かった。

    クレヨン王国に戻ると、アラエッサとストンストンは伯爵となり、下世話人という名目の監視の大男がそれぞれに付き、窮屈さを感じつつ、三郎を助けるためまゆみを探そうと脱走したところ、三郎とまゆみを殺した凶悪犯として指名手配された。
    その凶悪犯としての経緯が、まず三郎をアラエッサが殺し、ストンストンがまゆみを殺すのを躊躇っていると、アラエッサがまゆみをも殺したというもので笑った。
    例えの怖い話として、結構生々しい死体や棺桶の話をしだしたアラエッサも面白い。
    また、凶悪犯だとしてバレても、凶悪犯はこんな感じだという見本と言い張ればいいと、白黒のボーダーに見本と書いたシャツを着て歩くのも面白かった。
    一方、三郎は通ると歳をとってしまうタイムトンネルをなんとか通り、そこに赤ん坊がいたので抱っこしていると赤ん坊消滅。
    自分の姿をみると、本来なら50代だったはずが赤ん坊に歳も吸い取られて元々の18歳の姿だった。
    月のたまごを守る婆さんの途中の姿の者が少女になる前に切り離されて独立して生き残っていたダマーニナと出会い、共に火山から脱出する。

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    2024年01月22日
  • クレヨン王国月のたまご-PART1

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    ネタバレ

    冒頭の試験から落ちたという現実的なショック。そこから、三郎と会って、アラエッサやストンストンと会って、クレヨン王国に行って、準備して、という流れまでまゆみと同じように冒頭の出来事など吹き飛ぶくらいワクワクした。
    後半は、第二次世界大戦の戦死者がこけしとして登場したり、まゆみがクレヨン王国から出て目が覚めると広島の原爆跡地にいたり、思ったより重いテーマが少し出てきた。月のたまご自体が人間たちの憎しみなんかを回収する役目があるため、その月のたまごを守り育てる婆さん(人間とは逆の歳の取り方をし、最後は赤ん坊になる)が脱皮する度に憎しみの生物を落としていき、アラエッサとストンストンのやりとりで明るさがあるものの、思ったより暗い話だった。
    落ちも三郎のその後は不明で、まゆみ、アラエッサとストンストンらだけそれぞれ元の場所に戻る。
    まゆみは帰り際、階段を登りながらこれまでの冒険のことを1人語りながら登るよう助言を受けて従っていたが、現実では意識不明で入院していたまゆみが急に喋りだしたので慌てて先生らが録音しつつ、両親らも聞いていた。
    そして起きてみるとまゆみから冒険の記憶は全て消えており、病室で語っていたことも知らない。
    合格祝いに、と父親が買っていたのは、何かに導かれるようにして買った、三郎がまゆみに渡したものと似ている指輪。
    まゆみは指輪をはめながら、私、思い出せないの、とつぶやく。思い出せないけどこの指輪が重要だったことは覚えているという、切ないけど素敵な終わり方だった。

    解説で、三郎に関する解説があり分かりやすかった。あとがきによると、元々はこの1冊で終わる予定だったが、ファンレターで2人をくっつけて欲しい要望が多く、続編にいたったらしい。

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    2024年01月21日
  • クレヨン王国デパート特別食堂

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     デパートの食堂が舞台の不思議なお話かと思いきや、食べ物を題材とした7編の短編集。どの話もクレヨン王国らしくて好きだが、『フルーツ仙人と、ふつうの医者』『はやまるくん おそまるくん』『小さなアジのいのり』が良い。『キツネおやじの店じまい』は小学生の時に読みたかった。幼いなりに感じることが何だったのか気になって仕方ない。小学生には理解できないとは思わないなぁ。
     児童文学だが、勧善懲悪のわかりやすい構図に単純なハッピーエンドの話は多くない。このほろ苦さこそがクレヨン王国シリーズの持ち味だ。

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    2024年01月16日
  • クレヨン王国からきたおよめさん

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    ネタバレ

    冒頭から、なぐり電車という訳のわからない展開で高校生と知り合い、喫茶店でおよめさんを注文する…という話の始まりがなかなか独特で面白かった。しかし、あのメニュー表をみるに、お金を使うおよめさんとお金を使わせるおよめさんというのはどうゆうときに注文するのか、べんきょうやりょうりのおよめさんを思うと手が出しずらい。
    今作でのおよめさんとは、1ヶ月間脳内で出しゃばる人格のことであったが(各およめさんの性格だったり、付き合い方次第だろうが)、それをおよめさんと呼ぶ概念も面白かった。

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    2024年01月06日
  • クレヨン王国 水色の魔界

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     幼少期未読作。これは子どもの頃に読んでいたらトラウマ級の怖さかも。人間以外の生き物にも敬意を払い、命を大事に扱おうという教訓が込められた作品。確かに大ゴイの過去は悲惨だった。強欲な人間の末路も哀れだが、誰も死なないところが児童文学らしい。カッちゃんの運動苦手エピソードはあまり要らなかった気もする。キラップ女史って何に出てきた登場人物だったか思い出せない。

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    2023年08月19日
  • クレヨン王国の十二か月(新装版) クレヨン王国ベストコレクション

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    ネタバレ

    王妃の12の悪い癖を1年がかりで更生していくというストーリー。
    たぶん、私が人生で初めて手にした小説。
    「なんだか不思議な事でもおこりそうなかんじです。
    サンタクロースを信じていた頃の、クリスマスの夜も、こんなふうな気持ちでした。」
    幼少の私にはこのフレーズがやけに印象的だった。
    季節描写がとにかくみずみずしく、ひと月ひと月、独特の世界観があり、独特ゆえに結構色んなシーンを覚えていた。
    大人になった今読むと、王様もたいがいじゃないかと思ってしまう。9月の刑務所と12月のお墓島では捕まるし、そもそも国をおっぽりだして一人逃避行って責任感ないのか!とかね。
    そういえば、1月にホットケーキを焼く件、「メリケン粉」だったがさすがに改定されて「小麦粉」になっていた。←当時、すでにメリケン粉なんて呼称してなかったけど…。そんな些細な事を思い出したりで
    とても懐かしく、楽しい読書時間だった。

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    2023年04月29日
  • クレヨン王国黒の銀行

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     初読。人気があるのは知っていたが、幼少期は赤・黄・ピンクなどわかりやすくカラフルな色が好きだったので読まなかった作品。昭和のノリというか美穂と彰子の掛け合いについていけない部分があり、子どもの頃に読んでいたらもっと好きになれたのにと思うと少し残念。銀行強盗が自然の力で改心していく様子が微笑ましい。人工物ではない黒いものなら何でも引き出せる黒の銀行が面白い。おじいちゃんはもちろん、美穂や彰子も植物や鳥の名前をよく知っており、自分を含め現代人は生物に関する知識をどれだけ持っているだろうか、と考えた。

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    2023年03月17日
  • クレヨン王国の赤トンボ

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     児童文学作家さんの五感は子どもの頃で止まっているんだろうか。読んでいると小学生の頃の世界の見え方が想起され、タイムトラベルをした感覚に陥る。
     物語は間違って童話集をオーブンで焼いてしまい、そこから1匹の赤トンボ“ふじみ”が飛び出した所から始まる。童話をオーブンで焼くという発想!そして死なない赤トンボが浮き彫りにする少女の生について。正直クレヨン王国シリーズの詩はむず痒くなってあまり好みではないのだが、本書の詩は琴線に触れた。心が澄み渡る1冊。

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    2022年10月10日
  • クレヨン王国 超特急24色ゆめ列車

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    「林くんのハヤシライス」という言葉が頭に残っていて、20余年ぶりに再読。

    主人公の「わたし」は、著者である福永先生本人。
    童話作家である彼は、自然の中で、キジバトとおしゃべりしたり、オタマジャクシを育てたりしながら、暮らしている。
    ある日、自然に帰したオタマジャクシたちが、日照りの危機にあうことを心配した「わたし」は、キジバトの「ブースケ」、オタマジャクシの指南役であった金魚の「A金先生」とともに様子を見に行く。
    そこに、雨雲とともに現れた、24色の巨大SL。
    それは、「わたし」の幼少期の友人であり、戦火で亡くなった「林くん」が、24色のクレヨンで描いた「ゆめ列車」だった。

    「わたし」と「ブースケ」「A金先生」の、ゆかいなやり取り。
    小さな命が自然の中で生きていく困難。
    あざやかな色彩と童謡で描かれるメルヘンの世界。
    そして、体験したものでしか書けない戦時中のリアルな描写と、その中で生きる人々の、優しさ、悪意、たくましさ、いじらしさ、希望、絶望などが、五感に迫ってくる。
    単なる反戦ではない、ただ「林くん」の切なる願いの強さに飲まれる。

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    2022年05月21日
  • クレヨン王国の十二か月

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    クレヨン王国シリーズが大好きなんですが、1冊目は不思議と未読でした。古本屋で状態のいいものが売られていたので思わず購入。これがシリーズ第一作目なんだと思うと、なんだか感慨深いです。
    12の町をめぐり、王妃の悪い癖を治しながら王様を探すという構成で、登場人物たちもユニークでおもしろい。福永さんは文章がとてもお上手なので読みやすく、頭の中にイメージが湧きやすいのも素晴らしいと思います。また、初期の頃の三木さんの挿絵は本当に素敵で大好きです。
    物語としては2作目からのほうが好きなので★は4つにしましたが、永久保存版として大切にしたいと思います。

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    2021年12月22日
  • クレヨン王国の赤トンボ

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    子供の頃にはあまり理解出来なくて、冒頭の魔法使いを探す遊びしか覚えていなかった。
    何度も読んだはずなのに、断片は覚えていても全体のストーリーが頭に入らなかったのだ。
    肝心の赤とんぼの名前も「よしえ」だと勘違いしていた。(ここが一番のテーマでもあるのに!)

    今改めて読んでみると、経済や教育、人々の生活の変化などいろんなものが揺り動いた昭和の時代を切り取っていたことに驚く。
    例えば各家庭の教育方針の違いだとか、美奈代たちのお母さんがシングルマザーでバリバリ働いて他の母親から奇異の目で見られているところなども、まだこの時代には新しかったとも思うし、今の時代に通じているとも思う。
    そういえば田舎であった実家の周りでも、この頃から教育ママとか塾とか、激しくなってきていたなあ。

    最後に、全体的に良い話ではあるのだけど、美奈代のお母さんの「子供をもうけて命を繋ぐことが生きること」という持論は、今の時代には受け入れられるものではないだろう。
    美奈代、菊菜たちも当時小六なら現在は四十六歳くらいか。
    今の四十代は必ずしも子供がいるとは限らない。
    命を繋がないが自分のためだけに生きているわけでもない、第三の選択をした女性たちも増えてきた世代なのだ。

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    2021年12月19日
  • クレヨン王国 森のクリスマス物語

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    12の短編が収録されている一冊です。主人公が福永さんご本人で、なんだかほっこりします。クレヨン王国らしくない、という感想の方もいらっしゃるようですが、どのお話もハッとするような一言があったりして心にじんわり染み入ります。かわいいお話が多いのですが、中でも「子ダコのレールさがし」はとってもかわいくて私は好きです。「まほう使いの落としもの」も心に残りました。

    そして装丁がとても素敵。本を開くと、1ページ目にちょっとしたクリスマスプレゼントがありますよ。

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    2021年10月27日
  • クレヨン王国デパート特別食堂

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    7つの短編が収録されている本。もともとはNHKの子供向け番組のために書かれたお話が元になっているそうです。この本の中の「小さなアジのいのり」というお話が私は大好き。
    アジのキラキチの純心が、汚い私の心を少しだけキレイにしてくれたような気がする(笑)。
    このお話だけは何度も読みたい、と思ってしまいました。

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    2021年10月18日