福永令三のレビュー一覧

  • クレヨン王国の花ウサギ

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     自然破壊・環境問題について深く考えさせられる作品。山へハイキングへ行ったちほの兄・健治と同じ班の児童3人、校長先生が悪魔のアオザメオニによって虫や鳥、魚などに姿を変えられてしまう。ちほと飼っているウサギのロペは兄の救出へ向かう。
     ヒキガエルが毎年産卵する池へ向かう途中に高速道路が敷設され、多くの仲間が死んでしまったり、せっかく水辺を見つけても洗剤などで汚されていたり、無数の生き物が棲息する池が工事により枯渇の危機に陥ったり。生き物の目線から描くことで、自然破壊の影響を間近に感じることができる。
     ヒキガエルのエピソードは特に印象的で、幼少期から深く心に残っている。今はカエルや虫とふれあった

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    2022年03月09日
  • クレヨン王国の十二か月

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     大みそかか元日に読みたかったけど、少し出遅れ。12か月を12色で彩り、シルバー王妃の12の悪いクセを1つずつ改めながら、逃げたゴールデン王を探す旅に出る。小学生の頃にこの美しい世界にすっかり魅了された。なぜ今はそんなに人気がないのか不思議。ついでに三木由記子さんの挿絵付きが至高。
     中でも、6月の人形の町の世界各国の人形とごちそうがとても魅力的。何回も再読しているのでどの月も鮮明に覚えており、好きな話しかない。10月の少し切ない終わり方も良い。新しい月になるたびに、次の月の色の服に着替えるのが少女心をくすぐられる。

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    2022年01月02日
  • クレヨン王国の花ウサギ

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    私も昔うさぎを飼っていたので、読んでいて子供のころの思い出が蘇っていろいろな気持ちが押し寄せました。ロペは福永さんが飼っていたうさぎさんの名前なのですね。植物への観察眼がすごい福永さんですが、うさぎを見つめる目も優しく、心が温かくなりました。(私は子供のころ、こんな風に生き物を見つめることはできなかったな…、と反省もしました)
    巻末にロペちゃんの写真が掲載されていてかわいかったです。
    物語は今回も秀逸で、校長先生や子供たちがカエルやテントウムシになって懸命に生きる様子がなかなか考えさせられます(特に、フナになったお兄ちゃんの行動は感動的でした)。人間は自然をもっと大切にしなければと嫌でも思って

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    2021年11月21日
  • ナイショでヒミツのクレヨン王国

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    これまでに刊行されているクレヨン王国のタイトルをテーマに、36編のエッセイが収録されています。クレヨン王国が書かれてきた背景を少しだけ覗くことができた気がして、改めてシリーズを読み返してみたいと思わせてくれました。
    クレヨン王国本編もそうですが、エッセイもなんだか作者の福永さんのお人柄があらわれていて、とても好きです。
    自然に寄り添って生きるって、とても健全で幸せで贅沢なことですね。
    クレヨン王国ファンの方は、是非。

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    2021年11月07日
  • クレヨン王国なみだ物語

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    未読だったクレヨン王国の1冊。大人になってから読んだけど、子供の頃に読んでおきたかったなと思いました。どのお話も心に残る素敵な話ですが、植木鉢のちとるの話が一番好きです。イラストもかわいいし、中古本でしか手に入らなかったのが残念。

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    2021年10月12日
  • クレヨン王国まほうの夏

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     クレヨン王国シリーズ中で一番好きな作品。大人になって再読してみても、泣きそうになってしまった。クレヨンが落としてしまった水色大福を偶然拾い、芦ノ湖へ合宿に来ていた6年生の清太と麻美が大福・水太の両親となり、水太の本当の姿を探す物語。それと並行してクラスメイトが誘拐され、犯人の行方を追うというミステリー要素も加わり、小学生当時の私は手に汗握り読んだ。
     小学6年生でもしっかり母性を目覚めさせ、母親として接する麻美と、父親といってもまだ子どもらしさが抜け切らない清太の性差が対照的。水太がとても可愛らしいのでそれだけでも読む価値あり。ミステリー部分については、児童書なのでツッコミ所は多々あれど、ま

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    2021年08月29日
  • クレヨン王国の十二か月(新装版) クレヨン王国ベストコレクション

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    子供の頃、とても人気があった本。せっかく思い出したから手に取ったら、絵がとてもかわいくなってた。
    一月町、二月町…と12の町をめぐりながら、シルバー王妃の12の悪い部分と一つずつ向き合う。
    王妃の欠点と鏡写しのような王国の町々は、ちょっと治安に不安を覚えるけど。
    欠点ばかり目立つシルバー王妃は、王のために自ら旅立つ気概の持ち主だし、王国のために王に戻ってほしいと願っているところも素晴らしい人格だと思う。

    終盤のガイコツとの戦いで、シルバー王女がユカの盾となり、整えた髪を引き抜きながら戦っているところはよかった。

    本の読んでいる辺りのページの厚みが、一年の過ごした分、残りの分、と感じられるの

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    2021年07月22日
  • クレヨン王国黒の銀行

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    大自然とヒト

    緑沢みたいな場所が、日本中あちこちに実際あるんだろうな…と思わされます。池のコイたちや、道端の野草をみて、シアワセとか、大切とか、そういうことを考えられるヒトが、増えてほしいです。

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    2021年05月18日
  • クレヨン王国の赤トンボ

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    今月の魔法つかい

    すてきなファンタジーでした!童話をオーブンでウッカリ焼いたら、童話の主人公達が飛び出す…お姉ちゃんは、本当に魔法つかいになってしまいましたね~

    そこで生まれた、赤トンボのふじみ。
    生きているけど、生きてない。
    「死なないって言ったけど、それって生きてないからじゃないの?」という少女(誰が言ったか忘れた)のセリフにドキンとしました。

    終わりかたが軽やかで後味も良かったです!

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    2021年05月18日
  • クレヨン王国いちご村

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    子供の頃に何度も読んで、本棚ごといつのまにか親に処分されていたけど、最近古本屋で再会しました。
    お互いを思うスミレと石たちの話が痛いほど胸に迫って、ぼろぼろ涙が出て止まりませんでした。
    児童向けと思って外で読むんじゃなかった。

    恐ろしくも哀れな月や、その勇気に心の中で一生懸命応援してしまう風の子。
    今でも私にいろんなことを思い出させてくれました。
    子供だけでなく、大人に読んで欲しい。

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    2021年02月13日
  • クレヨン王国新十二か月の旅

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    ありのままの自分でいるということ。
    欠点をなくしていくことが素敵な人になるわけではない。
    じぶんらしくいられる場所とは

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    2021年02月06日
  • クレヨン王国 12妖怪の結婚式

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    手元に置いておきたい一冊。
    子どもの頃から好きで何度も読んだ。
    大人になっても良い作品。
    くれよん王国シリーズは子供向け、として書いていない。
    自然破壊や人間、とは、深く深く物語として描いていく。

    いや〜いろんな人に読んで欲しい一冊。

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    2021年02月03日
  • クレヨン王国まほうの夏

    心を揺さぶる物語

    小学校3年生ごろに初めて出会い、それから折に触れて読み返してきました。
    いま40歳を目前にして読み返し、ふたたび感動しています。
    福永令三先生にも、三木由記子先生にも、お礼を言いたい気持ちです。

    昨今、多様性の大切さが叫ばれていますが、この本にはそのことが自然なかたちで描かれています。
    また、大人がいつの間にか忘れてしまった、心の伸びやかさ、愛情、誠実さ、そして勇気がちりばめられています。
    この夏、子どもにも大人にも読んでほしい1冊です。

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    2020年08月02日
  • クレヨン王国新十二か月の旅

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    懐かしい

    昔、クレヨン王国の12カ月を読んで 数十年ぶりに新12カ月の旅を読みました。
    前作も今作も人には 色んな癖やマイナス面もあるけど それが人なんだな…と改めて感じました。素敵な本です。

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    2019年03月23日
  • クレヨン王国 森のクリスマス物語

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    子どもの頃に読んだ本。クレヨン王国のシリーズが好きだったように記憶しているが、内容は覚えていない。ただ、この本に出てくる、かいだんの話だけ今も覚えている。小さい頃から本が好きで、と誰かに話す時にふと思い出す。

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    2018年11月01日
  • クレヨン王国の十二か月(新装版) クレヨン王国ベストコレクション

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    16つの話に分かれていて、しゅじんこうのユカは、ふしぎなクレヨン王国にまよいこんでしまいました。ユカは、ぶじ帰られるのか?

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    2016年03月08日
  • クレヨン王国超特急24色ゆめ列車(新装版) クレヨン王国ベストコレクション

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    福永先生と、ハトのブースケ、金魚のA金先生。
    そして、オッタマジャクシィ。

    面白い。
    福永先生、面白い。

    ミュージカルにしてくれないかしら。
    だれか。
    お願いします。
    親子で参加してつくる、市民ミュージカルとか。

    読み終わりました。
    電車の中で読んでたんですが、泣きそうになって・・・。
    これは、日本中の大人が読んだ方がいいと思います。
    必ず読んでほしいです。

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    2015年12月23日
  • クレヨン王国の十二か月

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    ネタバレ

    やはり面白かった。
    テンポの良い展開。一つ一つ様子の違う12の町。
    そこで起こる出来事やその場でのやりとりが面白かった。

    最後の場面では、ハッピーエンドだとわかっていても、ドキドキハラハラしてしまった。

    今の子たちには、知らないモノの名前や、想像しにくい描写がでてくるので、様々な絵本や簡単な児童書を読んで読む力を鍛えていないと、十分には楽しめないかもしれない。けれど、ぜひ、この物語を楽しめる力をもって、この本に挑戦して欲しいと思った。

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    2015年07月23日
  • クレヨン王国月のたまご-PART8

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    久々にpart1から8まで一気読み。
    児童書は、読む年齢によって受け取り方が変わるとはよく言われますが、初読時がまゆみと同じ、中学受験を控えていた小6のころ。あれから10数年を経て、いろいろと言いたいことが増えてしまった(中盤から三郎さんあまり役に立ってない!とか…)のは、今の私がまっすぐにクレヨン王国に行けなくなってしまったからなのか…。
    けれど、最後まで読めばそういった自分のもやもやも吹っ飛ぶ。小さなころに夢中で読んだものは、今も好き。いまだに大団円で締めくくられる物語が好きなのは、きっとクレヨン王国の影響が強いのだろうと思います。
    現在、クレヨン王国シリーズの多くが絶版状態であると聞いて

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    2014年12月21日
  • クレヨン王国の花ウサギ

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    子どもの頃は「クレヨン王国の十二か月」が好きすぎて、ユカちゃんやシルバー王妃が登場しない上に知らない植物の名前が多すぎてあまり面白いと思えなかった。
    けれど何となくずっと気になってはいたので、今改めて読んでみたら、とても素晴らしい作品だった。
    三木さんの挿絵もあってとても愛らしい印象だけれど、自然破壊に警鐘を鳴らす辛辣な内容で、大人な今の方が断然胸に響きました。
    クレヨン王国だけに色の描写が美しい。

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    2014年08月21日