白河三兎のレビュー一覧

  • 田嶋春にはなりたくない(新潮文庫nex)

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    身の回りにいたら鬱陶しいだろうなぁと思う。確かに正論モンスター。それでも正論故に実直な彼女に周りがほだされていく物語が、なぜか気持ちい。
    全体的に悪くないけど、最終話はなんかすっきりしないな。

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    2020年05月21日
  • 十五歳の課外授業

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    「私はここにいる。それは私がわかっている。私が存在しないことには何も存在しない。私の存在が全ての始まりだ。元凶であり、希望の源なんだ」

    「みんな本音を心にしまいがちだけど、外へ吐き出すべきなんだ。相手の心を踏み躙ったり、人間関係がぎくしゃくしたりしても、長い目で見れば真実しか残らない。上っ面のことは淘汰されちゃうんだよ」

    『本音を隠せば隠すほどにやましさが大きくなる。嘘をついても得られるのは真っ黒な感情だけだ。このままだと俺は嘘の塊になる。そして数多の嘘と一緒に俺自身も淘汰されるのだろう。』

    「中途半端にできる人よりも全然できない人の方が愛される。そして未熟だった人が進歩した時は、甚だし

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    2020年04月15日
  • 田嶋春にはなりたくない(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    さっぱり行動の指針がわからない子の気持ちが徐々にわかってくる感じが面白かったです。
    でも、やっぱりこういうタイプの子は好きじゃないかもな、と後になって思いました

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    2020年03月28日
  • ふたえ

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    「自分の力で運命を切り開くには、先ず一度運命を受け入れなくちゃならねーってことを知らない奴が多すぎるんだ」

    『久米先生が無言でハンカチを渡そうとする。でも私はその手を払った。やめて! そんなことしたら本当に慎次が死んだことになっちゃう。泣いたら泣いた分だけ慎次が死んじゃう。』

    『慎次となら何時間でも一緒にいられた。苦痛を感じずに同じ時を過ごせる唯一の存在だった。慎次は『夏休みに溺れ死ぬ』というベタな死に方をし、私は『失って初めてその大切さに気付く』というベタな認識をした。どっちもどっちの馬鹿な姉弟だ。』

    「自分の気持ちに嘘をつくことが癖付くと、人生で何も手に入れられなくなるぞ。素直になれ

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    2019年12月29日
  • 私を知らないで

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    読んでいく中で違和感があっても、フラットな気持ちでひとまず読み進めてほしい。予想をさらに上回る結末が待っている。主要人物の中学生たちは、子どもなのに、まわりの子どもたちよりも一足も二足も先に世の中の道理を知ってしまった。わたしに彼らの気持ちを救うことはできないし、簡単に「分かるよ」なんて言葉もかけられない。自分のことは自分でタフに受け止めて、進むしかないのだ。「キヨコ」のように。
    印象に残ったフレーズ「古今東西いたるところに神様が蔓延っている。それなのになんでキヨコに『普通』を与えられないんだ?」神様に対して「蔓延る」という言葉を選んだところに、世の中の不条理や理不尽さ、やるせない気持ち、この

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    2019年11月22日
  • ケシゴムは嘘を消せない

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    透明人間のお話
    人や物を消せる能力
    透明人間を見ることができる能力
    そんな力をもった人たちがいる世界

    離婚したばかりの男が透明人間の女と出会い
    物語は展開する

    この著者の作品に出てくる登場人物は一癖二癖ある
    人ばかりだなと感じる
    そこは好き

    ストーリーも楽しめているので好きです

    でもなにかもうちょっと欲しいなと感じてしまう
    こともあります

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    2019年10月05日
  • 私を知らないで

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    主人公とその友達が変わってる感じを受けた
    普通とはちょっと違うというか
    転校生の主人公とクラスの中で無視されている女の子
    ともうひとりの転校生が中心になって物語は展開する

    前半で出てきた出来事が後半になってそういうことだったのかということがたびたび
    この著者はそんな展開がお好みなのかなとも感じました

    中学生にしてここまで考え、発言できるものかなと
    思ったりもしました

    後半、終章の展開もまた楽しめました

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    2019年10月03日
  • プールの底に眠る

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    序盤で主人公の過去の出来事が語られ
    その中の人々があとになって主人公とのつながりが
    説明される
    そんな展開で最後まで
    そして最終章では・・・と

    それなりには楽しめました

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    2019年09月30日
  • 計画結婚

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    愉快痛快な結婚式小説。   
    友人知人恩師(?)や赤の他人や変態などの視点から新婦と新郎の姿が浮かび上がってくる。     
    面白かった。

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    2019年06月29日
  • もしもし、還る。

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    ちょっと待て。もう一回読み返さないとしっかりとした感想が述べられないぞ。
    決して解り難くて面白くないって訳じゃない。
    私個人の好みだけど『ばら撒かれた布石が終盤に連鎖反応的に一気につながる衝撃』ってのがケタ違いに込められている気配はプンプンするんですが、布石のばら撒き方が時間軸を超えて彼方此方にあり過ぎて一読では拾い切れん。
    先ず、一読目はこんな感じ。でも近々2回目を読みたくなる一作です。

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    2018年11月11日
  • ふたえ

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    うーん、ちょっと帯であおり過ぎかなぁ。帯のあおりと物語の雰囲気で叙述トリックであることはすぐにわかります。なので、個人的にはラストで驚愕!とはならなかったです。
    良くできてるけどね。

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    2018年07月19日
  • もしもし、還る。

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    ジャンル分けしづらく
    人にも勧めづらい
    だけど売り払わず手元に置いてる自分
    もう一度読みたいと思っているのかもしれない。

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    2018年03月17日
  • 総理大臣暗殺クラブ

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    ネタバレ

    タイトルが少々不安だったが…

    ラノベ書いても白河三兎らしさたっぷり、この本の直前に読んだ「鉄のしぶきがはねる」がちょっと変わった素材で直球勝負なスポ根青春小説だったの対して、こっちはちょっと変わった素材で間合いを外す変化球な青春小説。主要登場人物からして「妙なの揃えてきたなぁ」って素材なら、部活の目的も「そんな理由で総理大臣を殺ってまうの?」な味の付け方。

    物語後半、顧問の先生云々のあたりから不穏な空気が流れだし、オーラスで「今まで読んできたん、なんなん?」な、見事な序・破・急。で、「あぁ、なるほど間違いなく白河作品やわ、これ」って頷かされて、不穏なまま物語が終わる。
    気持ちがゾワゾワ落ち

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    2018年02月15日
  • 神様は勝たせない

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    ネタバレ

    PK戦0-2で負けてるチームのキーパーから始まる物語…ってスゲーとこ置いてきたな。

    と思ったが、純粋なサッカー小説からは次第に離れていき、白河作品らしくなっていく展開。白河作品なんだから、これでいいのだろうが、もっともっと純粋にサッカーPK戦の緊迫感を純粋培養というかトリミングした小説を読んでみたいなぁと思った。

    大人の事情だの複雑な人間関係だの少し歪んだ恋愛感情だの…そういう小説はそれで非常にオモロいし、スポーツ小説にそういうのを盛り込むのも大いにあり(巨人の星でも明日のジョーでもドカベンですらあり)なのだが、この小説では配合率がちょっと濃かった。

    あくまで、好みの問題だとは思うんだが

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    2017年07月24日
  • 小人の巣

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    「老若男女それぞれ悩みを抱えているもの。誰だって死にたい時がある。死んだ方が楽な人もいる。なら、苦しくない死に方を勧めるのも優しさじゃない?」

    「みんなまとめて殺しちゃおうよ」
    「なんでそうなるの?」
    「だって沙菜のことを『生きる価値がない』って思うまで追い詰めた人たちに、生きる価値はないでしょ?」

    「そんじゃ、道連れにしちゃおうよ」
    「駄目よ」
    「なんで?」
    「それは…」
    「考えなくちゃ出てこない言葉は言い訳に過ぎない」

    「人に決定権を委ねるのは、負け犬の最たる特徴だ。責任を背負いたくないから他人任せ。何かあったら人のせい。自分は悪くない。木原はこれからもそうやって生きていくの? それ

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    2017年04月17日
  • もしもし、還る。

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    ネタバレ

    ジャンルをどう表したら良いのだろう。SF?ミステリー?その両方か。
    目が覚めたら唐突に沙漠、しかもどうやら現実ではないらしい空間。ここは一体何なのか?に終始するかと思いきや、話は主人公の過去に繋がっていく。
    SFな部分はどこまでも理解不能なものであり続け、しかし現実の謎に対して答えを与えていく。分断されているようですべてが繋がっているという感覚が、物語の展開とも重なり、不思議な感動のようなものを覚えた。

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    2017年02月13日
  • 十五歳の課外授業

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    中2の男子学生の主人公、恋愛、友情の不器用な振る舞い。 嫌われたくない、別れたくないと重ねる嘘。 読んでいて、「ああ、中学生の時はこんなんだったよな」と思うが、話には入って行けない感。
    しかししかし、中盤から「著者の書きたかったとこはここだったか!」と思う箇所が分かると、グイグイ引き込まれていった。著者の他の作品を読んでも感じたことだが、「中学の時にこの本を読んでいればもっと楽にと言うか、不必要な力を抑えて生きれたのかなぁ」と思う。

    【心に残る】
    心に芯がある中学生なんて気持ち悪い。言うことややることがいい加減のフニャフニャな精神でいいの

    生き急がないで。自分探しなんて不毛よ。時期が訪れれ

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    2016年07月07日
  • 十五歳の課外授業

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    なんだかむずむずする。15歳の課外授業にしてはハード。教育実習生に女王様的な彼女、親友との仲違い、家族の秘密などなど。好きな人ができた暴走男子は手に負えない。

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    2016年06月06日
  • 十五歳の課外授業

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    ただの青春小説かと思ったら、後半はなかなか濃い内容の話。
    自分が15歳だったら、耐えられないかも知れない。

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    2016年04月27日
  • プールの底に眠る

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    白河三兎さんの私を知らないでと雰囲気がよく似た本です。特にヒロインのセミとキヨコは大人びていてミステリアスなところが似ているし、地味な主人公の切なさや罪悪感の残るところも似ていて、私は私を知らないでが大好きなのでこの本も気に入りました。ミステリーの要素はあまり濃くなく、ミステリーと言うよりは寧ろ青春小説です。好きな人は好きな本だと思います。

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    2016年01月13日