白河三兎のレビュー一覧

  • 私を知らないで

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    ネタバレ

    「プールの底に眠る」から二冊目の白河作品。白河三兎の登場人物はみんなかなり理屈っぽいのだ。たしかにそれが少年少女期の一つの思考回路であったりもするけど。
    だから少し発想や展開に鼻白むことがないとは言えないいが、甘ずっぱさや軽快さに惹かれ読まされてしまう。ぐいぐいと。きらいなわけない。
    特に学生時代にはそんな生徒間での機微があったのかなんて気づかない鈍感な青春を過ごしてしまった自分には、面白く追体験した。

    途中、重い暗転(ばあちゃんの事)があるなと早々に気づいてしまったけど、気になって一挙に読んだ。どう話を落とすんだって。
    ハッピーエンドな感じだけど、未来永劫に続きそうな主人公の苦しみを想像す

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    2021年03月21日
  • 私を知らないで

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    ネタバレ

    達観したような主人公(黒田くん)が嫌いだったけど、人の繊細な気持ちの変化に気づいて、望むような行動ができて、好きな子に言い訳したり子供らしい一面もあってますます嫌いになった。

    序章で「好きな子が結婚したのかな?」って感じたけど、最後の展開は予測できず話にどんどん引き込まれた。

    黒田くんは達観してるようで、じぶんの恋には本当に気付いてなかったんやなあ。
    キヨコの結婚相手は高野くん?

    ミータン(クラスのボス)もアヤも好き。
    人は生まれた環境で生き方や人間関係をレールにはめられてしまうように感じるけど、それだったら救われないから、過去の原因を追求するんじゃなく、自分で未来を切り開いていきたい。

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    2021年03月13日
  • 冬の朝、そっと担任を突き落とす(新潮文庫nex)

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    自分が高校生の時のほほんとしすぎていただけかもしれないが、実際の高校生がこんなに戦略めいた生き方をしているとは思えず特に高校生活の描写が若干リアリティに欠けると感じた。ミキのその後の話や穴井先生のご遺族の話など気になる点が残されたまま終わったため結末に少し物足りなさを感じた。

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    2021年01月22日
  • 冬の朝、そっと担任を突き落とす(新潮文庫nex)

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    校舎の窓から飛び降りた担任教師。原因は、生徒との恋愛が発覚したことによるもの。果たして、それだけが原因なのか?クラスメートの証言から見えてくる真相。高校生達の贖罪が、一歩一歩成長させていきます。

    全5章+αからなる青春ミステリーで、各章ごとに一人のクラスメートにスポットを当てます。その人視点で独白するかのように語っていき、段々と自殺事件の全体像が見えていきます。最初から核心に迫っていく訳ではないので、個人的に前半部分は、蛇足っぽい感覚がありました。
    中盤になると、「命」や「罪」に対する事が高校生ならではの解釈で語られるのですが、グイグイ引き込まれました。真っ正面から事実と向き合い攻めてくる転

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    2021年01月09日
  • 神様は勝たせない

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    白川三兎の他作品と比べるとあっさりしていて、いくらか違う読み味。
    読みやすいと言い換えることもできるが、著者のよく練られた伏線や構成力が見られなかった。
    定番のどんでん返しのオチも読めてしまった。

    前半は青春小説のようだが、途中からミステリに変わるというのはおもしろい。
    しかし、そのせいで登場人物たちの存在感がふわふわしている。
    というのも、一見、中学サッカー部を舞台にした群像劇のようだが、結局は望の物語に収束していってしまうのだ。
    極端なことを言えば潮崎・広瀬・真壁は終盤のミステリ部分については不要だ。
    そのせいか、エピローグで彼らのその後も描かれなかった。

    読み味が途中で変わるのは面白

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    2020年10月07日
  • ふたえ

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    いつも衝撃的などんでん返しを見せてくれる作家なので、注意深く読んでいたが、違和感を何度も覚えながらもその正体はつかめないまま読み進めた。
    少しずつ全貌が見え始めたところで一気にすべてが明らかになる瞬間は圧巻。

    登場人物の人数がおかしい、旅行の日程がおかしいということには気づいていたが、今話しているのは誰なのか勘違いしてばかりだった。

    ミステリとしての構成のうまさが光る一方で、物語の深さはこれまでの作品と比べると浅かった。
    やはり群像劇でそれぞれのキャラクターを深掘りするのは難しい。

    逆境に負けない芯のあるヒロインが登場しなかったことも残念。
    私がこれまで読んだ著者の作品の中ではこれは初め

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    2020年10月07日
  • 十五歳の課外授業

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    後味が悪い。
    タイトルのように「勉強になったね」と軽く済ませることはできない。

    登場人物たちは「中学生らしさ」をとことん突き詰めたような人ばかり。
    虎の威を借るばかりで自己が確立せず、嘘をついたり「何でもするから」とすぐに自分を差し出す卓郎。
    自己愛を拗らせてしまったユーカ。
    長年の母親による束縛から抜け出した瞬間、暴走を始めるヨッシー。
    その設定はいいのだが、彼らは互いに傷つけあうばかりで前に進まない。

    薫子はいつもの芯のあるヒロインポジションにいるようだが、私はあまり共感できなかった。
    暗い過去があって、自分のプライドを保とうと必死で、それでも他人を気遣おうとしている。
    でもそれは一面

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    2020年10月07日
  • 小人の巣

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    人が死にたくなる瞬間って結構そこらへんに転がっているものかもしれない。
    いじめ、就職活動、将来への不安、恋愛、身近な人の死……。

    実際日本の自殺者数は多く、作中では年間3万人以上、WHOの基準にならって変死者数の半分を含めると(遺書がないと変死扱い)10万人以上になると書かれている。
    3分に1人が死を選んでいることになる。

    本書は2015年10月発行なので、現在の自殺者数だけを見てみるとやや減少傾向にあり、2016年には2万1千人となっている。
    しかし、これでも多い。

    連作となる5つの短編の主人公たちも自殺を考えていて、「小人の巣」という自殺サイトにたどり着く。
    サイトを運営するシャーマ

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    2020年10月07日
  • プールの底に眠る

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    登場人物たちの抱えているものがちょっと重たくて、なかなか共感するところまで至らなかった。
    これまで白川三兎の作品は短編2作と長編は本作含めて2作しか読んでいないが、暗い背景を抱えている登場人物が多い。
    それでも最後には希望を見せてくれる展開が多いので、素直に爽やかな青春小説とかも読んでみたいのだが、どうだろう。

    本作はメフィスト賞を受賞したデビュー作(文庫はその改稿版)だが、いつもの構成のうまさは当初からあったようで、個々のエピソードから小さな小物に至るまで、ほかの事象とかかわりあっている。
    登場人物のキャラクターも、「あの事件が彼を形作った」みたいな簡単な話ではなくて、「あの事件でこうなっ

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    2020年10月07日
  • 私を知らないで

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    言い回しがちょっと難しいとこもちょこちょこあったけどテンポが凄く良くて、会話が少しラノベ調なとこもあって読みやすかった
    なんだかなあ、色々心に残る文があって面白かったけど、もどかしい終わり方で、よかったんだろうけどよかったのかなあと…。

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    2020年09月09日
  • 田嶋春にはなりたくない(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    各章が田嶋春を中心とした完結した物語で構成されている。周りを自覚なく振り回し混沌へ導く春が結果的には被害者である「問題児」の問題を意識してか解決していく物語であるが、オチるはずの最終章では特にこれといったオチはなく肩透かしを食らった気分になった。せめて、最後になにか上手くまとめて欲しいものだった。

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    2019年04月14日
  • 田嶋春にはなりたくない(新潮文庫nex)

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    本当に、出だしから田嶋春は嫌な奴でしょうがなかったけど帯のキャッチコピー「読後、彼女を好きになる。」通り最初の気持ちと大分変わっていました。
    うん?でも、好きではないし、嫌いでもないな…。親密な関係には、結局はなりたくはないのかも。クラスで、あんな子がいるんだな程度に収めたい。

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    2019年02月11日
  • 田嶋春にはなりたくない(新潮文庫nex)

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    これはまた強烈に癖のあるキャラクターを生み出したものだ。     
    だがしかし、最後はみんな田嶋にほだされる。   
    しかしまぁこれだけ読んでも田嶋の人間像がいまいち掴みにくいなぁよく分からん。    
    でも読後、彼女を(ちょっとだけ)好きになった。    

    私も大学生とイチャコラしたいなぁ。

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    2019年02月07日
  • 田嶋春にはなりたくない(新潮文庫nex)

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    空気を読まない女子大生。
    そんな彼女の行動は、周りから疎まれるのだか、やがて変化が。

    実際に居たら、まぁ困るだろうなぁ。

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    2019年01月23日
  • 小人の巣

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    最初の虐められっ子がクラス全員を殺そうとする「小さな世界」と、最後の難病を抱える明の父親の「王様の耳」が、感情が濃くて引き込まれて印象的だった。口先で色々言う「アリとキリギリス」をはじめ、他の三話には冷静に自殺志願者を観察したみたいなリアルさがある気がした。「勇者の名」の全力肯定の父親を通してや、女の感情論全開で彼氏なしでは生きていけない!と語る、もう死んでやる!が口癖の「白雪姫」の、言葉が空回りして疎通が上手くいかない強烈さの先で等、どの話でも、現実は悲しいけれど優しさもそっと添えられているようだった。

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    2018年10月17日
  • もしもし、還る。

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    砂漠で目覚めても奇妙に動じないドライな二十八歳の志朗の元へ更に電話ボックスが降って来るシュールさ。砂になってしまう為ボックスの外に出られず、大学時代からのセフレとの日常の傍ら明らかになる過去の殺人や過去との通話含め謎だらけの状況に引き込まれたものの、終盤は生きたさにも上手く乗れずよくわからなかった。

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    2018年10月10日
  • 十五歳の課外授業

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    歯科医院の跡取り息子がモテる彼女の肉食な猛攻を避けたり同級生男子と連んだりして過ごす中、教育実習生が昔家に招き一緒に食事をしていたかおるお姉ちゃんだと気付く。姉が家出したり薫子の秘密を知ったり。自己が定まらなくてふにゃふにゃに脆くて暴走したりする中学生達と風俗等を孕むハードな世界や大人の対比が鮮烈。

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    2018年10月10日
  • ふたえ

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    転校生の女子高生。何やら理由ありの模様。
    女子が、俺とか使うとだいたいあの手だとわかってしまうわけで、
    まぁそうだろうなぁという結末になるのだけど、それぞれの視点から
    描かれた修学旅行の話は、いずれも面白かった。

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    2018年08月26日
  • もしもし、還る。

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    中盤くらいまではテンポも良くて面白く読めたんだけど最後の方はなんだかごちゃごちゃしてわかりにくかったなぁ。
    自分に理解力がないせいかわからないけど。
    ただ幸せを幸せだと感じることの出来ないシロはなんだか可哀想だと思った。でもキリと出会えてやっとほんとうの幸せに気付く事が出来てよかった。

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    2018年08月15日
  • 総理大臣暗殺クラブ

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    新入生の三重子が立ち上げた謎の部活〈総理大臣暗殺クラブ〉。
    メンバーは一風変わった者ばかり。
    総理大臣暗殺というバカげた目標のために青春の日々を楽しく、
    そして必死に費やす若者たちの真実は! ?

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    2018年08月13日