白河三兎のレビュー一覧

  • 総理大臣暗殺クラブ

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    「ぶっちゃけ、総理大臣を暗殺しようと思っているんだけど」


    『世間は子供や老人に『なのに』を付けて持て囃したがる。成人に『なのに』を付ける時は大抵悪い意味だ。』

    『少なくとも私には命の重さがわからない。私は父の死に間近で触れたけれど、『こんな簡単に死んじゃうんだ。なんか軽いな』としか感じられなかった。』

    「俺が悪かったよ。体重計に乗るから。だからボタンを留めろ」
    「私をがっかりさせないで。声高に平等を訴えたものだから、柏木くんは男女の身体的特徴の差異など気にしない懐の深い人なんだな、と感服したばかりだった」
    「どんだけ自分の体に自信があるか知らねーけど、男でも女でも自分から脱ぎたがる奴な

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    2017年03月31日
  • プールの底に眠る

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    ネタバレ

    さすが白川三兎、デビュー作でこのレベルの小説書くかぁ、スゲーわ。メフィスト賞受賞もなるほどなぁと思わせる。

    小道具描写なんかが荒削りだったり、文庫化に伴う再編集後も時系列が分かりにくい部分があったりするが、その瑕疵を帳消しにして余りある、登場人物たちの心理描写・行動描写が素晴らしい。

    ここんとこ「青春時代の真ん中は道に迷っているばかり」的な小説に出会うことが多いが、この作品もそのテーマの秀作。エエ歳こいてから厨二病っぽい小説を読んで楽しむってのは、あまり品の良くない趣味かも知れないが…オモロい小説が揃ってるテーマやもん、しゃーない。

    最後のハッピーエンドは手本通りとも思えるし、出来すぎと

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    2016年11月27日
  • 十五歳の課外授業

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    裏表紙に書かれているようなビターな青春小説なんて生易しい話ではなかった。自分が15だったらどうしたか、自分の子どもが15だったらどうするだろうかと考えながらずっと読んでいた。なるほど、タイトルはこれしかない。

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    2016年05月09日
  • プールの底に眠る

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    優しさと痛々しさを抱えながら生きている
    若さに溢れた一時にしか描くことが出来ない
    雰囲気を持った作品で、荒削りなところはあるものの
    読み手の心を捉える力がある本だと感じた。

    感受性の強い子供が成長して書くタイプの
    ある種の痛い感じのところだったり
    願望がいり混じったようなお話的なところも含めて
    「雰囲気」があって、読ませる本だった。

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    2016年03月31日
  • プールの底に眠る

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    みらいちゃんが幸せそうで良かった……。  
    本当に良かった。  
    ただ……それだけで……。   

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    2015年08月27日
  • プールの底に眠る

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    青春/恋愛/ミステリー
    タイトルと表紙に惹かれて購入。
    ミステリー要素はかなり薄め。
    "不思議な雰囲気の青春小説"だと思う。
    達観した主人公と、瑞々しい会話に、序章から引き込まれた。
    個人的には、本多孝好さんの短編『瑠璃』とイメージがぴったり一致。
    ちなみに『瑠璃』は最も好きな短編作品。
    評価は甘めに★5。会話が好きすぎる。

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    2015年04月11日
  • ケシゴムは嘘を消せない

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    離婚が成立したばかりの主人公のところに、とある組織に追われている透明人間がやってくる話。白河さんは「プールの底に眠る」とこの本が突出して好き。

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    2015年03月24日
  • もしもし、還る。

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    大筋はSF設定のミステリー。
    砂漠にて突如降ってきた電話ボックスに閉じ込められそこからの脱出を試みる。
    過去と現在を交互に描く形式。
    時間小説でもあり恋愛小説でもある。
    大森望の解説も見逃すな

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    2014年09月17日
  • 神様は勝たせない

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    『男と女の間にも友情はある。世界中の人間が手と手を取り合う今の時代に、男女が性別の垣根を越えて仲良くなるのは、当たり前のことだ。』

    「宇田川、俺はおまえに賭けているわけじゃない。他のキッカーもそうだ。失敗してもいい。PKを任されるのはみんなから失敗することを許された限られた選手なんだ。信頼の証だ。チームから選ばれたおまえたちが失敗したのなら、他の誰が蹴っても失敗する。誰も責めたりはしない。」

    「嘘をつく時のコツは、真実を半分盛り込んで話す。そうすれば真実味が増すし、罪悪感も表に出にくい」

    『プレッシャーが重く圧し掛かっている。目の前にあるボールが鉛のような重さに思える。だけど、悪い気はし

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    2014年11月25日
  • もしもし、還る。

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    「ねえ、これが何かの罰だとは考えられない?」
    「あなたは何か罪を犯しているんですか?」
    「生きるということは罪を作り続けることよ。違う?」

    「私たちにあるのは後悔だけね。人生を限りないものと考えていて、ずるずると先延ばしにしていたことがいっぱいあった」

    『僕たちは不安定な世界に住む不完全な生き物なのだ。』

    『一人でも生きていける逞しさを姉貴から教わった。自分の頭で考えろ。人に依存するな。信念を持て。偏見に屈するな。』

    「そのうち、忘れますよ」
    「そんな中途半端な恋愛をするような子に育てた覚えはないんだけど」
    「三歳の子供にどんな教育していたんですか?」
    「恋愛に年齢は関係ないって一歳の

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    2014年11月25日
  • プールの底に眠る

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    たくさんのしかけがちりばめられている本。

    ごく普通の高校生と心のない少女の物語、その二人の7日間のストーリーが本の半分ぐらいを占めている。
    文章がとてもきれいで本の中に引き込まれてしまいます。

    一回目は複雑にいりくんだ物が一気に解ける爽快感に圧倒されました。
    二回目に読んだときは仕掛けを知っているからこそ楽しめる部分があったと思います。

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    2014年05月02日
  • プールの底に眠る

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    『僕は一人じゃない。今までも、これからも。』

    『小学二年生の時に僕は鉄棒に前歯をぶつけて折ったことがある。もちろん歯の方をだ。』

    「『ムーミン谷』のムーミンだって泳ぐ時は水着を着るのよ。普段は素っ裸なのに。大切なのは雰囲気よ」

    「さっき、上手く笑えていたかな? 辛い時に笑えるような強い人間になりたいんだ、私」

    「女の子は生理の周期によって歩くスピードが変わるから、男は女のペースに合わせなくちゃいけない。これは自然の摂理なの。」

    「私はもうずっと前に死んでいるの。みんなには生きているように見えるけど、それは私が生きていた時に放っていた光を見ているだけ。私はもう終わっているの」

    「わか

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    2014年11月25日
  • 神様は勝たせない

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    サッカーの話。はじめのうちは、はらだみずき風のストーリーといった趣でしたがやはりこれは紛れもなく白河さんの作品でした。この人が書く中学生の作品は外れがないです。ミーねぇについては展開は見えてしまったけれども、それを補って余りある登場人物の描写に一気に読めました。あ、あと白河さんは心理描写も含めてサッカーについてすごく詳しいのね、と感心しました。子どもが中学生になったらぜひ読ませたいです。今はまだちょっと早い・・・。

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    2014年04月08日
  • ケシゴムは嘘を消せない

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    『百の言葉を並べるよりは、素直に「別れたくない。おまえのことが好きなんだ!」と大声で訴える方が効果的だ。でも多くの男どもはそれがわかっていながら、哀れな失言を選ぶ。』

    「本当のことを言っていいんだ。子供の特権だ。誰も怒ったりはしない。正直に言ったことで誰かを哀しませることになったとしても、それは正しいことなんだから」

    『加奈子は自分に嘘をつけない性分だ。嘘は自分を貶め、心を曇らせる。心に一点の曇りもなければ、誰に対しても堂々としていられる。』

    『何が恥ずかしいのだろう? 加奈子は懸命に生きていた。生き抜こうとしていた。子供のために必死になって未来への道を切り開こうとしていたのだ。
    俺はそ

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    2014年11月25日
  • 君のために今は回る

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    「切なさの魔術師」の異名は今作でも健在!白河節炸裂!
    主人公が天体望遠鏡を使う場面では望遠鏡のレンズ越しよりも涙に濡れた肉眼のほうが真実を見極めることができたのでしょうね。
    個人的には「闘牛」の例えや「パクリ」についての考察の言い回しがツボにはまりましたw
    Fantastic!
    Eternal!
    Noble!
    Dramatic!
    Integrity!
    すべてが詰まった1冊ですね!

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    2013年06月18日
  • 冬の朝、そっと担任を突き落とす(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

     タイトルに惹かれて購入した。教師の自殺に揺れる高校生たちの償いの物語だ。
     章ごとに視点が変わり、それぞれの秘密が暴かれ、教師自殺の真相が紐解かれる。

     クラス内階級や学校生活を何事も無く過ごすためのサバイバルの描写が心にちくり⋯
     青春とは自由であると共に、反面とても窮屈なものであったことを思い出した。

     舞台が理系の特進クラスなだけに、登場人物は皆、口が達者だ。理論的な思考に長けたキャラクターたちの交わす会話はとても丁々発止で、読んでいてハラハラする。この人たちには絶対に口では勝てないと思った。

     壮絶な「償い」が繰り広げられるラストシーンが圧巻のひと言だ。タイトルの意味を回収する

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    2026年01月31日
  • プールの底に眠る

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    ネタバレ

    白河三兎さんの短編集を読んでから白川さんの文章にハマって読みました淡々としてるけど暗くて深い感じ

    心は環境がつくるもの
    それ名字やったん
    セミを虐めた人はどこ
    由利はどこにいったん

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    2026年01月23日
  • 私を知らないで

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    ネタバレ

    「キヨコ」はタフで、でもそのタフは痛みを感じないんじゃなくて、痛みに耐えるタフさなんだと思う。
    そのタフさで弱くて嫌いなコンプレックスだらけの醜い「進藤ひかり」を「キヨコ」は隠していたと思うと胸が痛い。

    無駄に真っ直ぐな高野とどこか淡白で薄情なシンペー。
    キヨコを助けようとする二人は全然違うけど両方とも間違ってなんかないと思う。

    個人的に印象的だったのは
    「誰かの屍の上に俺らの世界は成り立っている。だけど、謝るな。償うな。死者の恩恵を受け入れて無駄にするな。それが嫌ならとっとと死ね。(要約)」
    とシンペーがある事件がきっかけで引きこもりになった高野に言いはなった場面。
    みんなが受け入れたく

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    2025年08月28日
  • プールの底に眠る

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    最初は面白く、どんどん読めたけど最後がやっぱりハテナになった
    もう少しいい終わり方はなかったのかと思うし、終盤から展開が急すぎてすごい個人的にはもったいない作品だった

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    2024年12月02日
  • 私を知らないで

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    「お見事」と言いたくなるような技巧が散りばめており、読み終わった後すぐに再読したいと思った。内容もおもしろいが、重苦しく、それでいてあの終わり方では都合が良すぎるのではないかともやもやする。では、どういう方法であれば納得でき、かつ主人公たちが報われたのだろうか。何度でも読んで考えてみたい。

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    2024年10月13日