白河三兎のレビュー一覧

  • 神様は勝たせない

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    久しぶりに白河三兎作品を読んだ。全体の3分の1を読んだ時点で、物語の核心部を正確に理解できてしまったので、ミステリとしてはイマイチなのかもしれない(半分は読者の私が悪いのだが)。ミステリとは関係ない部分だが、後日談(12年後)のエピソードは余韻を残すいい終わり方だったと思う。

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    2015年10月25日
  • プールの底に眠る

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    特に高いスペックを持ってるわけでもない主人公がモテるという展開は村上春樹っぽい。しかし、性描写が全くなかったので村上春樹より爽やかな印象。

    序盤から話が暗く、バットエンドを予想させる展開が続いていた。その為、最後に大人になった主人公が謎を解き、2人が迎える結末に感動した。

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    2015年11月01日
  • 神様は勝たせない

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    白河三兎の青春小説。ミステリかは微妙。
    中学サッカー部のPK戦を、各選手たちの物語と共に描き上げたもの。
    個人的には好きであるが、もう一つ特徴があればなおよい。
    あと、少し保守的な要素を感じた。もっと奇抜なセリフや展開があってもよいかもしれない。
    4-

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    2015年05月19日
  • 総理大臣暗殺クラブ

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    白河三兎は、例によって青春ミステリ。
    政治部に入って、“総理大臣暗殺”を企てる妹の為に青春する姉の話。
    村上春樹が非現実的で孤高な感じを醸すとすれば、白河三兎は実に愛着の湧くクールを描く。
    キャラクターのユーモア・ニヒル具合が、個人的な趣味に良く合う。
    ストーリーも、少しヒネクレた学園もので面白い。
    筆者他作品に比べて、少し文学のテイストがある。壊れていない本谷有希子というか、エンタメ系藤野千夜というか。
    今回の方針なのか、作風変えてきたのかは今のところ不明。
    4-

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    2015年05月11日
  • もしもし、還る。

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    1503 題名に惹かれて手に取りました。読み進めるとぐいぐいと世界観に引き込まれてあっという間に読破。伏線の回収が上手く、最後まで楽しめました。

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    2015年03月30日
  • もしもし、還る。

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    タイトルに騙されるな!内容概要に騙されるな!!ふざけな会話に騙されるな!!!SF満載の設定に騙されるな!!!!憂いと諦めの塊だ!!!!!

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    2015年03月07日
  • ケシゴムは嘘を消せない

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    透明人間はゴーストや幽霊が溢れた今にとっていかにもセフティなチョイスだが、後半の能力説明の無闇さは仄かの矛盾が感じたような……先生はやはり洒落会話をたっぷりサービスしたらなによりです。PS:最後透明女の正体はちょっと。。。。。

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    2015年02月03日
  • もしもし、還る。

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    目が覚めるとなぜか砂漠に・・・という最初から?なスタートなのに「ぐるぐる」と「さらさら」というパートが交互にあり何何?と思わされ見事に引き込まれていった。シロの悲しい過去が胸をつくけど、謎のせいかそこまでの悲壮感がなくある意味潔かった。最後もよかった。

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    2014年10月21日
  • 総理大臣暗殺クラブ

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    途中までは、ありがちな学園ものかとか野ブタをプロデュースみたいな話になって読み進むのが遅くなったけれども、後半から一気に読みました。帯に書かれていた通り青春を戦った読後感のとても良い作品でした。でも伊坂幸太郎のアヒルと鴨のコインロッカーに似ているかな。

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    2014年09月03日
  • ケシゴムは嘘を消せない

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    離婚が成立し、一人やけ酒をあおる男の前に
    突如として現れた透明人間の女。

    声は聞こえるし、触れると感触もある。
    しかし目には見えず
    おまけに何でも一瞬で消してしまう(透明にしてしまう)特殊な能力を持っている。

    いい加減だが正直者の男は
    彼女が大きな組合に追われていると知り、
    寂しさを紛らわすため
    謎の女『タマ』との
    奇妙な同棲生活が始めることにするが…。


    青春ミステリーの傑作『私を知らないで』でも思ったけど、
    まず感じたのは
    白河さん、ホンマ文章上手いわ~!

    SFチックで、
    サスペンスフルな設定を
    歌うようにテンポ良く綴る筆致に
    ページをめくる指が止まらず
    ドンドン引き込まれていく(

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    2014年08月27日
  • 神様は勝たせない

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    ある中学校のサッカー部を舞台にした小説。

    最後の試合になる(かも)試合の前に起こったある出来事を通して、登場人物それぞれの心の葛藤を描いている。

    構成は各章ごとに一人の登場人物にフィーチャーしていき、徐々に物語の核心に近い登場人物にスポットが移っていく。
    徐々に最初に撒かれた点が線になって繋がっていく。

    最後のエピローグ的なシーンで全ては報われる。

    ストーリーの進め方もなかなか面白い一冊。

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    2014年08月04日
  • 総理大臣暗殺クラブ

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    荒唐無稽でバカらしく、「ないわー」って思いながらも読み進め、気づいたら納得しながら読んでるけど、やっぱりまた「ないやんw」って思うんだけど気づいたらまた納得して読んでる。
    設定に奇抜も何もない、ちゃんと伝えたいものがあるからいいんだ。
    初めて読んだ「私を知らないで」とは全くテイストが違うのだけど、彼女の吸引力というか求心力は力強くて、そのもの凄さは変わらない。

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    2014年08月03日
  • 総理大臣暗殺クラブ

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    冒頭───

    入学式が終わって体育館を出ると、部活動の勧誘が待ち構えていた。それぞれのコスチュームに身を包み、キャッチセールス顔負けの無駄に爽やかな声で新入生に呼びかける。
    体育館から校門まで桜並木が続いている。入学式に合わせたかのように見事に満開になっているのだが、桃色の花弁が散る中でカラフルなコスプレもどきをした人たちが騒いでいるのは、あまりにも見苦しい。桜への冒涜に等しい。

    新入生の双子の姉小松茂子は、妹三重子を盲目の恋から立ち直すために高校内に政治部を創設する。
    メンバーは、いつでも沈着冷静な茂子。
    恋に恋してしまった妹の三重子。
    電波オタクのムセンこと田崎もも。
    大富豪の息子、ボン

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    2014年07月31日
  • 神様は勝たせない

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    中学生が主人公のサッカー小説。
    といっても、技術的なことはそれほど細かくないので、サッカーをよく知らない人でも楽しめるだろう。

    全国大会に出場するための予選。
    前半2対0の劣勢から追いついて、勝負はPK戦へ。
    そのPK戦に挑む、それぞれの選手のサッカーとの関わり、学校生活や友達、家族などへの思いを語りながら話は進む。

    中学生の語りのせいか、テンポが小気味よく、すらすらと読める。
    彼らの様々な心情にも共感できる部分がたくさんあり、なかなか興味深い。
    ただ、最後がなあ------。
    薄々は気付いていたものの、さすがにちょっと強引過ぎる。
    過去の話だけに、深い掘り下げもないので、かなり無理矢理感

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    2014年08月07日
  • プールの底に眠る

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    ミステリーに分類していいものかどうか、悩みながらの分類。「不思議な感じ」にまとわれながら読み進む記録とリアルファンタジーという感じです。
    確かこれがデビュー作だったと思います。

    これも比較的若い登場人物の話なのですが、そんなことを感じさせないのは、登場人物が大人びているせいなのか。しかし、大人びた考え方、物言いであっても、リアルに年齢はこの年齢でなくてはいけなかったんだろうなと、読めば納得出来ると思います。

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    2014年05月12日
  • ケシゴムは嘘を消せない

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    離婚が成立して,ひとりやけ酒を呷る男.そんな男の部屋に,透明人間が侵入する.何でも消してしまえるという,その女は謎の組織から追われる身.男と透明人間との秘密の同居が始る.前作以上に面白い!!まったく想像できないストーリ展開.ジャンルはミステリ?SF?恋愛?どれにも当て嵌まるし,当て嵌まらないかな.ただただ心が温かくなる素敵な一冊でした.

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    2014年02月09日
  • 君のために今は回る

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    湊作品や辻村作品の雰囲気で進みつつ最後は希望を持てる読後感の良い作品でした。小説新潮で観覧車の話出てきてたのでそれとの繋がりもにやっとしました。

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    2013年10月17日
  • もしもし、還る。

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    星3.5っていうのが自分の評価でした。白河作品の長編はステレオタイプな父親・母親像が多くて作品数が多いわけではないのにちょっと飽きてしまいます。でもボートの上の女性が誰かっていうのがわかったときはちょっと鳥肌立ちました。話の展開は面白いので、キャラクターがネガティブなときの辻村作品みたいに陥らないようになってほしいなあと思いました。

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    2013年10月14日
  • 君のために今は回る

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    白河三兎は凄い。ぐいぐい進む展開に全身で惹き込まれてしまう。
    実際にはあり得ない設定やシーンの連続なのだが、妙なリアリティがあり、バラバラのことと思っていたエピソードや人物がストーリーが進むに連れてどんどん結び付いて収斂していく。その思いがけなさに、ハッとして、ますます惹かれてしまう。相当緻密に構想を練って書かれたのだろう。
    こんな白河三兎は、もっともっと注目されていいと思う。純文学というよりエンタメ小説という位置付けだから評価されないのだろうか。エンタメっぽい突拍子のなさもあるが、登場人物の語る言葉の中には、物事の本質を突くような哲学的な鋭い知見が含まれていて、人生とか世界とかを語らせても十

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    2013年10月04日
  • もしもし、還る。

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    安部公房風かと思いきや、どちらかというと村上春樹風。でも根本的にはミステリーなんだよね。答えを丁寧に提供しちゃっている。最後まで読者の想像に任せるような形にすれば、最高だったかも。基本的に大好きな作風ではあります。他の作品にも大いに興味が湧いてきました。

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    2013年09月27日