白河三兎のレビュー一覧

  • 私を知らないで
    個人的に今までの本の中で1番好きだった。

    クラスで1番綺麗なキヨコと黒田が最後に、兄弟関係になるとは思わなかった!

    ※キヨコのおにぎりと暗黒茶ぜひ飲んでみたい^o^
  • 私を知らないで
    主人公がやけにませていて、その大人っぽい語り方が面白い。物語全体を通じて、論理的だけど退屈にならない文章だ。
    普通とは何か、議論が盛んな現代だが、案外普通とは端的に表現できそうだ。普段の生活で違和感を感じないことであると私は考える。
  • ひとすじの光を辿れ(新潮文庫nex)
    「神様は勝たせない」でも思ったけれども、白河三兎さんはスポーツがテーマの作品はその競技についてとても詳しく描写するだけではなく、プレーヤーの心理描写もすごくリアルで読む方もつい手に汗握ってしまう。あれ、自分もゲートボールやってみたいかもという気になってしまった。

    モン美だのピン子だのなかなかなあだ...続きを読む
  • ひとすじの光を辿れ(新潮文庫nex)
    ゲートボールで感動するとは思っていなかったので目から鱗の良い作品です。
    ゲートボールの競技としての面白さと登場人物それぞれの抱えている問題などが上手に書かれていて一気に読めてしまうほど面白い作品になっています。
  • プールの底に眠る
    現実とそうではない狭間を、感傷的でありながら心地良く描いていて、好きだった。
    愛に大きく包まれていた。
    何度も読みたくなる一冊。
  • 冬の朝、そっと担任を突き落とす(新潮文庫nex)
    視点が変わっても時系列が戻ることなく話しが進んでいって面白かった。
    中西さんと母親のところが読んでて少ししんどかった
  • 私を知らないで
    転校生、クラスから無視される美少女、閉鎖的な街、そして謎。ミステリに必要な要素が散りばめられていて設定だけを切り取ると綾辻行人さんの『Another』のように思えた。ジワリと展開する物語で華々しいわけではないが読者を離さない。抱える秘密に気づいてタイトルを理解したときゆっくりと噛み締めるような良さが...続きを読む
  • 私を知らないで
    読書好きでよかったと思わせてくれる一冊。

    タイトルの意味がわかり始める一節を目にしてから
    目眩く展開、丁寧に描写される感情の機微。

    おもしろかったなー!
    ジャンルが一言で言えない感じも好感度高い。

    好きなのに、嫌いって言ってる、のに、
    好きなことがありありと伝わる文章もステキ。
  • 私を知らないで

    面白い!

    私は小説はあまり読まないのですが、この本は熱中して読んでしまいました。ただの恋愛小説に終わらず、現代社会の問題点をうまく投影していて大変興味深かったです。最後は賛否両論ありますが、私はそれも含めてこの作品の良さだと思います。高校生の皆さんに是非読んでいただきたい作品です!
  • 私を知らないで
    そういう結末が!とびっくりしたけど、そうなったらいいのになという幸せな結末だった。現実ではなかなかに難しい選択だが、小説の中くらいこうであってほしい
  • 私を知らないで
    「みんなに感謝してほしい。食事の前後に。服を買う時も。寝る前も。死ぬ直前にも手を合わせて声に出して感謝してほしい。そう感謝するべきなのよ」

    「僕、生まれて初めてあの言葉を使うよ。あれを言うのは今しかないって感じだ」
    「のび太、心の友よ!」
    「僕はのび太じゃねぇ」
    「俺はジャイアンでもねぇし」
    僕た...続きを読む
  • 私を知らないで
    この小説に書かれているのは何か?
    家族か、恋愛か、青春?
    成長、共感、嫉妬、孤独、愛情、友情、希望、絶望?
    全部だ。

    20の章に細かく分けられた物語は、その一つ一つが起承転結の立ったエピソードで成っており、メッセージ性もある。
    エピソード同士は深くかかわって、ある出来事の伏線になって、読者に先を読...続きを読む
  • 私を知らないで
    あぁ、出会ってしまった。
    心がぎゅっと掴まれて虜になる作品に。
    この歳になると少年少女ものってとっくきにくいというか変に避けちゃうところがあるけど、いやいやそんなことない。ちゃんと感性に染み渡る。
    主人公の成長物語でもあるし、ミステリーでもあるし、恋愛ものでもある。言葉の言い回しが好きなタイプだし、...続きを読む
  • 十五歳の課外授業
    他にも書いてる人はいたが、タイトルはこれしかない。十五歳の課外授業。
    中学生の頃に出会いたかった。
    思春期の不安定な、今も私はまだ安定はしていないけど、自己の確立を手探りでする頃の荒削りな心情が描かれる。
    15歳に読んでいたら学ぶことが多かったであろう。
    脇道にそれがちな人間を許容しつつ、つよく毎日...続きを読む
  • 十五歳の課外授業
    やっぱオモロい白河三兎。この本もまたグイグイひきつけられて読んでしまったなぁ。

    中学3年生で家の歯科医を継ぐ運命にある男の子が主人公。彼女は学校で一番の容姿端麗かつ才媛かつ運動抜群の人気者。学校を締めてた裏番が姉。親友もいてライバルもいて…と、キャラクターが整ったところにやってくる教育実習生、主人...続きを読む
  • 田嶋春にはなりたくない(新潮文庫nex)
     久々に当たりの青春小説だった。
     読み終わった時、何が良かったんだろうと思い返すと、田嶋春本人は主役ではないという点にあるのでは。

     空気読めずに思ったことをストレートに物申すタジーこと田嶋春はサークルどころか大学の厄介者だ。
     その代わり、裏がなく嘘をつかず、人嫌いをしない。
     本人は至って真...続きを読む
  • 小人の巣
    期待を裏切らない白河小説。
    自殺ほう助サイト「小人の巣」
    ポリシーは,どうせ自殺するなら無駄死にせず、病魔と闘いつつ生きたいと思ってる人に臓器提供をしなさい。ドナーカードを作ってきたら安楽死の薬をあげます、ってもの。このサイトの狙いとは?

    …ってこんな舞台で短編5編も、それもそれぞれに個性的なきっ...続きを読む
  • 私を知らないで
    偉そうなことを言いますが、しっかりと練られた隙の無い小説が私は好きだ。
    多分殆どの小説がそのように作られていると思うのだけど、時々『このくだりは必要だったか?』とか『結局あそこで出たあれは何だった?』とか『この場合はこうだろう』とかちょっとでも思ってしまうと途端に興醒めしてしまう。
    因みに私が思う隙...続きを読む
  • 私を知らないで
    転校生の僕とクラスから無視されているキヨコとのお話
    大切な子ども時代に 子どもとしていられなかった
    二人のお話でした


    はやく 大人になりたいと その気持ちは
    わかりすぎるぐらいわかる
    でも 今思うと 子どもが子どもでいられるってのは
    幸せなことなんだなと・・・
    二人のそっけないんだけど
    繋がって...続きを読む
  • 総理大臣暗殺クラブ
    「ぶっちゃけ、総理大臣を暗殺しようと思っているんだけど」


    『世間は子供や老人に『なのに』を付けて持て囃したがる。成人に『なのに』を付ける時は大抵悪い意味だ。』

    『少なくとも私には命の重さがわからない。私は父の死に間近で触れたけれど、『こんな簡単に死んじゃうんだ。なんか軽いな』としか感じられなか...続きを読む